「特定秘密保護法反対」

「特定秘密保護法」、「集団的自衛権」に反対します。憲法第9条をしっかり守りましょう。教育勅語の教材活用は間違いだ!

自由であっても、他人の生まれ、身体、性別、年齢、故郷、風習、宗教、民族、国を差別する、小馬鹿にする、冒涜するのは許されない。

原発不要・核廃絶


2021年3月13日土曜日

この頭骨は誰? Who is this skull?

知人のCFさんからメールをもらった。坂下から土山峠までの旧道「みやがせ道」を歩いていて道路際に図1と図2の転がっている頭骨を見つけたようだ。大人の拳くらいの大きさとの事だ。図1を見るとイノシシかシカ、カモシカのようにも見える。前回、これら三種の頭骨の後ろから見た違いをアップしたが、皆さんはどう判断しますか? ぼくは思い違いをしていた。この写真を既にアップしていると思っていた。
図1. 斜め後方上から見たもの
図2. 頭骨の右側を下にして底面を見たもの

2021年3月12日金曜日

シカ、カモシカ、イノシシの後頭骨から見た種の同定  Species identyfy from based on the ocipital of Deer, Serow and Wild boar

先日、 CFさんが「みやがせ道」で見つけた頭骨が添付ファイルで送られてきた。しかし、その頭骨は前頭骨部分から前が欠落したものであり、CFさんが撮ったものも後頭顆から見たものであった。山中で見つける偶蹄類の頭骨は、歯や角を含む頭骨の全体がいつもあるわけではなく、多くは頭骨の一部である。今回は丹沢に生息する偶蹄類の頭骨の後頭骨部分が残っていた場合にそこから種を同定する手掛かりをアップする。

図1. イノシシの頭骨 後ろから
イノシシの後頭鱗は縦長である。さらに、左右の頚静脈突起はシカ、カモシカに比べてはるかに長い。
図2. シカの頭骨 後ろから
シカの後頭鱗はイノシシに比べると横長であり、中央が隆起している(外後頭稜)。更に、項稜の中央が少し下がり突出している(外後頭隆起)。
図3. カモシカの頭骨 後ろから
カモシカの後頭鱗の形状はシカに類似して、外後頭隆起があり外後頭稜が明らかでである。ただ、シカの大孔の背側がU字状に凹んでいるがカモシカではV字状の凹みである。

2021年3月11日木曜日

ビオトープ Biotope

 久しぶりの境川遊水地への散歩であった。昨年の10月下旬以来だから4ヶ月半振りだ。ぼくが歩くのは約7キロのルートである。温かい日差しの中をコートを着ないで歩いた。身体も精神も温かい屋外を欲している。      

図1. ナズナが一面に広がる日大の農場
図2. 遊水池のビオトープに2羽のバン
図3. 早咲きのサクラ
図4. フキノトウがたくさん タテハチョウの仲間がいる
図5.土手がコンクリートで覆われる
白鷺橋の近くの遊水地の境川の土手が新たに凸凹した岩状のコンクリートで覆われていた。遊水地内には、サッカー場、テニスコートをつくりさらにビオトープを作っている。球戯場内は立ち入ることができ、大人も子供も運動している。しかし、ビオトープと書かれた池は立ち入り禁止である。出来た頃は禁止ではなかったのでモツゴ釣りができた。どうも、この遊水地企画者には、図5のコンクリートの土手に見られるように「外観が美しく見える」ことだけが念頭にあるようだ。
人工の池で、釣りをしたり雑魚や水生昆虫を獲ったりする遊びを考えてはいないようだ。小鳥やサギやカモたちがやってくるのは歓迎されるがヒトは歓迎されない。一方、土手をコンクリートで覆ってしまうと、土手に巣作りをするカワセミばかりでなく、イタチや他の動物たちも生息できなくなる。見た目だけのビオトープ作りの考えは反対だ!ヒトや他の動植物と共存できるビオトープを考えるべきだ!

2021年3月10日水曜日

小哺乳類の骨の特徴4):寛骨・仙骨 モグラ科の寛骨と仙骨は癒合・合体  The hipbone and sacrum of Talpidae are fused and united.

