「特定秘密保護法反対」

「特定秘密保護法」、「集団的自衛権」に反対します。憲法第9条をしっかり守りましょう。教育勅語の教材活用は間違いだ!

自由であっても、他人の生まれ、身体、性別、年齢、故郷、風習、宗教、民族、国を差別する、小馬鹿にする、冒涜するのは許されない。

原発不要・核廃絶


2008年6月23日月曜日

アカショウマ

6月19日:丹沢・塩水林道で

いずれもアカショウマのようである。上のはその変種のウスベニアカショウマというようだ。

サラシナショウマとか、ショウマって一体何?
調べた。
晒菜升麻(サラシナショウマ)の漢名で、その根を乾した物のことを升麻と云い。
漢方では発汗解熱の薬として使うようだ。

ハクビシンがいる。すぐ来て!

昨年1月25日夜:
連れ合いの友人から電話がある。
飼い猫の「家」となっている箱の中にハクビシンがいて、出て行かないと云うのだ。
早速、カメラを持って駆けつける。
サンルームとしている部屋の隅に箱が置かれている。
飼い猫が自由に出入りできるような扉がある。
コヤツは飼い猫を追い出して住み込んでしまったようだ。
見る!
お!いるいる。フラッシュをつけて撮るが反応しない。
ハクビシンならもらい受けようと思ってきたのに、コヤツはハクビシンではない。
疥癬になっているタヌキである。

どうも、疥癬のため弱っているようでこのネコハウスが温かいので失敬したようだ。
気味悪いので外に出して欲しいというので、箱ごと軒下に置く。
中型犬くらいの重さの筈なのに、軽い、相当弱っているようだ。
箱ごと持ち上げて軒下に置いても出てこようともしなかった。

2日後、このタヌキはどこかに姿をくらました。
ハクビシンのまともな頭骨を持っていない。
すべて、轢死体のものなので、崩れている。
もし、これがハクビシンなら死ぬまで待っていただろうか、、、、。

この知人の家は境川沿いにある木立に囲まれた中にある一軒家。
ときどき、不快有害動物のことで電話をもらう。

2008年6月22日日曜日

梅雨にアジサイ

塩水林道沿いの斜面に見つけたコアジサイの花 上のコアジサイ花の周りがシカに食べられている。
蕾や新枝を食べたのだ。
もしやと思い、葉を一枚とり咬んでみた。
甘くはなく、青臭いだけだった。
やはり、塩水林道沿いのガクウツギの花
ウツギという名がついているが、ユキノシカ科のウツギの仲間ではなくアジサイの仲間である。

子供の頃、冬になれば雪囲いをして育てていたアマチャの記憶が鮮明にある。
山を歩いていて、アマチャに似たヤマアジサイを見つけると、口に入れて咬むこを今でも続けている。

あのちょっと不思議な甘さももう一度だけでも味わってみたい。

2008年6月21日土曜日

林道の閉ざされたゲート

塩水林道のゲート(6月19日)
丹沢のほとんどの 林道は、このような鋼鉄製のゲートで出入りができなくなっている。
登山者や自然探索者にとっては不便この上ない。
車で乗り入れるためには、県林務課へ出向いて使用許可を取る。
面倒だが、不法投棄を防止するためには致し方が無い。
四輪車の行き来をできなくするには、杭を打つだけで、あるいは、もっと大雑把で良いと思うが、不法投棄以外に、競技用二輪で沢の中や山道を駆け回る輩がいることだ。
谷間にエンジン音を響かせ、山の草木を踏み荒らす「自然愛好者」。

2008年6月20日金曜日

アサギマダラ

昨日の丹沢・塩水林道で:道路沿いのウツギの花の蜜を吸うアサギマダラ
今年も、アサギマダラに出会えた。
一昨年は奥野林道のバイカウツギの花にきていた。
いつも歩いている奥野林道のバイカウツギが下草刈りの人たちに根元付近から伐られてしまい、昨年は花を見ることができなかった。
今年は最悪の場合は株ごと死んでしまうかなと悲痛な思いで見ている。

アサギマダラのことを知ったのは40年くらい前の台湾であった。
タイワンザルの調査で沢を渡渉したところ、分け入った草叢に、まるでクリスマスツリーにつけた電球のようにキラキラと七色に輝いているサナギが1メートルくらいの草々にたくさんついていた。

蝶に詳しいY.N.君がマダラチョウの仲間のサナギで、日本にはアサギマダラがいると教えてくれた。
その神秘的とも言えるような美しいサナギの集団にまた会ってみたいものだ。

