前回、タヌキの下顎の第3臼歯は失われるだろうと推論した。手持ちのタヌキ頭骨15個を調べたが、全てのタヌキの下顎第3臼歯はちゃんと出ていた。そこで、タヌキと同じイヌ科のキツネもタヌキと同じ歯式、3・1・4・2/3・1・4・3(図1)なので、キツネの頭骨も調べた。何と、少ないオトナのキツネの頭骨4個で下顎の第3臼歯が萌出していない標本があった(図2)。コヤツは珍しく身体の殆どの骨もある。
図1.キツネVulpes vulpesの上下の歯
タヌキもキツネも下顎の第3臼歯は前後3ミリ程度に小さい歯なので、図2では見づらいので、拡大したものを載せる(図3)。図2.下顎の右第3臼歯が萌出していないキツネの上下の歯
図3.キツネの右下顎の第3臼歯が萌出していない
(下顎は大臼歯が裂肉歯だ)
キツネの歯では、タヌキで見られたように上顎の第1前臼歯が萌出していない例は無かった。それはタヌキの第1前臼歯に比べて大きい事と関係しているのかもしれない。つまり、キツネの第1前臼歯はいつも使われているが、タヌキの第1前臼歯は無用の歯となっている可能性がある。今回はキツネの下顎の第3臼歯が片側だけだが萌出していない例が見られたが、この歯は上顎の臼歯とは噛み合わない(図4、咬み合わせるとすると下顎を2,3ミリ前方へ移動させなければならない)ので、キツネでは将来下顎第3臼歯が消失してしまうだろう。
図4.キツネの下顎第3臼歯は上顎の臼歯と咬み合わない
明日は釧路湖陵高校の同期傘寿会だ。関東近辺の42名が参加予定のようで楽しみだが、大雨注意報が出ている。銀座で行われるので問題はないだろう。楽しみでもある。





































