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2021年3月10日水曜日

小哺乳類の骨の特徴4):寛骨・仙骨 モグラ科の寛骨と仙骨は癒合・合体  The hipbone and sacrum of Talpidae are fused and united.

 骨盤は寛骨と仙骨からなる。アカネズミの骨盤は左右の寛骨とその間にある仙骨が離れる。しかし、トガリネズミ目モグラ科のアズマモグラとヒミズの寛骨と仙骨は癒合・合体している(図1.の左の二個)。しかし、同じトガリネズミ目でもトガリネズミ科のジネズミとトガリネズミでは、寛骨と仙骨は離れる(図1の左から2個目と3個目)。この事が一般化できるのかどうか、まだ不確かである。恐らく、若いモグラ科の動物ならば当然(?当然でないかもしれない)、寛骨と仙骨はトガリネズミ科やアカネズミのように離れているだろう。さらに、胎児なら寛骨も腸骨と座骨、恥骨に分離しているかもしれない。

しかし、ぼくが拾った動物たちでは、図1のような結果だった。

図1. 背側から見た骨盤(寛骨+仙骨)上:前方(頭の方) 下:後方(尾の方)
左からアズマモグラ、ヒミズ、ジネズミ、トガリネズミ、アカネズミ

ここでは、図1の性成熟を過ぎたモグラやヒミズの骨盤は仙骨と寛骨が癒合・合体していることが通常の事だとして考えて行きたい。寛骨と仙骨がアカネズミやトガリネズミのように分離しているということは新生児が産道を通って生まれる時に寛骨は仙骨から離れて広がることが可能になる。つまり、新生児に大小の差があっても上手く産道を通過できる。しかし、モグラやヒミズのように寛骨と仙骨がしっかり合体していれば、新生児はある一定の大きさ以下なら産道を通過できるが、大きな個体は産道は通過できない。
ここで、仙骨と寛骨がモグラ科の動物のように合体している他の動物はいるだろうか?それは鳥だ!鳥はある程度大きさが決まった卵を産み落とす。これが、栄養状態の良い時には直径3センチの卵を産み、悪い時には1センチの卵を産むなどと云うことは無い。栄養の過少に関わらずほぼ同じ大きさの卵を鳥は産むと考えられる。
同じようにモグラもヒミズも新生児の大きさは栄養状態に関わらずほぼ同じ大きさの可能性が高い。
以上のようにモグラ科の動物の寛骨と仙骨が癒合・合体しているのは新生児は殆んど変わらない大きさで産まれてくるということだ。しかし、トガリネズミ科の寛骨と仙骨が離れている動物は新生児の大きさが少々違いがあっても産み落とすことができると云う事ではないだろうか?

図2. 腹側から見た骨盤 右側は尾の方 上:ヒミズ 下:アズマモグラ

図2は腹側から見たヒミズ(上)とアズマモグラ(下)の骨盤である。ヒミズの左右の寛骨は離れている。しかし、アズマモグラの寛骨は恥骨結合している。ヒミズは新生児が産道を出て来る時、余裕があるが、アズマモグラは余裕が全く無いことが判る。アズマモグラの赤ちゃんは殆んど同じ大きさで産み落とされると云える。でも、本当はどうなのだろう?

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