マダラチョウの幼虫は有毒物質を含んだ植物を食草にするものが多く、鳥たちは成虫も食べないようだ。

イチゴ食べ歩き

今回、キイチゴの仲間を食べ歩きできたのは、塩水林道沿いであった。尾根は低木はアセビやツツジの仲間くらいなもので、高木となるブナが多く、林床に落ちているブナの実を踏みしめて歩いた。
モミジイチゴが沿道にもっとも多く見られた。
一箇所で5、6個を口に入れながら歩いた。
ニガイチゴは数箇所で見られたくらいで、モミジイチゴよりも格段に少ない。しかし、これ本当にニガイチゴ?二粒食べたが苦味が残らなかった。現場では葉を裏返してみなかった。
これはクマイチゴ?早戸川近辺で見るクマイチゴとちょっと違う。太い幹にゴツゴツしたトゲがでており、果実の味はまー、まーと言うところか。
今まで、このイチゴはクマイチゴにしていた。が、今回図鑑で調べてウラジロイチゴということがわかった。花が咲いているだけで、実がなるのは梅雨が明けた頃か?
他に大きな赤い実をつけたクサイチゴもあった。一粒食べたが、撮り忘れた。

なんと、連れ合いの友人より頂いた佐竹・原・亘理・冨成編による「日本野生植物」木本(平凡社)によるとキイチゴ属には36種(草本を除く)があるようだ。が~んと頭を殴られたようだ。
そんなにも種分化したのは何故なんだろう?
動物たちに食べられ、いろんな環境のところにタネが分散したせいなのだろう。
では、そのオリジナルのキイチゴは何イチゴ?

2008年6月19日木曜日

久しぶりの尾根歩き

丹沢山から東に流れる塩水川の塩水橋付近に車を置く。
5時40分:出発、塩水林道を歩く。
40分くらい歩いたところから、川を渡り、尾根に取りつく。

昨年3月にこの尾根を登っている。
が、今は6月、下草が生え、さらに、スギの枝打ちをした枝が尾根道を覆いかぶさる。

30分くらいのたうち回り、汗だくとなる。
アオバトがアーウァー、オアーと鳴いている。
昨年つけた赤布が色は褪せているが、残っている。
頂上付近では、ウグイスが鳴いている。
8時41分:円山木の頭に着く。すごいブヨの大群だ。汗をかいた顔面に群がる。
下のハエのようなヤツだ。
もってきたストーブでお湯を沸かし、山頂に咲いていたアザミの新芽部分を5個、ヤマザクラの葉を5枚、オオバコの葉も容れてインスタントラーメンの朝飯とする。
ここから丹沢山までは、2.5キロなので迷ったが、ブヨがうるさいので、早々に下ることにする。

帰路は、草木の花の写真を撮りながら下る。
シカには往復で3度3頭に出会うが、一度も撮ることができなかった。いずれもメスであった。
他に出会った脊椎動物はヤマアカガエルのみ。
ホトトギスの声が響く中を林道を下る。
林道沿いの、モミジイチゴ、ニガイチゴを口に頬張りながら歩く。

往きも帰りもそれぞれ約3時間かかった。

2008年6月17日火曜日

男のトイレ学(2)野山で立ちションができない若者たち

野生動物のサインから、サインを残した哺乳動物の性別を判断することができる。
柔らかい地面や雪上や乾いたアスファルト上に、残された足跡とオシッコの痕からだ。
哺乳類のオスは長いペニスをもつが、メスはそうではない。

男女の排尿器が異なるため、ヒトがはくパンツやズボンには男用と女用では前が開くかどうかでことなっている。
ぼくが子供の頃は、男の子は立ったままオシッコができるので、女の子たちからも羨ましがられたものだ。

専門学校の男子に尋ねた。家では座ってオシッコをしていることがわかった。若い男子の同僚の先生にも聞くと、「息子にも座ってやるように躾けているし、自分もそうしている」と話してくれた。

一般家庭では、男子の小用便器は無くなり、男女兼用の便器一つになっている。

物心つく頃から日本の男子は、便器の周りにオシッコを飛び散らさないようにするために、便器に座らされてするように躾けられてしまっている。

さらに、屋外での立ちションを禁じられて育った子供たちは、山中でも気軽にオシッコができなくなっている。

小さい頃から、オシッコもウンチもズボンを下ろして便器に座って女子のようにしかしたことがないし、野原ではもちろんのこと立ちションをしたことがないので、山の中でさえ立ちションができない若者が 多数を占めるようになってしまった。

野山で用をたせない若者にとって、野外実習は苦行そのものになっている。
野生のカモシカをリスやサルを観察したい、野山を歩きたい若者にとっては、山にはトイレが無いので、山は嫌いになる。

