「特定秘密保護法反対」

「特定秘密保護法」、「集団的自衛権」に反対します。憲法第9条をしっかり守りましょう。教育勅語の教材活用は間違いだ!

自由であっても、他人の生まれ、身体、性別、年齢、故郷、風習、宗教、民族、国を差別する、小馬鹿にする、冒涜するのは許されない。

原発不要・核廃絶


2025年1月23日木曜日

食肉目ネコ型亜目の頬骨                  Jugal of Feliformia Carnivora

 イヌ型亜目の頬骨は側面から見ると海鳥が翼を広げて飛んでいるような形だった。では、ネコ型亜目ではどうなのだろう。

ネコ型亜目ではネコ科、ジャコウネコ科、マングース科の頭骨を持っているので、それらを先ずアップしたい。ジャコウネコ科のハクビシンを除いて眼窩輪が形成されそうで、マングースでは形成されている。頬骨はイヌ亜目では海鳥が飛んでいるような形状だったが、ネコ亜目では海鳥が海面に向かっているように見える。

図1.イエネコの頭骨左側面からの頬骨(青色)
図2.ハクビシンの頭骨左側面からの頬骨(青色)
図3.マングースの頭骨左側面からの頬骨(青色)

イヌ亜目の動物たちよりネコ亜目の動物の方がより視覚に頼って食物を得ていることが判る。しかし、ハクビシンは眼窩から判断するとイヌ亜目のイヌ科と同じ位の視覚のようだが、、。実際はどうなのだろうか?

白梅が一輪咲く                  One flower of white plum opens

三日前から庭の白梅が一輪だけ咲いている。他の蕾も膨らんで白い顔を覗かせてはいるが、蕾のままだ。今日は3月の温かさになると云うが、外は冷たい。しかし、スイレン鉢の水は凍りそうもない。
今日は、午後から散歩に出ようかな?
図1.一輪だけ開いたウメの花
図2.白くなってきているウメの蕾

2025年1月22日水曜日

食肉目イヌ型亜目の頬骨                     Jugal of Caniformia, Carnivora                  

 前回齧歯目の頬骨をアップした。ヌートリアを除いてどの種の頬骨も眼窩の前縁には達していなかった。今回は食肉目イヌ型亜目Caniformiaのイヌ科のキツネ、アライグマ科のアライグマ、イタチ科のアナグマ、クマ科のツキノワグマの頬骨を見てもらう。どれも海鳥が羽根を広げて舞っているよう形をしており、羽根の一部が眼窩の前縁に当たり、もう一方の羽根が側頭突起になって側頭骨頬骨突起の下に滑り込んでいる。さらに前頭突起が頭部になっている(図1~4)。

図1.キツネVulpes vulpesの頭骨左側面からの頬骨(青色)
図2.アライグマProcyon lotorの頭骨左側面からの頬骨(青色)
図3.アナグマMeles melesの頭骨左側面からの頬骨(青色)
図4.ツキノワグマUrsus thibetanusの頭骨左側面からの頬骨(青色)
齧歯目の頬骨弓と大きく異なるのは、このイヌ型亜目の動物たちの頬骨は眼窩前縁から低縁と前頭突起が伸びていることだ。
イヌ型亜目の鰭脚類の頬骨はどうなっているのか?哺乳類頭蓋の画像データベースをみた(図5)。形は陸上性のイヌ型亜目の動物たちと似ている。片方の羽根と頭部で眼窩前縁から低縁を形成し、もう片方の羽根は側頭骨頬骨突起の下の潜っている。
図5.ゼニガタアザラシPhoca vitulinaの頭骨左側面からの頬骨(青色)

2025年1月21日火曜日

横浜市の「くわくわ森」へ                 To the Kuwa kuwa forest in Yokohama city

昨日は温かくなると云うので昼前から午後からは久しぶりに「くわくわ森」に行こうと決めていた。薄手のセーターに着替え、コートを羽織りザックにカメラとペットボトルのお茶を持って出かけた。
図1.手前の広場は境川遊水地公園の野球場
奥の林が「くわくわ森」

