「特定秘密保護法反対」

「特定秘密保護法」、「集団的自衛権」に反対します。憲法第9条をしっかり守りましょう。教育勅語の教材活用は間違いだ!

自由であっても、他人の生まれ、身体、性別、年齢、故郷、風習、宗教、民族、国を差別する、小馬鹿にする、冒涜するのは許されない。

原発不要・核廃絶


2015年4月15日水曜日

齧歯目の幼獣の同定 The identification of a infant Rodentia.

昨年、教え子のK.UさんからEmailで添付されてきた齧歯目の幼獣。
その後、K.Uさんは歯を調べようと上顎の臼歯を取り出した。
今月7日にこの個体がチルド便で送付されてきた。
送られてきた日に剥皮し、少し煮て水に浸けた。
しかし、腐るのが待っているのがモドカシクなったので動物淡泊分解酵素のタシナーゼを入れて醗酵分解を早めた。それさえもモドカシイので取り出して骨にした。
目がまだ開いていない幼獣のため軟骨部分の骨化が進んでいないのでバラバラになった。
A:肩甲骨、B:上腕骨、C:尺骨と橈骨、D:前肢の指骨の部分
E:腸骨と坐骨、F:大腿骨、G:脛骨と腓骨
何故か、、右の大腿骨が折れていた。他は、脊柱
Gの脛骨と腓骨を拡大してしかかり見よう。
↓fの腓骨と↑tの脛骨が癒合しているわけではなく分離していることがわかる。
さらに、ツメを見ると、カギ爪状である。
これら脛骨と腓骨の関係やカギ爪は、幼獣から成獣になっても変わらないと考える。
そうすると、この齧歯目はネズミ科やヌートリアのカプロミス科ではないことがわかる。
つまり、リス科かヤマネ科ということになる。
では、頭蓋骨ではどうだろうか?
頭蓋骨のほとんどがバラバラになった。
A:底面からみた頭蓋部分、B:頸椎、C:環椎、D:側頭骨の聴胞部分、E:右上顎臼歯、F:鼻骨、
G:後頭骨底部、H:側頭骨、I:??、J/K:左右の下顎骨
上顎骨から出ている歯式が幼獣なので不明だ。しかし、底面からみたAで、切歯孔が大きく、最前位の臼歯の前部まで入り込んでいる。
こんなに大きな切歯孔をもつリス科やヤマネ科は日本には生息しない。
まるで、ネズミ亜科の動物のようだ。

では、後眼窩突起の状態をみよう。
左右の頭頂骨(↓部分)やその上部の頭頂間骨や後頭骨は広がっていたのを1枚ずつ木工ボンドで張り合わせた。実際よりも広がっただろう。
前頭骨(↑部分)の赤○で囲った部分からリス科なら後眼窩突起が出ているが、
この前頭骨からは後眼窩突起のカケラも見られない。
但し、幼獣なので後眼窩突起の伸長は、これからなのかも知れない。
但し、まったく後眼窩突起が出ないなら、ヤマネ科の可能性が高い。
この頭骨を正面から見ると、こうだ。
幼獣なので頬骨弓もまだ横に張り出していない。
 わりと大きな眼窩下孔(→)がある。
この眼窩下孔はリス科のものと形も大きさもまったく異なり、どちらかと云うとヤマネ科のものと似ている。参照、哺乳類頭蓋の画像データーベース
http://1kai.dokkyomed.ac.jp/mammal/jp/mammal.html

K.Uさんから同定を頼まれた吉祥寺の成蹊大学付近の道路で保護捕獲されたこの齧歯目の幼獣は、ヤマネ科の幼獣であるが、眼窩下孔の形状からまた、切歯孔の大きさから日本産のヤマネではない。
で、ネット検索をしていて、辿り着いたのがアフリカヤマネGraphiurus murinus
モリヤマネDryomys nitedulaだ。
冷蔵庫の主さんのKARFISH別館
http://karfish.asablo.jp/blog/2011/11/28/6220420
K.Uさんからの齧歯目は幼獣なので今一つ、??のところもあるがアフリカヤマネとしておこう。
冷蔵庫の主さんはアフリカヤマネを飼っていて、子供を産ませているので、
彼女にこの幼獣の写真を見てもらったら、すぐ判ることだろう。

ペットとして飼われていた幼獣が、ネコなどに連れ去られたのだろう。
ネコが噛んだのか落とした弾みか不明だが、その時に片方の大腿骨が折れたのだろう。

2015年4月14日火曜日

コサギの興味深い足の動き Interesting dactylo movement of a lttle egret.