これは、女子の話しではなく、高校を卒業した男子学生の話しである。若者が変わってきていること考えてほしい。

屋外における立ちションは市街地では禁止だが、農耕地や山野では許される。もっと幼稚園や小学校で子供たちを野山に連れていき、野山で気軽にオシッコをさせるべきだ。

山の素晴らしさを知ってもらうためにも、男子学生には尾根から谷に向かってする立ちションの開放感を、気持ち良さをあじ合わせてあげたい。

メーカーは、男の特権をいかせる周りに飛び散らない男子小用家庭便器を開発すべきだ。このままでは日本男子はメス化の一途を辿ることになる。

2008年6月16日月曜日

エゾリスの糞

フィールドサインで見つけたことがない物にリスの糞がある。
飼育下のエゾリスの糞をもらうことができたので、それを見てもらいたい。

まるで小さな岩石だ。

で、Collins Guide to Animal Tracks and Signs をみた。大きさはこんなもんだがシカ糞のような薬きょう型のもある。上の飼育されているエゾリスの糞はおそらく人工餌を食べたものだろう。自然の食物だと柔らかいので、円筒状になるのかもしれない。

エゾリスの身体はムササビよりも明らかに小さいのに、ムササビの糞よりも大きいのがおもしろいと思った。

2008年6月12日木曜日

梅の実の季節

3、4年前、学生たちが実習で採ったサルナシの実を焼酎ではなくウィスキーに浸けたら、抜群の旨さの果実酒ができた。卒業した学生が訪ねてきた時に味わうように少しづつ呑んでもらった。だれもが、その風味というか香りというか素晴らしいおいしさに感動した。

庭の梅の葉が茂り、狭い庭が鬱陶しいので、伸びた枝を切り落とし始めたら実がいくつかなっている。採集したら、18個だった。ぼくの背丈くらいの梅の木だ。
スーパーで梅を買ってきて、梅酒をつくることにした。
もちろん、浸け込む酒は焼酎ではなく、ウィスキーだ。酒屋に行くと、安い2.7リットルのビンのウィスキーとともにブランデーもあった。ちょっと迷ったが、今回はやはりウィスキーにした。

焼酎より、ウィスキーの方が数段アルコール度数が高い。このアルコール度数の高さが、果実のエキスを引っ張り出すのだろうと、勝手に思っている。

子供の頃、親父が山葡萄を一升瓶に詰め込んで葡萄酒を造っていた。毎年晩秋になると、調理台の下には3、4本の一升瓶が新聞紙の帽子を被されてあった。発酵してくると薄桃色に濁った泡が浮かんでいた。子供の頃にお猪口に注いでもらって飲んだことがあるが、色は汚れたような赤みがかった桃色で甘くなく、気味悪いものであった。それでも親父は旨そうに飲んでいた。当時、ワインと言えば赤玉ポートワインというのがあった。それは甘かった。

2008年6月10日火曜日

ヒメカンゾウが咲いていた

梅の木の根元に植えているヒメカンゾウが今年も咲いている。今年は花茎が2本になっている。一本へった。梅の木とすぐ南西側のナツツバキの木が大きくなりの葉が生い茂るために日陰になっているせいだろう。ナツツバキの枝を切らねばならない。
このヒメカンゾウはすっきりした黄色であり、清楚な感じがする。同じ仲間に赤みがかったのとはちょっと違う。いずれも花は一日でしおれてしまう。これらのカンゾウの春の3、4センチに伸びた新芽を根元から切り取って、熱湯でさっと茹でて酢味噌和えで食べる。ビールの摘みに良い。

キンシコウの調査地の秦嶺山脈の麓の農家の周辺にもカンゾウがでており、向こうでは蕾を採取して乾燥させたものが大量に市場に売っていた。もちろん、生も摘んで豚の脂とともに炒める。美味い。

今日は二輪咲いているのが、ぼくの部屋からみえる。

2008年6月9日月曜日

ますますナタをもてなくなり、山道が荒れる。

秋葉原の通り魔殺傷事件で、町村官房長官がナイフなどの所持について考え直さねばならないようなことを云っていた。
以前は、登山するにも、サル調査をするにもナタ(鉈)は必需品であった。首から双眼鏡、腰にナタというのがぼく達学生時代の山歩きのスタイルであった。1980年代まではサル調査には必ずナタを持ち歩いた。ハイキング道や登山道、あるいは尾根道沿いの枝を払いながら歩くのが常であった。とくに、サルの移動を追跡していく時には、ブッシュを切り払ったり枝を切り落としたりしながらでないととてもサルを追跡できなかった。
人に出会いそうもない山奥を歩いていて、ナタを持った山仕事の男に遭うのは恐ろしい感じがした。相手もそのようであり、互いに挨拶をすることで気味悪さ、恐ろしさが消えた。

