上腕骨頭と肩甲骨の関節窩で肩関節を作る。この関節窩はシカやカモシカではほぼ円形だ(図1)。これほど丸い関節窩は珍しい。食肉目の関節窩は楕円形が多い(図2)。サルでは関節窩は瓢箪型になる(図3)。
関節窩の近くにある烏口突起や肩峰は何のために突起として出ているのか?烏口突起は烏口骨が退化して肩甲骨に癒合したもののようだ。その烏口突起はシカやアナグマでは烏口上腕靭帯で上腕骨大結節と結びついているようだ。サルやヒトでは烏口鎖骨靭帯で鎖骨と結びついていて、さらに肩鎖靭帯によって肩峰と鎖骨が結びついている(ぼくの右肩は17年前からこの肩鎖靭帯が切れている)。
では、鎖骨が無いシカやアナグマの肩峰はどこに結び付いているのか?
図1.シカCervus nipponの円形の右関節窩 〇:烏口突起 ←:肩峰
図2.アナグマMeles melesの楕円形の右関節窩 〇:烏口突起 ←:肩峰
図3.サルMacaca fuscataの瓢箪型の右関節窩 〇:烏口突起 →:肩峰
関節窩の形状が円形~楕円形~瓢箪型までさまざまであるが、この形状の違いが、上腕骨の可動性と関係しているに違いない。
図4.サルの内側に曲がった肩峰→ 〇:烏口突起
図5.アナグマのやや曲がった肩峰→
図6.シカの突き出ただけの肩峰→
イヤー、始めは肩甲骨の関節窩の形状が面白いと思っていたら、肩甲骨の肩甲棘の肩峰や関節窩の横に出る烏口突起の形状にも興味を持ち、ウサギやモグラの肩甲骨を見たらもう一筋繩ではいかないと思った。上腕骨と肩甲骨の筋肉の付き方、場所、動物種による移動し方の違いや生態が大きく関係している。生態や移動は何となく判るが、骨に付く靭帯や筋肉はお手上げだ。






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