「特定秘密保護法反対」

「特定秘密保護法」、「集団的自衛権」に反対します。憲法第9条をしっかり守りましょう。教育勅語の教材活用は間違いだ!

自由であっても、他人の生まれ、身体、性別、年齢、故郷、風習、宗教、民族、国を差別する、小馬鹿にする、冒涜するのは許されない。

原発不要・核廃絶


2017年5月20日土曜日

シカとカモシカの大腿骨の見分けかた How to discriminate the femurs of sika deer from Japanese serow

丹沢山塊にはシカCervus nipponとカモシカCapricornis crispusが同所に生息し、山を歩いているとしばしま彼らに遭遇する。シカは集団生活をしているので警戒音を出すのですぐ判るが、カモシカ単独生活者なので警戒音を出さないが、出合っても逃げずにじっとこちらの方を見ている。彼らの糞も山に入れば見かける。また、彼らの白骨化した骨も見かけることが多い。頭骨があれば、シカかカモシカは即断できる。しかし、前足や後足の骨が落ちていてもシカかカモシカか判断するのは難しい。足首の調子が悪いので山に行けないので、このところ頭骨以外の骨を眺める時間が多くなった。
今回は、大腿骨だけで、シカかカモシカを見分けることができるポイントを説明する。黄色の線で囲ったのは寛骨の寛骨臼と関節する大腿骨頭である。シカの大腿骨頭が半長円球状なのに対し、カモシカのそれは半球状だ(Fig.1)。
 Fig.1 前からみたシカの右大腿骨とカモシカの左大腿骨 
左側2つ、シカ 右側2つカモシカ
さらに真後ろから大腿骨を見ると(Fig.2)、シカでは顆上窩(黄色で丸で囲った部分)の部分が明らかだが、カモシカでは粗面となっている。
Fig.2真後ろからみたシカの右大腿骨とカモシカの左大腿骨
左側2つ、シカ 右側2つ、カモシカ
シカの大腿骨かカモシカのものかは、大腿骨頭の形状か顆上窩の有無を確認すると判断できる。しかし、今のところ大腿骨頭の違いや顆上窩の有無などが何故生まれたののか解らない。彼らの生態とどのように関係しているのか、また、同じような大腿骨頭を持っている動物を調べ、生活場所と行動などをもっと知らなければ推測もできない。

カヤランが果実をつけ、ヨウラクランが咲く Different stage of two Japanese epiphyte orchids

あー、今日も丹沢に行きそびれてしまった。右足のアキレス腱炎が再発?したのだ。15日に散歩した。もう、このところずーっと右足首が痛いので、少し右足を庇いながら歩きだす。歩き始めは痛いが10分もたって慣れてくると痛みが薄らいでいく。15日は痛いのを我慢して歩き始めから無理やり足首に力を込めてスナップを効かすように後ろに足裏を跳ね上げるように歩いた。案の定、途中から痛みが無くなった。が、40分間歩いた後に身体がクールダウンしてくると足首が痛みだしたのだ。整形外科に行っても医者から皮肉を言われるか半分バカにされることが判るので、湿布している。

足首の為には安静にしておいた方がベストなのは良く判っている。しかし、安静にしていて動かずにいることによるストレスが溜まるよりも歩いた方がまだ気持ちが楽になる。その兼ね合いだが、整形外科医は痛い足首を治すだけのことを述べるだけで、ぼくという人間の精神を含めた全体の調和をとろうとはしてくれない。

喫煙者は、タバコに害があることが解っているが、その害よりも喫煙による精神的苦痛の解放を重んじている。それはアルコールも同じだろう。

この右足のアキレス腱炎は昨年9月から続いているのだが、もともとは2012年9月7日の専門学校の丹沢実習で、谷太郎林道から尾根歩きをして三峰山・物見峠間の登山道を目差していた時に右足首を痛めたのだ。それ以来、ちょっとしたことで再発し、もう持病の如くになってしまった。出歩きたいが、思うように歩けない。

さて、今、庭のヨウラクランが咲いている。まるで、キツネの尻尾のように垂れ下がる。花はとても小さいので一つ一つじっくり見たことがない。
 ヨウラクランの花
カヤランはとうに花が終わり、今は果実をつけ始めている。フウランは花茎が僅かに鎧のように固い葉の間から顔を覗かせ始めた。
カヤランの果実

2017年5月18日木曜日

このキイチゴはどこから? Where did this bramble(Rubus) come from?

