これは、1973年に奥湯河原のパークウエーの群れ(P群)で生まれた奇形の子ザルである。
右手・左手とも5本指ではなく、裂指・合指の奇形だ。
当時、この群れで与えられていた餌は、大豆であった。
それ以上に当時、サルたちはミカン果樹園の内外に捨てられたミカンを食べたりもした。
当時の湯河原のミカンはスッパイといわれ、売れなくなっていた。
当時は、1年間で20種類以上もの農薬がミカンの木に噴霧された。
サリドマイドによるヒトの奇形も生まれて社会問題になった。
当時、横浜港でハゼを釣ると、大半が奇形魚だった。
多摩川は泡が浮かんで流れていたドブ川だった。
日本の大地は農薬で汚染された。その結果、
牛乳なら一日10cc、メザシなら一日3分の1、リンゴは皮を厚く剥いて食べる、葉ものの野菜は洗うことが難しいのでなるべく食べない、東南アジア産のバナナの皮には触らないなどの注意書きが新聞に書かれていた。
魚屋や肉屋は困り、寿司屋はガラガラになった。
ぼくと連れ合いは子供はつくらないからとバカ安になった寿司屋に行った。
いつの間にか大地や海の汚染は忘れ去られてしまった。
目に見える川や近海は一見綺麗になった。
工場からの排水や排気は薄められて排出されている。
汚染された大地から汚染された水が川となって海に流れていく。
プランクトンは汚染された海で生きながらえている。
小魚はプランクトンを食べ、サバは小魚を食べ、ヒトはサバを食べる。
汚染物質は濃縮されてヒトに身体に蓄積されていることは明らかだ。
調査捕鯨でもクジラの肝臓に蓄積されている物質は明らかにされている筈だ。
核が怖ろしいのは、体細胞ばかりでなく生殖細胞にまで狂わせるからだ。
同じように、汚染物質が生殖細胞に取り込まれていないとは言い切れないだろう。
コンビニでスーパーで売られているインスタント食品ばかりでなく魚や肉や果物、野菜までもが心配だ。
拙著「アフリカの動物たち」の中で、日本から送られてきた自然食品と称する乾麺類にコクゾウムシが付かないばかりか、ネズミにも齧られなかったことを書いた。
アフリカのコクゾウやネズミは日本の自然食品の僅かな異物を感じて食べないのだ。
ぼくら、ヒトの舌や鼻はとても区別できない。
4 件のコメント:
いつの間にやら、誰も何も言わなくなりましたね。
でも本能は、何かおかしい、どこか間違っていると言い続けているわけであります。
いまさら遅いのでしょうが、くずれてしまった人間の小さな集まり、コミュニティーの最小単位から再構築していくしかないように思います。
むかしのように隣近所というわけにもいかないでしょうから、同じ考えを共有できる人で始めるしかないでしょう。
私としてはまあ、そんなことを夢見ているわけですが、言うは易しで・・・。
テストです。
深海魚の中や、海の大型哺乳類には大量の化学物質がいまでも蓄積されています。
これが将来、どう影響をおよぼすか。
人間社会もこのままいくとどん詰まりになるだけで、そろそろ方向性を変えろと本能が言ってます。
take隊員へ
おかしい、またコメントが一つ入っていませんね。メールには転送されてきているのに!
丹沢サル観察し隊の知人が千葉で農業をやることを決意したようです。
50歳前後ならそのような夢の転進が可能ですね。
人が作り出したどんな物も、埋めてもコンクリートで固めても、拡散させてもこの小さな地球からは出て行かないんだ。
と云う当たり前のことを時々忘れているかのような物を作り出している。
take隊員も漁業に転進したこともすごいことだ!
18日が楽しみです。
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