若齢期の後頭骨部分は接する他の骨とまだしっかり癒着していなかった。さらに、この時期の環椎(第一頸椎)と軸椎(第二頸椎)も見た。後頭骨と接すのは環椎である。図1は若齢サルの環椎と軸堆を上から見たものだ。環椎の腹側にあたる複結節部分が環椎翼部分との縫合・癒着がされていない。図2は腹側から見た環椎である。環椎翼と複結節は木工ボンドで繋げた。
図1.上からみた若齢ニホンザルMacaca fuscataの環椎と軸椎
図2.腹側から見た若齢ニホンザルの環椎と軸椎
図2からは軸椎の歯突起尖部分が外側関節面から外れているのが判る。ここでは木工ボンドでつけている。 これは、サルばかりでなく若齢キツネの頸椎にも見られる(図3)。環椎の複結節と環椎翼は分離し、軸椎の歯突起尖部が外側関節面とは癒合していない。
図3.腹側から見た若齢キツネVulpes vulpesの環椎と軸椎
環椎の神経が通る外側椎孔や横孔、横突孔がある
脊椎動物の骨は、発生・成長の段階から神経系を覆うようにして後から形成されていく。大事な脳神経は頭骨に覆われやそこから出る太い神経系は頸椎や胸椎、腰椎、仙椎などの脊椎骨に覆われ、さらに各部位に走る神経を通るように形成される。しかし、腰、尻から足の方に走る神経系は腰椎と腰椎の間からでる。
これが、ぼくを悩ましている腰部脊柱管狭窄症を引き起こすことになる。頭骨には眼窩、眼窩下孔、大孔を含む多数の孔が開いていてそこを神経が通る。頸椎を除く他の椎骨には骨に孔が開いている訳ではないので、腰や尻や足への神経は腰椎と腰椎の間から出ている。腰椎の椎間板が歳をとって磨り減れば当然の如くそこから出る神経は隣り合った腰椎に圧迫されて問題を起こす。それが座骨神経痛になどに繋がる。
環椎の外側突孔や横突孔は第一頸神経が通る。何故、このように下肢への神経系が走る孔を各腰椎にできなかったのか?これは、この神経系は腰椎が出来てから下肢へ走り出したと考えられる。脊椎動物は脊索動物、魚類、両生類、爬虫類と進化してきたが、脊索動物から脊椎動物の魚類へと進化する過程の問題がありそうだが、どうだろう?






















