「特定秘密保護法反対」

「特定秘密保護法」、「集団的自衛権」に反対します。憲法第9条をしっかり守りましょう。教育勅語の教材活用は間違いだ!

自由であっても、他人の生まれ、身体、性別、年齢、故郷、風習、宗教、民族、国を差別する、小馬鹿にする、冒涜するのは許されない。

原発不要・核廃絶


2011年5月27日金曜日

新しいシカ柵効果あり!

817mの鍋嵐と740+mの熊ノ爪を結ぶ東西に走る尾根はハイキングコースのようだ。
熊ノの爪から北上する稜線の先には宮ヶ瀬尾根が続く。
熊ノ爪からの稜線上に新しいシカ柵が写真のように連なり、東側の斜面をシカの食害から守っているようだ。
下草がたくさん生えているのがシカ柵内ということになる。
シカ柵に沿って下る。
シカ柵の西(左)側と東(右)側とでは明らかに植生が違う。
東側はシカに食べられていないために青々と下草が生えている。 
これほど見事にシカ柵の効果を見たことが無いほどである。 
これらは最近設置された新しいシカ柵である。 
しかし、新しいシカ柵でもほとんどその効果が現れていない箇所もある。
これはおそらくどかかでシカ柵が壊れそこからシカが出入りしているのだろう。
サルの電気柵もそうであるが、設置したならば維持管理をしなければせっかく投資したお金やエネルギーが無駄になる。

ぼくは、これまでシカ柵の効果に疑問を抱いていたが、しっかりしたものなら上の写真のように下草も木も守られるのだ。
しかし、シカにとっては行動域が大幅に制限されることになる。自由に移動できる地域の植物はさらにさらにシカに食べられることになる。
シカたちが自由に移動でき、好きなように食べることができるが、植生の破壊が起こらないような方法がないだろうか?
それには、猟期のハンター任せの個体数調節ではなく、シカand/or野生動物レインジャーによる、日常的計画的ハンティングが必要ではないだろうか?

我が国はGDPがアメリカに次いでいた時も、狭い国土に生息する野生動物の保護管理官は生まれなかった。問題がもっともっと深刻にならなければ本当の動きは出てこないのだろう。
交通事故がおきて信号ができるように、深刻な事故が起きない限り、市民の関心は薄く、行政はいい加減な対応をするだけだ。

2011年5月26日木曜日

久しぶりの単独行

今朝、4時半に目覚める。即、丹沢へ出かける用意をする。
行きたいところが2箇所あった、一つは塩水橋から本間ノ頭でヤマシャクヤクを求めて、もう一つはハタチガ沢をから鍋嵐に行くことで、クマとの遭遇であった。
清川村のコンビニでお昼を買い、土山峠に車を置き、GPSにスイッチをいれる。
どうやってハタチガ沢へ行くか迷う。結局、堤川林道を詰めることにする。
終点から山の作業道を忠実にジグザクに辿って宮ヶ瀬尾根にでる。
ここから沢をいくことにしたの間違いで、倒木で散々な目に会い、
尾根に出てハタチガ沢林道に下る。
今度は経路を歩いてハタチガ沢へ出て、岩を飛んで滑って片足を濡らす。

靴を脱いで水を流し、靴下を絞る。もう、沢を詰める気力なく、尾根に取り付く。
ゴジラ尾根の677ピークに出る。ちょっと一息、買ってきたサンドイッチを食べる。
尾根を南に進む。Jピークではナベアラシを示した新しい道標がある。
写真を撮って通過。鍋嵐のピークは変わらない。
ここでオイナリサンを食べるうまい。
これから能の爪改め「熊の爪」を宮ヶ瀬尾根に向けて北に下り、無事土山峠に戻る。

上のギンランに似たランは、非常に小さく、草丈が6、7センチくらいだ。1メートルくらい離れてjぽつんぽつんと3株あった。
図鑑を調べたがギンランだと草丈が10から30センチとある。
尾根でのアカマツやヤマツツジがあった。
今回のルートで、シカ柵の有効性を示す光景にぶつかった。

2011年5月25日水曜日

テイカカズラが咲いた!

