リス、シマリスの脛骨と腓骨は別々であったが、腓骨は細かった(図2)。同じリス科のムササビとモモンガ(但しアメリカミナミモモンガ)の脛骨と腓骨をみた(図1)。モモンガの腓骨はリスより更に細い針金状であり、ムササビはまぁーまぁー太いものである(図1)。モモンガの腓骨のように、こんな1ミリも無い細い腓骨でも脛骨と合体しているネズミ科の動物たちよりも足首から下の足が左右に動かせるのだ。この1mmもなく細い腓骨(図1)は、ヒミズやモグラの頬骨弓と同じ太さ(細さ)だ。だから、滑空して幹に跳びついて、細い腓骨だが筋肉が付着して足首から下を左右に動かせるのだ。
図1.ミナミモモンガGlaucomys volans(左)とムササビPetaurista leucogenys(右)の左の腓骨と脛骨
図2.左の脛骨腓骨 左からリスSciurus lis、シマリスTamias sibricus、ラットRuttus norvegicus、ハムスターMesocircetus auratus、アカネズミApodemus speciosus、カヤネズミMicromys minutus
今回紹介したアメリカミナミモモンガは、1992年に動物植物学院の自然のF君から死体をもらったものである。この学校は間もなく閉鎖された。この学校で教えた学生の7,8名と今でも遣り取りしている。もうその学生の子供たちが20歳を越えている。時の流れには驚かされる。30年も過ぎてもアメリカミナミモモンガ骨はそのままだ。骨を眺めると死体を貰った時の光景が思い出される。
次にウサギやサルの脛骨と腓骨は?
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