続)引地川親水公園
親水公園を流れる引地川の土手は川が流れるところから離れたところに作られ、本来ある川の流れのように蛇行していて、瀬や淵が毎年変わる。
子供たちが川で遊んでいるのがわかるかな?クリックして拡大すると判る。
ぼくはこのコサギの足の使い方に関心して見とれた。
それは、川上に静かに歩きながら小魚を捕まえるのだ。
それは歩きながら川底の石を静かにどかすのだ。石の下に隠れていた小魚をすぐパット口ばしで捕まえる。これのやり方は、ぼくらが川縁の草や藻が繁茂しているところを、足でかき回してタモ網に小魚を追い込むやり方に似ていると思った。
日曜の朝のテレビ朝日で取り上げられていた、メダカがいる池では子供たちがスルメの切れ端でザリガニ釣りをしていた。
メダカを捕っている子供はいなかった。メダカを取るのは禁止されているのかな?
引地川に沿って散歩道があり、ちょっとの風で桜吹雪となっていた。
川では、4,50センチの鯉が泳いでいる。

今日から、専門学校が始まった。1時限目と3時限目の間、昼休みを含んで2時間20分も時間があるので、学生たちが使う学校のパソコンを使ってメールを読んだりした。
これから、この時間をどのように過ごすかが課題かな?

2015年4月13日月曜日

引地川親水公園まで

昨日はお昼を食べた後、引地川沿いにある親水公園まで散歩してきた。
親水公園までは我が家から往復約10キロある。
親水公園までの途中に水田や休耕地があり、そのそばを歩くのも楽しみの一つだ。

ほら、カキドウシがあったり、
サギゴケが土手にたくさん咲いていたり、、
おー、これはクサイチゴだ! 
 これはサクラソウじゃないか!園芸品種?それとも野生? 湿地で入れず。
 お馴染みのムラサキケマンだ! 
 これはミツバアケビじゃんか!
 おー、キブシまである。
 水田への水路際にあるこれは、、、ニワトコじゃないか!
まだ、耕されていない畑にはネコが、、、。人を信用していない目付きだ!
きっと、春に目覚めたトカゲやカナヘビなどを狙っているんだ。頑張れ!
こうやって、写真を撮りながら散歩しながら親水公園までいった。

2015年4月12日日曜日

食肉目の頭骨は幼獣と成獣とでは大違い!  The big differences between infant and adult for carnivora skull/

先日、教え子のK.Uさんから齧歯目の幼獣の死体がチルド便で送られてきたが、この幼獣が齧歯目であることは口を開けて切歯や臼歯を見て分かった。しかし、ネズミ科なのかリス科なのか、あるいはヤマネ科なのかはたまたカプロミス科のヌートリアなのか科Familyさえも同定できない。

陸上性の哺乳類の目Orderの系統段階は歯で同定することができる。
下の写真は関東地方に生息する食肉目の動物の幼獣の頭骨を上面から撮ったものだ。

食肉目はイタチ科やアシカ科を除いては前頭骨から横に張り出てくる後眼窩突起は明確だ。
しかし、下の2種類の食肉目の頭骨の後眼窩突起はまだ未発達だ。
赤線で囲った部分の後眼窩突起の張り出しが弱い。
同じ頭蓋を裏(底面)から見たものだ。
 幼獣のため、切歯・犬歯以外の上顎骨から出ている歯は乳歯の前臼歯と考えられる。
 さぁー、皆さんこれら二つの頭蓋骨の持ち主を同定してください。
尚、左側の頭骨は東丹沢伊勢沢左岸の尾根のスギ林内で見つけ、骨片を拾って組み立てた。
右側はぼくが住む湘南台地区の道路で車に轢かれて泣いていたのが持ち込まれたが死亡した。

同じ目Family内の幼獣の同定は難しいですね。

では、成獣(左)の頭骨と並べて正面からのものを見てください。
先ずは、尾根のスギ林で見つけたもの、右側が幼獣です。
赤い線で囲った部分は眼窩下孔です。
 これは、車に轢かれて泣いていた個体(右)です。

幼獣と成獣でも眼窩下孔の大きさは変わりませんね。
成獣の頭骨もアップしたので、もう同定できましたか?

