「特定秘密保護法反対」

「特定秘密保護法」、「集団的自衛権」に反対します。憲法第9条をしっかり守りましょう。教育勅語の教材活用は間違いだ!

自由であっても、他人の生まれ、身体、性別、年齢、故郷、風習、宗教、民族、国を差別する、小馬鹿にする、冒涜するのは許されない。

原発不要・核廃絶


2014年5月15日木曜日

テン糞の内容物  The contents of marten's scats.

5月9日の丹沢実習のつづき:テン糞の内容物です。
赤○は脊椎動物の骨片が混じっていたものです。
9:00①
ムカデ長さ3-5センチ4脚、殻。キブシ種子9個
9:06 ②
ムカデ一匹7センチ、
9:21
羽毛1センチ5、骨片(脊椎骨5個、他)
9:33④
マメガキ種子3個、オオウラジロノキ果肉・果皮、ムカデ外皮、腐葉葉片
9:35
キブシ種子17個、ムカデ1匹、小哺乳類毛・骨片、
9:06
キブシ種子多数、ミズキ蕾、小哺乳類毛多数骨片臼歯
これについて別にアップします。
⑦これ拾った筈だが、紛失した。
14:48
ムカデ1匹尾部殻脚、カマドウマ脚産卵管、羽毛羽毛軸骨片
14:57
羽毛骨片、ムカデ殻脚
糞分析できたのは8個のテン糞である。
このうち、5個に脊椎動物の毛や骨片が見つかった。
他の3個も含め6個からはムカデを食べたことがわかった。
また、今回は4個からしか秋の実の残りであるキブシなどの種子がでてきた。
特筆すべき内容物として、⑥からはミズキの蕾がでてきたことである。
どうも、これまでミズキの蕾は見落としていた可能性が強い。
テンも冬の秋の残りの果実食から動き回り始めたムカデなどの節足動物を食べ、
さらには鳥のヒナなどの脊椎動物を食べられるようになったことがわかる。

尚、⑥の糞からは齧歯目でない小哺乳類の毛や歯・骨片がでてきた。
今日、それを調べたい。次回アップした。

2014年5月14日水曜日

タヌキ糞とアナグマ糞の内容物 The scats' contents of racoondog and badger..

丹沢実習の続き:タヌキ糞とアナグマ糞の内容物についてです。
11:52、①
キブシ種子多数、甲虫外羽1外骨格肢、環形動物外皮、羽毛5ミリ
12:40、②
ムカデ胴部最大7ミリ長さ4センチ、脚、外骨格、腐葉土
13:00、③
羽毛6本、単子葉6本4-6cm、土壌動物外骨格、ムカデ脚2本
13:28、④
土砂、腐葉の細切れ、土壌動物の外骨格脚少し

13:32、アナグマ糞
ハチ腹部羽根3、ムカデ幅4ミリ長さ6センチ、幅2ミリ、長さ1センチ、腐葉土
4個のタヌキ糞や1個のアナグマ糞は彼らの冬の糞とどこが違うのか、
それは、冬季はまだ地面を漁ればキブシ、マメガキ、ケンポナしなどの秋の果実の種子が糞中に混じっていた。しかし、今回はキブシがタヌキ糞①に混じっていただけで、他は
殆んどが腐葉土にいる土壌動物を漁ったものだ。
また、羽毛が糞①と糞③から出てきたが、これは巣内にいる鳥のヒナを食べたものと考える。
親鳥のように機敏に動き飛び回るものをタヌキが捕まえられないだろう。
巣内にいてまだ親からの給餌が必要なヒナが餌食にあったと思うが如何だろうか?
しかも、夜間に狙ったのではないだろうか?

しかし、アナグマもタヌキの食事内容は貧弱なものだ。
枯葉が落ちて溜まっているところがあれば、そこを臭いを嗅いで何かいたら枯葉事、土砂ごと胃の中に放り込んでいるんだ。アナグマは大半が土である。植物が根か腐葉土の栄養分を吸い取るようにアナグマは腐葉土そのものからも栄養を摂取している可能性もある。
アナグマやタヌキにとって、丹沢のように林床の草本が無くなった地域での生活は
節足動物も少なくなっているだろうから、厳しい生活を強いられているのだろう。

2014年5月13日火曜日

4種の食肉動物の糞   The different scats of four carnivora species.

