「特定秘密保護法反対」

「特定秘密保護法」、「集団的自衛権」に反対します。憲法第9条をしっかり守りましょう。教育勅語の教材活用は間違いだ!

自由であっても、他人の生まれ、身体、性別、年齢、故郷、風習、宗教、民族、国を差別する、小馬鹿にする、冒涜するのは許されない。

原発不要・核廃絶


2008年6月6日金曜日

男のトイレ学(1)

人はサルの仲間であるため、どこでもいつでもしたくなる。サルは巣穴を持つ他の哺乳類のようにトイレを持つわけではない。サルは移動しながらでも、休息しながらでも、採食しながらでも用を足す。サルにとってはどこもトイレである。巣穴を持つようなタヌキでは巣の中や巣の周辺で用を足すわけにはいかない、糞尿による不衛生な環境は病気をもたらす。
しかし、サルは移動して生活しているので、自分たちの周りの環境が不衛生になり、そのことで病気になるという心配がない。だから、いつでもどこでもとなる。
人もサルからの習性を遺伝的に持っているので、トイレの躾は非常に難しい。犬、猫なら躾けられるのに、幼児にはオムツをつけなければいけない。誰もが幼児の時に寝小便をしたことがあるように、所かまわず出してしまう。

さて、このところ男子トイレが混むことが多い。トイレが近くなった中高年が多くなった訳ではない。順番を待ちながら、放尿している男たちを観察した。順番がきて空いている場所に立つ、①チャックを下げる、②ペニスをつまみ出して放尿する。終わると③尻をちょっと後に引くようにしてペニスをパンツ内に戻し、④チャックを上げる。という決まりきった行動ではない。
先ず、⑤ベルトを緩め、①②③⑥シャツなどの下着をズボン内に納める。④という行動である。この⑤⑥の行動が付け加わるためにスピーディではないのだ。さらに、⑤の行動ばかりでなく、ズボンを少し下ろす者もいる。

これは、昔の子供たちは野外で年上の世代の子供たちと遊ぶことによって素早くする癖がつくようになった。今は、外遊びをしたとしても屋外での立ちションは公衆道徳に反するために禁止である。さらに、今は家庭のトイレには男子用の小用の便器はついていない。一つの便器で大小をも行い、女子と共用だ。このため、母親は男の子が立ちションをして便器を汚さないように教える。あるいは、女子のように座ってするようにさせる。その結果が、男子トイレの混雑につながっているのである。

サルのようにいつでもどこでも出したい遺伝子をもっているので、駅などのトイレでは可能な限りスピーディにお願いしたいものだ。

2008年6月5日木曜日

カモシカの頭骨

先日、丹沢は雷平から採集してきたカモシカの頭骨である。両方の角ともすっと伸びて長くて立派である。このカモシカが若いと判断したのは誤っていた。他の三つの頭骨を比較すると、カモシカはかなり老齢になっても前顎骨や鼻骨、上顎骨の縫合が不完全である。それはシカも同様である。

カモシカもシカも上顎の前歯が無い、カモシカではさらに犬歯も無いので、カモシカの口吻がシカよりも短くなっている。その分、足元が見やすいだろう。
  丹沢には同じ場所にカモシカとシカが生息している。カモシカは単独だが、シカはメスグループを作っている。カモシカは警戒音を出さないが、シカは対岸の斜面からでも警戒音をだす。両種ともアカンボウはしばらくヤブの中にじっとうずくまっており、そこに母親がきてミルクを飲ませる。両種とも草や木の葉、枝、樹皮を食べる。

 カモシカとシカのフィールドサインで区別がつけがたいものに糞粒や足跡の形や大きさ、食痕がある。草や小枝を食べた食痕(引きちぎった痕)は、区別は無理と思われる。しかし、木の幹の樹皮を剥がした痕に、歯形が残っていたなら区別できそうだ。

 下の左が今回採集してきたカモシカの下顎の歯、右がシカの下顎の歯である。ご覧のように両種とも前歯が一見4対あるかのように並んでいる。しかし、端の一本は犬歯なのである。
 さて、シカでは第一切歯が幅広くシャモジ状になっており、この歯一つで、前歯の大半を占め、第二、三切歯や犬歯は単に第一切歯に添えられたようなものになっている。が、カモシカでは各3本の切歯や犬歯も同じ大きさをしている。
 樹皮剥がしの痕に歯形が残っているなら、この形態状の違いがでていることは間違いがない。

森の中を撹拌させよ!

森の中の、いっさいの動植物や土や石の全てを持っていかないこと、森の中に持ち込んだものは全て持ち帰ること???

