「特定秘密保護法反対」

「特定秘密保護法」、「集団的自衛権」に反対します。憲法第9条をしっかり守りましょう。教育勅語の教材活用は間違いだ!

自由であっても、他人の生まれ、身体、性別、年齢、故郷、風習、宗教、民族、国を差別する、小馬鹿にする、冒涜するのは許されない。

原発不要・核廃絶


2020年10月20日火曜日

パラワンセンザンコウの頭骨  The Skull of Philipine Pangolin

17日に横浜開港会館でプレゼントされた剥製のパラワンセンザンコウとその頭骨があった。頭骨基底長は94ミリで下顎骨の長さは65ミリである(図1)。後頭骨・頭頂骨・前頭骨・上顎骨・前顎骨・鼻骨の縫合線が良く判る。キツネ・タヌキの頭骨で縫合線が明確なのはまだ若い個体である。骨は薄く華奢である。しかし、このセンザンコウは縫合線が明確なのにも関わらず骨はガッチリしている。上下の歯は全て無い(欠落した訳ではない)。歯式は0・0・0・0/0・0・0・0である。そのため、年齢推定は難しい。
図1. パラワンセンザンコウManis culionensisの頭骨上面から
後眼窩突起は全くなく、側頭骨頬骨突起と頬骨側頭突起は3,4ミリ伸びているが合着して頬骨弓を形成してはいない(図2、2'&3)。
図2. 底面から
こんな細い下顎骨にもオトガイ孔がある。オトガイ孔の前に横に張りでた左右の骨がある(図2の赤い矢印)。下顎骨にこのような突起が張り出ている頭骨は他に持っていない。この骨がどんな機能をもつのか?どなたか御存知の方がいれば教えてもらいたい。
図2'. 下顎骨を載せて底面から
右側面に頬骨弓があるように見える。これは乾いた靭帯である。
口蓋骨は細く長い。右聴胞が欠落している。
下顎骨の関節突起と筋突起は不明で、上顎の関節窩はウサギや齧歯目のように後方に下顎骨を遮る骨がなく聴胞でぶつかる。つまり、下顎は前後の可動範囲は広いと云える。

図3.左側面から
前額骨の先が少し下方に曲がっている。歯の無い下顎骨の上面は前顎骨や上顎骨底面にぴったり接する。

WiekipediaやAnimalDiversityWebによると、センザンコウはアリやシロアリが食物で、カギ爪のような大きな爪でアリ塚を崩して長い舌を出してアリやシロアリを舐め採るようだ。台湾でもアフリカにもセンザンコウはいて、タンザニアのマハレ国立公園でアリの頭や脚からなる糞塊や歩く姿を見たことがある。
尚、センザンコウとよく似た中南米にいるアルマジロ(被甲目)には上下の歯がしっかりある(ADW)。食べ物が違うんだ!アルマジロは爬虫類などの動物も食べる(ADW)。

明日は、今年の野生専攻2年生の初めての丹沢実習だ!

2020年10月19日月曜日

プレゼントされたパラワンセンザンコウ  Philippine pangolin which was presented

17日(土)に横浜開港会館の横浜市大探検部の集まりでもらったパラワン島のセンザンコウ、こんなに大きいとは思わなかった。40リットルザックを持っていったが使い物にならなかった。が、頭骨は長径が10センチもない小さなものだ。 
学名のculionはパラワン島の北東部にある島の名であるので、最初にこのクリオン島でこのセンザンコウが発見され命名されたのだろう。また、英名のpangolinはマレー語のpenggulingからきているようだ(ランダムハウス英語辞典)。
パラワンセンザンコウManis culionensis
センザンコウは隣甲目Pholidotaに属する哺乳類で、ネコやイヌなどの食肉目に近いようで、よく似た南米の被甲目のアルマジロとは全く別の系統だ(Wikipedia)。1965年に横浜市大探検部のDさんが獲ってきたのだ。今ならCITESに抵触し、こんな乱暴な事はできない。ぼくが1967年にタイワンザルの調査に行った時も、案内してくれた高砂族のOさんは見つけたタイワンザルは射殺した。ビニール袋の上で解体し、出た血液は飯盒に容れて煮て食べ、肉は燻製にし、頭は黒焼きにし、オスならペニスを伸ばして木の枝にしばって燻製にした。その燻製肉を日本に持ち帰った。信じられない事だが、当時は何も疑問を感じなかった。

