「特定秘密保護法反対」

「特定秘密保護法」、「集団的自衛権」に反対します。憲法第9条をしっかり守りましょう。教育勅語の教材活用は間違いだ!

自由であっても、他人の生まれ、身体、性別、年齢、故郷、風習、宗教、民族、国を差別する、小馬鹿にする、冒涜するのは許されない。

原発不要・核廃絶


2023年4月28日金曜日

丹沢生息のシカ、カモシカ、イノシシの寛骨   Pinbone of deer, serow and wild boar in Tanzawa

 丹沢に生息する偶蹄類はシカ、カモシカとイノシシの3種類がいる。これら3種類を頭骨では容易に同定できる。が、他の骨では難しくなる。ここでは性成熟を過ぎて寛骨の恥骨結合・坐骨結合がしっかりしている個体とし、寛骨からの3種類の違いを明らかにしたい。

まず、これら3種類の寛骨の腸骨の端から坐骨の端までの長さは15センチ以上あり、丹沢に生息する他の哺乳類で15センチ以上大きいのはツキノワグマだけであろう。但し、ツキノワグマの寛骨の標本は持っていないので推測である。

図1は上(背側)からみた寛骨である。カモシカもイノシシも腸骨の端(寛結節と仙結節、イノシシの左の腸骨)が他の動物たちによって齧り取られている。寛骨臼(大腿骨が接する部分)からの腸骨の長さを見ると、シカ、カモシカ、イノシシの順になる(図2)。明らかに、一目で解ることはイノシシの腸骨がカモシカ、シカを比べると明らかに短いことだ。イノシシの腸骨の長さは寛骨臼の直径の4倍若だが、シカは5.5倍あり、カモシカも5倍強ありそうだ。寛骨臼の直径はカモシカ:25mm、シカ:27mm、イノシシ:30mm

図1.背側からの寛骨
左:カモシカCapricornis crispus 中:シカCervus nippon 右:イノシシSus scrofa
図2.腹側からの寛骨(腸骨の長さ)
左:カモシカ135+mm 中:シカ155mm 右:イノシシ111mm
さらに、3種の坐骨を真後ろ(尻)から見る(図3)。
図3.後ろからの坐骨の広がり
左:カモシカ 中:シカ 右:イノシシ
図3では、はっきりしないから、個別に後ろから坐骨結合からの坐骨の広がりを見る(図4)。
図4.坐骨結合からの坐骨の広がり
上:カモシカ 中:シカ 下:イノシシ
明らかに、カモシカは90度よりも少し広くなり、シカはゆるやかな放物線を描き、イノシシは90度よりも狭くなっている。

左右の寛骨が恥骨結合・坐骨結合で癒合合体している場合はそう多くはない。多くは、野山で骨を拾う時には左右の寛骨がバラバラになっているかネズミやテンやタヌキたちに齧り取られている場合が多い。あるいは、綺麗な?死体を見つけてもまだ若い個体だと左右の寛骨は離れている。
そういう意味では片方の寛骨だけでカモシカ、シカ、イノシシを見極めるところを見つけ出したい。それには標本数が少ないかな?

ユキノシタ  Strawberyy saxifrage

庭にユキノシタが咲いている。このユキノシタもう何年も前に義姉のベランダの鉢からはみ出していたランナーについていた小さな一株を貰ってきたものだ。それが今では反日蔭の庭に広がっており、3月には毎年天麩羅にして楽しんでいる。今年はとうとう山の沢沿いの反日蔭にあるハルノユキノシタには会えなくなりそうだ。まー、仕方がない。人生思うようには行かない。今日は、これからキンシコウ調査の時に拾って、燻製状にして持ち帰ったカモシカの仲間の頭骨を2月に水に浸けていたので、それを水洗いすることにしようかな?   今見たら、まだ、少し早かった。5月ならOKだろう。
図1.ユキノシタSaxifraga stolonifera

2023年4月27日木曜日

移入種のツタバウンラン    Invasive species Ivy-leaved toadflax

我が家の駐車場に入ったところにツタバウンランが咲いている。この花を初めて見たのが引地川沿いの散歩コースで石垣に咲いていたものだ。それが我が家の駐車場に咲いている(図1)。先日の市議会議員選挙で投票した帰り道で白い花のツタバウンランがあった(図2)。原産地はアルプス山脈の南部からスロベニア、イタリアなどのようだ。
しかし、植物、特に草花は海外から園芸として持ち込まれて日本の地に根付くものたちが多い。移入種であるが、、、、。
図1.ツタバウンランCymablaria muralis

