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原発不要・核廃絶


2010年1月12日火曜日

繰り返される動物に対する「善意」 -ワモンアザラシの漂着-

外房の港にワモンアザラシの子供が漂着したようだ。
衰弱しているということで鴨川シーワールドに保護されたとのこと。

どんな動物も生まれた場所から遠くへ分散する性質をもっている。
子グモが尻から糸を出して、風とともに舞い上がり偏西風に乗って数千キロも離れたところに移動する。もちろん、自動車道路に落ちて車に轢かれて死んでしまうものもいる。
ほんの少数のものだけがだれも行かなかった新天地で暮らすことができるようになる。

このような個体をパイオニア個体と名づけられている。
ニホンザルでも生まれた森を離れて60キロ以上も移動するし、野を越え、自動車道路を越えて大都会に出てくるものさえいる。あるいは、シカやクマが農耕地に出てくるのも分散の一つの表れであることが多い。

アザラシの仲間は釧路沖や襟裳でも見られる。寒い海に生息している動物である。
しかし、アザラシの仲間であろうとも冷たい海ばかりでなく温かい海にも生息できる動物である。

彼らも生まれた地を離れて遠方に分散して、分布域・生息域を広げようとしている。

それを保護という「善意」のもとに捕獲してしまうのは、自然保護や動物愛護の精神からも
外れるものであるということを理解すべきである。

2 件のコメント:

ゆーゆー さんのコメント...

分散する性質は歴史にも進化にも欠かせないものですね。
遥か昔アフリカから生まれた人の祖先は新天地を目指し各地へ分散していった。
劣悪な環境、地理的隔離も器用な指先と大きな脳で乗り越え世界中に息地を広げた。
有史の時代には新大陸を目指して大航海時代になり今では宇宙にまで手を伸ばしています。
分散する性質は私たちの細胞にもちゃんと組み込まれてるようです

fukuda, fumio さんのコメント...

ゆーゆーさんへ

コメントありがとう。
遠方へ分散するのは、その社会集団では劣位な個体なんですネ。
社会的劣位個体がパイオニアになります。

鶏の骨は写真では区別できませんね。

今年も元気で!