アナグマは雑食性で、山中に落ちている糞の大半は土壌動物を食べたような糞である。図1のアナグマは年寄りで、左右の下顎骨は癒合している。こうなると下顎骨を上顎骨から外せない。
図1.老アナグマの頭骨正面から
コヤツの上顎の右第三切歯が抜け落ちているが、残りは少し摩耗しているくらいだ。右犬歯も抜け落ちていて、左犬歯は怪我によって失われたようだ。左右の最前の前臼歯は上顎骨の位置まで磨り減っている(図2)。さらに裂肉歯(最後位の前臼歯)は磨り減り、臼歯もエナメル質大部分無くなるくらい摩耗している。*アナグマの上顎の歯式は3・1・3・1図2.老アナグマの底面からの上顎の歯
下顎の切歯は左の残っている第二・第三切歯は根元の歯茎まで摩耗し、第四前臼歯がかろうじて残り、第一臼歯(裂肉歯)も摩耗して丸みを帯びている(図3)。*下顎の歯式は3・1・3・2
図3.老アナグマの上面からの下顎の歯
以上の事から分かる事は、アナグマの歯では上顎の歯よりも下顎の歯の方が摩耗しやすいことだ。それは下顎の歯は杵のように上顎に当たって、動くので磨り減り易いのだ。それは前回アップした老ニホンザル♂でも下顎の歯の方が磨り減っていた。 野生動物はヒトのように煮たり、焼いたり、切ったり、潰したりして食物を食べやすくしてないから、生の硬いまま食べる事になる。僅か十数年で歯が殆ど摩耗して、食物を食べられなくなる。が、ヒトは歯が全部なくなっても義歯によって、固いピーナッツやリンゴも食べられる。義歯は可成り昔からあったようだ日本の最古の入れ歯 - 歯とお口のことなら何でもわかる テーマパーク8020。



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