図2.白花のツタバウンラン

イノシシの仙骨と腸骨の癒合   Fusion between sacrum and ilium of wild boar

仙骨と寛骨が縫合・合体している骨盤を持つ動物は、モグラやヒミズであった。他の動物では齧歯類、ウサギ類、食肉類や偶蹄類も老齢化すると寛骨の恥骨部分と坐骨部分が癒合するが、仙骨とは癒合しない。ただ、サルでは老齢化しても恥骨同士さえもしっかり癒合・合体した標本は持ってない。

性成熟を過ぎてから寛骨の恥骨・坐骨部分が癒合しても仙骨が寛骨とは独立して可動性があるならば、狭い産道を少しでも広げられる。
だから、手持ちの骨盤のほとんど全ては木工ボンドで仙骨と寛骨を接着していた。ただ一つのイノシシ(友人YNより譲り受ける)の骨盤だけが寛骨と仙骨の一部が癒合している(図1)。しかし、背側では全く癒合がみられない(図2)。
図1.イノシシSus scrofaの腹側から見た寛骨と仙骨の癒合部分(赤線で囲む)
図2.イノシシの背側から見た癒合した寛骨と仙骨
殆どの野生動物は生きている限り生殖能力がある筈だ。ヒトやペットだけが生殖能力が失われても生きている。であるから、この骨盤のイノシシはアカンボウを産まない♂個体であると考えられる。

哺乳類では仙骨と寛骨(腸骨・恥骨・坐骨)が癒合・合体しているのはモグラやヒミズの仲間だけみたいだが、鳥類は全ての鳥が癒合・合体している(図3)ようだ。
図3.メジロZosterops japonicusの複合仙骨

2023年4月26日水曜日

テイカカズラが咲いている  Asian star jasmine is in bloom

先程、駐車場横のフェンスに絡ませているテイカカズラの様子を見たら、花がたくさん咲いている。この花も良い香りがするので好きだ。後で花がたくさん咲いている蔓を切り取って花瓶に挿そう。楽しみだ。
テイカカズラの蔓は四方八方に長く伸びるので、年に2,3回剪定している。すると切り口から白い液が出る。この液はベトツク。暮れ頃にはさらに間引いて剪定する。それでも春になると伸びてくる新しい蔓に花を付けるのでありがたい。これはスイカズラもそうだっと思ってカーテンを開けて太い棒のように仕立てた(?)庭のスイカズラをみたら、花が一輪つけている。大好きなスイカズラも咲き始めたのだ。
Trachelospermum asiaticum

 

産まれた直後のモグラの大きさ   Mole-size just after birth

 モグラやヒミズは仙骨と寛骨が癒合合体している。が、ヒミズでは寛骨同士は腹側で恥骨結合はしない(図1)。これなら、小さい新生児を産み出すことができる。

図1.ヒミズの寛骨と仙骨が癒合合体した骨盤

しかし、モグラは恥骨結合が見られる(図2)。そうなると新生児はこの5ミリの幅もないような所から出てくるということだ。モグラの新生児の頭はぼくが毎日飲んでいる3種類の降圧剤の直径のどれよりも小さいと云うことを知った。と云う事は、産まれ出てきた時の大きさはアカガエルのオタマが尾が無くなって小さなカエルになったくらいの大きさ位か?でも、母親のミルクを飲んで日に日に大きくなるのだろう。

図2.コウベモグラの寛骨を仙骨が癒合合体、さらに恥骨結合

今日も肌寒い。雨も降っている。が、庭の梅の木の新枝が伸び、スイカズラも周りに多くの蔓を伸ばしている。カノコユリの草丈も60センチ近く伸びている。初夏なのだ。今朝も4時半に目覚め起きた。昨夜も8時半過ぎには寝た。早寝早起きだ!昨日植えた唐辛子のタネには今日の雨は良いだろう。

2023年4月25日火曜日

マウスもモモンガも恥骨結合だけ!  Both mouse and flying squirrel have only pubic symphsis!