昨日から庭の余り日が当たらない所に置いているプランターにちょっとピンク色のキイチゴの花が一輪ひっそりと咲いている。今朝、骨洗いをした時にじっくり見た。ん?何だ?これは?てっきりモミジイチゴの花が咲いていると思ったが、白色の花弁ではなくて薄いピンク色が入っている。それに上を向いて咲いているし、葉もモミジイチゴではない?
ぼくが丹沢から拾ってきた動物糞は2、3年前までは、水洗いして内容物を分析したあと標本として保存したり、トイレに流したり、庭に撒いたりしていた。
このイチゴは昨年もプランターから出てきていたので途中で折り取ったヤツだ。しかし、株は生きていていくつも元気な葉を枝を出している。
昨年の古い茎はつややかな緑色で、葉の表も裏も柔らかい毛があり、今年の枝も柔毛に覆われている。
 サナギイチゴの花
今、頼りにしている「神奈川県植物誌」を見た。どうも、サナギイチゴRubus pungensだ!しかし、県内では丹沢の三国峠で採られているのみ。と記載されている。
サナギイチゴの葉
丹沢の三国峠は、丹沢湖よりも西で山中湖に近いところだ。丹沢山塊の食肉目の糞を拾うようになってからは、西丹沢方面には全く足を向けていない。三国峠に一番近い山でも20キロ離れた鍋割山だ。で、鍋割山に登った時に拾った動物糞の内容物のデーターを見たが、キイチゴ属の種子は無い。キイチゴ属の種子は表面の模様が独特なので見誤る筈が無い。おそらくテンが食べたものから出てきた種子だと思うのだ。
テンの行動域はツシマテンでは70ha(「日本の哺乳類」東海大出版)、亜高山帯の入笠山のホンドテンでは、2月58.5ha~7月358ha(「哺乳類科学」43(2)93-98:2003)となっている。ここでは入笠山のホンドテンの資料を参考にして、丹沢の個体も夏季には300~400haくらいの行動域を持っていると推定される。丹沢山塊を東西に細長い行動域で300~400haはとても考えられない。となると、サナギイチゴは鳥やテンなどに食べられてもっともっと東丹沢方面に生育地を広げたと考えざるを得ない。あるいは、三国峠付近で生まれ育った個体がサナギイチゴを食べて東丹沢方面に1日の内に分散・移動してきたのかも知れない。

2017年5月17日水曜日

我が庭のスイカズラ    Japanese Honeysuckle in my backyard

我が家のスイカズラLonicera japonicaが咲いてい。花のついた10センチくらいの枝を丹沢から取ってきて、部屋で香りを楽しんだ。花が終わった後も葉が元気だったので、枝を挿し木にして鉢植えにしたものを鉢ごとを庭に置いてたら、ツルがどんどん伸びてナツツバキの樹幹を覆うくらいになった。庭に出ただけで匂う。素晴らしい香りだ。お隣りさんからも良い匂いだと喜ばれている。
ぼくは、良い香りの花が大好きだ。ラン科植物の香りも好きだが、このスイカズラが大好きだ。花枝を取って、居間のテーブルとぼくの机の上にも活けている。この匂いの中で死にたいくらいだ。


中国の南部にアカゲザル調査に行った時に、倒れた枯れ木に絡まったスイカズラを見つけ初恋の人に会ったような気がした。トルコやスリランカに行った時、ホテルの庭や門塀のところに植栽されて花をたくさんつけていたスイカズラに感動した。
我が家のスイカズラも伸びたら、どうやって仕立てようかと思っている間に一昨年からナツツバキを覆うようになった。すごい勢いだ。山の中の一軒家ならこのまま伸ばしてやりたいが、お隣さんにも迷惑だ。花が終わったら、ちゃんと仕立ててやろう。
スイカズラの花
スイカズラの英名をhoneysuckleと云うことを知った。ん?「蜜を吸う」という意味の英名かなっと思って先ほど、花を抜き取って吸ってみたが、蜜は感じられない。が、歯でしごくようにして吸ってみると蜜がある。これならばスイカズラの花にチョウやアブがたくさん集まっても良さそうなものだが、、、、、。
二階のベランダから見下ろして撮る

