前回はノウサギやスローロリス、ニホンザルの頭骨とその脛骨の長さを比べた。彼らの脛骨は頭骨より長かった。彼らの姿を思い出しただけで脛骨の方が頭骨より長いと考えられる。では、ネコとタヌキではどうであろうか?どちらも何だか丸っこい頭をしているように思う。が、ネコは思っていたように脛骨の方が頭骨より長いが、タヌキでは頭骨の方が脛骨より長い(図1)。
図1.ネコFelis catus(左)とタヌキNyctereutes procyonoidesの左の脛骨と頭骨
ネコと似た感じのハクビシンやアナグマも頭骨の方が脛骨より長い(図2)。
図2.ハクビシンPaguma larvata(左)とアナグマMeles meles(右)の左の脛骨(ハクビシンは右)と頭骨
気になって、イノシシのまだ小さな子のウリボウの脛骨と頭骨を比べると(図3)、頭骨が比べものにならない程大きい。
図3.ウリボウSus scrofaの左の脛骨と頭骨
これはウリボウだから脛骨は短いのかもと思ったが、オトナのイノシシの脛骨と頭骨の長さを比べてもやはり脛骨の方が短いだろう。イノシシはぼくが持っている頭骨では並外れて大きい。
シカやカモシカの頭骨とその個体の骨格は持っていないが、どうなのだろうか?
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