マムシグサArisaema serratumは丹沢山麓の尾根沿い、沢沿い、斜面と至る所に見られる。スギなどの植林地やミズナラやシロダモが生える二次林地にも見られる。
クサイチゴやクワの実は甘いので人ばかりでなく動物たちも食べて、その種子を遠方に運ばれる。あるいは種子の大きなカヤの実も動物たちが食べて遠くに分散させられている。これら果実が動物たちによって食べられて種子分散されるのは理解できる。ぼくら人には全く美味しくないキブシの青い実は動物たちの冬の大事な食物である。
しかし、猛毒であるマムシグサを含むテンナンショウの仲間は、丹沢山麓のどこでもにどもある。あの毒々しい赤い実は誰によって運ばれていろんな場所に分散しているのか、、、。ぼくは見たことがなかったので、いつも疑問に思っていた。
今朝、広沢寺温泉の無料駐車場に車を置いて、傘を差して二の足林道を歩いた。
図1.このマムシグサの実を食べている〇を見た!
図2.ここの実も赤くなった実だけが食べられている。
図3.ここの実は派手に食べられているが、赤い実が一粒の子っている。
図4.赤くなっていない実は食べられていない。
図5.マムシグサの赤い実と種子
ん?サル?サルだったら、ここで休んで頬袋に容れたマムシグサの赤い実を頬袋から出したんだ。
マムシグサの赤い実だけを食べたのはヒヨドリだ!
図1の実の上にとまってヒヨドリが果実を啄んでいた。
そして、道沿いのマムシグサの実を見ると、実が赤くなっている粒は食べられているが、青い部分は食べられていない。ヒヨドリは赤くなった粒だけを選んで食べている。
もし、図5の部分だけを見たなら、ぼくはサルが休んで頬袋から出した痕だと考えただろう。しかし、これはヒヨドリが吐き戻したのだろうか?
15年前に丹沢実習で、マムシグサの実をふざけて噛んだ学生がいた。かれは終日に渡って口の中がチカチカと痛かったようだ。
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