遊水地のビオトープのスゲの中に小鳥がいたのでカメラで狙う。エ?驚いた。こんな水場にシジュウカラだ!いつも我が家の庭で見るのと違い、こちらの方が良い。

図2.シジュウカラだった。

くわくわ森に入り、階段を登る。マンリョウがある(図3)。ナンテンもある(図4)。いかにも里の林の中の植物だ。
図3.マンリョウ
図4.ナンテン
尾根道に出た(図5)ので、右手の方に歩く。すぐ行き止まりになり、道は左に曲がって住宅地前に出る。ちょっと舗装道路を歩いてまた森の中の道に入り、尾根道を進む。休み台があるので座って、携帯でここまでの歩数を見る。4800歩だ。お茶を飲んでいると、何となくほのかな匂いがしてくる。ん?この匂いは?今まで嗅いだことのない匂い、香りが漂ってくる。ロウバイだ(図6)。
図5.枯葉がしっとりと重なった尾根道
図6.ロウバイの植え込み
図6’. ロウバイの黄色い蝋細工のような花
また、住宅地に出て、しばらく歩いてから、左の坂道に入る。ん?オキザリス。黄色の花のオキザリスだ(図7)。ググったらオオキバナカタバミだ。
アセビの蕾が膨らんできている(図8)。坂道の途中でいい香のスイセンが咲いていた(図9)。スイセンの香りは強い。
図7.アセビ
図8.スイセン
坂を下りて道路に出た。太腿の上部が何故か痛い。でも、これは歩き始めからだ。まっすぐ帰ろうか少し散策しながら帰ろうか?少し、迷う。が、太腿が痛いので、吊り橋を渡って遊歩道に出て来た道を戻る。全行程で2時間7分11574歩だった。歩き過ぎだ。

2025年1月20日月曜日

齧歯目の頬骨                  Jugal of rodentia

 前回モグラやアカネズミの頬骨を見た。モグラでは細い針金状であり、アカネズミでは頬骨弓の中程に少し頬骨があるだけだった。アカネズミでは頬骨が欠損していた。ラットやリスの仲間の頬骨も晒骨にした時に欠損しているものが多い(図1&2)。頭骨を腐らしてから水洗いするときに頬骨を紛失してしまうのだ。上顎骨mと側頭骨s(図1参照)との間の細くて薄い木片状の骨片の頬骨がある。

図1.ラットRuttus norvegics頭骨の左側面から
m:上顎骨 s:側頭骨
図2.キタリスSiurus vulgaris頭骨の左側面から
m:上顎骨 s:側頭骨
どうも、ぼくらの感覚からすると図1,2のmは頬骨っと思ってしまう。
では、ヤマネはどうだろう。
図3.ヤマネGlirulus japonicus頭骨の左側面から哺乳類頭蓋の画像データベースから
この個体の右の頬骨は欠損している。図3の写真では拡大しても頬骨が不明確だが、ネズミやリスの例から推定して頬骨部分を青色で塗ってみた(図3’)。
図3’. ヤマネの頬骨(青色)
ハムスターをみた。頬骨側頭突起が側頭骨の関節窩まで伸びている(図4)。ハムスターの頬骨はネズミ、リス、ヤマネと違って厚みを増している。頬骨がさらに幅がでて厚くなったのがヌートリアのものだ(図5)。さらに、ヌートリアの頬骨は眼窩の前縁にまで達している(図5)。
図4.ハムスターCricetinaeの頬骨(青色)
図5.ヌートリアMyocastor coypusの右側面頭骨の頬骨(青色)

