
が、その扉をこじ開けたのは女性だ。
ご存知のようにイギリス生まれのジェーン・グドールはチンパンジーの野外研究でさまざまな新発見をした人だ。
当時日本からは京都大の研究グループが何度もタンガニーカ湖畔にチンパンジーやゴリラを求めて調査していた。
グドールは現在もタンザニアに住居を構えて生活している。
「霧の彼方へ」で知られるゴリラの研究者、ダイアン・フォシー(Dian Fossey)はそれまでゴリラ観察研究を一変させた。マウンテンゴリラの家族群の中に入り込むことができた最初の人である。彼女は残念なことに現地の人によって殺されてしまったが、アフリカの大地に根を下ろして生活していた。
さらに、アジアの大型類人猿であるオラン・ウータンはガルディカス(Galdikas BMT)というカナダ生まれの女性によって多くのことが明らかにされた。もちろん、彼女はインドネシアの男性と結婚して調査研究を続けている。
一見、ひ弱に見える女性であるが、現地に滞在して1ヶ月目、2ヶ月目と月日が経つうちに目や身体つきが変わり逞しくなっていく。逆に、男は日にちが経つうちに逞しさが消え、病気がちになり半年に一度は帰国するということになる。
このことは海外で野外研究に携わる研究者の男女に云えることである。もちろん、例外もあります。
この男女差はどういうところに起因するのだろうか?
定年後、故郷に想いを寄せて、帰郷したがるのは男の方だと思うが、どうだろうか?