テイカカズラが匂っている。
これはゼラニュームが植わっていた鉢にテイカカズラの4、5センチくらいの蔓を頭だけちょこんとだして植え込んだものだ。もう元のゼラニュームは消滅してしまったが、こいつは乾燥に強く、気がついた時にザバット水をかけてやるくらいだ。

子供の頃はスズランやライラックの匂い、菊の花の匂いがきだった。
ここ神奈川は、初春のジンチョウゲに始まり、
秋のキンモクセイまでいつも良い香りが街中に漂う。
匂い、香りによって花が咲いていることに気がつく。
目よりも先に鼻が季節の変わりを教えてくれる。 
ぼくらヒトやサルは視覚の動物で、他の哺乳類は嗅覚の動物だと授業では話しているが、
新たな匂いにはすぐ気がつく。いつも同じ匂いを嗅いでいると気がつかなくなる。
見ている風景もそうだろう。
今回の大震災の津波の映像は日常とはあまりにも異なる物として脳裏に焼きついている。

2011年5月24日火曜日

タヌキの死骸

実習の続き:
清川トンネルの手前の林道山側で、先ずAmemiya君がタヌキの前脚部分(肩甲骨から手指骨まで)
の干からびた皮付き骨を見つけた。
学生たちに他の部分を探すように指示する。まもなく、Yamashiroさんが林道の真ん中辺りで下記の残りのほぼ全ての部分を見つける。目が多いと発見も早い!
右から頭と首ともう一方の前脚部分、中央に肋骨、胸骨、腰骨と尾の部分、左に後脚部分が見える。
肋骨が齧られていたくらいで、他は綺麗に残っている。
タヌキ死骸を写真に撮る。 
死後少なくとも一ヶ月以上は経っている。
死因は不明である。林道沿いの山側のコンクリートの崖から滑落したものと推定したが、、、。
若者ではなく大人個体であった。
骨に興味を持つAmemiya君が喜んで持ち帰る。

2011年5月23日月曜日

シカが休んだ場所でダニを探す

清川トンネルから登り始めて
シカのメスグループが数頭で休んだ場所があった。
先ず、シカの毛を見つけ、次にシカの血を吸ったダニを探させる。
2匹のダニが見つかる。
裏返して腹側から撮る。下の地図は2万5千分の1の地図。
大きさは大豆くらいもある。
血をたっぷり吸ったようで腹部がパンパンになっている。
この後、カッターナイフでお腹をチヨンギル。
どろどろした黒ずんだシカの血がでる。 
マダニ科の仲間です。このダニは東丹沢一帯のシカやカモシカ、イノシシのヌタ場や休息場でこのように血を吸った状態のを見つけることができます。
学生たちの身体についていないように!

2011年5月22日日曜日

もうこれからは登山道・ハイキングコース以外は無理だ!

TCA専門学校野生動物保護専攻のクラス
昨年の2年生は5名だった、今年は15名、来年は29名になる。
これまでのように山歩きの楽しさや苦しさを含めた、動物たちの観察やフィールドサインの発見を主にした山歩きはできなくなる。
大勢で歩くこと自体がもう植生破壊につながる。
野生動物たちは決められた登山道を歩くわけではない。どうしても野生動物の生活を知るためには、登山道ではない、尾根道を歩いたり、斜面をトラバースしたり、沢を詰めたりする必要がある。
車に乗って、罠を仕掛けて捕獲し発信機を装着して動物を追うことも一つの野生動物の調査・観察の方法だが、動物たちが棲んでいる谷間の植物や昆虫たちを知り、ヒルやダニに食いつかれてこそ野生動物たちを知ることができる基本的な手段であると考えている。
しかし、10名以上の人数を連れての山歩きはそれ自体が最早野生動物観察とは言いがたい。

10名を越えるとさまざまな体調や能力の人たちがいる。また、さまざな要求・希望がある。
できるだけ、困難であるが多くの事を伝えたい。
今回は二班に分かれた。
学校側の希望は事故を無くしたい。そのために付き添いが来る。
学生たちの中には4年生の大学を出た人たちが何人かいる。
大学では他の分野を専攻してきた人たちである。
また、専門学校卒業後4年生大学の3年から編入する人も多い。
学びたい、勉強したい若者の気持ちを生かしてやりたい。

が、高卒の若者たちに付き添いが必要なのだろうか?
ぼくがやっている実習は海外旅行ツアーと同じようなレベルなのだろうか?
全てお任せのツアー客のような学生には育ってもらいたくない。
社会の流れは何もできないような人を作ろうとしているかのようでもある。

電気が無くてはご飯も美味しく炊けない!