2025年1月19日日曜日

動物たちの頬骨         Jugal of mammals

頬骨弓は頬骨側頭突起と側頭骨頬骨突起が接して癒合した頬骨と側頭骨が弓状に張り出た部分である。真無盲腸目のトガリネズミ科とモグラ科の頭骨の違いは頬骨弓の有無が述べられている(阿部永、「日本の哺乳類」東海大出版)。とすると図1のアズマモグラの頬骨弓(a~bの部分)であるので、頬骨はaの部分辺りから弓の中程までの細い部分であろうか? aの前部は上顎骨に当たる。
モグラ科の頬骨弓は細く太さ(幅)は1ミリにも満たない。
図1.アズマモグラMogera woguraの頭骨左側面からの頬骨弓
a~b:頬骨弓と思われる部分
齧歯目のネズミ科のネズミたちの頬骨弓は骨にすると頬骨弓の中辺りの骨が消失してしまうことが多い(図2)。
図2.アカネズミApodemus speciosusの上から見た頬骨が欠けた頭骨
m:上顎骨 s:側頭骨
つまり、ネズミ科の頬骨は見た目の頬骨弓の中辺りに位置する(図3)。図2のアカネズミの頬骨弓の欠けた部分が頬骨である。ネズミ亜科のアカネズミ、ドブネズミ、ハツカネズミの頬骨は、上顎骨や側頭骨との接合部分がしっかり癒合していないので欠落しやすい。
図3.スミスネズミEothenomys smithii頭骨の左側面からの頬骨(青色部分)
2023年9月26日の図3のスミスネズミの頬骨側頭突起→と側頭骨頬骨突起←の部分は上顎骨と頬骨との癒合部分です。ごめん!間違っていた。

何だか、頬骨の部分にすっかりハマってしまった。思い違いをしている事もあり、色々気づかされる。

2025年1月17日金曜日

ミノムシが、、、                Bagworm , , ,

今朝、パソコン台に置いている挿し木したマランタにミノムシがぶら下がっているのに気が付いた。コヤツ一晩で葉の半分を食べたようだ。どんな蛾になるのかな?
ネットで検索したら、ミノガ科(Psychidae)のオオミノガ、チャミノガの幼虫で、大半の種では♀の成虫は翅や脚を持たないようだ。幼虫はバラ科、カキノキ科やサツキ等の葉を食べ、摂食後の枯葉や枯枝を粘性の糸を絡めて、袋状の巣を作ってから枝にぶら下るようだミノムシ - Wikipedia
ふーん、じゃー机の上のコヤツは?鉢に庭の土を入れたのは昨年の10月くらいだ。すでにその時にミノムシになっていて土と一緒に鉢に入れられたのだ。それが、ノコノコ這い出してきて、このマランタを食べ始めたのだ。観葉植物のマランタ(クズウコン科)を食べるとはミノガ科の幼虫は食草に強いこだわりはないと思える。

判っていても見誤る Even if I know it, I still mistake

前回はハヌマンラングールの頬骨に癒合する骨を見てもらった。 

図1はマハレの焼け野原で見つけたセンズイ(トングエ名、Cane rat)と高梁市の農家で撲殺されたヌートリアです。彼らの頬骨はどこの部分の骨かわかりますか?ヌートリアは死体をそのまま送ってもらったので、頭骨はかなり崩れていた。そのため、何か所もボンドで接着したので、難しいと思います。

図1.センズイThryonomys swinderianus(左)とヌートリアMypcastor coypusの頭骨左側面から
サルやヒトの眼窩下孔は眼窩の下の上顎骨にある小さな孔だ。しかし、センズイやヌートリアの眼窩下孔は一見眼窩と見間違えるほど大きい。では、図1と図2の図を見て彼らの頬骨がすぐ判りますか?
図2.センズイ(上)とヌートリア(下)の頭骨左側面から
図3.センズイ(上)とヌートリア(下)の頭骨左側面からの頬骨
頬骨:青色の部分 →:涙骨
頬骨を青線で囲んだ。恐らく多くの方々は図3の眼窩下孔の外側の②を頬骨かな?っと思ったのではないかと思います。
②で囲まれた孔が眼窩下孔である。眼窩・側頭窩は前縁を涙骨→、頬骨、上部を前頭骨①、後縁を側頭骨③で囲まれる。