2020年10月18日日曜日

横浜市立大学探検部  Yokohama City Univ. Expedition Club

 昨日、横浜市開港記念館7号室で行われていたのは、横浜市立大学探検部の集まりであった。そこに旭川から先輩のDさんが、大雪山の高原湖沼群調査と大学沼の名称に起源についての話しであった。さらに現役学生のコロナ禍での活動であった。その後、長谷川氏の鳥島のオキノタユウ(アホウドリ)Phoebastria albatrusの保護活動の話しであった(図2、3)。

図1. 探検部現役の発表

図2. 長谷川氏の講演
今、鳥島に飛来し繁殖するオキノタユウはかって人が近づいても逃げないので羽毛を採るために乱獲されてアホウドリと呼ばれたP.albatrusではなく、人を警戒して鳥島に飛来しなかったP.albatrusであり、長谷川氏はオキノタユウという和名を提唱している(図3)。

尚、オキノタユウは毎年同じ相手と繁殖する生涯一夫一妻であるようだ。しかし、ヒナの遺伝子は繁殖♂の遺伝子を持っているのかどうか聞き忘れた。

図2. オキノタユウが個体数が増加してきた

講演が終わり、集合写真を撮り、ぼくは先輩のDさんから同級生のNarita氏が預かっていたパラワンセンザンコウの頭骨と剥製を頂いた。これについては次回にアップしたい。

2020年10月17日土曜日

ラン類を部屋に!    Some orchids、in my room!

10月中旬になって寒くなってきたので、庭のウメやハナミズキの枝にぶら下げていた洋ラン類を部屋に取り込んだ。雨の当たらない縁側にはデンドロを置きぱなしだ。もちろん、カヤラン、ヨウラクラン、フウランはそのまま庭の木の枝に下げている。
花芽の出ていたカトレアが咲き始めた。このカトレアは年中咲いていることになる。株分けしなければならないが、今春は面倒になり一鉢も株分けしなかった。セロジネなどは直径30センチくらいの大きな素焼きの平鉢に植えているが、これも鉢一杯になってかなり重たくなってきた。
図1.カトレアのピンクの花が咲き、甘い香りがする
このミニカトレアは葉やバルブは小さいが花は大きい

今日は、関内の横浜市開港記念会館2階で旭川から上京した先輩Dさんの講演を聞きにいく。Dさんは逗子市新宿に庭付きの一軒家を5,6人の学生たちで借りていた。庭にはブランコや鉄棒まであり、大きな台所にトイレが二つあった。夏になると風呂場は友人たちが海水浴の帰りに身体を洗うため砂だらけとなっていた。ぼくもそこに移った。今でいうシェアハウスと云うことになる。
Dさんは生物科の2年先輩で、ネズミを調べており、毎朝早く起きて仕掛けていたネズミのトラップを回収し、捕獲したネズミは剝皮し、徐肉し、煮て、骨にしていた。その煮る臭いが各部屋に充満していた。確か煮ていた鍋は皆が味噌汁に使う鍋であったが、誰一人文句を云う者はいなかった。

2020年10月15日木曜日

モグラの解剖と女子    The Anatomy of Mole and Female Student

昨日、専門学校の野生動物専攻の2年生のクラスで知人のNさんから貰ったアズマモグラを解剖した。冷凍していた4匹を保冷バックに保冷剤と一緒に容れて持って行った。最初の2時限目は凍ったままなので、4時限目の授業を繰り上げて行い。ある程度融けるのを待った。
10人中、男女一人ずつが研修のため欠席したので、女子4人、男子4人を二人ずつの4班に分けて行った。1)剝皮、2)内臓の観察、3)胃内容物の観察、4)心臓・肺の観察、5)徐肉、6)水に浸ける
この1)~6)の行程をお昼過ぎから16時過ぎまでかかって行った。
行程2)の途中段階、総排泄孔手前から胃の噴門までの長さを測る
このモグラではおよそ147ミリ。実際はもう少し長い。