2017年5月16日火曜日

オオギカズラ キランソウの仲間を同定 Identified Ougikazura of genus Ajuga

ー11日の奥湯河原の続きー
11日に山菜天婦羅やトン汁で満腹になったので、腹ごなしに白雲の滝まで歩いた。その途中の道路沿いで見つけたオウギカズラAjuga japonica、始めはジュウニヒトエ?ツクバキンモンソウ?いずれにしてもキランソウ属なので、帰宅して「神奈川県植物誌」を見たらすぐオウギカズラだと判った。初めて自分で同定できて嬉しい!
オウギカズラ
同じような白っぽい花のクワガタソウだ。
クワガタソウ
このクルマムグラも判らなかったが、「神奈川県植物誌」デアカネ科を探したらあった!この本には生育地まで記載されているので、同定しやすい。
クルマムグラ
これはツボスミレと同定した。
ツボスミレ
これは葉からセリ科だと推定できたので、セントウソウとした。
セントウソウ
スミレは多すぎて目が回る。現場でしっかり、葉や茎、根本を見てこなければダメだ!
???

2017年5月15日月曜日

二つのニンジン Two kinds of carrot

ー奥湯河原の天昭山神社野猿公園跡の続きー
ぼくらが普段食べている人参(ニンジン)Daucus carotaはセリ科の植物だ。山中にはヤブニンジンと名付けられたやはりセリ科の植物がある。
セリ科
ヤブニンジン
ヤブニンジンの花
一方、ウコギ科の下の写真のものもニンジンという名前が付けられている。これらのニンジンと名付けられた植物の根には、ぼくらが普段食べる人参状の根茎があるのだろう。一度、引き抜いて根茎を見てみたいものだ。同じ根茎でもゴボウと名付けられているものもあるし、たいした根茎ではないのにダイコンと名付けられているのもある。ダイコンと云う名がついているのは葉が畑に植えられているダイコンに似ている。さらにはイモと名付けられた植物も多い。
ぼくは、ニンジンやダイコン、ゴボウやイモなどと名付けられている野草を見るとすぐ食べられるのかな?っと思ってしまう。
ウコギ科
下のウコギ科の植物はトチバニンジンかホソバチクセツニンジンか迷ったものだ。
ホソバチクセツニンジン

2017年5月14日日曜日

奇妙な名前と花のチャルメルソウ Charumerusou of curious name and flower.

以下の3枚の写真はコチャルメルソウというユキノシタ科の植物だ。このコチャルメルソウMitella(チャルメルソウ属)と云うちょっとふざけたような名前を知ったのは野生生物探検隊の自然観察会がここ奥湯河原であった時の5年前の4月。植物カメラマンのSさん夫妻ややまぼうしさんから教えてもらったのだ。
ユキノシタ科なので葉がユキノシシタに似ている。
コチャルメルソウMitella paucifloraの葉
コチャルメルソウの花茎
コチャルメルソウの花が終わった後
このコチャルメルソウの花は、こんな奇妙な花なのだ。以来、その姿と名前はぼくの記憶に刻み込まれた。今回、5年振りの再会なのにすぐ名前が出てきた。
2012年4月16日に撮ったコチャルメルソウの花
それにしても、11日に天昭山神社野猿公園跡に集まったのは天候に恵まれ最高の日だった。前日も13日からも梅雨に入ったような天気だ。

2017年5月13日土曜日

天昭山神社野猿公園跡の木の花  Tree flowers around the site of monkey park of Tenshouzan shrine.

昨日の餌場跡周辺の山道沿いの木々の花:
ユキノシタ科のウツギの仲間の花が咲き始めた。これから、どんどんこの仲間の花が咲く。
ガクウツギ

マルバウツギ
アケビとゴヨウアケビの違いを、初めてしっかり調べた。ぼくは掌状複葉が5枚なら大抵ゴヨウアケビと思っていたが、ほとんどがアケビで全縁の小葉だ。
アケビ
下の木はコウゾかな?と思うのだがどうだろうか?
これはクワ科のコウゾ?
以上が、天婦羅用の材料を探している時に見つけた木の花。

ここはサワガニが多い  There are many freshwater crabs in the site of Tenshouzan shuraine monkey park.

