御殿森ノ頭から下りて、ザックを担ぎ歩き出す。登山道の斜面下のスギ林の中にスギヒラタケが無いが倒木に目を向ける。スギヒラタケは現在毒茸とされているが、ぼくにとっては美味しいキノコなので食べたい。
お!キノコだ!カラカサタケに似ている(図1)。傘裏の襞の様子(図2)。おー、傘が拡がったヤツがある。カラカサタケに似ている(図3)。しかし、違う。図2のものは持ち帰り調べよう。持ち帰ったキノコも図3のようになった。カラカサタケと同じハラタケ科のキノコで、ナカグロモリノカサと同定した。毒キノコのようだ。お昼に食べなくて良かった!
図1.10:57 カラカサダケに似ているキノコ(ナカグロモリノカサ)
図2. 傘裏のヒダとツバの状態
図3.10:58 カラカサダケに似ているが違うナカグロモリノカサ
道に土埃にまみれて汚れたオオウラジロノキの実が落ちている(図4)。木曽でサル調査をした時、この地方ではこの実を甘く煮て食べると云っていた。食べてみるとボケた酸っぱいリンゴのようだ。図4.11:02 オオウラジロノキの実
653ピーク下の道を過ぎ次のピークとの間の鞍部のところに宮ヶ瀬2.7キロの道標がある(図5)。ここから登山道を右にそれて稜線を登る(図6)。立ち木に捉まりながらピークの少し手前まで登る。図5.11:06 鞍部にある道標
図6.11:07 この尾根を登る 左下に登山道が写っている
クソー、ジョウロウグモの巣だ(図7)!巣をストックで払い去り、ピークの手前の少し平な所に着く。そこから方向を右に90度曲げて、下り始める。金沢林道での林道修復工事のダンプカーなどの音が上がってくる。このルートで間違いない。が、ポケットからスマホを出し、Geographicaを立ち上げ、現在地を指で押し確かめる。間違いない。この尾根を下れば良いのだ。このGeographicaの存在を教えてくれた鶴田君に感謝だ。高いGPSを買わなくてもこのネットで購入した3万円弱のスマホで十分だ。家でしかLINEも使えないが、山でこのGeographicaが使えれば問題ない。図7.11:14 ジョロウグモのメス
稜線から5分は下ってきただろうか?尾根を下っていると仕事道の跡が出てくるのでそれを歩くだけだ。登山道よりも危険な箇所がない。仕事道は階段状に作られていたり、ぼくにとっては歩きやすい。下から登ってきていつもここでブランチにする日当たりの良い広場にでた。ん?これはカモシカの足跡だ(図8)!ここでお昼にしようとザックを下す(図9)。図8.11:36 カモシカの足跡だ!
西側にはシカ柵があり、そこに生えているタラノキが3メートル近くなって長く大きな複葉の葉を伸ばし、花が咲き終わり黒い実までついている。今年はタラの芽の採りに来なかったのだ。実は来たがまだまだ芽は1センチにも達していなかったのだ。来年の春はここでお昼をしてタラの芽を食べよう。食事中に2度も膝の上にタテハチョウ科の青い横筋の入ったルリタテハがとまる。一度目はカメラに手を伸ばしたら逃げられた。1分後くらいにまたとまって翅を広げた。ただ見ているだけだ。
図9.11:38 ザックを下ろしここでランチだ!
お昼のインスタントラーメン半分(実はこれは唐沢峠に行った時の残り)に生卵を入れ、コンビニで買ったオニギリを1個を食べ終え、片付けてザックを担ぎ、高畑山方面を撮り(図10)、出発だ。図10. 12:23 高畑山方面
下って間もなく、キノコだ(図11)!シモフリシメジだ!裏のヒダの様子を確かめる(図12)。少し、腐りかけてはいるが間違いない。あー、お昼前だったら、このシモフリをラーメンに容れたたのに!残念!採ったが小さな透明なイモ虫がいたので捨てる。
所々道は崩れているが下り道でも見失うことがない階段状のジグザグの経路を下る。ゆっくり登ってきて、お昼に40分近くも費やして休んでいたので膝は痛くならない。っとシカ柵の扉だ。開けて潜って扉を閉めて見上げて撮る(図13)。
図11. 12:27 シモフリシメジ
図12. シモフリシメジ裏のヒダや茎の様子。
図13. 12:41 シカ柵の扉
しかし、このシカ柵はもう用を成していないことは明らかだ。シカ柵の上にも下にもシカやカモシカがいる。そんな事は判っているが、春ノ木丸のシカ柵の扉も開けて、閉める。何だか、山歩きをしながらマスクをしているのと同じように無意味な行動だ。シカ柵扉を過ぎてから、ん?これはシカが前夜休んでいた場所?と考えるような土が剥き出しの場があった(図14)。地面に目を凝らして見ても、ぼくの目では毛を見つける事ができなかった。残念!この辺りから林道まではマツカゼソウが繁茂し経路を探すのが難しい。
図14. 12:50 シカの3,4頭のメスグループ(母子)が休んだと思われる
図15. 12:54 林道に降り立ち下ってきた方を見る
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