「特定秘密保護法反対」

「特定秘密保護法」、「集団的自衛権」に反対します。憲法第9条をしっかり守りましょう。教育勅語の教材活用は間違いだ!

自由であっても、他人の生まれ、身体、性別、年齢、故郷、風習、宗教、民族、国を差別する、小馬鹿にする、冒涜するのは許されない。

原発不要・核廃絶


2008年4月2日水曜日

カーブミラーとサルの行動

写真をクリックすると拡大します。4月2日のハタチ沢沿いの林道のカーブミラーにあったサルのフィールドサイン。
これほど、はっきりとサルの手形が残っているカーブミラーはない。サルは、カーブミラーに写る自分の姿に驚いて、威嚇をしたら、ミラーの相手も威嚇するので、さらに接近したら、相手も接近してきた。相手は弱そうなので、とうとう肉体的接触を伴う攻撃行動となった?

あるいは仲間と思って挨拶をしたら、ミラーの個体も同じ挨拶をしたので、接近したら、相手も接近してきてグルーミングしたのかな?

いずれにしても、群れに所属していないハナレザルがこのフィールドサインを残したと思われる。

フィールドサイン

今朝、K.Y.さんの車に5時半に乗って、家をでる。ハタチ沢でサル糞ありとの情報を得ていた。気持ち良い程の肌寒さの中を沢に沿った林道を歩く。サル糞は見つからなかったが、2,3箇所のカーブミラーにサルの足跡がある。

まだ、9時を回ったばかりなので、先週行った七沢森林公園に行く。職員の人にサルのことを聞くが、今週はまだ出てきていないようだ。
「尾根の散歩道」を歩いていると、異様に幹が濡れた木がある。クリックして拡大して!上端2箇所にリスが樹皮を削り取ったような痕があり、そこから樹液が流れ出ている。傷痕は地上から1.5メートルくらいの高さのところである。
3月4日の竹蔵丸の船長さんのリスが樹液を舐めている素晴らしい写真(http://white.ap.teacup.com/applet/takezou/archive?b=10)から、リスかムササビが樹液を舐めた痕と考えた。
しばらく尾根道を歩いていくと、今度は、ヤマザクラの花付き枝が散らばっている。良く見ると花弁だけが毟り取られて捨てられている。誰が、このようなイタズラを?サルではない、サルならもっと酷い枝の折り方をするし、花弁やガクを含めて無造作に毟り取る。
折れた、枝先をみると、錆びたナイフで切ったようになっている。枝を折り取ってもこのような形状にはならない。
ムササビの食痕だと、K.Y.さんが教えてくれる。すると、前の樹液があふれ出ていたのは、ムササビ?通りがかったバードウォチャーに聞くと、このあたりにはムササビはいない。リスはこの尾根では見たことがないと言う。バードウォチャーはフィールドサインには気をつけないからダメか、、、?



2008年4月1日火曜日

マングースの剥皮・除肉

冷蔵庫に容れておいたマングースを解体しようと、昨日、取り出した。凍っている。冷蔵庫を最も冷える状態にしていたのだ。とても剥皮や除肉はできないので、一個体だけを取り出し、写真を撮り、物置に置く。

今朝、9時から10時半までかかって処理する。オスであり、大きめの大豆を二個合わせたくらいの睾丸があった。毛皮を記念に保存処理しようかなと思ったが、面倒なので止める。頭部、左右の前脚、左右の後脚、胸部・腰部・尾部の6つに分け、除肉をして、頭部、脚部、他の三つをそれぞれ上部を切り取ったペットボトルに容れて、水に浸す。

除肉や腐敗をいそがせるには一度、軽く煮てから残りの肉を取ると良いのだが、急ぐわけでもないので大まかに肉を取っただけだ。動物淡白分解酵素も混ぜなくてよいだろう。

毎度のことであるが、このような作業をやっている時は息を潜めてやっている。気持ちが悪いのだ。
できれば、何人かの観客がいて、ワイワイ言い合いながら作業したい。観客の一人が皮を剥がすときに、身体の一部をつかんでいてくれれば、もっとスムーズに解体できる。

このマングースは、おそらく、捕殺後、すぐに内臓が抜かれ、素早く冷凍されたのであろう。ばらしている時にも腐敗臭がなかった。奄美野生生物保護センターの皆さんに感謝!