以前は山仕事の人ばかりでなく、山に入る多くの人がナタを持って山道沿いの枝などを切り落としてくれていたので、あるきやすかった。里山は頻繁に人々が利用するので、道沿いの枝が払われて整備されていた。

いつ頃からだろう。ナタを持ち歩かなくなったのは、、、?山に持って行っても、腰には下げないで、ザックの中に忍ばせている。電車やバスの中ではナタが鞘に納まっていたとしても人前で出すのがはばかれる感じがする。ザックに容れてあると、歩いていて邪魔な枝が張り出していても、あるいは倒木があったとしてもほとんど使わないですましてしまう。
ぼくが山に行くのにナタを持ち歩かなくなったのは、山道が整備されて歩きやすくなったからではない。逆に現在の山道は枝が突き出していたり、倒木で塞がれていたり廃道と思われるくらい荒廃している。何となく、人々がナタを持っている者に対して非難しているような視線を感じるからである。

それは、人々がもっている「自然保護思想」が、ナタを持っているだけで、樹木を切って、自然を、森林を破壊してしまうような人と感じてもいるようでもある。

何年か前に丹沢で同定できない木があったので、枝を30センチくらい折ったところ登山者に「枝を折り取るようなことは止めて下さい」と注意された。あるいは、学生が実習で採集した数種類の枝をビニール袋に容れてザックに括りつけていたら、「盗掘はやめろ!」と云われびっくりしたことがある。

里山の山道だけでなく、ハイキング道や登山道も荒れている。それをナタを持って歩くことによってハイカーが登山者が一人一人、山道の整備をすることになり、気持ち良く歩くことができる山道の復活になればと思っていた。しかし、今度の通り魔殺傷事件によって、ナタの持ち歩きに更なる規制が掛けられるようにならなければと思う。もし、規制が掛けられるなら、ますます森は荒れて人々は森の素晴らしさ楽しさから遠ざかってしまうことになる。

2008年6月8日日曜日

続)梅雨の晴れ間の丹沢山麓

林道を歩いていて飛び出してきたヒバカリ:30センチくらいで細くて小さいヤツだが気は荒い。こうやってとぐろを巻いたようになって、飛び掛ろうというのである。飼育してみたいと思うような可愛さもある。
テン糞を見つけた。すでに、モミジイチゴやクサイチゴは熟した実をつけている。そのタネが見える。甲虫の羽も入っていた。
何故か、巣立ったばかりのカラスが枝にとまっていた。3メートルくらいまで近づいたら不器用に飛んだ。
何故か、これほど鮮やかな黄色はあろうかと思った。エニシダの仲間が斜面にたくさん咲いていた。
久しぶりに気が付いたドクウツギである。毒々しい赤い実をたくさんつける。鳥が食べて糞として分散させたのだろう。コンクリートの斜面に力強く生えていた。
今回、会った哺乳類はリスのみ。シカかカモシカの食痕はいたるところにあったが、出会わなかった。

2008年6月7日土曜日

梅雨の晴れ間の丹沢山麓

今朝、丹沢山麓の奥野林道を荒沢まで歩く。周りは濃い緑色の世界だ。

ガマズミ(スイカズラ科):晩秋の少し萎んだ赤い実は甘酸っぱくて大好きです。サルがするようにそのまま口をつけてほおばりタネだけを吐き出します。
アワブキ(アワブキ科):秋に赤い実をつける。ぼくは食べたことがないが、テン糞の中にこのタネが多く含まれることがある。
ウリカエデ(カエデ科):カエデの仲間で、チドリノキとウリカエデの葉が手の平を広げたようにはならない。
オオバアサガラ(エゴノキ科):エゴノキやハクウンボクはしっかりした割と大きな実をつけるが、このオオバアサガラの果実はどんなのだろう?オオバアサガラは樹皮を簡単に剥くことができ、しかも剥いた白っぽい木肌がすべすべして綺麗である。
シナノキ(シナノキ科):シナノキ?の語源をしらべた。長野の信濃(科野)が源のようだ。樹皮は繊維がつよくロープに使われたようだ。Wikipediaによる。

2008年6月6日金曜日

男のトイレ学(1)

人はサルの仲間であるため、どこでもいつでもしたくなる。サルは巣穴を持つ他の哺乳類のようにトイレを持つわけではない。サルは移動しながらでも、休息しながらでも、採食しながらでも用を足す。サルにとってはどこもトイレである。巣穴を持つようなタヌキでは巣の中や巣の周辺で用を足すわけにはいかない、糞尿による不衛生な環境は病気をもたらす。
しかし、サルは移動して生活しているので、自分たちの周りの環境が不衛生になり、そのことで病気になるという心配がない。だから、いつでもどこでもとなる。
人もサルからの習性を遺伝的に持っているので、トイレの躾は非常に難しい。犬、猫なら躾けられるのに、幼児にはオムツをつけなければいけない。誰もが幼児の時に寝小便をしたことがあるように、所かまわず出してしまう。