9日の実習の続き、
食肉目の5種類(イタチ、テン、アナグマ、タヌキ、ハクビシンはすでにアップしたここでは除外)の動物のフィールドサインとしての糞をゲットしてきた。
先ずそれぞれの形状と大きさと見てもらいたい。
色が黒っぽいのは、糞の中に環形動物や節足動物、あるいは脊椎動物などの動物質の
ものが含まれている場合の糞は何故か黒っぽくなるんです(これは何故か教えてください。何を見れば判るでしょうか?)
単一の植物質のものであれば、そのものの色になります。
これからだとモミジイチゴなら橙色、ニガイチゴなら濃赤色、ヤマグワなら暗黒紫色、
秋のサルナシなら緑色の糞ですよ。臭いも果実のニオイです。

イタチ糞は沢沿いや沢中の岩の上で見つけやすい。
イタチWeasel
イタチ糞とテン糞の違いは太さである。
両者ともScentMarking匂い付けとして糞を利用するので、
切り株や杭の上、橋の欄干の上で見つけやすい。
林道では沢側の路肩の上、砂防堰堤の上などの彼らの通り道に見られる。
テンMarten
アナグマ糞やタヌキ糞は、いつも腐葉土の中のミミズやムカデあるいは昆虫などの土壌動物を食べているため、親指くらいの太さでほとんど黒っぽい糞だ。
アナグマの場合は半分くらいが土砂が混じる。
タヌキも腐葉土に含まれる枯れた腐った葉の破片だ。
で、アナグマは排泄するときに少し穴を掘ってそこにする場合が多い。
タヌキは彼らの共同トイレにするのでタメ糞となる。
アナグマBadger
サルを調査・観察し始めた頃はタヌキ糞とサルを間違えたこともあった。
それは、太さが同じくらいであるのと、カキの果実を食べた時は種子が同じように
入っていて、黒っぽいのだ。しかし、臭いが違う。
サル糞はチンパンジーもキンシコウもゴリラも同じ臭いである。タヌキ糞の臭いとは異なる。
だから、糞は臭いでも覚えることができ、違いを識別できる。
タヌキRacoon dog
下は1ヶ月くらい経過した古いサル糞ですが、春のサル糞は始めは新芽の緑色だ。
その後、表面は黒っぽくなるが、中は緑色。さらに経つと表面は茶色になるが、中は黒い。
これ、中はまだ黒かった。
ニホンザルJapanese macaque
拾ってきたタヌキ糞やテン糞は10個を越えたが、春の糞となっていた。
内容物については次回にアップする。

2014年5月12日月曜日

実習つづき:自然探索  Continuation of Tanzawa practice:Natural Search

先週9日の丹沢実習の続きである。
学生たちがオトシブミを見つけた。
ヤマカガシのチビを見つけたのも学生たちだ。
大勢なので多くの好奇心溢れる目で辺りを探しまわる。
天気が良かったのでアオダイショウも飛び出した。
皆で、臭いを嗅ぐ。「クサーイ!」。これがアオダイショウの臭いだ。
イノシシがミミズなどの土壌動物を探し回って腐葉土を掘り起こした跡を見る。
宮ケ瀬尾根で猿ヶ島のピークで集合写真を撮って、歩き始めて間もなく。
アリの塊だ!このアリの名は?
何しているのか?分巣したところ?
このようなアリ団子を以前にもみた。
http://tanzawapithecus.blogspot.jp/2013/05/what-is-route-as-working-waterhead.html
ムネアカオオアリなんだ。違うトゲアリだ!
ネットをみるとこのアリをペットとして飼うマニアもいるようだ。

2014年5月11日日曜日

5月の白い木の花 White tree's flowers in May.

実習の続きです。
ミツバウツギ(ミツバウツギ科)
土山峠の辺りはミツバウツギの花がいっぱい。
ガクウツギ(ユキノシタ科)
堤川林道を歩いていくと右の山側斜面の沢沿いにガクウツギが咲いている。
コバノガマズミ(スイカズラ科)
これも晩秋になればガマズミ同様に赤い実となって、食べられる。
おー、酸っぱい!
ヒメウツギ(アジサイ科)
我が家には園芸用の高さ30cmくらいのヒメウツギが鉢で咲いている。
ウツギはまだ蕾だった。
ツクバネウツギ(スイカズラ科)
そう云えば、ツクバネウツギの大きな木は高取山の手前の登山道にあったネ。
この木は昨日アップしたハクビシン糞があった細尾根の宮ケ瀬湖側にあった。
これはズームアップして撮った。
ウワミズザクラ(バラ科)
ちょっと、花が終わりかけている。上のツクバネウツギの近くにあった。
ホウノキ(モクレン科)
これは、清川隧道・土山峠分岐から下ってきてまもなく右手の沢にある大きなモクレンである。
秋になるとこの付近の尾根や斜面はホウノキの大きな葉で覆われる。
今の季節の丹沢山麓をもっともっと散策したい。
春の山麓は気持ちが良い。

2014年5月10日土曜日

これは何だ?糞だ! What is this? Scats of a Masked Palm Civet !

