5月28日の唐沢林道・唐沢・鍋嵐ー熊ノ爪・祠の峠・物見隧道を歩いた。
始めてのルートで見つけた新鮮な糞を昨日洗った。
今の時季は冬季と違って、庭の水道栓で水を流して糞を洗っていても全く冷たさ・寒さを感じない。
糞の水洗いには、良い季節になった。
洗ったのは、2ヶ所で採取したアナグマ糞と同じく2ヶ所のタヌキ糞である。
10:36、アナグマ糞
甲虫(おそらく糞虫の仲間)の第一翅、外骨格
12:39、アナグマ糞
物見峠から物見隧道へ下りる登山道の階段で、
斜面の一部を掘り、そこにしている。
甲虫の第一翅一部、第二翅一枚、脚一部、腹部・胸部の外骨格
10:43、タヌキ糞
膜翅目の翅2枚、脚一部、外骨格片、不明種子1個、キブシの種子2個
10:51、タヌキ糞
甲虫の脚、外骨格片、キブシの種子8個
5月の下旬になると、アナグマやタヌキはもっぱら動き回る昆虫たちを、主要食物としていることが分る。それでも、なおタヌキは冬季のキブシの拾い食いを続けている。
アナグマ、タヌキの糞は5分の4以上が土砂よりなる。
タヌキやアナグマが混同されるのも食性が類似しているところもあるからだろう。
その点、テン糞にはほとんど土砂が混じらない。
いずれにしても、日本に、否、東丹沢に生息するタヌキ、テン、アナグマたちの春の食物は
節足動物に依存している。
なお、10:43、タヌキ糞から出てきた不明種子は下のものだ。
直径3ミリくらいの球形の種子である。
この種子を食べたタヌキは腐葉土と化した落ち葉を漁って
たまたま食べてしまったかもしれない。
でも、この種子は?
これから、再び、ヤマグワの実食い、モミジイチゴの実食いが、始まり、ヤマザクラ、ミズキやヤマボウシの実食いとなり、ヨコグラノキやオオクマヤナギ、アケビやケンポナシ、サルナシの実食いとなっていくのだ。
一応、丸一年分の東丹沢のテンやタヌキたちの食性を整理してまとめることができそうだ。
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