さて、このところ男子トイレが混むことが多い。トイレが近くなった中高年が多くなった訳ではない。順番を待ちながら、放尿している男たちを観察した。順番がきて空いている場所に立つ、①チャックを下げる、②ペニスをつまみ出して放尿する。終わると③尻をちょっと後に引くようにしてペニスをパンツ内に戻し、④チャックを上げる。という決まりきった行動ではない。
先ず、⑤ベルトを緩め、①②③⑥シャツなどの下着をズボン内に納める。④という行動である。この⑤⑥の行動が付け加わるためにスピーディではないのだ。さらに、⑤の行動ばかりでなく、ズボンを少し下ろす者もいる。

これは、昔の子供たちは野外で年上の世代の子供たちと遊ぶことによって素早くする癖がつくようになった。今は、外遊びをしたとしても屋外での立ちションは公衆道徳に反するために禁止である。さらに、今は家庭のトイレには男子用の小用の便器はついていない。一つの便器で大小をも行い、女子と共用だ。このため、母親は男の子が立ちションをして便器を汚さないように教える。あるいは、女子のように座ってするようにさせる。その結果が、男子トイレの混雑につながっているのである。

サルのようにいつでもどこでも出したい遺伝子をもっているので、駅などのトイレでは可能な限りスピーディにお願いしたいものだ。

2008年6月5日木曜日

カモシカの頭骨

先日、丹沢は雷平から採集してきたカモシカの頭骨である。両方の角ともすっと伸びて長くて立派である。このカモシカが若いと判断したのは誤っていた。他の三つの頭骨を比較すると、カモシカはかなり老齢になっても前顎骨や鼻骨、上顎骨の縫合が不完全である。それはシカも同様である。

カモシカもシカも上顎の前歯が無い、カモシカではさらに犬歯も無いので、カモシカの口吻がシカよりも短くなっている。その分、足元が見やすいだろう。
  丹沢には同じ場所にカモシカとシカが生息している。カモシカは単独だが、シカはメスグループを作っている。カモシカは警戒音を出さないが、シカは対岸の斜面からでも警戒音をだす。両種ともアカンボウはしばらくヤブの中にじっとうずくまっており、そこに母親がきてミルクを飲ませる。両種とも草や木の葉、枝、樹皮を食べる。

 カモシカとシカのフィールドサインで区別がつけがたいものに糞粒や足跡の形や大きさ、食痕がある。草や小枝を食べた食痕(引きちぎった痕)は、区別は無理と思われる。しかし、木の幹の樹皮を剥がした痕に、歯形が残っていたなら区別できそうだ。

 下の左が今回採集してきたカモシカの下顎の歯、右がシカの下顎の歯である。ご覧のように両種とも前歯が一見4対あるかのように並んでいる。しかし、端の一本は犬歯なのである。
 さて、シカでは第一切歯が幅広くシャモジ状になっており、この歯一つで、前歯の大半を占め、第二、三切歯や犬歯は単に第一切歯に添えられたようなものになっている。が、カモシカでは各3本の切歯や犬歯も同じ大きさをしている。
 樹皮剥がしの痕に歯形が残っているなら、この形態状の違いがでていることは間違いがない。

森の中を撹拌させよ!

森の中の、いっさいの動植物や土や石の全てを持っていかないこと、森の中に持ち込んだものは全て持ち帰ること???

梅雨に突入している。丹沢の沢はこの時季ばかりは豊富な表面水がみられる。雨水は有機物や土や岩の無機物までも溶かし込んで沢となり、川となり海へと流れていく。その海の水が蒸発して雲をつくり、再び雨となって山に降り注ぎ、川となって海へながれる。
森林では光合成によって、デンプンが作られる。が、山の有機物や土砂までもがどんどん海に流れくだり、海はますます有機物な豊富な湖となっていく。しかも、大洋では寒流と暖流によって、あるいは深底の水が上昇することによって、大洋の水は絶えず撹拌されている。

天然自然を守るために人の入場を制限し、自然に手を入れないことが、最も効果的な自然保全、森林の保護であると考えられている。たとえ腐るものでも持ち込んだ物を持ち帰り、木を切らない森林はますます痩せ細っていく。 

2008年6月3日火曜日

ハクビシンの足の裏

 梅雨に入って、山歩きができなくなってきた。昨年の6月に梅雨の晴れ間を見つけて丹沢へ行く途中でハクビンシンの轢死体を拾った。頭がやられていた。タヌキやサルのような中型哺乳類の交通事故 の大半が頭をやられているものが多い。出会い頭のバンパーにぶつけてしまうのだろう。

 陸上性の哺乳類の歩き方は、指先からカガトまで地面につけて歩くサルやヒトや犬猫やタヌキのように指と手の平の一部をつけてカガトを浮かして歩くもの、更にシカや牛馬のように指先だけ地面につけて歩くもの、3つに大別できます。

 写真は、ハクビシンの前足(上)と後足(下)である。ウサギやネズミの仲間のように跳びはねる動物は後足が大きい。しかし、食肉(ネコ)目の仲間の大半が前足の方が大きい。ペットで飼っている犬や猫の足を比べてみて!