20日・21日と丹沢宿泊実習
体力がある人も無い人も、山歩きに慣れた人もそうでない人も
今回の大震災に遭った人もそうでない人も!
登山靴を履いている人もそうでない人も登った、歩いた。
初夏とは言え茹だるような暑さだ。回りの緑が目に沁みる。
高畑山への林道に着いて集合写真!
今回の実習は、学生が12名だった。
野生動物観察が目的である。
山を歩く人数としてはこれ以上の人数は無理だろう。
自動車道路を歩いていてサルを見つけ、
夜間観察では、シカの集団に出会い、感動!
ムササビの穴観察では、そこから顔を出したのがミミズクだった。
タヌキの死体を拾い、シカのメスグループが休んだ場所でシカ毛やシカの血を吸って膨らんだダニを見つける。
何もなかったようだが、たくさん収穫があった。

その収穫の一つに思い知らされたことがあった。
いずれも反省だ!以下愚痴である。

それは、電気釜が無ければご飯を美味しく炊けない。
夕食も朝食も一斉に「いただきます」という事をしないうちに、自然発生的に食事が始まっていた。
ムササビを含め野生動物は動物園の動物たちは違う、山の静けさの中で生活している動物たちだ。お喋りをしていたら、隠れてしまう。
今の子供たちにとっては、薪でご飯を炊くことも、家族全員が揃って食事することも、野生動物を追いかけることもほとんど経験していないことだ。ましてや野山を駆け回ることも!
経験していないことはしっかり教えなければダメ!
せめて、高校を卒業するまでには、電気が使えなくなった時のための事を考えた生活の仕方を教えて欲しい。

2011年5月21日土曜日

昨夜の地震!

昨夜、長者屋敷キャンプ場で寝ている時、今まで経験したことが無い地震にあった。
3、4秒初期微動があったかと思うと、いきなりドスンと奈落の底に突き落とされるかのような地震であった。
当初は、キャンプ場近くを流れる中津川に鍋嵐方面の巨大な岩がいきなり、転がり落ちたのかと思った。
我が家ではそれほど極端ではないにしても、やはりドスンと落ちるようなものだったようだ。
いずれにしても不思議な感じの地震であった。

ジャケツイバラの黄色の爽やかな花が咲き誇っている。

2011年5月20日金曜日

初夏の丹沢実習

気持ちが良い。
緑がまぶしい。
爽やかな風
今日から一泊二日の丹沢実習だ。
学生たち15名は東京からバスだ。
渋滞に巻き込まれて遅れている。
こちらは吹風トンネル手前の休み場で昼寝。
途中でザルを見た。
大型動物に会いたい。
今夕は先ずムササビだ。
皆の喜ぶ顔が見たい。

2011年5月19日木曜日

ネズミ(齧歯目)とジネズミ(トガリネズミ目)の見分け方

写真は先日、植物写真家の鈴木庸夫さんからもらったネズミである。
ネズミ状の動物は齧歯目のネズミ類とトガリネズミ目のジネズミやカワネズミ類がいる。
両目の見た目の違いに①毛皮の色と質感の違い、②口吻部の長さの違いがある。
①:トガリネズミ目の動物たちは背も腹側も毛並みがビロード状で黒っぽい、野山の齧歯目では背側が茶褐色であり、腹側は白っぽい。
②:口吻が尖っているのがトガリネズミ目であり、齧歯目は尖らない。
クリックすると拡大できます。
さらなる、違いは③齧歯目のネズミはウンチをする孔とオシッコをする孔、つまり大便と小便をする孔は別々だが。トガリネズミ目の動物たちは魚や鳥のように排泄する孔は一つだけだ。
これは、その部分を毛を分けて探せばわかる。
もう一つの違いは④歯である。齧歯目のネズミたちは上下に一対の切歯があり、切歯の後には犬歯がなく臼歯まで大きく隙間がある。
下の写真のように切歯の後に尖った歯(↑↓単尖歯)をもつ齧歯目の動物はいないのだ。
尚、日本産のトガリネズミ目にモグラ科とトガリネズミ科がいる。トガリネズミ科は頬骨弓がなく下記の4属が生息する。
トガリネズミ属、ジネズミ属、カワネズミ属、ジャコウネズミ属
トガリネズミ属は歯の先端が赤褐色、カワネズミ属以外は写真のように白い。
上顎の単尖歯が5本:トガリネズミ属、4本:ジャコウネズミ属、3本:カワネズミ属とジネズミ属
となる。カワネズミ属の歯の先端は真っ白ではない。