「特定秘密保護法反対」

「特定秘密保護法」、「集団的自衛権」に反対します。憲法第9条をしっかり守りましょう。教育勅語の教材活用は間違いだ!

自由であっても、他人の生まれ、身体、性別、年齢、故郷、風習、宗教、民族、国を差別する、小馬鹿にする、冒涜するのは許されない。

原発不要・核廃絶


2025年8月31日日曜日

このタヌキの頭骨はどうして?                  Why this racoon-dog skull?

この4日間、タヌキの頭骨を並べて見ていて、どうしても理解できない事があった。それは、タヌキの下顎骨付きの頭骨をテーブルに置くと、十中八九、後頭骨(大孔)部分が上がる、それはキツネの頭骨との大きな違いでもある(図1)。
図1.左:キツネVulpes vulpes 右:タヌキNyctereutes procyonoidesの頭骨左側面から
キツネの後頭部が落ち、タヌキの後頭部は上がる
それが、タヌキの頭骨の中で、一つだけどうやっても後頭骨部分が落ちてしまうモノがあった(図2)。どうしてこれだけが後頭部が下がるのか、下顎骨の問題かなと思い、下顎骨を取り換えてもどうしても後頭部が下がる。この理由がどうしてかいろいろ眺めても不明だった。
図2.タヌキN.procyonoidesの下顎骨付き頭骨を後ろから
左から4番目のモノだけ後頭部が下がる
何のことはない、この頭骨だけが第一前臼歯が無いのだ。あったものが欠落したのではなくて左右の第一前臼歯が欠損しているのだ(図3の左)。つまり、歯式が3・1・3・2になっている。その為に頭骨の前部が軽くなったために後頭部が下がると考えられる。大雑把だが一因となるだろう。

図3.タヌキの底面からの頭骨 左:左右の第一前臼歯が欠損 右:4対の前臼歯が揃う
尚、この頭骨のタヌキは2011年12月に植物写真家の鈴木庸氏から死体を貰ったものだ。手持ちのタヌキの頭骨標本では、1990年11月鶴川で拾った個体の左の第一前臼歯が欠損しているが、この頭骨の後頭骨が下がることはない。

2025年8月30日土曜日

シオカラトンボがやってきた!                        The white-tailed skimmer has come!

庭のスイレン鉢にシオカラトンボがやってきた。昨年はスイレン鉢の中にヤゴがいるのを確認しているが、しかし鉢の周りにはトンボになって飛び立った抜け殻を見つけられなかった。今も見たが見つからなかった。
もう、かなりコムラサキの実が色付き、タイワンホトトギスの花も咲きだした。タメトモユリも一輪咲いている。そうそう買ったヤマユリの苗が3株あったが、2株はそうそうに枯れたが、一株は花を咲かせてまだ葉や茎も枯れないで青々している。だから、ラン鉢に水をやる時にヤマユリにもシャワーの水をかけている。しかし、草丈が50センチくらいで、葉の数も少ないので根茎が少しでも大きくなって、来年は蕾を2個着けてくれることを祈る。それよりも枯れずに来年春に芽吹きを見たい。

昨年までは我が家の庭のヤブ蚊に刺されると無性に痒かった。しかし、今年は刺されても2,3分は痒いがすぐ痒みが薄らぎ、痒み止めの薬を使うこともなくなった。どうして?これも老化の一段階かな?
もっとも今まで山歩きで蚊に刺されることはあった筈なのに、山の蚊に刺されても痒くなかった、以前から我が家の庭に蚊はダメであったのだ。
 

2025年8月29日金曜日

何故、イヌの後眼窩突起部分は盛り上がるのか?                    Why the postorbital process area of Canis become raised?