昨日、土山峠から堤川林道、宮ケ瀬尾根と歩いたコース(GPSの軌跡):
堤川林道終点とハタチガ沢林道終点との出会い(○地点)の宮ケ瀬尾根から
一度、南下して不思議なミズキ、熊ノ爪を目差したが
途中の鞍部で引き返す。
「岩のピーク」でお昼を食べていると単独行の登山者がやってきて、
若者たちが大勢いるので写真を撮って行った。
猿ケ島で集合写真を撮った後、先頭を行く、Sa君とOo君らは北西に行くべきところを誤って北東尾根に行ってしまったので、「ホォ、ホォー」と呼ぶと下から「ホォー」と声がして
登ってくる。尾根歩きは簡単だが、踏み間違えるとトンデモナイ方へ行くことになる。
初めての道は絶えず地図と磁石で確かめないといけない。

清川隧道・土山峠の分岐の手前の細尾根で奇妙な下の写真のものをSa君が見つける。
何だ、これは?
糞なのかそれとも、口の中で咬んで水分を吸って吐き出したものか?
で、誰の仕業なのか?
ぼくはハクビシンの糞だとSa君に云った。
彼はどうしてそんな風に断定できるのか疑問のようであった。
先ほど、静かに水洗いし、残渣をプラスティックの鉢受けに空けた。
上の状態の時には、よく判らなかったツブツブ状のものが何であるか解った。
鉢受けの中央左下につぶつぶ正体が解るものを取り出した。
上の写真でつぶつぶに見える緑色の物は花の蕾だったのだ。
下の写真である。
これだと、take隊員から丁寧に写真を撮れ!と怒られる。
接写レンズをつけて絞り9であとは自動で撮った。
もちろん水分はティッシュで吸い取った。
ガクが4枚あり、雄蕊が4本で、先に大きな二つに分かれた花粉塊が付いている。
さらに、下の3個の蕾の様子から判るように、どうも三個や4個の花がまとまってつく
集合花のようになっているようだ。
今の時季に一つ一つの花が1センチくらいで集合花となってのは?
今、蕾か咲いている花で、この花は何だろうか?
大きさからしてウワミズザクラだ!と確信して図鑑を開いたら違う。
え?もうわからない。
教えて下さい。
それにしてもハクビシンは蕾をまとめて口に含んで食べたは良いが、
ほとんど消化していないようだ。

2年生初めての丹沢実習

昨日、TCA専門学校の丹沢実習があった。
絶好の山歩き・自然探索日和であった。
堤川林道終点から宮ケ瀬尾根に登り、尾根を北上してから
宮ケ瀬湖に出て、土山峠に戻った。
新緑が目に飛び込み、ミツバウツギ、ヒメウツギ、コバノガマズミ、ツクバネウツギなどの
白い花が咲き乱れ、気持ちが良い自然探索を楽しんだ。
ただ、Kさんが山歩きが辛いようなので、途中からアシスタントのMa君と一緒に戻ってもらった。
残った学生たちは皆、元気が良い。
宮ケ瀬尾根617ピークの猿ケ島で集合写真。 
宮ケ瀬湖に下りてくると
クワガタソウが咲いていた。
先頭を歩いていたSa君とOo君は宮ケ瀬尾根上で不思議なものを見つけた。
これは後程アップします。
テン糞、タヌキ糞、アナグマ糞、イタチ糞、サル糞をを見つけ、20個近く拾ってきた。
これから水洗い分析が大変だ。

2014年5月6日火曜日

シランが咲き始めた。 Bletilla has began to bloom.

シランが咲き始めた。
これはどんどん毎年バルブが増えていく。
我が家のシランは富津市宇藤原のSさんから3株もらったものだ。
それが今ではシランが蔓延っている。
このシラン、花が咲いている時は振り返られるが、他の時季には引っこ抜かれてしまう。
そんなのが、我が家では、ドイツスズランとピンクのカタバミとホタルブクロだ。
それらが我が家の庭の下草となっている。
昨日は、グッピーを20匹くらい睡蓮鉢に容れてやった。
今朝、みたら元気よく泳いでいる。
隣の小さな水鉢にはヤマアカガエルが顔を出している。
顔を出して、飛んでくる虫でも取って食べているんだろう。
一匹だけなので可哀想だ。ヤマアカのオタマでも取ってきてやると、来年は受精卵を産んでくれるかもしれない。それも可哀想か!

今日は、これから専門学校だ。チャレンジキャンパスの授業をしなければいけない。
「野生動物の行動学」という学校から与えられたタイトルの授業をしなければいけない。
昨日から話す順番をパワーポイントにいれたので、パソコンに挿し込んであるUSBメモリーだけをもっていけば良いのだが、高校生の様子を見て内容を臨機応変に変えなくてはいけない。
そのための、材料として、頭骨、骨、エビフライなどのフィールドサインを持っていかなくては!
本当は、野山を歩きながらチャレンジキャンパスの授業をしたい。

2014年5月5日月曜日

クレマチス咲く The flower of Clematis has bloomed.