図3のようにマウスを使ってはみ出さない様に色塗りするのは大変だ。きっと素晴らしいソフトがあるのだろう。

2025年1月15日水曜日

頬骨と癒合する頭骨の骨         Skull's bones that fuse with the zygomatic bone

それぞれの動物たちの脊柱の骨や肋骨は誰が見てもそれが脊柱の骨か肋骨の骨かは見定める事ができる。が、上下肢の骨になると少し難しくなる。一方、頭骸骨そのものはどこの骨が明白だ。しかし、頭蓋骨を形作る個々の骨になると少し違ってくる。後眼窩突起(前頭骨頬骨突起)を見比べていて、頬骨の形状に大きな違いある事が見えてきた。

先ず、頬骨を見てもらおう。

図1.ハヌマンラングールの頭骨右側面から
骨の縫合線が見えづらい場合はクリックして図を拡大して!
図1’. ハヌマンラングールの頭骨右側面から見た頬骨
頬骨:青線で囲った部分
ハヌマンラングールの頬骨は上部は前頭骨①と癒合し、前面では上顎骨②と癒合し、側頭骨内では蝶形骨③と癒合し、側頭骨の外側は側頭骨頬骨突起④と癒合して頬骨弓を作る(図1&1’)。
図2.ハヌマンラングール頭骨正面斜め上から
図2’. ハヌマンラングール頭骨正面斜め上から見た頬骨
頬骨:青線で囲った部分
ハヌマンラングールの頬骨は前部外側の上部では前頭骨①の眼窩突起と癒合し、下部では上顎骨②と癒合し、頬骨側頭突起は側頭骨頬骨突起④と癒合する。眼窩内部では、上部は前頭骨①と蝶形骨③と癒合し、下部では上顎骨②と癒合する(図2&2’)。
図3.ハヌマンラングール頭骨右前方下から見た頬骨
図3’. ハヌマンラングール頭骨右前方下から見た頬骨
距骨:青線で囲った部分
右前方下からみると、頬骨弓は上顎骨②と癒合し、側頭窩内では蝶形骨③や外側では側頭骨頬骨突起④と癒合し、前頭骨①と上部で癒合する。
いずれにしても、頬骨は前頭骨①、上顎骨②、蝶形骨③、側頭骨④の4つの骨と癒合することが分かる。

2025年1月14日火曜日

シカとキョンの後眼窩突起窩⑥         The postorbital process of Japanese deer and Reeves' muntjac

偶蹄類のイノシシ(ブタ)は頑丈な後眼窩突起はあるものの頬骨前頭突起と癒合しなかった。が、カモシカはしっかり癒合して眼窩輪を形成している。カモシカ(ウシ科)と同じ反芻類であるニホンジカもカモシカと同じように後眼窩突起化と頬骨前頭突起が癒合して眼窩輪が形成される(図1,2&3)。が、眼窩と側頭窩の空間は遮る骨が無い。
図1.ニホンジカCervus nippon頭骨上面から
左:♂ 右:♀
図2.ニホンジカ♂頭骨左側面から
〇:後眼窩突起 ↓:側頭窩 ●:後眼窩突起 ▲:頬骨前頭突起
図3.ニホンジカ♂頭骨正面から
●:後眼窩突起 ▲:頬骨前頭突起

図4.キョンMuntiacus reevesi頭骨上面から
2005年11月陝西省双廟子自然保護区事務所で
図5.キョン頭骨左側面から
○:眼窩 △:側頭窩 ●:後眼窩突起 ▲:頬骨前頭突起

図6.キョン頭骨正面から
このキョンは陝西省で農家のイヌが食べていたのを取り上げた
○:眼窩 ●:後眼窩突起 ▲:頬骨前頭
鯨偶蹄目の中ではウシ科やシカ科のような反芻類の他にアルパカやビクーニヤのようなラクダ科も眼窩輪が形成される。しかし、イノシシ、カバ、鯨類は眼窩輪は形成されない。