昨日の丹沢で、驚いたのはブッシュがある斜面である。
40年くらい前なら、伐採されたばかりの山は、一人で突き抜けるのは
ほとんど不可能と思えるくらいのブッシュがあった。
ありとあらゆるトゲのある灌木類や蔓性植物が斜面を覆っていた。
そんな山を歩くために、腰にナタ、背にもナタという出で立ちで、サルを追った。
スギ林や大きな木が生えている山をサルを追うのは楽チンだが、
ブッシュにサルたちが入ってキイチゴ類を採食している現場に行くには、
トゲに刺さらないようにサル道を潜り込むのだが、
1メートルも進まないうちにトゲに絡まってしまう。手や腕やおでこがサルトリイバラや
ジャケツイバラ、サンショウのトゲで傷つく。
そんな時にナタで切り開いて進む。
だが、10メートルも進まない内にサルの声は
遠くに消えていってしまう。
そんな山は丹沢にはもう無いと思っていたのだ。
があったのだ、尾根歩きばかりしていて気が付かなかったとも云える。
ここは、小動物の天国とも云える場所だ!
きっと、4月、5月はナタをもたないと歩けないだろう。
何故、このような場ができたのか?
ここに入り込むには、3度、古いシカ柵の腐ったように赤い鉄の脚立を越えた。
シカ柵の下は何か所もタヌキやイノシシが潜り込んで出入りしている穴が開いている。
少なくても2重にシカ柵で覆われた場所である。
穴からシカが出入りしているのだろう。
シカの食痕があった。
左のトゲのある太い木はカラスザンショウかな?
恐らく、ここに入り込んだシカは、この場所の出入口の場所に精通していなければ
逃げ出すことはできないだろう。
この尾根にはシカ柵、沢沿いにもシカ柵がある。
さらに、斜面をいくつかのブロックに分けるように尾根から沢にシカ柵が走る。
この斜面はシカの食害から守られている場所なんだ。
シカ柵は、広い地域を囲むのではなくて、小ブロックを囲む方が、一カ所が破れても
植物が守られることを示しているのだ。
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