天昭山神社野猿公園跡付近にはサワガニGeothelpusa dehaani が多い。山菜天婦羅用の山菜となる植物を探して歩いていたら、サワガニに出会った。逃げたので、ゆっくり追いかけて停まったところを写真に撮った。
ここは梅雨の季節には辺り一面がサワガニだらけになったことがあり、半世紀前には、飯盒に何杯も取れたものだ。取ったカニを沢の水で洗って、そのまま鍋に水を加えて、焚火にかけて、煮て味噌汁にしたり、ザルに移して水気を取り、フライパンで炒め、味噌と砂糖に絡めてご飯のオカズや酒の肴にしたことを思い出した。味噌汁は良い味が出た。フライパンで炒めたのは殻を煎餅のようにバリバリ噛み砕いて食べた。しかし、これは20歳前後で山の料理だから食べられたのだ。
でも、当時はお総菜として揚げたサワガニが売られていたりもした。売られているしっかり揚げたサワガニは殻がパリパリと噛み砕けた。でも、殻が気になった。
先日、NHKBSの料理人コウケンテツの旅番組の東南アジアの村で、水田でたくさん獲ったサワガニのような小さなカニを石臼で挽いて潰し、潰した上澄み(殻は沈む)部分を取って煮ると柔らかいツミレのように固まっていた。成る程、あーすると甲羅や脚などの殻を噛み砕かなくても美味しく食べられるんだと納得した。
やはり、この藤木川沿いはサワガニが多い。白雲の滝までの往復でも何匹か見つけた。

2017年5月12日金曜日

天昭山のサルの会 Monkey Association of Tenshouzan

昨日、奥湯河原の天昭山神社野猿公園跡で、「天昭山のサルの会」の集まりが行われた。この会は、50年前にここでサルを追っていた人たちの集まりだ。朝4時に着いて、整地したり、トイレを掘ったり、テーブルや椅子を並べたり、テントやハンモックを張ったり、食事の用意をしていたり、てんてこ舞いで働いていたN氏、6時に着いて彼の助手になって作業していたM氏、ぼくが7時半に着いた時もN氏やM氏は働いていた。
駐車場近くの道沿いにあったイノシシのヌタ場

9時7分に湯河原着予定の電車が30分遅れるとメールが来る。M氏がSさんとH氏を迎えに行く。10時半、5人全員が揃う。当初は6人の予定だったが、一人は脳出血で入院となる。そう、皆、そういう年齢だ。
早速、食事会が始まる。先ずはビール。すぐ、お昼になり、トン汁や豚肉の塊やソーセージを焼いたものを食べる。もう、それだけで満腹だ。さらに、ぼくが採ったオオバコ、ミツバ、ユキノシタ、モミジガサ、ドクダミ、アオキ、サンショウ、タラノキのかき揚げ風の山菜天婦羅が最高だった。N氏の調理に感謝!
5人が揃う
ここは、暑くなく、寒くなく丁度良い気温、絶好の日よりだ。強い日差しも周りの木々の葉が遮って木漏れ日状態。ミソサザイが甲高い声で鳴き、カワガラスが低空飛行し、オオルリが透き通るような声で歌う。
豚肉の塊を炭火でじっくり焼く

周囲が笹竹で覆われたトイレ

今年もあったイノシシの寝床
お昼を食べた後、腹ごなしに皆で白雲の滝まで登る。このつばきラインまで続く山道も50年まえは、神社前がサルの餌場だったので、そこにテントを張って生活していたのだ。酒を買いに奥湯河原の商店まで走り降りたことも一度や二度ではない。4合炊き飯合のご飯を一人で全部食べた。そんな話題も出て、若かったなぁー!と昔を懐かしむ。
白雲の滝

白雲の滝の近くの道沿いにあったイノシシのカヤの根の樹皮を食べられた痕

天昭山神社から下りてきて、一息ついて、H氏とSさんは帰ることになる。アルコールを飲まないM氏運転の車に全員が乗り、二人を湯河原駅で見送る。ぼくらは戻り、「ままねの湯」へ、しかし、閉じている。そのまま「こごめの湯」で湯に浸かり、餌場跡に戻る。
湯疲れしたようで、もう、食欲も無く、飲みたくもない。寒くなってきたので、皆、着込む。9時半にテントに入り、寝袋へ、冬用の寝袋が丁度良い。
朝、まだ暗いのに小鳥たちが賑やかに歌い出す。その谷間に響く歌声を寝袋で聞きながら、タンザニア、マハレ山塊国立公園での、草葺の山小屋生活を思い出す。山小屋の朝も暗い内からミミンシャ(トングエ語で、どういう鳥か不明)の美しい歌声で目が覚めたのだ。
夜寝る前の一杯、働き過ぎて疲れたN氏と!
4時半に起き、朝食にパンを食べ、後片付けが終わったのが7時半。帰宅したのが9時半頃、すぐ風呂に入る。あー、やはり我が家が一番!