ニホンザルの眼窩上縁の内側に前頭切痕という切れ目があった(前回アップ)。ぼくはヒトの眼窩上縁にもあるし、この前頭切痕は霊長目に共通してあるものだと思った。が、頭骨棚のサルたちを見たら、ニホンザルやカニクイザル、タイワンザルやキイロヒヒ、アカコロブスには前頭切痕がある。が、下のサバンナモンキーとハヌマンラングールには無いのだ。
図1.ベルベットモンキー*Chlorocebus pygerythirus(左)とハヌマンラングールSemnopithecus entellus(右)の頭骨正面からの眼窩
エー?どうなっているんだ?机の上のプラケースの中のリスザルとスローロリスの眼窩上縁に前頭切痕がない(図2)。
図2.リスザルSaimiri sciureus(左)とスローロリスNycticebus coucang(右)の眼窩
前頭切痕は、三叉神経の鼻や瞼からオデコの方をつかさどる眼神経と呼ばれるようだが、これらの前頭切痕がないサルたちはその部分にはどこから神経が通っているのだろう。尚、眼窩下孔は頬などの上顎の部分をつかさどり、三叉神経のもう一つは下顎のオトガイ孔から出る下顎神経である。
*注)マハレNPに近接するカロルアの畑で撃たれたサルをサバンナモンキーとしていたが、ベルベットモンキーChlorocebus pygerythirusとする。
眼窩上縁の前頭切痕の有無について霊長類の仲間の頭骨を調べてた。コンゴ民主共和国のカフジビエガNPで撮ってきたヒガシゴリラの眼窩にも前途切痕は見当たらない(図3)。哺乳類頭蓋の画像データーベース頭蓋の獨協医科大を見ると、ゴリラもチンプもオランも前頭切痕が見当たらない個体が多い。が、手持ちのニホンザル、カニクイやアカコロブスの頭骨には全て前頭切痕がある。有無の理由が判らないが、恐らく切痕がなくても三叉神経の眼神経は眼窩上縁から出てオデコや鼻の方に伸びているのだろう。
図3.ヒガシゴリラGorilla beringeiの眼窩
今日は、午後から肌寒くなってきたので、床暖を点けた。三叉神経について知ったのは右側顔面骨折して、右眼窩の上縁が折れ、眼窩下孔が塞がり、手術後も半年以上も右上顎の頬や歯茎が痺れたような感覚があったからだ。




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