女子たち4人は楽しんで解剖していたが、男子はそうでもなかった。女子は毛皮は私が欲しい、骨はジャンケンなどと云い合っていた。学校のペットボトル入れから500ミリのボトルを拾ってきて上部を切り落とし、徐肉した個体を入れて水に浸け、屋上の木箱の中に容れた。内臓などは屋上のコンポストに捨てた。女子たちからさらに大きな哺乳類を解剖したいと要望があった。
丹沢実習でノウサギやタヌキ、シカの死体を見つけて剝皮、解剖した時もそうであったが、女子は積極的に両手、両足を抑えたりして剝皮・解剖する。が、男子は離れて口元を抑えて見ている。
女子の方が解剖に優れている感じがする。その女子を大学医学部は入学を制限していたなんて医学部の教員たちは何を見ていたのだろうかっと思ってしまう。

文科省が中曽根元総理に対して弔意の表明を国立大学に求めている。出さなければ予算を削減するのだろう。国立大学の独立法人化で予算を削り、何かと金の出し惜しみをして、大学を委縮させている。今度は公立の小・中・高に反旗を出せとでも要求してくるかな?
これほど、右傾化が進むのは日本会議の息のかかった自民党議員たちが増えたことによるのだろう。恐ろしい!

2020年10月12日月曜日

またも貰った可哀想なモグラ  The poor mole which has gotten, again.

 いつも、根菜をもらう知人のNさんからまたもアズマモグラを貰った。今朝、畑を見回りに行ったらモグラのトンネルに仕掛けておいたトラップに掛かっていたとのことで、持ってきてくれた。まだ、温かい。9月にもらってからこれで4匹目だ。最初の一匹は剝皮して内臓を出し、蓋付きのガラス瓶に容れて水に浸し動物蛋白分解酵素を少し加えて、机の下に置いていたが、今は駐車場に軽く蓋をして置いている。

明後日(水)に野生動物の授業があるので、モグラの解剖実習をすることをTeamsで先週連絡しておいた。女子5名、男子5名のクラスなので学生たちが2匹のモグラを使い、ぼくが今日貰ったモグラを使って見本としよう。剝皮や解剖の仕方をこれで教えることができる。同じ畑で捕まえられた3匹のアズマモグラである。医療用の薄手のゴム手袋も買ったし、水曜日まで冷凍庫に入れておくだけだ。

図1.腹側からのアズマモグラMogera imizumiiの全長
図2. 背側からのアズマモグラ 全長140mmだ!
総理大臣の総合的・俯瞰的立場からの日本学術会議の会員の任命拒否の姿勢。自民党政権が国会やら議員やらの改革はお座成りにして、学術会議に介入し始めた。明らかに都合の悪い発言をしている会員を任命していない。こんな事がまかり通ったら再び研究者たちが戦争へ駆り出される。さまざまな考えがあってこそ学術研究が進んでいく。既に、国立大学は独立行政法人化して、国からの研究費は大幅に削られている。東大が大学債券なるものを出したが、他の大学も特徴を持つ債券を発行していくのだろう。研究以外のことに、時流に迎合するような研究にばかり目が行くようになることを危惧する。

2020年10月7日水曜日

オンライン授業ではなく対面授業を!  Even if corona misfortune, in University, no longer online classes, but face to face classes!

ぼくが今通っている専門学校にはいくつか専攻があり、授業を受け持っているのは飼育専攻と野生動物専攻の2年生のクラスである。コロナ禍のため、4・5月は動画配信であった。6月からは人数の少ない野生動物だけ学校での対面授業となった。飼育は二クラスあり、しかも人数が多いので、動画配信が続けられた。
しかし、後期が始まった昨日から飼育専攻も対面授業となった。学生たちは一人3人掛けの椅子に座り、皆マスクをし、こちらはマスクと学校から渡されたフェース・シールドで授業することになった。話をするだけで身体が熱くなるので、ドアを開け、窓を開けて外の風を入れた。ぼくは、シールドを外し、マスクを外して、学生の方を見て話す時は口元をハンカチで覆って授業をした。
講師控室で、他の講師たちから「学生から新型コロナに感染しないように注意した方が良いですよ!」と云われていたので、学生に前期の答案用紙を手渡す時や授業後学生が質問してきた時には学生たちがマスクをしているので、こちらの口元をハンカチで覆うことで対応した。
ホワイトボードにマーカーで書いたり、階段の手摺りを触っていたので、終わってすぐトイレに入り手を洗った。
ぼくはこの手洗いが感染防止に効果があると考えている。マスクは自分が感染していた場合に他人を感染させないためのものだ。手洗いは様々な物を触って手に付いているかも知れない感染源を洗い落とすものだ。密になった空間での空気感染を防ぐため、外気を入れ空気の流れを良くする。