 骨盤は寛骨と仙骨からなる。アカネズミの骨盤は左右の寛骨とその間にある仙骨が離れる。しかし、トガリネズミ目モグラ科のアズマモグラとヒミズの寛骨と仙骨は癒合・合体している(図1.の左の二個)。しかし、同じトガリネズミ目でもトガリネズミ科のジネズミとトガリネズミでは、寛骨と仙骨は離れる(図1の左から2個目と3個目)。この事が一般化できるのかどうか、まだ不確かである。恐らく、若いモグラ科の動物ならば当然(?当然でないかもしれない)、寛骨と仙骨はトガリネズミ科やアカネズミのように離れているだろう。さらに、胎児なら寛骨も腸骨と座骨、恥骨に分離しているかもしれない。

しかし、ぼくが拾った動物たちでは、図1のような結果だった。

図1. 背側から見た骨盤(寛骨+仙骨)上:前方(頭の方) 下:後方(尾の方)
左からアズマモグラ、ヒミズ、ジネズミ、トガリネズミ、アカネズミ

ここでは、図1の性成熟を過ぎたモグラやヒミズの骨盤は仙骨と寛骨が癒合・合体していることが通常の事だとして考えて行きたい。寛骨と仙骨がアカネズミやトガリネズミのように分離しているということは新生児が産道を通って生まれる時に寛骨は仙骨から離れて広がることが可能になる。つまり、新生児に大小の差があっても上手く産道を通過できる。しかし、モグラやヒミズのように寛骨と仙骨がしっかり合体していれば、新生児はある一定の大きさ以下なら産道を通過できるが、大きな個体は産道は通過できない。
ここで、仙骨と寛骨がモグラ科の動物のように合体している他の動物はいるだろうか?それは鳥だ!鳥はある程度大きさが決まった卵を産み落とす。これが、栄養状態の良い時には直径3センチの卵を産み、悪い時には1センチの卵を産むなどと云うことは無い。栄養の過少に関わらずほぼ同じ大きさの卵を鳥は産むと考えられる。
同じようにモグラもヒミズも新生児の大きさは栄養状態に関わらずほぼ同じ大きさの可能性が高い。
以上のようにモグラ科の動物の寛骨と仙骨が癒合・合体しているのは新生児は殆んど変わらない大きさで産まれてくるということだ。しかし、トガリネズミ科の寛骨と仙骨が離れている動物は新生児の大きさが少々違いがあっても産み落とすことができると云う事ではないだろうか?

図2. 腹側から見た骨盤 右側は尾の方 上:ヒミズ 下:アズマモグラ

図2は腹側から見たヒミズ(上)とアズマモグラ(下)の骨盤である。ヒミズの左右の寛骨は離れている。しかし、アズマモグラの寛骨は恥骨結合している。ヒミズは新生児が産道を出て来る時、余裕があるが、アズマモグラは余裕が全く無いことが判る。アズマモグラの赤ちゃんは殆んど同じ大きさで産み落とされると云える。でも、本当はどうなのだろう?

2021年3月6日土曜日

モグラの性別は? The gender of mole?

昨日午後、専門学校の講師会があり、7時頃帰宅して玄関を開けたらビニール袋に入ったモグラがあった。いつも野菜届けてくれるNoboruさんが持ってきたのだ。早速、スケールを置いて写真を撮った。モグラの性別はやはり判らない。モグラの仲間は鳥やカエルのように総排泄孔を持つため、外部生殖器を探しても無駄なのだ。
しかし、カエルでも鳥でも魚でも姿・形や色で性別の違いがある。地中の暗闇で生活しているモグラは性的二型が小さいのは、視覚が効いてないからか?
性行動の時に相手を探し選ぶ時は嗅覚だ!嗅覚に頼る動物は性的二型が小さい? そんな筈は無い。蛾のオスはメスが発する臭いを感知する触覚が大きい。そうすると、モグラの鼻がある口吻部に♂と♀の違いがあるかも知れない。
図1.もらったモグラ Mogera wogura性別不明
何と、今日の夕方再びNoboruさんが畑の帰りに立ち寄りモグラを一匹持って来てくれた。ピンポンが鳴って連れ合いが画像を見てNoboruさんだ!っと出ていくと、連れ合いに呼ばれる。またまた、モグラが獲れたと持って来てくれる。話しを聞くと昨日と同じトンネルで獲れたと云うのだ。同じトンネルを利用するというは、春はトガリネズミ目の発情季なので、♂がメスの行動域内に侵入しているということなのだろうか?ネット検索したら、「食虫類の自然史」第3章「モグラ科動物の生態」阿部永・横畑泰志編著、比婆科学教育振興会、1998 が見つかった。

