「特定秘密保護法反対」

「特定秘密保護法」、「集団的自衛権」に反対します。憲法第9条をしっかり守りましょう。教育勅語の教材活用は間違いだ!

自由であっても、他人の生まれ、身体、性別、年齢、故郷、風習、宗教、民族、国を差別する、小馬鹿にする、冒涜するのは許されない。

原発不要・核廃絶


2020年1月11日土曜日

日本生息の齧歯目の頭骨からの同定2)リス科  Identify of Rodentia's skull in Japan2) Sciuridae

日本に持ち込まれた齧歯目のヌートリアは容易に同定できた。残りはリス科Sciuridae、ヤマネ科Gliridae、ネズミ科Muridaeの3科である。この中でリス科だけが明確な後眼窩突起を持つ(図1の赤丸部分)が他の2科(図2&3)は不明である。
図1.SciuridaeムササビPetaurista leucogenysの後眼窩突起 
頭骨上面から
図2.ネズミ科MuridaeアカネズミApodemus speciosusの頭骨
後眼窩突起がない
図3.ヤマネ科GliridaeオオヤマネGlis glisの頭骨 
後眼窩突起がない
日本産のヤマネのテン糞から出てきた臼歯や切歯は標本としてあるが、頭骨標本は持っていない。欧州に生息するオオヤマネもヤマネ科なのでAnimal Diversity Webの写真を拝借した。

以上のように、齧歯目で後眼窩突起があるのはリス科だけであり、他の3科には無いのだ。つまり、少なくとも日本産の齧歯目4科においてはリス科が他の3科よりも視覚に頼っていることが解かる。
尚、リス科の上顎の歯式は1・0・2・3であり、下顎は1・0・1・3である。上顎の前臼歯は2であるが最初の前臼歯は内側にありゴマ粒状に小さい(図4)。
図4.ヒマラヤシマリスTamiops mcclellandiiの最前位の前臼歯(赤い←)この頭骨は山西省の知人よりプレゼントされる。

2020年1月10日金曜日

日本産齧歯目の頭骨の同定1)ヌートリア科  Identify of Rodentia's skull in Japan1) Myocastoridae

今年はネズミ年なので、しばらく齧歯目の骨についてアップしたい。日本に生息する齧歯目はヌートリア科Myocastoridae、リス科Sciuridae、ヤマネ科Gliridae、ネズミ科Muridaeの4科である。齧歯目は上下の切歯が無根であり、上下の犬歯がなく、前臼歯が1か0であり、臼歯は3対だ。
移入種のヌートリアは大阪以西の中国地方に生息するだけだが、これらの頭骨(死体)を見つけた場合、これら4科の頭骨での同定は簡単だ!ヌートリア科は、頭骨基底長(全顎骨の先から後頭骨)まで10センチ以上あり、しかもガッチリした骨をしている。さらに、下眼窩孔(図1の←の部分)が眼窩と同じくらいの大きさをしている。
図1.ヌートリアMyocastor coypus(岡山県高梁市産)右側面
図2.ヌートリア上面から
ヌートリア科はリス科と違ってネズミ科やヤマネ科のように明らかな後眼窩突起がない。
           
図3.ヌートリア底面から
歯の太さも直径5ミリ以上もある。そのような齧歯目は日本にヌートリアを除いて生息しない。
歯式は1・0・1・3だ!