梅雨に突入している。丹沢の沢はこの時季ばかりは豊富な表面水がみられる。雨水は有機物や土や岩の無機物までも溶かし込んで沢となり、川となり海へと流れていく。その海の水が蒸発して雲をつくり、再び雨となって山に降り注ぎ、川となって海へながれる。
森林では光合成によって、デンプンが作られる。が、山の有機物や土砂までもがどんどん海に流れくだり、海はますます有機物な豊富な湖となっていく。しかも、大洋では寒流と暖流によって、あるいは深底の水が上昇することによって、大洋の水は絶えず撹拌されている。

天然自然を守るために人の入場を制限し、自然に手を入れないことが、最も効果的な自然保全、森林の保護であると考えられている。たとえ腐るものでも持ち込んだ物を持ち帰り、木を切らない森林はますます痩せ細っていく。 

2008年6月3日火曜日

ハクビシンの足の裏

 梅雨に入って、山歩きができなくなってきた。昨年の6月に梅雨の晴れ間を見つけて丹沢へ行く途中でハクビンシンの轢死体を拾った。頭がやられていた。タヌキやサルのような中型哺乳類の交通事故 の大半が頭をやられているものが多い。出会い頭のバンパーにぶつけてしまうのだろう。

 陸上性の哺乳類の歩き方は、指先からカガトまで地面につけて歩くサルやヒトや犬猫やタヌキのように指と手の平の一部をつけてカガトを浮かして歩くもの、更にシカや牛馬のように指先だけ地面につけて歩くもの、3つに大別できます。

 写真は、ハクビシンの前足(上)と後足(下)である。ウサギやネズミの仲間のように跳びはねる動物は後足が大きい。しかし、食肉(ネコ)目の仲間の大半が前足の方が大きい。ペットで飼っている犬や猫の足を比べてみて!

 ハクビシンの前足は全ての指とカガトを含めてどちらかと云うと円形だ。横と縦の長さはほぼ同じだ。5本の各指や足裏の肉球(6個わかる、犬猫やタヌキではこれが一つになる)をみると、歩く時、前足はカガトを少し浮かして歩いていることがわかる。
後足は指の方が広がって、カガトにかけて細くなっている楕円状になって、縦に長い。歩く時、カガトを気持ちだけ浮かし足裏を時にはベタっと地面につけてあるいていることが分かる。

動物の行動や生態はその形態の反映でもあります。フィールドサインの判断には動物たちの形態を知ることも大切です。

2008年6月1日日曜日

久しぶりの日差し


気持ちの良い日差しの中を伝導から歩く。5月22日に落ちていた丸木橋は架かっていた。2番目の橋(下の写真)も架かっている。が、最後に飛び跳ねて岩に移るのは失敗した時が惨めである。早速、ズボンを脱ぎパンツ一枚になり地下足袋に履き替える。ズボンはザックの中に、登山靴は首から左右に振り分ける。丸太の端から川に入る。流れが急だ。川底を摺るようにして歩かないと足が流される感じがする。
首尾良く渡渉し、地下足袋、パンツ一枚のまま歩く。雷平に着き、カモシカの死体があった場所まで行く。そこで、ズボンを履いていると、沢登りの登山者が3名やってくる。雷滝を登るという。ぼくがカモシカの骨をビニール袋に入れているので、生物学者?と聞いてくる。イエ、ドウブツと応える。
まだ、腐食が完全ではなく、ウジやダンゴムシのような虫がうようよしている。気持ちの良いものではない。右肋骨が2本折れている。滑落して胸を打ったのが死因なのか?立派な角をしているが、歯は磨耗しておらず、若い個体だ。

 頭蓋骨と下顎と角を川で洗う。虫が次々にでてくる。一通り、洗い終えたので、真夏のような日差しの中を歩く。女一人男四人のパーティに会う。小屋の手前で若いカップルの登山者に、さらに、男一人にあう。最後に初老の夫婦が5歳くらいの孫を連れて登ってきた。久しぶりの快晴に外に出たくなった人たちだ。 上の写真は登山道路沿いにあった食べ残し。シャープペンシルの先の方の骨はヒヨドリくらいの大きさの鳥の大腿骨と橈骨であり、ペンシルの頭の上に方のは小腸のようでである。が、よく見るとまったく腸とは異なる。何かの卵塊なのだろうか?誰が、食べたのか?猛禽なのか?

久しぶりの晴天の中の山歩きですっかり気分も晴れた!

2008年5月29日木曜日

マングースは目が良い

環境省奄美野生生物保護センターから送られてきたマングースの頭骨を晒骨した。左の大きい方がオスで右がメスの頭骨である。双方とも若い個体で縫合がまだしっかりしていない。
食肉類(ネコ目)の動物でネコ科ネコ属の動物たちの頭骨は後眼窩突起が伸びて眼窩輪が形成されつつある。ネコ属の動物たちは動き回る獲物をじっと待ち伏せしていて至近距離に近づいたなら、一気に跳びかかって捕まえる。そのため鼻面が短くなり、目が前にあり、立体視しやすくなっている。
タヌキ、キツネ、イタチ、テン、アナグマ、ツキノワグマなど日本産の食肉類は目は悪く、嗅覚の方が優れている。獲物はもっぱら臭いで捕食する。彼等の眼窩と側頭窩は同じ窩となっており、わずかに後眼窩突起でその境い目が分かる。
しかし、上の写真のジャワマングースは眼窩輪が形成されてはっきりと眼窩と側頭窩を区別することができる。つまり、眼球が少し保護されて咬筋の影響を受けづらくなっている。これは、動きまわるものに狙いをつけて捕食するのに、上記の日本産の食肉類より優れていると云える。

2008年5月28日水曜日

庭のホタルブクロが咲く

庭のホタルブクロが咲いている。これはタネで増えるため、まるで雑草のごとくはびこる。野山のもので庭に植えて雑草のごとくはびこるものに、ホウチャクソウ、タチツボスミレやドクダミもある。これらは一輪挿しの切花として重宝している。
丹沢山麓でホタルブクロが咲くのは6月中旬だろう。

2008年5月27日火曜日

咲いたぁ~、テイカカズラ!

