「特定秘密保護法反対」

「特定秘密保護法」、「集団的自衛権」に反対します。憲法第9条をしっかり守りましょう。教育勅語の教材活用は間違いだ!

自由であっても、他人の生まれ、身体、性別、年齢、故郷、風習、宗教、民族、国を差別する、小馬鹿にする、冒涜するのは許されない。

原発不要・核廃絶


2008年11月26日水曜日

サルナシの味

今日は、久しぶりに高畑山(766m)に登った。

吹風トンネルをでたところの駐車場に車をおき、宮ヶ瀬霊園の前の斜面にとりつく。
登り口の獣道は間もなく消えて、ほとんど直登であった。
尾根について、大型犬を太らしたような大きさの三頭のイノシシに出会う。
彼らは、ぼくと矢部さんに気がついて逃げる。3~5秒くらいあったので、写真を構えていたら撮ることができた筈だ。しかし、このデジカメでは無理、シャターを押してもタイムラグがあるので、やはり構えていても写せなかっただろう。
シカの警戒音が連続して聞こえるところで、朝日を浴びながら小休憩し、テルモスの熱いお茶を飲む。
御殿森の頭を巻くようにして登山道へでる。

丹沢山までの道は高畑山のところで、まだ通行禁止となっている。ここで矢部さんと別れて、ぼくは通行禁止の道を通って、遠回りして高畑山へ登ることにする。
(下の立て札は、丹沢山から下ってきたところにあるもの) 通行禁止にしているのは、架けてあった橋が落ちたためだ。しかし、山側を巻いて通る踏み分け道がしっかりとできている。この看板はもう全く必要ない。神奈川県自然環境保全センターはもう1年以上も遠回りを勧めている。

シカの4頭のメスグループに遭遇する。が、彼女等は警戒音を出さず、ゆっくりとぼくの視界から消える。この時もシカが見えなくなってからカメラを構える。だめだぁ~! 高畑山で日向ぼっこをして、下る。途中で仏果山(747m)方面を撮る。

サルナシを見つけ、登って採る。熟していて最高の状態だ。美味!
もう、今日はこのサルナシを賞味できただけで気分は更に爽快だ。
いつものように、本道から外れて、尾根を下り、最後は岩場の沢に出る。しかし、すぐ断崖となっているので、一息ついてから左岸の斜面に入り、急斜面を下る。無理をせず、安全な道を行けば良いのにまたもや大変な目にあった。

2008年11月25日火曜日

狭鼻猿(旧世界ザル)の♂と♀の見分け方

アジア、アフリカに生息するニホンザル、ヒヒ、ラングール、キンシコウ、ゴリラ、チンパンジーなどの真猿亜目のサルたちは狭鼻猿と云われ、中南米に生息するマーモセット、タマリン、ヨザル、リスザル、クモザルなどの広鼻猿とは異なる。
狭鼻猿は性的二型(オスとメスの形態上の差)が顕著である。
これは、カニクイザルのメスである。
これは、カニクイザルのオスである。
オスはメスに比べて頭頂部の骨が盛り上がっているのがわかる。
下は、マハレ山塊国立公園で拾ってきた、アカコロブスである。
右がオスで、左がメスである。
明らかに、オスの方が、メスよりも頭頂部が盛り上がっている。
次は、ニホンザルのオスとメスである。
どちらが、オスであるか、もうおわかりであろう。
このような性的二型はゴリラ、チンパンジーにも顕著に現れており、他の特徴としては、オスはメスに比べて圧倒的に大きい犬歯を持っている。
しかし、狭鼻猿のサルで例外が、テナガザルの仲間とヒトである。テナガザルは両性とも大きい犬歯を持ち、ヒトは両性とも短い犬歯を持っている。
さて、前の焼け跡で拾ったキイロヒヒはメスの頭骨でした。



秋の丹沢サル調査(続々)赤い実

土山峠からの林道沿いで見つけたハダカホウズキ:
この実を食べる動物はいないのかな?目立つ実であるし、しばしば山の斜面の日当たりに生えているのを見るので鳥でも啄ばんで運んでいるのだろう。
では、同じように赤い、このマムシグサの実は、どのような動物が食べて運ぶのだろう?実も含めて、この植物体にサポニンという毒があるようで、数年前の実習でこの実を口に入れて噛んだ学生がいた。口から涎を垂らし、救急病院に運ばれ大騒動だった。死ぬ人もいるようだ。そんなスゴイ毒を持っているのに食べる動物がいて、糞として排出するからこのマムシグサも丹沢の至る所に見られるのだろう。
ミヤマシキミの実も赤い。秋の実は赤いのが目立つ。この実も葉もカモシカやシカが食べるので、まるで剪定されてしまったかのようなミヤマシキミがある。しかし、実も葉も毒があることが知られていて、葉には独特の匂いがある。
ヒトには毒であるが、動物たちには何でもない植物がたくさんある。
ヒトが食べるとお腹を壊すような腐敗した動物の死骸を、ネズミやアナグマたちは平気だ。ハエや昆虫たちは喜んで卵を産み、食べる。
世の中、捨てるものは無く、全て上手く利用され互いに支え合っている。