 ハクビシンの前足は全ての指とカガトを含めてどちらかと云うと円形だ。横と縦の長さはほぼ同じだ。5本の各指や足裏の肉球(6個わかる、犬猫やタヌキではこれが一つになる)をみると、歩く時、前足はカガトを少し浮かして歩いていることがわかる。
後足は指の方が広がって、カガトにかけて細くなっている楕円状になって、縦に長い。歩く時、カガトを気持ちだけ浮かし足裏を時にはベタっと地面につけてあるいていることが分かる。

動物の行動や生態はその形態の反映でもあります。フィールドサインの判断には動物たちの形態を知ることも大切です。

2008年6月1日日曜日

久しぶりの日差し


気持ちの良い日差しの中を伝導から歩く。5月22日に落ちていた丸木橋は架かっていた。2番目の橋(下の写真)も架かっている。が、最後に飛び跳ねて岩に移るのは失敗した時が惨めである。早速、ズボンを脱ぎパンツ一枚になり地下足袋に履き替える。ズボンはザックの中に、登山靴は首から左右に振り分ける。丸太の端から川に入る。流れが急だ。川底を摺るようにして歩かないと足が流される感じがする。
首尾良く渡渉し、地下足袋、パンツ一枚のまま歩く。雷平に着き、カモシカの死体があった場所まで行く。そこで、ズボンを履いていると、沢登りの登山者が3名やってくる。雷滝を登るという。ぼくがカモシカの骨をビニール袋に入れているので、生物学者?と聞いてくる。イエ、ドウブツと応える。
まだ、腐食が完全ではなく、ウジやダンゴムシのような虫がうようよしている。気持ちの良いものではない。右肋骨が2本折れている。滑落して胸を打ったのが死因なのか?立派な角をしているが、歯は磨耗しておらず、若い個体だ。

 頭蓋骨と下顎と角を川で洗う。虫が次々にでてくる。一通り、洗い終えたので、真夏のような日差しの中を歩く。女一人男四人のパーティに会う。小屋の手前で若いカップルの登山者に、さらに、男一人にあう。最後に初老の夫婦が5歳くらいの孫を連れて登ってきた。久しぶりの快晴に外に出たくなった人たちだ。 上の写真は登山道路沿いにあった食べ残し。シャープペンシルの先の方の骨はヒヨドリくらいの大きさの鳥の大腿骨と橈骨であり、ペンシルの頭の上に方のは小腸のようでである。が、よく見るとまったく腸とは異なる。何かの卵塊なのだろうか?誰が、食べたのか?猛禽なのか?

久しぶりの晴天の中の山歩きですっかり気分も晴れた!

2008年5月29日木曜日

マングースは目が良い

環境省奄美野生生物保護センターから送られてきたマングースの頭骨を晒骨した。左の大きい方がオスで右がメスの頭骨である。双方とも若い個体で縫合がまだしっかりしていない。
食肉類(ネコ目)の動物でネコ科ネコ属の動物たちの頭骨は後眼窩突起が伸びて眼窩輪が形成されつつある。ネコ属の動物たちは動き回る獲物をじっと待ち伏せしていて至近距離に近づいたなら、一気に跳びかかって捕まえる。そのため鼻面が短くなり、目が前にあり、立体視しやすくなっている。
タヌキ、キツネ、イタチ、テン、アナグマ、ツキノワグマなど日本産の食肉類は目は悪く、嗅覚の方が優れている。獲物はもっぱら臭いで捕食する。彼等の眼窩と側頭窩は同じ窩となっており、わずかに後眼窩突起でその境い目が分かる。
しかし、上の写真のジャワマングースは眼窩輪が形成されてはっきりと眼窩と側頭窩を区別することができる。つまり、眼球が少し保護されて咬筋の影響を受けづらくなっている。これは、動きまわるものに狙いをつけて捕食するのに、上記の日本産の食肉類より優れていると云える。

2008年5月28日水曜日

庭のホタルブクロが咲く

庭のホタルブクロが咲いている。これはタネで増えるため、まるで雑草のごとくはびこる。野山のもので庭に植えて雑草のごとくはびこるものに、ホウチャクソウ、タチツボスミレやドクダミもある。これらは一輪挿しの切花として重宝している。
丹沢山麓でホタルブクロが咲くのは6月中旬だろう。

2008年5月27日火曜日

咲いたぁ~、テイカカズラ!