大学でまだオンライン授業が続いているようだが、若い学生たちは感染しても無症状などの軽い症状で済む。大学での感染拡大を恐れているのは授業をする教員たちだろう。学生たちにマスクをさせ、窓を開け放して講義することは十分可能だ。500名を教える大講義室に置いても履修する学生を半分に減らし、窓を解放させ学生たちにマスク着用と手洗いの注意をすることで講義が可能だろう。
大学は学生が集まって、友人たちと意味のない議論に熱を上げ、お喋りをしたり、教員の批判をしたり、友人たち構内を歩き回ったりする場でもある。折角、大学に入った若者にそれを閉ざしてはいけない。
メドハギLespedeza juncea

2020年10月5日月曜日

テンは今、サルナシとエノキを食べている   The marten eats the furuits of taravine and hackberry, now.

9月29日に広沢寺温泉・見城山・日向山・大沢林道と歩いた時に、日向山の200mくらい手前の標高360m付近の道で2個のテン糞を見つけた。テン糞1は種子が見えたのでヤマボウシを食べたのかと思っていたが、洗うと両方ともサルナシとエノキの果実を食べた同じ内容物の糞だった。この二つの糞は10メートルも離れていないところにあったので、同じ個体の糞であろう。
図1.テン糞1 9:17
サルナシActinidia arguta種子、エノキCeltis sinensis種子・果皮
図2. テン糞2 9:22
サルナシ種子・果皮、エノキ種子・果皮

図3.テン糞2から出てきたエノキ(左)とサルナシ(右)の種子
テン糞1から出てきたエノキの種子は黒褐色で一回り大きかった。ん?エゾエノキの種子かと思ったが、何のことは無い。種子の周りに黒褐色の薄い皮が被さっていた。エノキの英名Hackberryが「トム・ソーヤの冒険」に出て来るハックを思い出した。

2020年10月4日日曜日

タテハチョウの仲間 Nymphalidae  

境川沿いの横浜側の土手には畑や草地がある。数種類のチョウが舞っていた。タテハチョウの仲間は翅をゆっくり閉じたり開いたりしてくれるので、撮りやすい。しかし、シジミチョウやセセリチョウの仲間は動きが早い。停まったところを近づいてしっかりピントあった写真を撮るのは大変だ。ネットで見るチョウや花の写真を見るとピントがしっかり合っているのに驚いてしまう。三脚を立てて時間をかけてチャンスを狙っているということが分かる。
図1.タテハチョウ科のヒョウモンチョウの仲間だ!

 アカタテハはオス、メスが絡み合うようにして飛び回り、そして、いきなり砂利道に下りて翅を休める。図2と2'は同一個体であり、アカタテハのオスであろうと思う。
図2. アカタテハ♂
図2'. アカタテハ♂
図3の繭、蛹の抜け殻は鱗翅目のモノなんだろう。クズの茎に着いていた。と云う事はクズの葉が食草のガなのだろう。
図3. 繭を作って飛び出したのは誰?

2020年10月3日土曜日

街はキンモクセイの薫り  The street is filled with the fragrance of fragrant orange-colored olive's flower

昼食後、境川沿いまで散歩してきた。外に出るともうキンモクセイの薫りが漂っている。一番強く匂う所で風上を見るとキンモクセイの黄金の花が一杯咲いている。キンモクセイが薫る秋だ!帰宅しても何故か匂う。ん?鼻の奥にキンモクセイの匂いが染みついた?我家の庭のキンモクセイは6月に枝を剪定して半分に詰めたので、今年は花が咲かない筈なのに、、、。庭に下りてキンモクセイを見た。やはり花はついていない。でも、キンモクセイの薫りが漂う。お隣の庭のキンモクセイだ!
たくさん花をつけたキンモクセイOsmanthus fragrans