知人の中国の女性から白酒をもらった。500ccの陶器のビンなので、何だか勿体なくてしばらくそのままにしておいた。アルコール%は52%だ。通常のウィスキーの40%や43%とは度数が全くことなる。久しぶりの飲むと喉がカァーっと熱くなった。でも、それも一口目だけで二口目はカァーっとしなくなった。でも、中国の白酒独特の味と香りで、ぼくはキンシコウの調査で秦嶺山脈の田舎に入った時を思い出した。山から帰ってきて夕食前にぼくをこの調査に誘ってくれた老教授と飲んだのだ。1日に1本空けることも度々であった。その位山歩きに疲れ、身体を癒やすために白酒が必要だった。酔うよりも先ず身体の疲れを取るというような飲み方であった。
白酒を初めて口にしたのは、大学1年の春休みのタイワンザルの調査の時であった。台湾の南東にある知本温泉の山に入った。連れて行ってくれたのは台東の高砂族の猟師の人たちであった。彼らは、休むとビンに入っている水を飲んだ。時々僕らにも勧めたが、ぼくらは水筒に水があると断った。ある時、沢があるところで休んでいると彼らは沢の水を飲まずにビンの水を飲んだ。でも、その飲み方は喉を潤すようにゴクゴクと飲むのではなく舐めるような飲み方だった。その水は日本酒や焼酎のように透明な白酒だった。少し飲ませてもらった。喉も頭も身体もカァーっとなった。アルコール度数が50%以上あると云う。台湾に来る前に沖縄に寄り、国際通りでジョニ黒を買い、ホテルでテーブルの上にジョニ黒を垂らしそれに火をつけ、その火で皆でマールボロに火をつけた。そのジョニ黒よりアルコール度数が高かったのだ。
白酒は水に高粱、小麦、大麦、キビ、豆類などを発酵させ蒸留したものだ。あの独特の香りや味はどうやって付けるのだろう。
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