3月26日に谷太郎林道の権現橋から鳥屋待沢の左岸の尾根に登り、最初の415ピークを過ぎてから鞍部に出て斜面をトラバースしながら小尾根を下って鳥屋待沢へ降りて戻ってきた(下図)。
図1.歩いたルートとタヌキ糞①~③とテン糞①~④の位置
尾根を歩き斜面をトラバースしながら、目につく糞の写真を撮り、拾ってきて水洗いして、内容物を調べた(表1)。それぞれの糞の内容物の詳細は、下記に写真とともに記した。
表1.タヌキ糞3個とテン糞4個の糞内容物
7:51 タヌキ糞1
ケンポナシ種子・果肉果柄、腐葉砕片、ヒノキの葉、シカ毛・骨片、節足動物外皮・肢・翅、砂泥
8:10 タヌキ糞2
ヒノキ葉、サルナシ種子、腐葉砕片、シカ毛、羽毛・軸(翼)、骨片、節足動物外皮・肢、砂泥
長さ、5,6センチで、硬い茶褐色の毛が多数出てきた。カモシカの毛色ならもっと黒褐色だと思うし、柔らかい筈だ。恐らく、タヌキ糞1の個体と同一のシカの死骸を食べたのだろう。
8:30 タヌキ糞3
キブシ種子、ケンポナシ種子・果柄、マメガキ種子1個、腐葉砕片、シカ毛・骨片、節足動物外皮・肢、砂泥
この骨片は巾5ミリ長さ1センチくらいあり、2ミリくらいの骨片だ!骨を齧りとったのだ。この尾根の両側の沢付近にシカの死骸があるのだ!
8:00 テン糞1
羽毛・骨片、不明動物質、砂泥
8:06 テン糞2
羽毛・骨片・動物質内臓表皮、不明直径2,3ミリの丸っぽい植物質6個、ヒノキ葉片、砂泥
8:48 テン糞3
キブシ種子6個、カエル? 骨片、節足動物脚・外皮、砂泥
骨片からカエルとした。鳥や哺乳類を食べたら羽毛や毛が混じるが、この糞は骨片だけであり、軽い1センチくらいの長い骨の端が出てきたのでカエルとした。
8:52 テン糞4
キブシ種子・果肉果皮、節足動物脚多数・外皮
この糞はキブシの10個内外の果実を食べたものであり、果皮がとれた果肉が6個あった。節足動物の長い脚が多数絡まるようにでてきた。オオゲジを2匹以上食べたものと思われる。
タヌキ糞にはどれもシカ毛が入っていたが、テン糞からはシカを食べたと思われる内容物は出てこなかった。タヌキは腐肉を食べるが、テンは腐肉を好んで食べるわけではないと云えそうだ!
過去のデーターをみると、シカが食べられた痕跡が出てきた糞が50個、その内、タヌキが39個で、テンが6個だ。他はアナグマ2個、キツネ1個、クマ1個、イノシシ1個だ!テンは拾った1024個の糞の内で6個だけだ。しかし、タヌキは281個中39個だ。統計計算をするまでもなく、タヌキは腐肉を食べるがテンは腐肉を好まないと云える(表2参照)。どなたかχ二乗検定で計算してみて!表2.タヌキ糞とテン糞の内容物のシカ毛が入っていた個数
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