さらに真猿下目はニホンザルやゴリラ、キンシコウなどのアジア・アフリカに生息する狭鼻小目とリスザルやクモザルなどの中南米の広鼻小目に分けられる。
図1. 狭鼻小目(緑色)と広鼻小目(赤色)の分布
さて、ぼくが持っているサルの仲間の頭骨は、スローロリスを除いて他は全て直鼻亜目のサルたちのものである。頭骨を含む全骨格が揃っているのは、スローロリスとニホンザルだけである。
曲鼻亜目ロリス下目のスローロリス♂と直鼻亜目ニホンザル♂の頭骨を図2にしめした。両者の明らかな違いは眼窩である。直鼻亜目では眼球は、壷状の眼窩で覆われ、側頭窩と分かれるが、曲鼻亜目では眼窩と側頭窩が一緒になっていて骨によって分けられていない。
図2. 曲鼻亜目(左)と直鼻亜目(右)の頭骨正面から
スローロリス(左)、ニホンザル(右)
図3のカイネコの頭骨からも判るように、曲鼻亜目のサルの頭骨はカイネコのものと大差ない。カイネコは曲鼻亜目のスローロリスのように前頭骨頬骨突起と頬骨前頭骨突起がつながらないが、マングースやシカ、カモシカではスローロリスのようにつながって眼窩輪が形成されている(次回にでもアップ)。つまり、曲鼻亜目のサルはかって原猿亜目として分類されたように、眼窩と側頭窩に関しては霊長類以外の哺乳類の特徴を備えているのだ。
図3.カイネコの頭骨正面から
①:前頭骨頬骨突起(後眼窩突起)②:頬骨前頭骨突起
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