イヌ科Canidaeの三属タヌキ属、イヌ属、キツネ属の上から見た頭骨をアップする(図1)。三属の中ではイヌ属の後眼窩突起が一番盛り上がっている。前回見てもらったようにどの飼い犬も後眼窩突起の部分(図1の〇の部分)が盛り上がっていた。これは、イヌ属Canisの特徴とさえ思われる。それはハイイロオオカミADW: dorsal.jpgもそうだからだ。
図1.左からタヌキNyctereutes procyonoides、イヌCanis familiaris、キツネVulpes vulpesの後眼窩突起(〇)
イヌ科の中でどうしてイヌ属の後眼窩突起が盛り上がっているのか?三属の後眼窩突起の形状はそれぞれ特有の違いがある(図1)。しかし、イヌの後眼窩突起部分の盛り上がりは際立っている。これはどのような要因によって盛り上がっているのだろう。ヒトでは眼窩上部の隆起はHomo属とAustralopithecus属とを区別する指標の一つでもある。どうして眼窩上部が盛り上がるのか?Canis属とAusrtralopithecus属の眼窩上部の隆起に共通性はあるのか?しばらく考えてみよう。 

2025年8月28日木曜日

またまた左の脹脛が痛む!                 My left calf hurts again!

昨日も午後4時過ぎに散歩にでた。が、2千歩くらい歩いたところで、またまた左の脹脛が痛みだした。エ、ドウシテ?と云う感じだ。それでも脹脛が痛くならないように、痛みが強くならないようにそろそろ歩き、歩道橋を渡る。歩道橋の上にアブラゼミがいる。死んでいた。
図1.歩道橋の上のアブラゼミ
歩道橋を過ぎて、大きなビルの団地が並ぶ前を過ぎ、信号機のある道を渡って、引地川沿いの大学裏のパーゴラのある休み台にくる。ここで、持ってきた麦茶を飲む。コンクリートのパーゴラにセミの抜け殻がついている(図2)。さらに、目の前の草むらにもセミの抜け殻がある(図3)。
図2.パーゴラの支えのコンクリートにセミの抜け殻
図3.草にもセミの抜け殻
馬渡橋を渡り、引地川の左岸の草むらを歩く。ヤマトシジミがクローバーの花の蜜を吸っている(図4)。っとぼくの足元にセセリチョウの仲間が止まった。チャバネセセリだ(図5)。
図4.ヤマトシジミがクローバーの花に停まる
図5.チャバネセセリが足元に!
こうやって写真を撮りながら歩くと脹脛の痛みも忘れる。が、痛いので戻ることにする。腰を下ろして歩くと痛みが軽減される。が、このスタイルは如何にも高齢の爺さんの歩きだ。高齢者は脹脛が痛くて腰を屈めて歩いている訳ではないだろう。痛いので家に電話を掛けて車で迎えに来てもらおうかなっとさえ思う。それでもどうにか家に辿り着いた。シャワーを浴びようとTシャツを脱ぎ、パンツを脱ぐ時に腰に電気が走り、崩れ落ちそうになる。ようやく靴下も取り去り、冷たいシャワーを浴びる。腰に電気が走ったのはあの時だけで、シャワーを顔、頭、胸、背と回す。
歩いた歩数は5801歩だった。左の脹脛が痛むのはどういう原因だろう?

2025年8月27日水曜日

ファレノプシスの白い花! White flower of Phalaenopsis

朝、目覚めてからベットの上で膝曲げ、足を上に上げる、足首を持って後ろに引く、他のストレッチをやり、階下に降りて、雨戸を上げ、窓を開けて外気を入れる。庭から涼しい風が入るので、庭を見渡すとファレノプシスが一輪こちらを向いて咲いている(図1)。このファレのは春に黄色の花をつけるつる性のカロライナジャスミンのところに小鉢を下げているのだ。あとで、水を上げよう。コムラサキも紫色に色づいてきた。
図1.ファレノプシス

図2.紫色になり始めたコムラサキ

2ヶ月振りの散歩                First walk in two months

昨日、午後4時過ぎ陽が西に傾いているので散歩にでた。カメラと水のペットボトルをザックに入れた。が、歩数計のスマホを忘れた。この日は2ヶ月振りの散歩で、左脚の脹脛の痛みが治まって間もないので、4千歩ルートを歩いた。始めは、線路沿いで、建物の影を歩いたが、左にそれて湘南台大橋に向かうと西日がまともに当たった。が、爽やかな秋風のような風が吹いてくるので陽と風を受けながら歩いた。で、思い出した。湘南台大橋を渡っていて、2ヶ月前に左の脹脛が攣ったのだ。でも、今回はそんな事はない。ザックの中の水を飲む場所を探したが、どこも陽が当たる。と、トンボだ。ギンヤンマだと思って撮ったらシオカラだ(図1)。
図1.シオカラトンボ
高校のグランド裏のサンゴジュが赤い実をたくさんつけている。食べ物に関しては餓鬼のぼくはまだサンゴジュの実を食べたことがないなぁー、ガマズミの仲間なので、きっと甘酸っぱい味だろうと思いながら撮った(図2)。晩秋には口に入れたいものだ。
図2.サンゴジュの赤い実

