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原発不要・核廃絶


2009年7月24日金曜日

コロブス亜科(Colobinae)のサル

庭のユズの葉にアゲハの幼虫がいて、葉を食べている。
黒っぽいウンチが地面にたくさん落ちている。
虫たちは、葉や草を分解・消化する酵素を自分たちで作り出している。

しかし、ウサギやヤギやウシなどの草食動物たちは、胃や直腸などに共生しているバクテリアの力を借りて、食べた草や葉を分解・発酵してもらい、栄養にしているのだ。
草や葉の細胞膜はセルロースという炭水化物からできている。
そのセルロースを虫たちは消化する酵素を作り出すことができるが、哺乳類はセルロースを栄養にするには分解・発酵して糖に変えてくれるバクテリアの力を借りなければいけない。

ぼくらヒトはキャベツやホウレン草を食べても水分やビタミンやミネラルなどは吸収できるが、その大部分をしめる炭水化物のセルロースは分解消化することができないので、ウンチとして排泄する。

テングザルもキンシコウもコロブス亜科のサルであり、この仲間はLeaf Eater(葉食者)と呼ばれ、葉を食べて栄養としていけるサルたちである。

そのため、彼らの胃の中にはヤギやウシのようにバクテリアがいて植物繊維のセルロースを分解・発酵する。

テングザルばかりでなくハヌマンラングールも果実があれば果実を食べるという。
今学会でこのことを知って衝撃を受けた。
彼らがチンパンジーやニホンザルのようにバナナを食べると急に血液中のpH濃度が酸性化してアセドース(酸性過多症)になると聞いていたことがあったからだ。
発表者に聞いた。果実は熟していないもののようだ。
また、ハヌマンの子殺しで有名な杉山幸丸さんにも聞いた。
ヒマラヤ山麓にはアカゲザル(ニホンザルの仲間)とハヌマンラングールがいて、冬季になるとアカゲザルは麓に下りていくが、ハヌマンは残って冬芽や樹皮を食べて過ごすようだ。
つまり、Leaf Eaterと言われるコロブス亜科のサルたちは葉や樹皮を食べても、それらを分解・消化してもらって生きていけるということだ。

上は、秦嶺山脈のキンシコウのオスとメスの抱き合いである。

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