クレマチスが咲いている。
クレマチスが好きでこれまでに何鉢かを購入して、挿し木して増やしたりしたが、庭に残ったのは結局この平凡な薄紫の花だ。最初の数輪は大きな花となるが、これは直径が15センチを越える。
しかし、光をもとめて2メートル以上のところで咲いているため、真上から花を見るには2階のベランダから見下ろすことになる。
庭のジンチョウゲ、アジサイ、ユキヤナギも頂いた花を花瓶に挿した後に、挿し木したものだ。
ウィスキーを飲むのに毎日レモンを使っているので、レモンの種子を植えてもう3年になるが、
50センチにも伸びていない。そろそろ地に植えてやらなければいけない。どこからかレモンの枝をもらってきて挿し木した方が早く実を採れるかな?

そうそう、あのカヤランの花が終わり、今は最初に咲いた花の子房が膨らんできております。
花粉を飛ばすのは夏なのかな?

2014年5月4日日曜日

2種類の脊椎動物を食べたテン  A marten that had eaten two kinds of vertebrates.

5月1日の続き。

9:06、二の足林道の山神隧道付近でテン糞
このテン糞の大半はネズミの毛とキブシの種子であった。
動物毛があるときは水洗いした後、茶漉しに残った物を白いプラスチックの鉢受けに空けて、
水を少し加えて、全体を揺らしながら先ず毛や糞の表面に付着していた枯れ葉や小石などをピンセットで摘み取りだす。その時見つかった大きな骨や歯も取り出し、ティシュペーパーの上に丁寧に並べる。そうやって、毛や果実の果柄や大きな果肉を摘み出す。
最後に、鉢受け表面に浮いている毛や細かな浮遊物を捨てる。
この細かな毛や浮遊物を捨て去る作業は鉢受けに水を加えては全体を揺らして軽いものは浮かせて洗い流すようにすてる。
そうすると、今回はキブシの黄色っぽい種子と細かな骨片や歯などの
水に浮かない物が残ることになる。
最後に残った物を乾燥させて、ティッシュに取り出していた物と一緒にした物が
方眼紙上に並べた下の写真だ。もちろん、毛やキブシの種子などは取り除いている。
上顎切歯、臼歯2本、上顎骨臼歯2個、肋骨、頸椎骨、脊椎骨、骨片
カエル歯、骨片がある。橙色の線の上部がカエルの骨片であろう。
下部がネズミ亜科の動物の骨片であると考える。が、カエルのものも混じるだろう。
カエルの歯であろう。カエルの種類が同定できない。
この歯が見つかったのでカエルを食べたと特定できたのだ。
もうすこし他の骨片でも判断できるようになりたい。
哺乳類の骨でないことは解るのだが、カエル、トカゲなどを判断できない。
ネズミ亜科の動物のaが左右の上顎骨と臼歯である。bが尺骨である。
aとbの間に左の上顎の切歯と左の下顎の切歯がある。
この切歯はアカネズミのものに比べ物にならない程小さく薄い。
ヒメネズミかカヤネズミの可能性が高い。
ネズミ亜科の動物の頸椎骨、脊椎骨や肋骨である。
左右の上顎骨に埋まっている臼歯は第二臼歯m2である。
上部が前方である。
この動物の上顎骨のm1の歯根は4本であることがわかる。
散らばっている右の臼歯は歯根が二本なので下顎のm2だろう。
また、横倒しになっている臼歯の歯根も2本だが、写真の上顎のm3に当たるかもしれない。
昨日、専門学校の高校生向けのチャレンジキャンパスを終えて、帰宅するとポストにアマゾンに注文していた「ネズミの分類学」金子之史著が入っていた。
見ると、今西錦司、森下正明、徳田御稔、可児藤吉などの懐かしい人々の写真があった。
ぼくにとっては初めて見る写真だ。日本の生態学勃興の時代の人々だ。
金子之文さんの先生徳田御稔はネズミの動物地理学の大家であり、
可児藤吉がいたからこそ今西の「棲み分け理論」が生まれたと云われている。
森下正明は土壌中のミミズの数が分ればイノシシの数が分るとまで云った理論生態学の大家だ。
酒を呑みながら議論し、歩くことで考えた。
つまり、机上の学問ではなく自分の足でフィールドを歩きデーターを取り、考えた。
「ネズミんの分類学」はぼくが期待した内容のものではなかったが、
これから電車の往復の間に読む本としてしばらく楽しむことになりそうだ。