2021年3月5日金曜日

小哺乳類の骨の特徴3):大腿骨と脛骨・腓骨 トガリネズミはモグラよりも足首を動かせない? Shrews can't move their ankles than moles?

アカネズミの脛骨と腓骨は脛骨の遠位端(足首の方)で合体し、脛骨体とは離れて近位端(膝の方)で再び接しそうになっている(図1)。この脛骨と腓骨が足首の方で合体・癒合するのは、カヤネズミやマウスやラットやハムスタもそうだ。齧歯目の動物たちが脛骨と腓骨が合体するのかと云うとリスは脛骨と腓骨は離れている(図2)。
しかし、どうも日本に生息するトガリネズ目のモグラ科やトガリネズミ科の動物たちは全て脛骨と腓骨が脛骨の半分くらいのところで合体し、まるで脛骨から腓骨が出ているかのような状態だ(図3,4,5,6)。特に、モグラ科よりもトガリネズミ科のジネズミやトガリネズミの方が脛骨の近位端(膝の方)よりになっている(図7,8)。この脛骨と腓骨の合体・融合はぼくにはいくつかの事で理解に苦しむ。
一つ明らかに言える事はサルのように足を外側に向けたり、内側に向けたり、様々な方向に向けなければいけない動物たちは、脛骨と腓骨がバラバラでありしかも腓骨も太くがっちりしている。一方、シカやカモシカのようにただ前後運動しかしない動物たちは脛骨と腓骨が殆んど合体し一体化している(この話題は、別の機会にアップしたい)。シカの足首の脛骨遠位端と足根骨を見て欲しい(図9)。
図1. アカネズミの左右の大腿骨・脛骨・腓骨、前から 
図2. 左大腿骨・脛骨・腓骨、前から 左:リス 右:アカネズミ

図3. アズマモグラの左右の大腿骨・脛骨・腓骨 前から
図4. アズマモグラの左右の大腿骨・脛骨・腓骨
後から

図5. ヒミズの左右の大腿骨・脛骨・腓骨 前から

図6. ヒミズの左右の大腿骨・脛骨・腓骨 後ろから

図7.ジネズミの大腿骨・脛骨・腓骨 後ろから
図8.トガリネズミの大腿骨・脛骨・腓骨 前から

ここで、疑問に感じるのは、モグラやヒミズはトンネル内の土を蹴り出したり、細いトンネルを移動するのに足は使われているのは理解できる。しかし、ジネズミやトガリネズミは地中でトンネル生活はしていないのでモグラ以上に足を使っていると思っていたが、脛骨と腓骨を対比させるとジネズミやトガリネズミは走り回るために足は使われるが、足首を左右に回転させるような動きはモグラ以上に出来ないと思われる。
図9. シカの脛骨遠位端と足根骨
図上:F,踵骨 T,距骨 C,中心足根骨 Om,第三中足骨 
Ti,脛骨と腓骨の合体の下腿骨  Mt,外果(腓骨だった骨)
図下:シカの足首の状態(前後しか可動しない)

2021年3月4日木曜日

ハクモクレン?  Is this flower white lily magnolia?

 昨日、昼過ぎ風が強いが散歩をした。古い家の庭にハクモクレンor コブシかな?っと思う白く大きな花が咲いている木があった。もう少し、花が開くと花弁の枚数が判るのだが、、、、。明日か明後日またここまで散歩にくると花弁の数が判るだろう。これはコブシだろうか?