動物たちの骨盤(寛骨+仙骨)を見ている。机の上はもうプラの小箱や小袋、サルやタヌキの骨盤などが雑然と置かれ、下手に手を動かすとそれらのものを払い落してしまう。
で、マウスの全身骨格を見て、え?恥骨結合だけで坐骨までは癒合していない(図1)。で、同じ齧歯目の植物写真家のSさんから貰ったホンドリスを見たが、骨を全部バラバラにしているのですぐには判断できない。そのリスの菓子箱にアメリカモモンガの骨もあった。恥骨結合だけだ(図2)!
図1.マウスの恥骨結合 腹側から
il:腸骨 pu:恥骨 is:坐骨
図2.アメリカモモンガの恥骨結合 左斜め腹側から
モグラも恥骨結合だけだった。だめだ。またまた判らなくなった。恥骨結合だけなのは、手持ちの標本ではサルの仲間、モグラ、ネズミの仲間だ。

イヌ科のイヌ、キツネ、タヌキの恥骨・坐骨結合から坐骨の広がりの違いを考えていて、他の動物たちの骨を見だしたら違いが何故なのか考えつかなくなった。

何となく肌寒い日が続く、しかし、庭の梅の新葉にはアブラムシがいっぱいついている。寒いと思うのは歳をとったせいなのだ。首にはハンカチでも巻かないと首が寒いのだ。さぁー、朝ご飯にしよう。

2023年4月24日月曜日

坐骨結合からの左右坐骨間の広がり  Spread between right and left ischium from sociatic symphysis

日本に生息するイヌ科Canidaeの頭骨では、下顎骨だけでもイヌCanis familiaris、キツネVulpes vulpes、タヌキNyctereutes procyonoidesを容易に区別することができる。では、骨盤ではどうだろうか?
イヌは飼っていた14歳で亡くなった中型犬雑種のクロ♂のものだ。キツネ♂、タヌキ♂は東丹沢で死骸を見つけ洗ったものだ。ここではクロに合わせて恥骨・坐骨結合(老齢化すると結合する)しているキツネとタヌキを選んだ。
非常に大雑把な話しをする。図1&2からイヌやキツネの坐骨結合から坐骨へ流れる角度(坐骨弓)が広がっている。しかし、こうやって比較するとイヌの寛骨は随分大きいね。イヌのクロは柴犬くらいの大きさだったが、キツネやタヌキとは比べ物にならないくらい大きい寛骨をしている。
キツネの腸骨の仙結節と寛結節は置いた面にほぼ垂直になっているが、イヌ、タヌキは寛結節が外側に広くなっている。
図1.背側からみた骨盤:左からイヌ♂、キツネ♂、タヌキ♂
〇坐骨結合、→仙結節、←寛結節、a腸骨、b恥骨、c坐骨
図2.腹側からみた骨盤:左からイヌ♂、キツネ♂、タヌキ♂

次に、寛骨を真後ろから恥骨結合・坐骨結合を軸として左右の坐骨の広がりを見ると、イヌ、キツネは同じくらいの広がりだが、タヌキは明らかにイヌ・キツネより左右の坐骨は狭い。
イヌ科のイヌ、キツネ、タヌキの寛骨でも3種を区別することができることが判った。イヌのキツネ、タヌキの順に寛骨が小さくなるが、イヌの寛骨の大きさは他の2種より著しく大きい。また、タヌキでは左右の坐骨の広がりが狭い。
図3.背側後方から見た坐骨:上からイヌ♂、キツネ♂、タヌキ性不明
黒線は坐骨結合からの左右の坐骨の広がりを示す
この坐骨結合からの左右の坐骨の広がる箇所には、尻の穴があり♀では膣孔が開く。つまり、子供が生まれてくる出口がある所である。イヌもキツネもタヌキも5、6頭の赤ん坊を産む。イヌやキツネ、タヌキは♂の坐骨である。イヌのクロは14歳であった。恥骨・坐骨結合はあるが、仙骨と腸骨は癒合していなかった。また、キツネ、タヌキの仙骨も癒合していなかった(木工ボンドで接着しただけだ)。モグラなどの無盲腸類は寛骨と仙骨が癒合・合体しているが、他の哺乳類では寛骨が恥骨や坐骨で癒合合体しても仙骨は癒合しない。但し、手持ちの標本の内、イノシシのものだけが仙骨と寛骨が腸骨部分で癒合しているものが1個ある。相当老齢化したイノシシだと考える。
では、同じイヌ科の3種の動物なのに何故、このような坐骨の広がりの違いがあるのだろうか?次回はこの違いについて言及した。

友人の息子の奥さんが「ひだか市民ネットワーク」から出て埼玉県日高市の市会議員になったようだ。何だか嬉しい!

