先日、高畑山へ続く稜線の尾根に登った時に拾ってきたタヌキ糞(図1)を洗った。
図1.タヌキ糞
キブシ種子、マメガキ種子、腐葉細片、節足動物外皮・脚、砂泥
キブシやマメガキの種子は厳冬期のテンやタヌキ、アナグマの食物だ。春になってもまだタヌキは冬の食べ物を漁っていることになる。もっとも、春とは言ってもタヌキたちには甘い桑の実もモミジイチゴやクサイチゴの実もまだ全く成っていないから、食べる物が無く、厳冬期以上に耐えがたい季節かもしれない。冬季に飢えた植物食のサルやシカは冬芽や樹皮や草の根を食べて生き永らえる。しかし、彼らが餓死するのは春だ。サルやシカにとって大好きな新芽が芽生えてもそれを探して食べる体力が残っていないのだ。オイシイ物を目の前にして餓死することになる。タヌキは完全な雑食性なのでサルやシカよりも厳冬期を生き永らえることができる。
0 件のコメント:
コメントを投稿