「特定秘密保護法反対」

「特定秘密保護法」、「集団的自衛権」に反対します。憲法第9条をしっかり守りましょう。教育勅語の教材活用は間違いだ!

自由であっても、他人の生まれ、身体、性別、年齢、故郷、風習、宗教、民族、国を差別する、小馬鹿にする、冒涜するのは許されない。

原発不要・核廃絶


2017年5月17日水曜日

我が庭のスイカズラ    Japanese Honeysuckle in my backyard

我が家のスイカズラLonicera japonicaが咲いてい。花のついた10センチくらいの枝を丹沢から取ってきて、部屋で香りを楽しんだ。花が終わった後も葉が元気だったので、枝を挿し木にして鉢植えにしたものを鉢ごとを庭に置いてたら、ツルがどんどん伸びてナツツバキの樹幹を覆うくらいになった。庭に出ただけで匂う。素晴らしい香りだ。お隣りさんからも良い匂いだと喜ばれている。
ぼくは、良い香りの花が大好きだ。ラン科植物の香りも好きだが、このスイカズラが大好きだ。花枝を取って、居間のテーブルとぼくの机の上にも活けている。この匂いの中で死にたいくらいだ。


中国の南部にアカゲザル調査に行った時に、倒れた枯れ木に絡まったスイカズラを見つけ初恋の人に会ったような気がした。トルコやスリランカに行った時、ホテルの庭や門塀のところに植栽されて花をたくさんつけていたスイカズラに感動した。
我が家のスイカズラも伸びたら、どうやって仕立てようかと思っている間に一昨年からナツツバキを覆うようになった。すごい勢いだ。山の中の一軒家ならこのまま伸ばしてやりたいが、お隣さんにも迷惑だ。花が終わったら、ちゃんと仕立ててやろう。
スイカズラの花
スイカズラの英名をhoneysuckleと云うことを知った。ん?「蜜を吸う」という意味の英名かなっと思って先ほど、花を抜き取って吸ってみたが、蜜は感じられない。が、歯でしごくようにして吸ってみると蜜がある。これならばスイカズラの花にチョウやアブがたくさん集まっても良さそうなものだが、、、、、。
二階のベランダから見下ろして撮る

2017年5月16日火曜日

オオギカズラ キランソウの仲間を同定 Identified Ougikazura of genus Ajuga

ー11日の奥湯河原の続きー
11日に山菜天婦羅やトン汁で満腹になったので、腹ごなしに白雲の滝まで歩いた。その途中の道路沿いで見つけたオウギカズラAjuga japonica、始めはジュウニヒトエ?ツクバキンモンソウ?いずれにしてもキランソウ属なので、帰宅して「神奈川県植物誌」を見たらすぐオウギカズラだと判った。初めて自分で同定できて嬉しい!
オウギカズラ
同じような白っぽい花のクワガタソウだ。
クワガタソウ
このクルマムグラも判らなかったが、「神奈川県植物誌」デアカネ科を探したらあった!この本には生育地まで記載されているので、同定しやすい。
クルマムグラ
これはツボスミレと同定した。
ツボスミレ
これは葉からセリ科だと推定できたので、セントウソウとした。
セントウソウ
スミレは多すぎて目が回る。現場でしっかり、葉や茎、根本を見てこなければダメだ!
???

2017年5月15日月曜日

二つのニンジン Two kinds of carrot

ー奥湯河原の天昭山神社野猿公園跡の続きー
ぼくらが普段食べている人参(ニンジン)Daucus carotaはセリ科の植物だ。山中にはヤブニンジンと名付けられたやはりセリ科の植物がある。
セリ科
ヤブニンジン
ヤブニンジンの花
一方、ウコギ科の下の写真のものもニンジンという名前が付けられている。これらのニンジンと名付けられた植物の根には、ぼくらが普段食べる人参状の根茎があるのだろう。一度、引き抜いて根茎を見てみたいものだ。同じ根茎でもゴボウと名付けられているものもあるし、たいした根茎ではないのにダイコンと名付けられているのもある。ダイコンと云う名がついているのは葉が畑に植えられているダイコンに似ている。さらにはイモと名付けられた植物も多い。
ぼくは、ニンジンやダイコン、ゴボウやイモなどと名付けられている野草を見るとすぐ食べられるのかな?っと思ってしまう。
ウコギ科
下のウコギ科の植物はトチバニンジンかホソバチクセツニンジンか迷ったものだ。
ホソバチクセツニンジン

2017年5月14日日曜日

奇妙な名前と花のチャルメルソウ Charumerusou of curious name and flower.

