アナグマもイノシシも腐葉土にいるミミズなどの土壌動物を鼻を地面にすれすれに近づけて前足で掻き分けて食べる。イノシシの鼻(口吻)が長いのはそのように適応したと考えられる(図1)。が、アナグマの口吻は長くない(図2)。が、腐葉土に鼻を擦りつけるようにして土壌動物を食べている。
図1.イノシシSus scrofa♀の頭骨
図2.アナグマMeles melesの頭骨
では、口の中を見てみよう。イノシシは鯨偶蹄目猪豚亜目で長い口吻をして、下顎の切歯は水平に前方に向いているが、アナグマは食肉目イヌ亜目クマ下目イタチ上科であり、切歯は他の食肉目のように上方に向いている。イノシシのこの切歯はタケノコや草木の根など掘り起こす時に有効に使うのだろ。さらに、ドングリなどの堅果を食べる時、頬歯はこのような植物食の時に良く咬み砕くのに有効だ。アナグマは植物食はするが、それは柔らかい果実食だ。
アナグマはイタチ科の仲間であり、切歯も頬歯も頭骨そのものもイタチの仲間そのものである。ただ、イタチやテンよりも上顎裂肉歯が小さく臼歯が臼上に大きくひろがり、下顎裂肉は長く後ろ2/3は臼状になり(図4)土壌動物などの節足動物を磨り潰すように適応進化している。つまり、アナグマはイタチの仲間であるが、土壌動物に適応した頬歯をしているのだ。
図3.イノシシ♀の頭骨底からと下顎骨
図4.アナグマの頭骨底からと下顎骨上から
アナグマは裂肉歯を含む上下の頬歯を摂食食物に適応させており、イノシシは頭骨の口吻部分を長くして土壌動物を漁るのに適応し、下顎切歯を前方にシャベル状に伸ばして草木の根を掘り起こすように適応し、頬歯を土壌動物や堅果などの雑食に適応進化させている。






0 件のコメント:
コメントを投稿