2023年4月23日日曜日

投票後の少しの散歩  A short walking after vote

今日は、午前中に市議選の投票に近くの小学校へ行き、次いでにそのまま禁止されている散歩をしてきた。投票場の小学校から5分くらい歩くと引地川沿いまで行ける。その途中の昔の家の横に藤棚があったので、まだ咲いているかな?っと思いながら連れ合いと散歩した。咲いていたが、花の色が褪せ、下には花がたくさん落ちていた。
そして、ハルジョオンが咲き誇っていた。ハルジョオンを見て、散歩してきて良かった!っと思った。4月2日以来の散歩だ。やはり、屋外を歩いて草木に接すると心が洗われる。
図1.藤棚のフジの花は盛りが過ぎた!
図2.ハルジョオンが何だか懐かしい
図3.どの花もピンクだからタニウツギ
ピンクのタニウツギを撮っていたら、ウグイスがすぐ近くで鳴いている。見上げて探していたら、見つけた!電信柱のすぐ側の木の梢で鳴いている(図4)。散歩している女性もウグイスを探している。ぼくは手招きして教える。3人で「ウグイスが鳴いている姿を初めて見た!」っと感動だ!
図4.ウグイス見つけた!何処か判るかな?
帰宅して、お昼を食べ終え、NHKの恒例の囲碁番組を見る。これだけはぼくの独占だ。
下は、図4のウグイスが鳴いている場所だ!

図5.図4の拡大

2023年4月22日土曜日

サル以外の哺乳類には恥骨・坐骨結合があるがサルは恥骨だけが接す   Mammals other than monkeys have a pubic/sciatic symphysis, but only the pubic bone is in contact with monkeys

 標本のタヌキやサルやネズミの寛骨や骨盤(左右の寛骨の間に仙骨が入る)を見ていて、サルの仲間と他の哺乳類では大きく異なる点があることが判った。なお、寛骨は腸骨と恥骨と坐骨が大腿骨が接する部分で癒合・合体しいるが、若齢の時はこの三つの骨が離れている(図1)。

図1.1歳ニホンザルMacaca fuscataの骨盤左斜め下から
赤線は恥骨と坐骨が接している箇所
実は、サルの仙骨を挟んで左右の寛骨を恥骨結合させるのにいつも困っていた。イヌやネコのしっかり左右の寛骨が結合するが、サルではそうでなかったからだ。
図2はスローロリス君の骨盤である。どの部分が腸骨で、坐骨か恥骨か、わかりますね。スローロリスの寛骨は恥骨部分だけがしっかり癒合・合体していることがわかります(図3)。これを恥骨結合と云いぼくらヒトもそうです。
図2.スローロリスNycticebus coucangの骨盤左から

図3.スローロリス♂の骨盤腹側からみた恥骨結合
恥骨結合の後ろの△部分の広がりを恥骨弓

しかし、他の哺乳類は恥骨だけでなく左右の坐骨も癒合・合体している(図4&5)。
図4.左からイヌCanis familiaris、キツネVulpes vulpes、タヌキNyctereutes procyonoidesの腹側から見た寛骨と坐骨弓△
図5.左からシカCervus nippon、カモシカCapricornis crispus、イノシシSus ccrofaの背側から見た寛骨と坐骨弓△
しかし、ノウサギの左右の寛骨は恥骨結合はしっかりしているものの坐骨結合はまだしっかり癒合していない(図6)。この個体はまだ若い個体の可能性が高い。
図6.ノウサギLepus brachyurusの腹側からみた寛骨
いろいろ寛骨を見ていたら、ヒミズでは坐骨ばかりでなく恥骨も結合しない(図7)。が、アズマモグラは恥骨結合が見られる(図8)。
図7.ヒミズUrotrichus talpoidesの骨盤 左斜め腹側から
図8.アズマモグラMogera woguraの骨盤 左斜め腹側から

初めはサルの仲間は恥骨結合があるが、恥骨・坐骨結合があるイヌやネコの仲間や偶蹄類とは違うと思って、いろいろ眺めていたら、若いノウサギでは坐骨結合が進んでいなく、さらに真無盲腸類のヒミズでは恥骨結合も無いが、モグラでは恥骨結合が見られるなど。①恥骨結合なし、②恥骨結合あり、③恥骨・坐骨結合ありの3タイプがある事が判った。しかし、これらの違いが㋐系統分類、㋑生態‣生理の違いによるものか?これからの課題である。