以下の3枚の写真はコチャルメルソウというユキノシタ科の植物だ。このコチャルメルソウMitella(チャルメルソウ属)と云うちょっとふざけたような名前を知ったのは野生生物探検隊の自然観察会がここ奥湯河原であった時の5年前の4月。植物カメラマンのSさん夫妻ややまぼうしさんから教えてもらったのだ。
ユキノシタ科なので葉がユキノシシタに似ている。
コチャルメルソウMitella paucifloraの葉
コチャルメルソウの花茎
コチャルメルソウの花が終わった後
このコチャルメルソウの花は、こんな奇妙な花なのだ。以来、その姿と名前はぼくの記憶に刻み込まれた。今回、5年振りの再会なのにすぐ名前が出てきた。
2012年4月16日に撮ったコチャルメルソウの花
それにしても、11日に天昭山神社野猿公園跡に集まったのは天候に恵まれ最高の日だった。前日も13日からも梅雨に入ったような天気だ。

2017年5月13日土曜日

天昭山神社野猿公園跡の木の花  Tree flowers around the site of monkey park of Tenshouzan shrine.

昨日の餌場跡周辺の山道沿いの木々の花:
ユキノシタ科のウツギの仲間の花が咲き始めた。これから、どんどんこの仲間の花が咲く。
ガクウツギ

マルバウツギ
アケビとゴヨウアケビの違いを、初めてしっかり調べた。ぼくは掌状複葉が5枚なら大抵ゴヨウアケビと思っていたが、ほとんどがアケビで全縁の小葉だ。
アケビ
下の木はコウゾかな?と思うのだがどうだろうか?
これはクワ科のコウゾ?
以上が、天婦羅用の材料を探している時に見つけた木の花。

ここはサワガニが多い  There are many freshwater crabs in the site of Tenshouzan shuraine monkey park.

天昭山神社野猿公園跡付近にはサワガニGeothelpusa dehaani が多い。山菜天婦羅用の山菜となる植物を探して歩いていたら、サワガニに出会った。逃げたので、ゆっくり追いかけて停まったところを写真に撮った。
ここは梅雨の季節には辺り一面がサワガニだらけになったことがあり、半世紀前には、飯盒に何杯も取れたものだ。取ったカニを沢の水で洗って、そのまま鍋に水を加えて、焚火にかけて、煮て味噌汁にしたり、ザルに移して水気を取り、フライパンで炒め、味噌と砂糖に絡めてご飯のオカズや酒の肴にしたことを思い出した。味噌汁は良い味が出た。フライパンで炒めたのは殻を煎餅のようにバリバリ噛み砕いて食べた。しかし、これは20歳前後で山の料理だから食べられたのだ。
でも、当時はお総菜として揚げたサワガニが売られていたりもした。売られているしっかり揚げたサワガニは殻がパリパリと噛み砕けた。でも、殻が気になった。
先日、NHKBSの料理人コウケンテツの旅番組の東南アジアの村で、水田でたくさん獲ったサワガニのような小さなカニを石臼で挽いて潰し、潰した上澄み(殻は沈む)部分を取って煮ると柔らかいツミレのように固まっていた。成る程、あーすると甲羅や脚などの殻を噛み砕かなくても美味しく食べられるんだと納得した。
やはり、この藤木川沿いはサワガニが多い。白雲の滝までの往復でも何匹か見つけた。

2017年5月12日金曜日

天昭山のサルの会 Monkey Association of Tenshouzan

昨日、奥湯河原の天昭山神社野猿公園跡で、「天昭山のサルの会」の集まりが行われた。この会は、50年前にここでサルを追っていた人たちの集まりだ。朝4時に着いて、整地したり、トイレを掘ったり、テーブルや椅子を並べたり、テントやハンモックを張ったり、食事の用意をしていたり、てんてこ舞いで働いていたN氏、6時に着いて彼の助手になって作業していたM氏、ぼくが7時半に着いた時もN氏やM氏は働いていた。
駐車場近くの道沿いにあったイノシシのヌタ場