2008年3月31日月曜日

ネズミやリスによるエビフライ

竹蔵丸の船長さんへ:エビフライのことが気になり、Colins Guide to ANIMAL TRACKS and Signsの115ページには、マツボックリのリス、ネズミと小鳥たちの食痕のイラストがあります。
上はドイツトウヒ、中はマツですね。下は、左から13のスイスマツ、14・15はカラマツ、右はカナダトウヒ、右端のナッツはイチイです。
ヨーロッパアカリスSciurus vulgarisは約600グラムで同属のニホンリスより倍くらい大きいですね。
Colins Guide to Animal Tracks and Signsを是非図書館で見るか、取り寄せて見るなりしてください。

2008年3月29日土曜日

奄美大島からマングースの宅急便

丹沢から帰って写真をパソコンに取り込んでいると、宅急便が届いた。連れ合いは、「資料(肉)」なんて書いてあるけど死体でしょう?と非難がましく云う。送ってくれたのは、環境省奄美野生生物保護センター、クール宅急便で冷凍だ。思わずヤッター!と顔がほころんでしまった。ダンボールを開ける前に、2年前に奄美大島に行った教え子に感謝のメールをする。

新学期が始まるので授業の用意をしなくてはいけないので、しばらくはぼくの部屋にある冷蔵庫(冷凍庫が欲しい!)に容れておいて、腐敗しないうちに処理しなければならない。幸い、胃内容物の検査で内臓類は除去してあるようだ。いずれにしても一週間以内に剥皮して除肉し、水を容れたバケツに浸さなければならない。

奄美大島は、国の天然記念物「アマミノクロウサギ」が生息している島である。猛毒をもつハブを殺してもらおうとマングースが移入された。マングースはアマミノクロウサギを含む奄美大島の固有の動物たちをも捕食していると考えられる。それで、マングース大捕獲作戦が環境省の指導の下に行われているのである。マングースはどの程度ウサギを捕食しているのかを調べるために、捕獲したマングースの内臓は除去され、胃の中身が調べられている。解剖の任に当たっている職員には、御苦労様ですと労いの声をかけたい。一方、捕殺されたマングースに合掌!

2008年3月27日木曜日

老母の歩き方

昨日の金沢林道の帰路、見つけたベニマシコ。15枚くらいシャッターを押したうち、これが割合ピントが合っていた。
釧路では、今年91歳になったお袋の散歩に付き合った。2キロくらいの道のりを50分くらい掛けて歩く。足を引きずって歩く、膝を上げて歩くことができない。まるでコンパスのごとく後ろの足をそのまま前に引き出そう?とする。前に歩みを進めるのは、身体の重心の前方への移動と同時にどちらかの足が前方へ出されなくてはいけない。この二つが首尾良く行われることで、前へ歩きつづけることができる。
が、大腿、膝、足がまるで一本の棒のようになって前に出される。膝が上がらない上につま先が上がらないので、少しの段差があるともう、足を前へ出せなくなる。スロープのようなところだとスムーズに前に歩ける。

釧路のような街だと、どうにか老母でも歩くことができる。しかし、ぼくがチンパンジー調査でいたマハレ近郊の村々や、キゴマの街、あるいは、キンシコウの調査で行く西安から150キロ南西の秦嶺山脈の麓の村、これらの地域では老母が散歩することは不可能だろう。

散歩していると家ではイヌにしか声かけないのに、出会う人たちと挨拶を交わすことになる。外出することは刺激を与えて、肉体ばかりでなく精神をも活性化させていることが判る。

老人たちに優しい道路は障害者にも優しい道路である。
だが、一方でそのような道路で育った若者は、膝を上げないで、つま先を上げないで歩き、老人たちと同じように足裏を引きずって歩く。そのため、登山道を若者と一緒に歩くと、彼等は度々木の根や倒木、石などにつまずく。膝やつま先を上げて歩く当たり前の歩きができなくなってしまっている。

2008年3月26日水曜日

春の丹沢

25日に4時半に起きて、丹沢を歩いた。我が家から厚木まではサクラの花はもう3、4分咲きというところ、コブシやモクレン、レンギョウが咲き、春満開である。
松茸山を1時間半かけて登る、アセビの白い花、クロモジやダンコウバイの奇妙な形の黄色の花やヤシャブシのリスの尻尾のような花穂、キブシの花が飛び込む。
足元には、ナガバノスミレサイシンが咲いていた。
26日、今朝はK.Y.さんと金沢林道をあるいた。下はキブシの花。この花つきの枝が生花の材料として釧路で使われていた。
ちょっと早いんじゃーないと思った。モミジイチゴの花。
週末はお花見だ。