今日は、6千歩コースを歩こう。久しぶりに散歩したせいか気分が良い。左の脹脛が完全に治ったことが嬉しい。

2025年8月26日火曜日

イヌの6個の頭骨比較              The comparizon of six dog skulls

 イヌの頭骨を7個持っている。その内2個はビーグルのものだ。ここでは①学生からもらった千葉の頭骨、②奥湯河原で1969年に拾った頭骨、③甲斐犬とコリーの雑種のクロ、④実験動物施設で飼育されていたビーグル、⑤友人YNから貰った秩父のイヌ、⑥やまぼうしさんから貰った清川村のシーズ?の頭骨を上から並べて見比べた。どの頭骨も前頭骨の後眼窩突起部分が凄く盛り上がっている。イヌの頭骨の特徴だ。奥湯河原の頭骨の矢状隆起が摘まめる程盛り上がっている。

千葉と奥湯河原とクロがほぼ同じ大きさで頭骨基底長165mm、ビーグルと秩父は143mm、シーズは117mmだった。クロは中型犬より少し大きい個体だったので、千葉や奥湯河原(図1)のイヌも中型犬より大きいようだ。秩父のイヌはビーグルとほぼ同じ大きさの頭骨基底長なので、中型犬なのだ。小型犬のシーズは頭骨もビーグルの3分の2位しかない。

図1.千葉(左)奥湯河原(右)
図2.クロ(左)と秩父(右)
図3.ビーグル(左)とシーズ?(右)

表1.それぞれの犬の上顎・下顎の前臼歯と臼歯の数

クロは中型犬よりも少し大きい身体だったが、第二前臼歯部分が歯が生えた痕跡がなく、第一前臼歯と第三臼歯との間に隙間があった。しかし、下顎は歯が全て揃っていた。秩父のイヌは下顎の第二前臼歯部分が空いてあった。
小型犬は口吻が短いものでは第二前臼歯が欠如していくようだ。クロは甲斐犬とコリーの雑種であるが、上顎の第二前臼歯が欠如していた。何故、欠如したのか不思議だ。同じように秩父の犬の下顎第二前臼歯が欠如していた。十分な隙間があるのに欠如の原因が判らない。

2025年8月23日土曜日

ヌートリアの切歯の色の経年変化                   The chronological color changes of incisors in rodent

ずーっと不思議に思っていた齧歯目の切歯前面の色の経年変化(黒→茶褐色→白)が、歯の表面のエナメル質に含まれる鉄分が、空気に触れることによって黒から白に変る事だとGPT-4に教えてもらった。恐らく正しいだろう。
図1は、2007年頃のヌートリアの上下の切歯を正面から撮ったものだ。下顎切歯が真っ黒で、上顎の切歯は黒から白に移りつつある。それが、2024年になると下顎の切歯が茶褐色に上顎切歯は白っぽくなっている(図2右)。一方、ケーンラットは30年近く前にタンザニアのマハレ山塊NPの焼け野原に転がっていた頭骨を拾ったものだ。しかし、現在も上下の切歯とも茶褐色もままだ(図2左)。この違いがどうしてか判らなかったので、GPT-4に訊いたのだ。
ヌートリアの切歯のエナメル質の鉄分は表面上のもの(特に上顎切歯)だが、ケーンラットはエナメル質の内部まで鉄FeやマンガンMnが沈着して歯が強化されているようだ。鉄Feは酸化状態によって、黒(Fe²に近い)→赤褐色(Fe³酸化鉄)→白っぽく見えるようだ。これがヌートリアの歯の色の経年変化だ。
図1.ヌートリアの上下の切歯の前面、2007年6月
図2.ケーンラット(左)とヌートリア(右)、2024年11月