Magnolia sp.
 今朝は、久しぶりに痛くない。走れ回れそうな気持さえする。もっとも屈む時は左股関節が痛くならないように慎重に屈む。痛くない。嬉しい!実は、昨夜は寝る時の姿勢を変えたのだ。ぼくは天井を見ながら仰向けにならなければ寝られない。子供の頃は天井板の節目や板目模様を見ながら寝ていたものだ。だから、どこのどのような節穴があるか、それが鬼が怒っているような形相に見えて怖かった場所もあった。それが、今の我家の天井は壁紙と一体となった灰白色である。そんな子供の頃の天井板を思い浮かべていた。 
人だけが、仰向けになって寝る。四つ足の哺乳類は決してお腹を空に向けては寝ないだろう。皆、横向きになってお腹を守るような恰好で寝る。あるいは傷ついた箇所を守るように寝るだろう。で、ぼくは思いついた。痛い左股関節を下にして右側を上にして横向きに寝よう! 

2021年3月2日火曜日

小哺乳類の骨の特徴:2)上腕骨 トガリネズミの上腕骨はヒミズと同形 The characters of small mammals' bone: 2) Humerus The humerus of shrew is almost same as shrew-mole

 上腕骨:トガリネズミ目のモグラ科のアズマモグラやヒミズは地中でトンネルを掘って生活している。そのため、上腕骨はアカネズミの形状とは大きく違っている。モグラの上腕骨(図3,5)は脊柱に対して横に出ており、トンネル内の土の下の土を掘るのではなく横の土を掘るような骨の構造になっている。さらに何とトガリネズミの上腕骨(図11,12)はヒミズのもの(図7,8)ものとほぼ同じ形だ。

図1. アカネズミApodemus speciosusの上腕骨と尺骨、橈骨、後ろから

図2. アカネズミの上腕骨と尺骨、橈骨、前から

図3. アズマモグラの上腕骨、前から
図4. アズマモグラMogera woguraの尺骨と橈骨、前から

図5. アズマモグラの上腕骨、後ろから
図6. アズマモグラの尺骨と橈骨

図7. ヒミズUrotrichus talpoidesの上腕骨と尺骨 前から
上腕骨長さ10mm、幅5mm
図8. ヒミズの上腕骨と尺骨 後ろから

図9.  ジネズミCrocidura dsinezumiの上腕骨と尺骨・橈骨 前から
図10.ジネズミの上腕骨と尺骨・橈骨 後ろから

図11. トガリネズミSorex caecutiensの上腕骨と尺骨・橈骨 前から
上腕骨長さ7.5mm、幅4mm
図12. トガリネズミの上腕骨と尺骨・橈骨 後ろから
こう見てくると、前回アップした肩甲骨で壊れたトガリネズミのものをジネズミと同形だと推察したが、これは大きな間違いであり、ヒミズの肩甲骨と類似した細長い形状と考えた方が妥当である。それは、恐らくトガリネズミはジネズミような地上性ではなく、ヒミズのような半地下に通路をつくる生活をしている可能性が高い。

2021年3月1日月曜日

白いジンチョウゲが咲き出した! The White Daphne came into bloom!

電車に乗ってこの頃通っている指圧から昼過ぎに戻る。外は春の雰囲気が一杯だ!山道を歩いたらどんなに気持ちが良いだろうと車窓の景色を見ていた。何と、咳が出そうになり、龍角散の錠剤を口に入れたが時すでに遅し、こらえきれず。今日のぼくは二重マスクだが、さらに口にタオルハンカチを当てる。すると隣の婦人がぼくに飴のような物を手渡そうとする。今、錠剤を舐めているので、有り難う!っと断る。何だか、嬉しい!
先ほど、庭に出て乾いているフウラン、カヤラン、ヨウラクランにシャワーで水をやる。赤いジンチョウゲは花が散り始めている。が、白いジンチョウゲが咲き始めている。赤いジンチョウゲから半月遅れだ。後で、この白いジンチョウゲを部屋の赤いのと代えよう。
白いジンチョウゲ Daphne odora

