このグシャオについては、「箱根山のサル」(晶文社)p.70に詳しい。
1975年、群れ離脱の前に姉からグルーミングされるグシャオ。
11月の3歳の秋に荒野に向けて出発した。が、その後は不明。
1歳の秋に、T群の多くの子供たちが顔面に酷い怪我をした。現場を見ていないが、群れに接近したオトナオスの犠牲になったものと考えられる。このグシャオは鼻から歯茎もろとも噛み取られていた。骸骨の鼻孔のようになった鼻穴から流れる液体を赤い小さな舌でペロペロ舐めていた。
このグシャオのこともあり、丹沢で見つけた老猿の頭骨に愛着を感じます。もちろん、グシャオではないが、もしかしたら、グシャオが武者修行をしながら東丹沢までやってきたかもしれないからです。
オスザルは生まれた群れを思春期前に出て、他の群れに加入し、そこもまた出ていくわけですが、生きて行くための術は他のオスザルと仲良くするか敵対するかの駆け引きです。
オスは一頭では怖いのです。怖いのは自分と同じ仲間のオスです。
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