5月17日に鍋嵐の帰路に宮ケ瀬尾根のスギ林でカモシカが座っていたことをアップした。
その時に見つけたスギ皮が剥かれていた。カモシカの仕業であろうと述べたが、、、。
この時は、カモシカが根元に下顎の歯を当てて引っ張って剥すと思った。
しかし、今回(6月6日)は2カ所でシカの警戒音と聞き、ハタチガワ沢では親子ジカをみた。
今回も同じコースを下りたが、スギの樹皮剥ぎの跡が著しく増えている。
5月17日には2本だけだったが、わずか21日間あまりの内に、歩くコースに気が付いただけでも10本近くのスギの皮が剥かれていた。
皮が剥かれた痕に歯を当てて擦った跡が付いている。
下の左の樹皮は林床から1mくらいの高さで少しだけ剥されている。
で、幹の上方に剥かれているのではなく、下方に10㎝くらい剥してやめている。
これは、顔を横に向けて、下顎の歯を幹に縦に差し込み、剥したと思われる。
疑問なのは、樹皮を剥いて何をしたのか?残った木質部の幹に歯型が付いているのは
木質部の幹を歯でこするようにして舐めたからだろう。
剥かれた全ての皮が残っているわけでもないので、剥された樹皮の一部はそのまま食べられた可能性が高い。これらは、すべてカモシカがやったとは思われない。シカも剥いただろう。
歯型だけをみると巾が細いものばかりだ。しかし、歯型が残った幹についていないものもある。
しかし、下の4例は同じ杉林だが、上の例と異なる。ノウサギの仕業だ。
初夏なのにノウサギには食べる草や適当な高さの幼木が無いのだ。
そのため、スギの根元の樹皮まで齧って食べてしまっている。
剥したのではなく、齧って食べてしまったため樹皮が辺りに残っていない。
丹沢山塊の森は、ノウサギにまで食物欠乏をもたらしているだ。
下草が無いことは、ノウサギばかりでなく草本類を食草とする昆虫類にも大きな影響を及ぼしていることはまちがいない。当然、昆虫類を食べる鳥たちや両性・爬虫類にも影響し、さらにはそれらを食べる哺乳類にも大きな影響を及ぼしているんだ。
下草が無いことは、ノウサギばかりでなく草本類を食草とする昆虫類にも大きな影響を及ぼしていることはまちがいない。当然、昆虫類を食べる鳥たちや両性・爬虫類にも影響し、さらにはそれらを食べる哺乳類にも大きな影響を及ぼしているんだ。