これでどうですか?
左右の頭骨の配置は一番上の写真の幼獣のものと同じです。
赤線で囲ったのが後眼窩突起ですネ。
幼獣と成獣では脳が納まる部分のサイズは幼獣と成獣では変わらず、食物を最初に咀嚼する部分の前頭部分が大きくなることを拙著「頭骨コレクション」でお話ししました。
幼獣から成獣に成長するにつれて前頭部分が前に突出して大きくなるとともに後眼窩突起が大きく発達することがわかります。しかし、眼窩の大きさと眼窩下孔の大きさはほとんどかわりません。

これは、食肉目に共通した特徴であり、陸上性の鯨偶蹄目の場合は前頭部が大きくなることは同じだが、後眼窩突起の特徴は顕著ではありません。
これは、食肉目は晩成性の状態で生まれ、鯨偶蹄目は早成性で生まれてくることに基づいているのでしょう。
となると、晩成性のカイウサギと早成性のノウサギでは、幼獣の前頭部の突出にも違いがある?

さて、幼獣の頭骨の持ち主、左がタヌキで、右がハクビシンです。

以上、幼獣の系統上の目Orderは同定できるが、科Familyや属Genus、種Speciesとなると難しいですね。でも、頭骨以外に他の身体の部分があると容易になります。

2015年4月11日土曜日

タヌキ糞の中に含まれていたトカゲの頭  The head of Japanese lizard which included in the scat of raccoon dog

先日の宮ケ瀬尾根歩きで見つけ拾ってきたタヌキ糞については4月5日に
「タヌキはトカゲの肉を消化できない?」でアップした。
タヌキ糞②に含まれていた頭部を水に浸けていた。それを一昨日ポリデントを入れて除肉した。
実は、デッキブラシ状の不思議な歯はどこにあるのか見たかったのだ。

真上から見た状態。
腹側から見た状態。
いくら、さがししもそれらしき歯は見当たらず。
 右側面ちょっと下から見上げたようにして歯を撮った。
 左側面からだ。

とうとう、デッキブラシ状の歯がどこにあるのか不明だ。
このような状態にするには飾り物としての骨格標本としてなら良いかもしれない。
しかし、歯を上から下から左右の側面から見ることができない。また、当たり前だが骨の一つ一つを見るには不向きだ。つまり、歯や骨片から「これは誰の歯・骨?」なのか同定するための標本としては適していない。

2015年4月10日金曜日

この幼獣は誰?  What is this infant animal?

これは、2年前卒業したK.Uさんから送られてきた齧歯目の幼獣の写真だ。
この幼獣は何ですか?と問うてきたのだ。
2014年9月16日に吉祥寺の成蹊大学付近の道路で保護されたが、間もなく死んだようだ。
死後間もなくの体重は9.8グラムというからカヤネズミくらいの大きさだ。
冷凍していたものを郵送してきた。
早速、剥皮し、少し除肉して、煮た。
幼獣なので、すぐ皮が剥けた。
それを空のジャム瓶に容れて水を浸し、動物淡泊分解酵素のタシナーゼを加えた。

はたしてこの幼獣は誰の子供なんだろう。

2015年4月9日木曜日

八重桜が咲き始めた。 Yaezakura(kinds of Sakura) has began to bloom.

連れ合いと散歩に出かけた、葉桜を見に行ったのだ。
ソメイヨシノはもう花が散り、わずかに花が残っている。
下の左側の赤っぽいのは八重桜がちらほら咲いている。
しかし、この白い花、オオシマザクラは今が満開だ。
 なんだか、リンゴの花にも似ている。
 3月下旬に満開だった引地川沿いのソメイヨシノは花弁が歩道を埋めている。 
 引地川にも花びらが流れ、カルガモの横を流れていた。
カルガモはサクラの花びらを食べようとはしなかった。

2015年4月8日水曜日

この虫は? What is this insect?