ベランダのゼラニュームの鉢に植えてあった、キョウチクトウ科のテイカカズラが咲いていた。挿木して3年目だ。テイカカズラの花の香りとスイカズラの花の香りは、双方とも高貴で美しい女性の感じがする。
スイカズラの花が終わった後の実はツヤツヤした黒色で丸っぽいものだが、テイカズラの実は豆の鞘状のものである。夏になると不思議な傘状の綿毛のついたタネが、ジョロウグムの巣にからみついていることがある。これがテイカカズラのタネだと知ったのは随分後になってからだ。

実習で学生たちにこのツタは藤原定家のテイカだぞ!と云ったら藤原ノリカなら知っているという。
「来ぬ人を まつほの浦の夕凪に 焼くや藻塩の 身もこがれつつ」と唱えると「あ!百人一首の知っているぅー!」 
楽しい学生たちである。

2008年5月25日日曜日

タヌキの足跡? & 始めてみるキノコ

青宇治橋近くで、先日の台風崩れの低気圧の大雨で洪水となったのであろう。道路付近まで土砂で埋まった沢があった。動物の足跡が無いかなと学生たちと調べると、あった。下記のものであった。学生たちにはタヌキの足跡だ!と説明したが、どうも気になる。ネコのものであった。柔らかい土の上で、深いところでは4、5ミリも埋まっているのに爪の跡が無いことと、サイズが小さい(ストックの節の部分の長さが21ミリ)。 途中で、子猫を見かけたのでネコのものだと確信する。
このキノコ、ノボリリュウ科?アミガサタケ科?実に不思議なキノコで、ご覧のように茎を折ったようになっており、1センチくらい下から下降気味にアミガサタケのようなものが着いている。全てゴム状の堅さである。

学生実習得た教訓

中津川も水量が多く、音を立てて流れていた。
高畑山付近の鉄塔の下で。
このスギの幹に4、5個の穴が開けられていた。ムササビだ。
高校を卒業した学生を教え始めて四半世紀経つ。この4、5年の学生たちは以前の学生たちと比べると変わった。それは、家庭生活での基本的なことができないということだ。以前は、当たり前で、誰もが知っていると思ったことが今は教えなくてはいけない。そのギャップに戸惑うこともしばしばである。

キャンプ場での夕食が中華のコイコーローであった。正直なところ、え?本当?と思っていた。豚肉を炒め、キャベツを炒めたりしている。カレーライスかな~と思っていたので、びっくりだ。出来上がりはこれまた、ビックリするほど旨かった。スープもついた。

聞くと、炒めた食材に市販のレトルトのようなものを混ぜただけという。スープは一人一人小さな袋を切って熱湯を加えた。夕食後にはデザートもちゃんと用意してある。現在のインスタント食品やレトルト食品を上手に使っている。学生たちに脱帽だ!しかし、このような食事の仕方で良いのだろうか?

夕食後、明日の朝炊くお米をといで飯盒に準備しておくように指示した。

翌朝、5時起床。仕掛けたシャーマントラップを回収させたが、誰一人としてネズミ一匹捕獲できなかった。次回は一人一人のトラップの仕掛ける場所と仕掛け方を見る必要がある。捕獲数0は始めての記録だ。

ぼくは、昨夜準備した飯盒をカマドの上に掛けさせ、スギの枯れ木を燃やし始めた。が、15分経っても20分経っても飯盒から水滴一つ落ちない。棒切れでフタを押し付けてみてもグツグツ沸騰しているはずなのにそのような響きが手に伝わってこない。学生たちには、「始め、ちょろちょろ、中、パッパ、赤子泣いてもフタ取るな」と飯盒でのご飯の炊き方を指導していた。

焦げた臭いまでしてきた。飯盒をカマドから外してフタを取ると、中ブタが着いている。ん?何故?中ブタを取るとお米が焦げている。聞くと、ぼくは「米を研いでおけ!」と云ったので、米を研いだが、水は飯盒から抜いたとのことだ。研いだお米を一晩水に浸けておいて炊いたご飯は、うまいのだということを話す。それにしても、研いだ後水を抜いてしまうとは、、、。ぼくの世代では考えられないことだ。

今の子供たちは、家庭生活の基本的なことが手抜きされて育ってきている。両親とも忙しさにかまけてそのようなことを教えようとはしない。

レトルトやインスタント食品は確かに、便利で美味しい。しかし、自分たちで手作りした料理ほど美味しいものはないのだ。さらに云えば、自分で育てた鶏を潰し、植えた野菜を食べることの幸せを多くの人が忘れてもいる。

