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2024年2月22日木曜日

クマに怖ろしさを学ばせて山に返す         Let the bears learn to be afraid and return them to the mountains.

 北海道を除く各地で里に出てきたクマに人の恐ろしさを学習させて山に戻すという「学習放獣」が行われているようだ。効き目があるかどうか?サルを見てきたぼくは疑問に思っている。

ぼくは奥湯河原の天昭山で、岡山県高梁市の臥牛山で、サルの個体識別をするために顔面に入れ墨を行った。当初は檻で捕まえたサルを力づくで抑え込み顔面に入れ墨を施した。入れ墨は木綿針を12,3本束ねて、摺り下ろした墨を木綿針につけて顔面に突き刺す。骨までゴツゴツ当たるくらいまでに刺す。もちろん血が流れ出る。それにも関わらず直径5,6ミリになるくらいまで突き刺す。10分くらいで終わるとサルを抑えていた手を外して逃がす。するとサルはドット勢いつけて逃げる。オスザルは10メートルくらい離れてからこちらを見てぐっと睨み返す。メスザルは山の中に飛び込んで行く。周りにいたサルたちもサルが捕獲されるとクモの子を散らすように逃げる。

図1.1969年5月奥湯河原の天昭山野猿公園で
小麦を食べに捕獲檻に入るT群のサルたち

また、捕獲檻の中に餌のサツマイモか小麦を撒き入れる。すると、先ほど入れ墨した同じ個体が入ることが多い(図1)。つまり、出てきた集団の中では一番順位が高いのでエバってどの個体よりも先に檻に入ってしまう。3番をつけたから次に鼻の下に10番を入れることにする。つまり、入れ墨No.13番の個体となる訳である(図2&3)。

図2.入れ墨位置と入れ墨番号(「箱根山のサル」より)
モンキーセンター方式で各地の動物園のサルも同じ
図3.畑宿のS群の側にいた元T群ボスのNo.13のゴエモン
右上唇と鼻の下に入れ墨がある。1975年2月19日故近藤さん撮る

当初は、麻酔もしないで顔に入れ墨するのだから、檻に入り、抑え込まれると恐怖の表情となり、脱糞・脱尿をすることになる。これほどの恐怖や痛みを与えられてもそれが2度、3度と経験してもまた捕獲檻に入ることになる。
ぼくらは不思議に思った。サルはかなり学習能力を持っている。サルにとっては檻に入ると凄く怖い上に凄い痛みが与えられると学習した筈だ。しかし、エサの誘惑には敵わない。彼らにとっては恐怖や肉体的苦痛は一時的なものだ。それよりもエサなのだ。

ぼくらヒトはサルよりも学習能力を持っている。しかし、悪い事をするヒトは警察に捕まると刑務所に入れられることを知っている。しかし、悪い事をするヒトたちがいる。ヒトのように学習能力が高い動物でも生活に困って悪い事をする。背に腹は代えられないのである。

ヒトの怖さをクマに学ばせても、山に餌が少なければ里山から畑作地、市街地に下りてきて、エサを求めるのは当然だ。

3 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

魚釣りで、Catch and Release がある。
一度釣られた魚は上顎か下顎に針が食い込み、その部分が大きく広がる場合がある。さらに喉の方に針が食い込み、外すのに大変な場合がある。
いずれの場合も魚は痛いだろうと思う。
同じ脊椎動物としてその痛さが共感できる。
しかし、釣った後水に放した個体がまた釣れることがある。
魚は頭部に脳を持ち、学習能力がある。池に行くと鯉が寄ってくるのはエサが貰える事を知っているからだ。
しかし、釣られたフナやコイだって学習能力がある筈だが、人が釣り針によって痛めつけてもまた釣られてしまう。 エサの魅力には勝てないのだ。

匿名 さんのコメント...

これらの入れ墨されたサルは長野県の有名なサルの露天風呂には入れないのかな?
それにしてもこの入れ墨方法が、動物虐待に当たるとかで、その筋の方々がデモでも繰り広げそう。

fukuda, fumio さんのコメント...

匿名さんへ
そう、捕獲したクマに「人の恐ろしさを教える」っと云う事は動物虐待ですよね。動物愛護団体からクレームがでますね。

入れ墨は、その後サルに麻酔をしてするようになりました。が、麻酔したサルは1時間もフラフラヨタヨタ状態で、気の毒です。正しい?麻酔の仕方も麻酔師、tatoo artistに教わり、皮下に軽く針を刺すだけになりました。しかも、小さな手持ちの電動麻酔機でするようになりました。麻酔したサルの顔は死んだ顔のようになり、無抵抗なので、麻酔するのに罪悪感があり、イヤです。

入れ墨サルでも今は地獄谷の温泉に浸かれますよ。