昨日アマゾンに注文していたKenko顕微鏡Do・Nature STV-40Mが届いたので、
手もとにある、テン糞から出てきた骨片や毛を見ていた。
すると、肉眼ではほとんどかすかにしか見えない虫が動いている。
シロアリそっくりだ。
一対の長い触覚と3対の脚がある。
でも、こんな小さなシロアリなんかいない。
どうも、コヤツはこのテン糞からでてきたトカゲの歯に残っているカスを食べているようだ。
これは、Lumix DMC-GH1の14-45mm/F3.5-5.6のレンズにMARUMI 52mm MC MACRO+10のクローズアップ用の接写レンズをつけて、F9、0.1秒で撮ったものだ。

アマゾンで買ったKenko顕微鏡の方がこれよりももっともっと鮮明である。
この顕微鏡、Do・Natureという名がついているように野外で重宝されそうだ。
なんせ、LEDのライトが点いて対象物を照らすので優れものだ。
何よりも1337円と安いのが良い。

それはそうとこの1ミリ前後の小さなシロアリ状の昆虫は何ヤツ?
御存知の方、教えてください。

2015年4月6日月曜日

テンもカエルの卵塊は消化できない。   A Japanese marten can not also digest the egg mass of frog.

先月31日に下図のGPS軌跡のルートで歩き、テン糞の見つけた位置①~⑬である。
クリックすると拡大する。

テン糞①
小哺乳類長短毛下顎臼歯骨片
この毛と臼歯は4月4日に「これは誰の歯?」とアップした。
 テン糞②
ムカデ外皮、カマドウマ脚、ノウサギ毛?
ノウサギの毛?としたのは、毛が白く、2、3センチの長さで柔らかいのでノウサギとした。
骨片は含まれていなかった。
  テン糞③
キブシ種子、樹皮繊維、カエル卵塊、節足動物脚、カエル骨片
カエルの卵塊があり、骨片は哺乳類のものではないのでカエルとした。
カエルの卵塊は消化されていないで、そのまま透明の寒天状の中に胚がそのまま残っているのだ。これで4回目だ。
 テン糞④
キブシ種子、腐葉細片
 テン糞⑤
キブシ種子、昆虫外骨格脚内翅外羽
  テン糞⑥
鳥羽根多数骨片多数
鳥を食べたと思われる。
テン糞⑦
タヌキのタメ糞場にテン糞
キブシ種子、不明種子、ムカデ外皮、腐葉細片
ここで出てきた不明種子は4月2日「この種子は?」でアップした。
やまぼうしさんやk-ta隊員からコメントをもらったが、、、
テン糞⑧
土壌動物外骨格脚、腐葉細片
  テン糞⑨
キブシ種子、昆虫腹部胸部外骨格脚、ムカデ外皮、トカゲ尾、歯、骨片(詳細)
テン糞⑩
キブシ種子、ネズミ亜目毛上顎切歯臼歯尺骨大腿骨近心部寛骨骨片
ネズミ亜目としたが、アカネズミで間違いないだろう。
 テン糞⑪ 
キブシ種子、ハグロケバエ幼虫外皮多数
 テン糞⑫ 
キブシ種子、ノウサギ?白毛多数、ムカデ外皮、カマドウマ脚外皮
  テン糞⑬
ヤブツバキ葯多数、キブシ種子、オオウラジロノキ果肉果皮、アカネズミ毛多数上顎左右切歯環椎寛骨部分

13個のテン糞の内、9個にキブシの種子が入っていた。さらにその時に一緒に食べたと思われる腐葉の細片や土壌動物の痕跡が見つかり、8個からはカエルやトカゲ、鳥などを含む脊椎動物の骨や毛などが出てきた。
これほど多くの糞から脊椎動物を食べた痕跡が見つかるのは、この春先の特徴かもしれない。
まだ寒くて動きの鈍いので、捕まえやすいのかもしれない。
また、ヤブツバキの葯もこの時季のテンたちの食性をあらわしている。

タヌキ糞では、トカゲの脚部や頭部が消化されないでそのまま出てきたが、
テンではカエルの卵塊がそのまま出てきている。
タヌキやテンがどうして動物淡泊を消化できないのだろうか?
ぼくらヒトも生卵を飲んだら白身の部分は消化されないのであろうか?