切歯の鉄Feを含むことで歯を強化しているようだが。切歯は一生伸び続ける歯だ。臼歯は磨り減るだけで、伸びて来ない。進化の過程で考えると臼歯にFeやMnを含有するようにした方が、有効ではなかったのではないだろうか?どうして、伸び続ける切歯を強化するためにFeやMnを含有するようになったのだろう。しかも、前面のエナメル質だけにだ。ちょっと割り切れない。
でも、トガリネズミの全ての歯の先端が歯の強化の為にFeが含まれるために赤褐色であることは判る。やはり、齧歯目の切歯前面のエナメル質のFe含有は理解できない。

2025年8月18日月曜日

オオミズアオ                    Actias artemis

朝、5時半過ぎ新聞を取りに玄関のドアを開けたら、オオミズアオがタタキの上にいる。ちょっと弱っているようだ。下(後)翅も無く、腹部から尾部が丸見えだ。恐らく、後2,3時間で死に絶えるだろう。久しぶりのオオミズアオだ。見るのはこの真夏の時期だ。飛び回っているのを見たことがないが、どんな飛び方をするのだろう。一度見てみたいものだ。
小種名のartemisアルテミスはギリシア神話に出てくる狩猟と貞潔の女神であり月の女神でもあるようだ。自然や野生動物の守護者であると云う。何故かしばしば耳にする名でもある。
このアルテミスは後翅が失われて、痛々しいが、もう少し頑張って欲しい。
図1.オオミズアオ

 

2025年8月17日日曜日

エゾヒグマとツキノワグマは全く別のクマ  Hokkaido brown bear and black bear are completely different bears

 羅臼岳で20代の登山者がエゾヒグマに襲われて死亡した。2頭の子持ちのメスだったようだ。先日、釧路に帰省している時に「ひょうたん池」(鶴ヶ台公園)で檻に入っていたヒグマの話しで、兄貴夫婦と話しが盛り上がった。そのヒグマは立ち上げれば檻の天井の鉄格子に突きそうなくらい大きかった。その大きな身体と口から涎を垂らした迫力から、子供心にヒグマは怖いという印象を持った。また、夏休みのキリギリス獲りで、牧場内に腹を裂かれて死んでいる牛や、片方の尻の肉が剝ぎ取られている馬を見た時は、ヒグマの獰猛さを知った。

図1.エゾヒグマUrsus arctos 釧路動物園で

そんなヒグマを見ていたので、サル調査でツキノワグマに出会っても恐ろしい感じはしなかった。当時の調査での山歩きではナタを常時腰に下げ、背のザックにはブッシュを切り開くためにナタの柄が1メートルくらいあるものを付けていた。そして、首には双眼鏡をぶら下げていた。そんな姿なので、山中でナタを手に持った山人に出会うと怖かったものである。だから、できるだけ早く声を互いに掛け合った。背のナタは、腕くらいの太さの木なら2,3度振り下ろすだけで切り倒すことができた。

図2.ツキノワグマUrsus thibetanus ズーラシアで

ヒグマに比べるとツキノワグマは小さく、突進されてきても登山靴で蹴とばして、相手にダメージを与えられるという感じがした。ましてやこちらナタを持っているので、十二分に太刀打ちできると考えていた。一方、ヒグマは遠方にヒグマを見ただけでもう身体を隠すか、その場から立ち去りたいと思わせた。知人の動物写真家が大雪山でヒグマが密生したハイマツの上をまるで海の波を渡るように移動している姿を撮ったのを見た時は、ヒグマに狙われたなら逃げる事もできない事を知った。

一度、日光山麓で、落とし檻で捕まったツキノワグマに麻酔薬を打つために、檻の中のクマをスギの棒を使って抑えようとしたが、その棒をクマがバリバリと咬んだのには度肝を抜かれた。以来、ツキノワグマの力強さに一目置くようになった。

だが、エゾヒグマの力強さとツキノワグマでは、とても比べられない。その獰猛さも相まってエゾヒグマとツキノワグマは同じクマ属であるが、大きさも獰猛さも全く異なる。いずれにしてもエゾヒグマはもちろんの事ツキノワグマにも注意してもらいたい。