ヒョウやヤマネコの関節窩の前後に突起があり、下顎頭が前後には動かないようになっていた。これらの肉食動物では顎関節を前後に動かないように固定した支点にして犬歯や裂肉歯に強い力を入れる事を可能にしている。では、草食獣のカモシカやシカの関節窩を見てみよう。
カモシカでは幅広い平らな下顎窩の後ろに関節後突起がある(図1,2,3)。同じように、草食のシカも幅広い平らな下顎窩があり、関節後突起もある。しかし、シカの関節後突起はカモシカの突起と比べ物にならない程長くしかも一様である(図4)。一方、カモシカの後突起は中央よりは4ミリくらいの長さがあるが、他の部分は1.5ミリ程度である(図3)。
カモシカやシカの下顎骨は前方への10ミリくらい移動が可能であり、下顎骨を前後左右に10ミリくらい動かすことができる。
図1.カモシカCapricornis crispus左側面からの頭骨と顎関節(赤線で囲む)
図2.カモシカの下顎頭〇と底面から頭骨の下顎窩●と関節後突起↑
図3.カモシカの下顎窩●と関節後突起→
→:関節後突起は中辺りでは4ミリの高さがあるが、他は1.5ミリくらいだ。
図4.シカCervus nipponの下顎窩●と関節後突起→
→:シカの関節後突起は一様に7ミリくらいの高さがある。カモシカやシカは草を毟り取り、柔らかい樹皮を剥ぎ取り、草や樹皮を下顎を前後左右に動かすことによって反芻して植物は砕き消火するのに適した顎関節を持っていると云える。




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