2008年11月24日月曜日

写メールで

ゆーゆーさんから、
写メールで鳥の骨の鑑定をお願いされた。

右の鳥の骨、
哺乳類の腰の部分の
寛骨や仙骨にあたる部分である。

日本産の陸生哺乳類で
ネズミの仲間を除くものなら、
その大きさからある程度わかるのだが、
鳥となるとお手上げである。

しかし、大きさからせめて目(ORDER)や科(FAMILY)
段階まで分かれば、
野山を歩くのがさらに楽しくなるだろう。

もっとも、ぼくは日本で見られる鳥類の目にどんな目があるのかさえわからない。


秋の丹沢サル調査(続)

今回の秋のサル調査で、シジュウカラ、ヤマガラ、エナガなどが混群をつくって木々の間をとびまわり餌を捜し求めていた。肝心の哺乳類は最初に出合ったブッシュのために同定できなかった大きな動物と、動物達が残していった糞だけである。糞は、テンのものとタヌキのタメ糞を見つけただけであった。

お昼を食べた場所で、黄色い毛が生えた蛾の幼虫が日溜まりの枯れ葉の上をモコモコと歩き回っていた。これ、ネットで毛虫・黄色で検索したら、リンゴドクガの幼虫とわかった。毒はないようだ。
これは、野生動物探検隊では知られた昆虫であったが、現場では名前がでなかったアカスジキンカメムシの5齢幼虫である。
昆虫たちは、成虫やサナギとなって越冬するものから、幼虫や卵のままで越冬するものまでさまざまだ。秋の日溜まりは越冬しかけた昆虫たちでさえ動き出すほど気持ちがよかったのだろう。

2008年11月23日日曜日

秋晴れの中の丹沢サル調査

11月22日:丹沢サル観察し隊による、恒例の秋のサル調査が秋晴れの中で行われた。
四班に分かれてそれぞれのコースを歩く(詳細な報告は後程、ホームページにアップ)。
ぼくらが歩くコースは下の写真の山稜である。
尾根に取りつくのに1時間以上かかった。
日当たりを歩いていると暑く、汗がでるが、日陰は少々寒い。
さらに、稜線は風が少々強い。
が、この紅葉が爽やかな気持ちにさせてくれる。
尾根に取りつく前にイノシシやカモシカくらいの大きな動物に出会う。
すぐ近くでクマ捕獲檻に小熊が捕まっているが、小熊よりももっともっと大きかった。
すぐ、双眼鏡で見なかったのが悔やまれる。
物見峠で三班が落ち合う約束にしていたが、ぼくらの班がズルをして鍋嵐へのコースと物見峠・辺室山との登山道との出会いで、お昼にして休んでいたら他の二班の皆さんがここへやってきてくれた。
お昼を食べて、記念写真である。手前の道を下ると物見峠、左へ行くと鍋嵐、右は辺室山である。
ここから、再び三班に分かれてそれぞれコースを踏査する。
鍋嵐からの帰路、辺室山付近でヘリコプターが異常に私達への接近を繰り返してきた。木々の葉が猛吹雪のように頭上から落ちてきた。ヘリが木に引っかかって落ちるのではないかと恐ろしい思いであった。何か、事故があったのか?
サル調査の方は事故もなく、無事終了し、夜は食事会を楽しんだ。

2008年11月21日金曜日

実のなる嬉しさ

庭のユズが今年も40個くらいなっている。
2メートルくらいに切り詰めているのが良いのか、毎年、たくさん実をつけてくれる。

このユズの実を冬至の日には隣近所の4件に配っている。ユズの実をたくさん入れて風呂に入ると何故か豊かな気持ちになれる。

故郷の釧路ではユズが売りに出されると、キャベツや大根、ニンジン、ミガキニシンなどのニシン漬けの中に入れたり、ハタハタやカレイ、あるいはサケなど飯寿司を漬けるときにもユズを刻んでいれる。あるいは、お正月に食べる雑煮にユスの皮の2、3片入れる。茶碗蒸しにも上にチョンと乗せる。

ユズは料理のつまとして重宝される。

が、ぼくは昨年あたりから、この時季に重宝しているユズを取り払って、レモンを植えようかなと考えている。酒好きのぼくにとっては、レモン汁で割った焼酎やウイスキーを楽しみたいからだ。ユズの枝にレモンを接木してみようかな?成功するとユズもレモンも収穫できる。