9時7分に湯河原着予定の電車が30分遅れるとメールが来る。M氏がSさんとH氏を迎えに行く。10時半、5人全員が揃う。当初は6人の予定だったが、一人は脳出血で入院となる。そう、皆、そういう年齢だ。
早速、食事会が始まる。先ずはビール。すぐ、お昼になり、トン汁や豚肉の塊やソーセージを焼いたものを食べる。もう、それだけで満腹だ。さらに、ぼくが採ったオオバコ、ミツバ、ユキノシタ、モミジガサ、ドクダミ、アオキ、サンショウ、タラノキのかき揚げ風の山菜天婦羅が最高だった。N氏の調理に感謝!
5人が揃う
ここは、暑くなく、寒くなく丁度良い気温、絶好の日よりだ。強い日差しも周りの木々の葉が遮って木漏れ日状態。ミソサザイが甲高い声で鳴き、カワガラスが低空飛行し、オオルリが透き通るような声で歌う。
豚肉の塊を炭火でじっくり焼く

周囲が笹竹で覆われたトイレ

今年もあったイノシシの寝床
お昼を食べた後、腹ごなしに皆で白雲の滝まで登る。このつばきラインまで続く山道も50年まえは、神社前がサルの餌場だったので、そこにテントを張って生活していたのだ。酒を買いに奥湯河原の商店まで走り降りたことも一度や二度ではない。4合炊き飯合のご飯を一人で全部食べた。そんな話題も出て、若かったなぁー!と昔を懐かしむ。
白雲の滝

白雲の滝の近くの道沿いにあったイノシシのカヤの根の樹皮を食べられた痕

天昭山神社から下りてきて、一息ついて、H氏とSさんは帰ることになる。アルコールを飲まないM氏運転の車に全員が乗り、二人を湯河原駅で見送る。ぼくらは戻り、「ままねの湯」へ、しかし、閉じている。そのまま「こごめの湯」で湯に浸かり、餌場跡に戻る。
湯疲れしたようで、もう、食欲も無く、飲みたくもない。寒くなってきたので、皆、着込む。9時半にテントに入り、寝袋へ、冬用の寝袋が丁度良い。
朝、まだ暗いのに小鳥たちが賑やかに歌い出す。その谷間に響く歌声を寝袋で聞きながら、タンザニア、マハレ山塊国立公園での、草葺の山小屋生活を思い出す。山小屋の朝も暗い内からミミンシャ(トングエ語で、どういう鳥か不明)の美しい歌声で目が覚めたのだ。
夜寝る前の一杯、働き過ぎて疲れたN氏と!
4時半に起き、朝食にパンを食べ、後片付けが終わったのが7時半。帰宅したのが9時半頃、すぐ風呂に入る。あー、やはり我が家が一番!

2017年5月6日土曜日

ミシシッピーワニの頭骨? The skull of Mississippi alligator?

子供の日の5日、専門学校で高校生向けの体験授業をした。自然・野生動物専攻の授業に参加したのは、さいたま市から来た2年女子と中野区からきた3年男子の2名だけであった。他の専攻は10名を越える生徒が来ているのに野生はいつも少ない。でも、今日は2名も来たという感じだ!
高校生が来る前に教室に置かれている頭骨を見ていた。ワニと思われる頭骨があった。野生動物の副担任のHさんに訊くとミシシッピーワニAlligator mississippiensisのようだ!
ぼくのガラケー携帯で写真を撮ることにした。
右側面からのAlligator mississipiensis?
いつも哺乳類の頭骨に見慣れているので、ちょっと不思議な感じ!先ず、ん?と思うのは、哺乳類では顎関節は、下顎骨の関節突起が頭蓋骨・側頭骨の下になるのだが、コヤツは頭蓋骨が下顎骨の上に乗っている。さらに上下の先の尖った鋭い歯が交互に歯間の隙間を埋めている。上顎骨の歯が下顎骨の底辺まで伸びていたり、また、下顎骨の歯が上顎骨の上の方までまるで哺乳類の犬歯のように伸びている。
こんなのに咬まれたら口を開かない限りズタズタに切り裂かれてしまう。そう、スポンジのように骨の構造だが、骨質が哺乳類のイヌのようにガッチリしている。
上面からの頭骨
鼻先にある鼻孔と思われる穴、眼窩と思われる穴、さらに側頭窩と思われる穴、また、頭頂部にある二つの穴がある。
底面からの頭骨
裏(底)から見ると、先の方に切歯孔と思われる穴があり、口蓋骨の左右に大きな穴がある。哺乳類では、この左右の穴が側頭窩になるんだろう。ん?後鼻孔に当たる穴がない。
後面からの頭骨
大孔がある。左右の張り出ているのが、下顎骨の上に乗る関節突起ということになる。じゃー、大孔の下方でハの字型に開いたのは何だ!聴胞が無い。ワニは音はどこで感じるのだ?