学生実習で見た花

キンポウゲ科ハンショウヅル
ラン科ギンラン
バラ科カマツカ
スイカズラ科ヤブデマリ
マメ科ジャケツイバラ
翌日は、長者屋敷キャンプ場を6時半に出て、青宇治橋まで歩く。途中、中津川の河原に下りる。青宇治橋から高畑山への登山道を登り、送電線の鉄塔下に出る。カマツカが満開だった。そこでお昼にしようと思ったら、雨がポツポツと落ち始めたので、登山道を走るようにして下り、途中から長者屋敷キャンプ場へ南東に伸びる尾根を下る。小雨は止む。

学生実習

23日、24日と一泊二日のTCA専門学校の野外実習だった。10名中7名の出席。本厚木駅に集合し、バスで宮ヶ瀬の三叉路まで、そこから歩いて宿泊予定の長者屋敷キャンプ場に行く。サブザックで身軽になって、ヒル沢を詰めて丹沢までの登山道と目差す。途中、右岸の斜面を登り、尾根にでる。気持ちとの良い開けた場所があったので、そこでお昼をたべる。
お昼を食べたところから登山道を目差して尾根を登る、枝打ちしたスギの枝が落ちていて歩きづらい。登山道に出る前にアナグマの糞、おもしろいことにアナグマは何故かこのように穴を掘って糞をする習性がある。
糞を学生たちが一塊づつ採集し、日時、地点との記録をつける。次週の授業はこの糞分析をしてどんな物を食べているか確かめなければいけない。

2ヶ所にあった ヤマシャクヤクの株が一株盗掘されていた。写真の場所のものは4株あった。花は来週に咲くだろう。5枚も撮ったのにどれもピンボケ。
高畑山に登り、帰路は、御殿森の頭まで登山道を行き、そこから「宮ヶ瀬 平成の森」の碑がある所まで尾根沿いを歩く。尾根に沿って幅5、60センチの山道が作られていた。長者屋敷キャンプ場の落合さんに聞くと、神奈川県の水源涵養林の為の見回り道では?ということだった。良く整備されたハイキングコースのようだ。このような道を作るには多くの植物が根こそぎ潰されていく。


2008年5月22日木曜日

増水で流れた丸木橋

増水した早戸川と増水で流れ落ちた丸木橋。増水の川音をお聞きください。

橋が流されていた!

矢部さんの車が来て、5時に家をでる。
緑の風が香る早戸川林道をいく。魚止め橋をすぎて、舗装道路が途切れたあたりで車を置く。道路に腰をおろしてヒル避け用に飽和食塩水をスプレーし、ストックを両手に持って歩き始める。
林道終点の伝導、雷滝登山道口に覆いかぶさるように生えているウリハダカエデの花がたくさんぶら下っている。下の写真は下山時に撮る。
伝導からずーと登りの道が続き、尾根に辿り着く。ほっとしたところで、ちょっと下ると造林小屋がある。そこからは斜面につけられたなだらかな道を木漏れ陽の中をいく。晴天、穏やかな緑風、叫びたいほど良い気持ち。朽ちて落ちかけた木道が斜面の随所にある。岩肌の道を下ると早戸川だ。先日の台風崩れの熱帯性低気圧の通過で、雨量が相当増しているようだ。沢の音がゴーゴー聞こえる。
早戸川を渡るべく最初の丸木橋のところにくる。案の定、橋が流されている。対岸の岩にワイヤーでしばりつけられた丸木橋がある。
今日のぼくの目的は先日見つけたカモシカの骨を拾い集めることだ。靴を脱いでパンツ一枚になれば渡渉できるだろう。でも、そこまでしなくてもまた来週か再来週でも来れば良いのだ。連れの矢部さんとも無理はしないことで一致し、急流をバックに記念撮影して戻ることにした。
帰路、造林小屋に入ってみた。土間となっており、薪ストーブがあり、風呂場や台所もある、もう一つの部屋は囲炉裏があり、蚕棚ようになっており、10人はゆうゆう寝られそうだ。掃除をすると快適に住めそうなところだ。使わないとどんどん朽ちていくだろう。
目の前に沢が流れ、水には不便はしない。緑の日差しの中の小屋は実に快適そうな様子である。夜にはいろんな動物たちが出ることだろう。矢部さんと一度泊まりにこようと云うことになった。もちろん、ぼくはウィスキーを持って、、、。
車を置いた場所には8時半に戻る。大きなサンショウの木があったので、新芽を摘む。今夕はこれを擂り鉢で擂って砂糖と味噌で、山椒味噌をつくり、肴としよう。
(対岸にワイヤーに繋がった橋の一部が見えている。クリックして拡大して!)