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2020年10月29日木曜日

オオセンチコガネ -体節の不思議- Family of Scarab -Strange Metamere-

 昨日、学校へ行ったら先週丹沢実習で辺室山を歩いた昆虫に詳しいT.K君から「先生、オオセンチコガネ!」っと云って図1の糞虫が手渡された。タヌキのタメ糞にいた糞中ではないらしい。彼は朽ち木を崩したりして昆虫を探していたから、そうやって見つけた糞虫の仲間だ。センチコガネと云う名だけでもうタヌキのタメ糞やアナグマ糞に寄ってきて糞の中に入りこみ糞を地中に運んでいるヤツだろう。

写真を見て?ん?ん?どうして?っと思った。それは昆虫は頭部・胸部・腹部の三個の体節に分かれ、3対の脚は胸部から出ていると思っているからだ。しかし、図1のオオセンチコガネの2本目の脚と3本目の脚は翅で覆われた腹部からでている。これはオカシイっと思い腹側から見た(図2)。

図1.オオセンチコガネPhelotruptes auratus
うん、やはり腹部から2対の脚が出ている。で、ネットで甲虫の身体の構造を調べた。何と、前脚が出ている体節を前胸部、2本目が出ている体節を中胸部、後脚が出ている体節を後胸部と云うようだ。何だかスグに納得できない。目によって体節の数も違うようだ。もっと、学生に教えてもらわなければ!
糞虫が集まっているのはタヌキのタメ糞やアナグマ糞で、テン糞にはハエやアリが寄ってきているが糞虫の甲虫類が集まっていることは少ない。それは量が圧倒的に少なく、さらに臭いがタヌキやアナグマの糞は強烈だが、テン糞は臭いとは感じない。量よりもニオイ(臭い)の差に因るのと考えられる。
図2. オオセンチコガネを腹側から

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