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原発不要・核廃絶


2022年6月7日火曜日

ヒト以外の哺乳類は陰茎骨を持つ    Mammals other than human have baculum/os penis

 このところ骨を見ている時間が長くなった。以前は頭骨を取ることを目的にしたため、轢死体でも山での滑落死体でも、頭だけを持ってきた。その後、頭骨以外の骨格の骨にも興味がわいてきたので、死骸を見つけるとできるだけ頭骨の他に、手足の骨などの主だった骨を拾ってきた。手指骨や肋骨は拾わない事が多かった。しかし、道路で轢死体を見つけるとその場で解体することはできないので、まるまる拾って持ち帰り、皮を剥ぎ、内蔵を取り、できるだけ肉を取り除いてから庭やプランターに埋めたり、あるいはプランターに水を張ったり、大きなペットボトルの中に水を容れてその中に頭部、上肢、下肢、脊柱を分けてそれらの水に浸して腐らせた。

庭の土やプランターの土の中に埋めると全くイヤな臭いはしないで骨を得ることができた。しかし、骨は土の色になり、真っ白の骨を得られなかった。しかし、プランターやペットボトルの水の中で腐らせると白い骨を取り出すことができた。しかし、骨から腐敗臭はなかなか消えなかった。土の中のさまざまな土壌細菌が臭いをも取り除いてくれるのだ。

さて、ひょんな事から陰茎骨を探すことになった。先日、千葉市緑区の大百池公園で友人TGが自宅のプランターに埋めていたタヌキの死骸の骨を採取した。そのタヌキの6本以上の肋骨が骨肉腫に侵されていた。タヌキの性別を知りたいと思い、陰茎骨を探した。が、見つからなかったのでメスと判断した。

ニホンザル、イノシシ、シカは頭骨で性別が判断できるが、イヌやネコでは判断ができない。しかし、ヒト以外の哺乳類のオスは陰茎骨を持っている。そんな訳で手持ちの動物たちの骨の中から陰茎骨を探した。骨が全部そろっているのは轢死した動物のものだ。全ての骨がそろっているのは少ないのでわりとすぐ見つかった。これまでこの骨はどこの部位のものなのか不明扱いされていた。それは、ヒトの解剖学や家畜の解剖学の本を読んでも全く陰茎骨に関する記載がないからだ。ヒトの解剖学では無いのが当たり前としても、家畜にも載ってないのは片手落ちだ。

さて、キツネの標本から陰茎骨が見つかった(図1,2)。どちらが先なのか不明だ。上部に長く稜があり(図1)、底面からみると溝になっている(図2)。長さは52ミリもある。子供の頃、交尾したイヌがペニスが抜けないで連なって歩いていたのを良く見かけたものだ。その為、バケツで水を掛けたりしていたのを思い出す。抜けなくなるのもこの陰茎骨があるためのようだ。

図1.上からみた(左が先か?)

図2.横倒しにして斜め上からみた

陰茎骨は解剖学用語でOs penisと云い、osはラテン語の骨という意味だ。学生の頃、陰茎骨をオス・ペニスと聞いた時は冗談かと思った。ヒトにOs penisが消失したさまざまな理由を多くの研究者が提出している。 なお、セイウチのものは22インチもあるようだ。

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