ベランダのゼラニュームの鉢に植えてあった、キョウチクトウ科のテイカカズラが咲いていた。挿木して3年目だ。テイカカズラの花の香りとスイカズラの花の香りは、双方とも高貴で美しい女性の感じがする。
スイカズラの花が終わった後の実はツヤツヤした黒色で丸っぽいものだが、テイカズラの実は豆の鞘状のものである。夏になると不思議な傘状の綿毛のついたタネが、ジョロウグムの巣にからみついていることがある。これがテイカカズラのタネだと知ったのは随分後になってからだ。

実習で学生たちにこのツタは藤原定家のテイカだぞ!と云ったら藤原ノリカなら知っているという。
「来ぬ人を まつほの浦の夕凪に 焼くや藻塩の 身もこがれつつ」と唱えると「あ!百人一首の知っているぅー!」 
楽しい学生たちである。

2008年5月25日日曜日

タヌキの足跡? & 始めてみるキノコ

青宇治橋近くで、先日の台風崩れの低気圧の大雨で洪水となったのであろう。道路付近まで土砂で埋まった沢があった。動物の足跡が無いかなと学生たちと調べると、あった。下記のものであった。学生たちにはタヌキの足跡だ!と説明したが、どうも気になる。ネコのものであった。柔らかい土の上で、深いところでは4、5ミリも埋まっているのに爪の跡が無いことと、サイズが小さい(ストックの節の部分の長さが21ミリ)。 途中で、子猫を見かけたのでネコのものだと確信する。
このキノコ、ノボリリュウ科?アミガサタケ科?実に不思議なキノコで、ご覧のように茎を折ったようになっており、1センチくらい下から下降気味にアミガサタケのようなものが着いている。全てゴム状の堅さである。

学生実習得た教訓

中津川も水量が多く、音を立てて流れていた。
高畑山付近の鉄塔の下で。
このスギの幹に4、5個の穴が開けられていた。ムササビだ。
高校を卒業した学生を教え始めて四半世紀経つ。この4、5年の学生たちは以前の学生たちと比べると変わった。それは、家庭生活での基本的なことができないということだ。以前は、当たり前で、誰もが知っていると思ったことが今は教えなくてはいけない。そのギャップに戸惑うこともしばしばである。

キャンプ場での夕食が中華のコイコーローであった。正直なところ、え?本当?と思っていた。豚肉を炒め、キャベツを炒めたりしている。カレーライスかな~と思っていたので、びっくりだ。出来上がりはこれまた、ビックリするほど旨かった。スープもついた。

聞くと、炒めた食材に市販のレトルトのようなものを混ぜただけという。スープは一人一人小さな袋を切って熱湯を加えた。夕食後にはデザートもちゃんと用意してある。現在のインスタント食品やレトルト食品を上手に使っている。学生たちに脱帽だ!しかし、このような食事の仕方で良いのだろうか?

夕食後、明日の朝炊くお米をといで飯盒に準備しておくように指示した。

翌朝、5時起床。仕掛けたシャーマントラップを回収させたが、誰一人としてネズミ一匹捕獲できなかった。次回は一人一人のトラップの仕掛ける場所と仕掛け方を見る必要がある。捕獲数0は始めての記録だ。

ぼくは、昨夜準備した飯盒をカマドの上に掛けさせ、スギの枯れ木を燃やし始めた。が、15分経っても20分経っても飯盒から水滴一つ落ちない。棒切れでフタを押し付けてみてもグツグツ沸騰しているはずなのにそのような響きが手に伝わってこない。学生たちには、「始め、ちょろちょろ、中、パッパ、赤子泣いてもフタ取るな」と飯盒でのご飯の炊き方を指導していた。

焦げた臭いまでしてきた。飯盒をカマドから外してフタを取ると、中ブタが着いている。ん?何故?中ブタを取るとお米が焦げている。聞くと、ぼくは「米を研いでおけ!」と云ったので、米を研いだが、水は飯盒から抜いたとのことだ。研いだお米を一晩水に浸けておいて炊いたご飯は、うまいのだということを話す。それにしても、研いだ後水を抜いてしまうとは、、、。ぼくの世代では考えられないことだ。

今の子供たちは、家庭生活の基本的なことが手抜きされて育ってきている。両親とも忙しさにかまけてそのようなことを教えようとはしない。

レトルトやインスタント食品は確かに、便利で美味しい。しかし、自分たちで手作りした料理ほど美味しいものはないのだ。さらに云えば、自分で育てた鶏を潰し、植えた野菜を食べることの幸せを多くの人が忘れてもいる。