2021年2月28日日曜日

テン糞やフクロウのペリットの小哺乳類(トガリネズミ目)の骨片の区別1) The discrimination of small mammals' bones in the marten's scats and /or the owl pellets1)

 テン糞などの動物糞の内容物を調べていて、獣毛が混入していれば哺乳動物を食べたことが判る。更に、歯が見つかればほぼ食べた動物を同定できる。しかし、歯が混入していなくて、上肢や下肢の骨片の端っこが出てくることが多い。

今回は先ず、モグラやヒミズ、ジネズミ、トガリネズミなどの手持ちの骨から、上記の動物たちの1)肩甲骨、2)上腕骨+尺骨・橈骨、3)骨盤(寛骨+仙骨)、4)大腿骨+脛骨・腓骨をアカネズミのそれぞれの骨を対照させて違いを際立たせてみたい。

1):肩甲骨 Scapula

アカネズミの肩甲骨の形状(図1)は日本の陸生の他の哺乳類のものと大きな違いがない。食肉目のイヌやネコ、鯨偶蹄目のシカやカモシカ、ウサギ形目のノウサギやカイウサギ、齧歯目のリスやムササビの肩甲骨もアカネズミの肩甲骨と相似形をしている。この骨の相似は多くの動物たちに共通している事である。だから、ラットならラットの一種類の動物の骨格を覚えたなら、上腕骨、尺骨、大腿骨、脛骨など他の動物たちに応用が利く。

尚、小哺乳類の大きさの対照させたアカネズミはニホンリスなどと比較しても非常に小さく(図2)、テンなどの餌食になりやすいからである。リスなどの骨片が糞内容物に含まれていれば骨の大きさからトガリネズミ目か野山のネズミ科の動物との違いが判る。但し、ヤマネの骨に関してはテン糞内容物として臼歯と一緒にでてきた骨片だけなので、上肢・下肢、骨盤などの大きさは不明である。

図1. アカネズミApodemus speciosusの左右の肩甲骨
長さ13mm、幅7mm
図2. 2つの右側肩甲骨の大きさ比較
左:ニホンリスSciurus lis 右:アカネズミ

さて、トガリネズミ目のモグラ科のアズマモグラやヒミズはアカネズミの肩甲骨の形状を覚えたとしても俄かには応用できない。それは、肩甲骨が細長いからである。
アズマモグラMogera woguraの肩甲骨
長さ23mm、幅5mm
ヒミズUrotrichus talpoidesの肩甲骨
長さ15mm、幅4mm
しかし、同じトガリネズミ目だが、トガリネズミ科のジネズミやトガリネズミ(この標本は友人のTG氏が網走駅から数百メートル離れたとこで転がっていたもの見つけたものだ)は人に踏まれたのであろう。頭骨を含め骨が割れていた。ジネズミの肩甲骨の形状とトガリネズミは似ているであろうと推定する。それは、トガリネズミ科の動物は、モグラ科のモグラのように地中に潜らずに地表面を歩き回っていることから、トガリネズミもジネズミと同形の肩甲骨であると思われる。
ジネズミCrocidura dsinezumiの肩甲骨
長さ7.5mm、幅2.5mm
網走で拾われたトガリネズミSorex caecutiensの肩甲骨
長さ幅不明
地中も潜るモグラ科の動物は細長い肩甲骨をもつが、地表面を移動するトガリネズミ科の動物はアカネズミと変わらない幅広の肩甲骨を持つことである。それは兎も角、アズマモグラ、ヒミズ、ジネズミの肩甲骨の違いは分かったであろう。テンやキツネ糞からあるいは猛禽のペレットからこれらの端の部分が出てきたら大きさと形状で同定できるだろう。
ここでは、丹沢に生息するカワネズミの骨を出してはいない。トガリネズミ科の動物では大きい。ジネズミと同じような骨を持っていると思えるが、カワネズミは渓流の中を潜ってヤマメやイワナなどの渓流魚を捕まえて食べる能力を持っているのでどんな骨格をしているか知りたいものだ。また、ヒメヒミズも生息するが、これは切歯では区別できるが、骨格での違いを見分けるのは難しい。