この頭骨はミシシッピーワニということだが、Mark Elbroch 著 "Animal Skulls" STACKPOLE BOOKS のミシシッピーワニの頭骨では口吻の幅がもっとあり、頭骨の最大長が271mmなので、このワニは生後間もないワニということなのかな?イヤ、そんなことはない。生後間もなくの個体だとするともっと口吻が短い筈だ。そうすると、コヤツはミシシッピーワニではない。ネットで調べた。
解った!コヤツは、北米南部にいるミシシッピーワニではなく、南米の北部にいるブラジルカイマンPaleosuchus trigonatusだ!っと同定した。このカイマンはメスでは全長約 1.3mくらいのようだ。いずれにしても、来週学校へ行く時はカメラを持って行こう。

2017年5月5日金曜日

テンに襲われたゴジュウカラとその卵 The Eurasian nuthatch and egg that were attacked by the marten.

4月24日に、鳥の専門家のMさんと、鐘ヶ嶽・大沢分岐・梅ノ木尾根・見城山・広沢寺温泉無料駐車場と歩いた時に、尾根道に落ちていた小鳥の卵と羽毛を見つけた。ぼくは下の写真を撮って、Mさんに渡した。彼は、これを持ち帰り調べてくれた。
羽毛はゴジュウカラのものと思っていたようです。
鐘ヶ嶽山頂を下って間もなく見つけた羽毛と卵の殻
昨夜、彼からメールがあり、羽毛はゴジュウカラで間違いなくて、卵の殻をルーペで見ると、黒い斑点があるので、これはゴジュウカラの卵ということで、卵と羽毛が同じ鳥のものと一致したようです。

ということは、ぼくはどう考えたら良いのだろうか?テンが抱卵しているゴジュウカラを襲って、先ず、親鳥を殺して食べ、次にその巣の中で卵を食べたということかな?その時に卵を割った時に出た液体によって親の羽毛と卵の殻が付着したと云うことになるのかな?しかし、テンが巣に近づくのを親鳥が気が付かないなんて、よほどハンティングが上手なテンなんだ!
小鳥たちは、孵化すると卵の殻は親鳥が巣から外に運び出すので、卵の殻と羽毛の関係は、卵から孵化した幼鳥の羽毛ではなく、親鳥のものということになる。

2017年5月2日火曜日

後眼窩突起突起と頬骨前頭突起が合着したノイヌ The canis sp. whose postorbital porcess joined with zygomatic process.

昨日、築地書館より少し大きめの封書が届いた。その中には、「頭骨コレクション」の読者の新潟県妙高市のOさんからの封書が入っていた。Oさんは、公社)日本犬保存会のメンバーであり、現在審査員として会の活動に参加しているようである。そして、その会の機関紙に下のようなノイヌの頭骨の写真が載ったようだ。

Oさんは飼育した柴犬や、野外で拾ったキツネやタヌキの死骸も標本にして蒐集しているようである。それ故、Oさんはイヌ科の動物の頭骨は熟知しており、Oさんの言葉を借りれば「イヌ科の動物は眼窩の縁取りはない」はずですが、下の写真のイヌには、、、、。Oさんは、骨格写真集や犬学書などを調べても、機関紙に載った下のような眼窩輪を形成しているイヌは載っていないので、このような頭蓋骨のイヌはどう考えたら良いものか?と云う質問の手紙であった。
公社)日本犬保存会の機関紙に載った高知県吾川村のK氏保管のイヌの頭骨写真

ぼくも日本産のイヌ科の動物が上の写真のように眼窩輪が形成されている例を知らない。
下は、タヌキの幼体とオトナの頭骨だ!幼体では後眼窩突起は発達していないが、オトナでは発達して頬骨の方に向かっている。つまり、後眼窩突起突起や頬骨前頭骨突起は成長するにつれて発達して伸びてきて、眼窩と側頭窩が明確になってくるのだ。
タヌキの幼体(左)とオトナ(右)の後眼窩突起突起(丸で囲った部分)


日本犬保存会の機関紙に載った上記の写真のイヌ、歯の摩耗状態は判らないないが、矢状縫合が隆起していること、後頭骨頭頂部から側頭骨にかけても凄く盛り上がっていること。これらのことからこの個体は歳をとった個体であることが判る。タヌキの例からすると、このイヌは歳をとるにつれて異常なくらいに後眼窩突起突起や頬骨前頭突起が伸びて癒合・合着した非常に稀な個体だと考えられる。
以上の事を書いて今朝Oさん宛てに出した。