今、ミツバツツジとともに咲いているのはキブシのフジの花のように吊り下がった薄黄色の花。
キブシは、乾いた尾根にも湿った沢沿いの斜面にも生えている。
東丹沢で目につくアブラチャン、シロダモのように、このキブシも多い木である。
しかし、アブラチャンやシロダモと決定的に異なるのは、アブラチャンやシロダモの果実は
哺乳類を含む脊椎動物たちは食べないが、このキブシの果実(下の写真)は丹沢に生息する動物たちの冬季の命をつなぐ貴重な食物となっている。
宮ケ瀬湖を見下ろす。
ぼくらが齧って下で舐めてもまったく甘みがない。単に青臭いだけだ。
2009年9月に野生生物探検隊の集まりで湯河原の白銀林道でテン糞を分解した時に、
茶黄色のキブシの種子がたくさん混じっていたが何の種子か判らず。
現場でキブシの実を割ってみてテンがキブシの実を食べていることが判ったのだ。
ぼくらの大発見(新知見)であった。
2009年9月、キブシの果実を割って目を近づけて念入りに調べているtake隊員、隣はisa隊員。
キブシの種子だ。左がテン糞から出てきた物で光沢を欠く。右はキブシの実から直接取り出して水洗いして乾かした物で光沢がある。
このキブシの果実は9月から5月まで長期にわたって、
タヌキ、テン、アナグマたちによって食べられる。
きっと、イノシシやサル&ネズミの仲間たちも食べているだろう。
植物があってこそ動物たちが生息しているということが良く解る。
1 件のコメント:
はじめまして、初めてコメントさせていただきます(当方もテンの糞分析を行っております。たびたびこちらのブログを参考にさせていただいております)。
最後の写真左の種子はイヌビワに見えるのですが、どうでしょうか。
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