isa隊員こと植物写真家の鈴木庸夫さんから長野県の奥志賀林道で拾ったリスが
宅急便で送られてきた。
まるで、今死んだばかりのようだ。
頭胴長は192mm
尾の付け根から鼻先までの長さだ。
背側から見る。
腹側から見ると、オスだ!クリック拡大するとペニスや睾丸の膨らみが判る。
切歯、上顎の左切歯が少し長めだ。
4時間くらいかかって、剥皮し、解体し、内臓を取りさり、徐肉し、熱湯に浸す。
この個体、一見全くどこも外傷が見られなかったが、剥皮すると、右脇腹に穴が開き
大腸まで穴が開いていた。その大腸は穴と云うよりもそこから腸内容物が出てしまっていた。
また、何故か胃の中は空だった。
さらに、下顎骨が折れているようであった。解剖中血液もほとんどでない。
このリス君は、猛禽に襲われて捕まったが、空中でこのリスを巡っての猛禽同士の争いがあり、
林道上に落とされてしまったようだ。
その時にisa隊員が通りかかりリス君を見つけたというのが、ぼくの考えだ。
上顎の切歯もちょっと長さが違うのは前顎骨も崩れているのかな?
いずれにしても骨になるまでのお楽しみだ。
ネズミやウサギ、モグラたちは下肢の脛骨と腓骨が足首の方で合体している。
それは彼らは足首をほとんど左右に回転しない生活をしているからだ。
シカやカモシカでは前後にしか踵から下の部分を動かさないから、
脛骨と腓骨が完全に合体して一つの骨になっている。
足首を左右に動かさない生活をしている動物は脛骨と腓骨が合体しているということだ。
ぼくらがパソコンのキーボードの上に置いた手を裏返すことができるのは
橈骨と尺骨という二つの骨があるからだ。
シカやカモシカの前足の橈骨と尺骨は回転することがないので、
二つの骨は、ほとんど合体したように重なっている。
リスは木に登ってさまざまな動きをするので足首を回転させることだろう。
そのためリスの脚の脛骨と腓骨が合体しているか、それとも別々に離れているかが知りたかった。
ネットで、リスの骨格をみてもその辺りがはっきりしなかった。
上野の科学博物館に行って見てこようと思っていたところだったので、
isa隊員からのこのリスのプレゼントは非常に有り難い。
で、下肢の徐肉をしながら見ると、どうも脛骨と腓骨は分かれているようだ。
踵の部分がはっきりしないので、しっかり骨になったら、皆さんにお見せしたい。
2 件のコメント:
私も興味津々です。
色々アップ写真をのせてください。お願いします。
はい、もちろんtake隊員の要望に応じて骨をアップします。
ウィスキーですっかり出来上がってしまった。
今日は、ヒメネズミの白骨死体をもらったので、
もう最高の気分です。
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