昨日、連れ合いと奥湯河原の山に行ってきた。
かってサルの餌場であった河原にはササや木々が生え、
「ツワモノどもの夢の跡」とも云うべき有様であった。
奥湯河原へ行った目的は二つ、一つはフキノトウを見つけることであり、
もう一つはイタチかテンの糞を拾うことであった。
糞は見つけることができたが、フキノトウはまだ早かった。
糞は見つけることができたが、フキノトウはまだ早かった。
サルの餌場は砂防堰堤が土砂で埋まった河原に作られた。
その時もそうであったが、台風や梅雨の時は河原一面に水が流れた。
この場所を囲むように水の流れが二つに分かれている。
(ササが蔓延る河原)
そんな河原に、ん?これは?と思うものがあった。
上の写真の左上の部分にそれがある。
直径1.5メートルほどの円形にササが引き抜かれて積み重ねられている。
しかも上部がふぁーっと浮いた感じになっている。
始めはイノシシがこの上に横になったのか?と思ったが、まるで二重構造のように
掛け布団か屋根のように上の部分のササが盛り上がっている。
イノシシがこの中に潜り込んでいたものだ!と推論した。
もちろん、周りにはイノシシが掘り起こした跡がある。
しかし、イノシシがこうやってササを引き抜いて一カ所に集めて積み上げ、
その中に潜り込むなんていうことをするのだろうか?
連れ合いにはイノシシの仕業としか答えられなかったが、、、、、。
チンパンジーは木の上に葉や枝で、敷布団はつくるが、雨季でも掛け布団は作らない。
このような行動がイノシシが本来持っている行動様式だとしたら、ブタでもみられるのかな?
これをアップしたあと、ネットで、Wild boar nest で検索した。すると、スペインの研究者が調べた論文のアブストラクトを見ることができた。
このような巣作り(この研究者は、ベッドでなくて巣としている)は、地中海沿岸の森では3月以前の出産前にメスイノシシが行うようだ。巣の場所は1)覆いにするための植物が沢山ある、2)水の近く、3)他より温かいという三つの条件に合う所のようだ。
と云うことは、この上記の巣はこれからアカンボウを産むための物?
7 件のコメント:
おおおっ! これは興味深いですね。本で読んだことはありますが、本物とは! 各地でこれだけイノシシが増えたのに、あまり観察例は聞かないですね…。
ニシメガネザルさんへ
スペイン人の論文でイントロの一部も無料で見ることができたのですが、そこには、この寝床作りの行動は、バビルサを含む多くのイノシシ科の動物たちに見られるようです。
しかし、日本で観察例が報告されないのはどうしてか考えました。
一番の問題は野生動物に興味を持つ人が少ないとので、それはあっても人工物だと思ってしまう。
もし、周りに刈られた草や木があったなら、誰もイノシシが積み上げた物だと思わないのでは?
今、フト思い出しました。
沢沿いのスギ林の平らな所に落ちたスギ枝が盛り上がっていることがあります。
これなども枝打ちをした後、まとめられて積み上げられた。あるいは、雨や風で斜面から落ちてきてまとまった。っと思っておりました。
これからますます注意して山歩きを楽しみたいですね。
これを見て思い出しました。
大観山レストハウスのPから、遊歩道を白銀山方向に500mほど行った元米軍無線基地跡地の笹原(茅原もあります。)に、道の刈り払いで行った時の事です。道と言ってもけもの道しかないようなところを、関白道の推定ルートとして刈り払っていました。
そこはとてもイノシシの掘り跡や、踏み跡の多いところで、高さ1.5メートルほどの笹藪の中の、踏み跡をたどった先の一つに、一坪くらいの四角い刈り払った?笹を集積した所がありました。
それは私が乗っても弾力がある位、分厚いものでした。
こんなところに誰が来て刈り払ったのかと思い、事件ではないかと気持ち悪く思ったのです。
今思うと、それはイノシシがやったものだったのかもしれません。
イノシシの巣は、円形で真中に横になったみたいな凹みのある画像を見たことがあり、そういうものだという固定観念がありました。
わー、連れ合いも「人がやったのではないの?この下に死体でも隠されているのは?」と考えたようです。
ぼくは、人がササを根ごと引き抜きはしないし、このような切り方はできないと説明しました。
ササなどの茎の切られ方を考えれば人ではないと考えるのですが、
ぼくはこのような大がかりな寝床はチンパンジーならまだしも、イノシシが?と思って半信半疑でしたが、その場でイノシシの行動だと結論づけました。
誰がやったの?と不思議に思われる痕や跡や物もを、人がやるだろうか?と考えれば解決できることが多いものです。
ただ、このような寝床を作るのは出産前のメスイノシシだけだと知ってなるほどです。
話しは変わりますが、ヒト以外のサルの仲間は、家を作れないのです。チンパンジーは寝るためのベッドを作りますが、巣をつくりません。
そう、ヒト以外のサルは巣を作らないのです。否、作れないのです。
ネアンデルタール人も、洞窟で暮らしましたが巣、家は作れないのです。
雨、風を凌ぎ、外敵から身を守る巣(家)を作れるようになったのはサルはヒトだけなんです。
わー、ありましたか〜。
以前、猟師から聞いていたのは笹でドームのようなものを作るというものでした。
これまで一度も目にしてないから、薮コギもできないようなところにあるのじゃないかと想像してました。
隊長が発見されたこれ、子供を産むためのもので、本来は野良コさんの言ったように人目にふれないところにあるんでしょう。
きっとイノシシ密度が高くてせっぱつまったのでしょうね。
イノシシが笹を積み上げて巣を作るのは以前から検証してイメージしてましたよ。
下記をまとめて雨の日など、日々の寝床をどうしているのか推論をやろうとかんがえていたところでした。
http://white.ap.teacup.com/takezou/452.html#comment
http://white.ap.teacup.com/takezou/449.html#comment
ぜひ見てみたいですね。
ネットで「イノシシの巣」を検索したらいくつか出てきますね。
どれも子育て用の巣穴ですが、素材はカヤが多いようです。
笹で作ったのはちょい検索ではヒットせず、です。
日本中にイノシシがいるのだから、どこにでもありそうなものだけど、なかなか見られませんね。
しかし、あのイノシシが笹やカヤを抜いて巣を組み上げるなんて、不思議なかんじがいまだにします。手足が使えそうにないからよけいですね。
リスの巣の巨大版のようです。
take隊員へ
皆様へ
Wildboar nest で検索して、動画とすると、イノシシが針葉樹の枝を口で運んで巣作りをしているのが出てきました。
コメントを投稿