2008年3月22日土曜日

ハナダイコン (ショカツサイ)の思い出

ハナダイコンOrychophragmus violaceusはアブラナ科エゾスズシロ属である。この花にはショカツサイやアラセイトウという名前もある。

中国が原産であることは知っていた。
2月、3月のキンシコウ調査が終わる頃になると、秦嶺山脈の麓の山はモモの花を含むバラ科の樹木の花々が咲き、足元には薄紫色のハナダイコンの花が咲いている。
野山の春は素晴らしい。
桃源郷とはこんなものかと石に座る。

2008年3月17日月曜日

釧路湿原道路

サルルン展望台からの帰路、新しくできた釧路湿原道路を通って帰宅した。見ての通り、ぼくが運転している車以外、一台の車も見当たらない。
車から降りて、阿寒方面を撮った。クリックすると右の高台の上に釧路市湿原展望台の建物が写っているのが確認できる。
この道路は、一体全体何のために建設されたのだろうか?この数年間、帰省する度に中学生の頃釣りした新釧路川を溯上しようとすると、この建設工事のために行く手を阻まれていたのである。工事中は一直線に埃が舞い上がっていた。
http://www.mars.dti.ne.jp/~koitiro/hokkaido-tikamiti/kushiro/00Map-kushiro.html

湿原を東西にブッタ切るように道路が作られている。上のアドレスをクリックして下さい。

今後、この影響が湿原の環境に悪影響を及ぼすことは目に見えている。


環境省はどのような理由の下に、道路建設を許可したのだろうか?日本の省庁の中でもっとも力が弱い部署のため、圧力に屈してしまったのだろう。

ナワバリと人の生活

美容室から戻ってきた妹は、「あの店は夏前には閉めてしまう」と残念がっていた。付近に他に4軒も美容室ができたので、食べていけなくなってきたからのようだ。

どんな脊椎動物でもナワバリ(あるいは行動域)を形成する。個体でもつものもいれば集団でもつものがいる。群れて生活しているメダカでも金魚鉢に5、6匹入れるとナワバリを形成する。

ナワバリとは同じ仲間に対する個体や集団の空間的占有地域であり、同種の社会を秩序づけている。

私たち人間は集団生活をしているが、さまざまな状況で個人が持っている動物的ナワバリ感覚が表れる。いろんな状況の場所取り、席取り、順番待ちである。
花見で良い場所を占めるには、早朝から敷物を敷いたり、杭を打って紐を廻らしたりして自分の場所を宣言し、確保する。以前の小学校の運動会の父兄席はそうやって家族の場所が占められた。占められた場所は、他人が犯すことはできない暗黙の合意がある。
この場所取りが、電車や映画館の自由席の席取りに変わるが、これも一度占められた席を力づくでどかそうとはしない。席が空くと待っていた人がそこを占めることができる。つまり、順番待ちである。順番待ちの列に割り込む者は非難を浴びる。

ナワバリの機能は、場所取りとか順番待ち以外に、私たちの経済社会でも存在していた。お風呂屋、床屋、酒屋、米屋、クリニング店、雑貨屋、魚屋、肉屋はその地域に応じた数のものが存在していた。あるいは、タクシー会社やバス会社の数までも、それぞれの組合や連合会が互いに自主規制していた。
この自主規制は資本主義経済が生まれる前からあった素晴らしい制度であり、経済生活の歴史とともに必然的に形成されたものであると考える。

しかし、今は、消費者に安くて質の良いものを提供しようということで、規制を緩和して自由競争させる政策が大事にされている。その結果、いたるところに理容室ができ、過当競争の中で、市場調査などできない昔からあった個人の経営規模の小さなお店がつぶれていっている。新たに参入した店もやっていけなくなり、目まぐるしく変わる。釧路の街にどうしてこんなにタクシーが走っているのと不思議に思うくらいだ。これでは皆食べていけなくなり、消費者に安くて質の良いものを提供できなくなる。

大手のスーパーマーケットやコンビニ、安売り店の出現によって多くの地域の商店が消えてしまっている。また、この大手のスーパーやコンビニ間でも過当競争が行われるため、ある日突然、目の前にあったスーパーが消えてしまう。建売住宅の宣伝文句には「付近には、コンビニやスーパー、安売り店があり、便利」とうたっていたのだ。 が、5年もたたないで様変わりしてしまう。寒々とした荒廃した地域社会を作り上げているものに、この競争による経済界の不安定さがある。

今の政府は市民生活のことを考えていないので、市民生活の面からみた経済社会を見直す必要がある。市民生活には、順番待ちのようなナワバリ機能が生かされているのに、経済生活では、それが行政の力で取り払われてしまった。以前のような銭湯組合、理容組合などの自主規制がある程度必要ではないのか、そうすることで、社会秩序が維持され、人々が安心して生活できるのではないのだろうか?