2008年11月20日木曜日

山歩きで骨(死骸)を見つけるには

2007年5月12日:春の丹沢サル調査の荒沢上流で、見つけたメスジカの死骸。
もっと腐るのを待とうと数週間後行くと、豪雨で全て流されてしまっていた。
山を歩いて、骨(死骸)をどこにでもいつの時季でも見つけられるわけではない。
山は、尾根があり、沢があり、尾根と沢の線を結んだ斜面がある。
動物が死ぬと、、、
死体は肉食動物などに引っ張られたり、食べられたりする内に、しだいに沢側へ落ちていく。
尾根や斜面で死んでも、動物たちにいたずらされて、沢に近いちょっとした平坦地にとどまって白骨化することも多い。

頭部は球形に近いので、転がりやすく沢付近で広うことが多い。
冬季、積雪があり、雪の上で死んだ動物は雪解けと食肉獣が引っ張ることにより春になると沢付近で腐敗臭で見つけることが多い。

沢で死骸を見付け易いのは、急峻な岩場などで滑落死した個体もいるからである。
真冬の死体の多くは猟期に撃たれたがハンターや猟犬からは逃げることができたが、銃創が悪化して死亡した個体が多い。

春先に腐敗臭で見つかる個体の多くは餓死した個体のように思える。
そんな時季に拾った頭骨の持ち主が歯がほとんど磨耗している老個体であったり、上顎や下顎に大きな古傷を持つ個体であったりする。

これは、山があるところならでこでも当てはまる経験則である。
動物の死骸を探すなら、沢付近である。

2008年11月19日水曜日

骨は成長の結果を表す

これは、アフリカのマハレ山塊国立公園近辺で拾ってきたキイロヒヒ(Papio cynocephalus)の頭骨である。
東アフリカ地域では乾期になるとありとあらゆる所で火入れが行われる。このことについては、ホームページの自然・動物・植物―マハレを見て下さい。
焼け野原になったところで拾ったものなので、焼け焦げている。異様に頭骨が光るのは、焼け焦げて骨が脆くなっているので木工ボンドを塗って骨が崩れないようにしたためです。
正面から見て、このキイロヒヒの性別がわかりますか?
分かる人はサルの頭骨を見慣れている人ですね。
ヒヒ属PapioはニホンザルやカニクイザルのMacaca属と一番近い関係にあります。
ですから、頭骨も良く似ていますね。
このような頭骨の形は、このキイロヒヒの最後の方で形作られたものなんです。
始めからこの形があった訳ではなく、受精・卵割・発生・成長・胎児・アカンボウ・コドモ・ワカモノ・オトナになってようやくこのキイロヒヒだとわかる頭骨の形が作り上げられるのです。
(底面からみるとヒトと同じ歯並び3・1・2・3と揃っています。犬歯が抜けてる。)
カエルの卵の発生からオタマジャクシが生まれるまで、子供の頃毎日見ていたいたことと思います。目と心臓があるのが他は何もない状態から、見えずらいが神経や内臓ができ、神経組織や循環器系を被うような形で骨ができてくるんですね。
頭骨にある、一つ一つの孔も既にできていた血管や神経の回りを囲むように骨ができていくことになります。
このことは、チョウやセミのサナギからの脱皮で、脱皮直後はふにゃふにゃだが、しだいに外骨格がしっかり固まっていくのと同じですね。
ヒトとテナガザルの仲間を除くアジア・アフリカ産の真猿では、オスはメスよりも犬歯が凄く発達しております。ヒトオスはメスのような犬歯になっており、テナガザルはオスもメスも犬歯が発達しております。
さて、このキイロヒヒはオスですか?メスですか?

2008年11月18日火曜日

フクロモモンガ(Petaurus breviceps)

10月16日にアップしたフクロモモンガの晒骨ができた。
側面からみると、下顎の第一切歯がすーと伸びているのがわかる。
また、上顎の第一切歯も大きい。
モモンガという名前がついているが、ネズミ(齧歯)目とは全く違う、歯式をしているのがわかる。
ネズミ仲間では、第一切歯と臼歯の間には一本の歯も無い、つまり、第二・三切歯や犬歯が無い。
しかし、コヤツはなんだかたくさん歯が並んでいる。

見ていて、これはモグラ(食虫)目の歯とすごく似ていることがわかった。モグラの仲間もフクロモモンガのカンガルー(有袋)目も哺乳類の祖先から枝分かれした後もずーと祖先の形態を残しているのだ。
さて、上から見た頭骨を見ると、右の眼窩の上の前頭骨が陥没し、右の頬骨弓も欠如している。この個体はペット屋さんで飼育されている時に、何らかの大きな力で右目付近を強打されたために死亡したと思われる。

今月に入ってから続いていた不調も、かなり快復してきた。この半月は鼻水が酷くて血圧が高いという状態が続いた。鼻水を止める薬を内科でもらって飲んだがそれがまた聞き過ぎて、唇や歯茎などの口内炎となり、薬を止めて4日目、ようやく口内炎も落ち着き始めている。山にも行けず、アルコールを飲みたく無い日まであった。そもそもの不調の始まりは、走ったことにより、膝痛が生じたことだった。

週末は秋の丹沢サル調査である。参加者は14名。サルに会えると良いのだが、、、。