2020年1月7日火曜日

キャッシュレスは便利だが、、、 Cashless is convenient, but,,,,,

口内炎も改善の方向に向かっているので、お昼前に近くのユニクロに散歩も兼ねて買い物に行ってきた。驚いたというよりも、年寄りはどんどん今の時代のシステムに取り残されてしまうかな?っと思った。それは品物を持ってレジに向かったがレジらしいものがない。ウロウロしているとこちらと店員が指図してくれた。目の前には銀行のATMのようなボックスが、書かれている文面を読んでいると「品物はこちらに置いて下さい。現金ですかカードですか?」と女店員がやってきて言う。云われるままに現金を挿入しお釣りを取った。「品物は後ろの紙袋に容れてお持ち帰り下さい!」っとまた女店員の声。
今日は、混んでなかったからまだしも、混んでいたらぼくのようなものはおろおろして立ち止まっただろう。でも、先にレジを行う客がいるので、その人のやり方を見ていれば良いが、それでもとまどいそうだ。
近くのスーパーでは支払いはレジの横でやはりATMのようなボックスの前でレシートを置いて現金orカードで支払うシステムがある。レジが混むのを避けるためだ!
今回の欧州旅行では手持ちのユーロが無くなってから、ウィーン・ブタペストとカード支払いした。クリスマス・マーケットの屋台のような店でもカード支払いが可能であり、欲しい物を手に取って「カード」と云う無線の携帯のようなカード読み取り機が差し出され、それにカードを挿入して、OKっとなった。コーヒーやホットワインを飲んだ店でもカード支払いした。帰国してネットでカードの支払い・請求を見ると正しく記録されている。小銭はホテルの枕銭として必要なのでそのために現金化したくらいだ。日本のキャシュレス化が遅れていることを痛感した。
しかし、キャッシュレスは味気ない。

2020年1月6日月曜日

水仙が咲いている  The flowers of narcissus bloom.

だいぶ風邪も良くなってきたので庭に出てみた。スイセンが咲き、ウメの蕾が膨らみ、ショカツサイの葉が青々とした葉を伸ばし、カヤランの花茎が伸びていた。寒いのに植物は外気温には関係なく自分の1年の生活を始めている。ぼくは北海道釧路生まれなので1月に、雪は堅い根雪となり、地上には木々の芽は硬い冬芽となって寒さに耐え、草は氷のような冷たい雪の下でひっそりと生きている。それでも雪に覆われているからフクジュソウもタンポポもオオバコも生きていれる。それが、ここ関東では雪が無く寒くても植物たちは成長する。この植物の営みの凄さ、不思議さには今さらながら驚かされる。
こちらはちょっとしたことで風邪をひき、口内炎ができてしまう。植物たちの寒さに耐える力強さを身に着けたいものだ。

2020年1月5日日曜日

ネコの仲間の脛骨と腓骨⑧ Tibia and fibula of cat

もう、1月5日。新年を迎えても風邪は治らず、口内炎となり好きなウィスキーも口内炎に触らない左唇を僅かに開いてチビリチビリと呑んでいる。2日からは専門学校の後期の試験問題作りを行い、ようやく完成し添付ファイルで送付し、ホッとしている。何故か、両方の上腕の二の腕が寒く感じ昨日からその部分にホッカイロを貼り付けている。もちろん首にはハンカチを巻いている。外に出るのは駅にあるポストに年賀状を出しに行くだけ。家に閉じ籠りで、本を読むが集中できず、骨を眺めてもダメ。部屋の窓際に吊り下げたラン鉢に霧吹きで水をやるくらい。が、昨日から葛根湯を飲み始めたら、今朝は少し口内炎が良くなってきた。明日か明後日までには風邪を治したい。15日の週からは学校が始まるし、歯医者の定期健診はあるし、週末には横浜中華街で小学校のクラス会がある。年初の出だしの体調は今の日本を含む世界の政治状況と同じように不調で悪いが、これからは次第に良くなるっと思っている。

昨年から引き続いて哺乳類の脛骨と腓骨についてアップする。前回は食肉目のイヌ上科の動物たちの脛骨と腓骨であった。イヌ科の動物では腓骨は細く頼りなかったがイタチ科では太く丈夫になっていた。
今回はネコ上科のネコ科のネコとジャコウネコ科のハクビシンとマングース科のジャワマングースの脛骨と腓骨をアップする。
図1.ネコの右脛骨と腓骨(上下逆)

図2.ハクビシンの脛骨と腓骨 上:左 下:右

図3.マングースの脛骨と腓骨 上:左 下:右

ご覧のように、ネコ、ハクビシン、マングースの何れもイヌ上科の動物たちとは比較にならなりほどがっちりした腓骨をしている。イタチ科の動物たちの腓骨に似ている。

2019年12月30日月曜日

ヒグマがいた!  There was a brown bear!

チェムスキー・クロムロフ城を歩き回っていたら、数メートル見下ろしたところにヒグマが一頭いた。メスグマのようだ。もう400年近い前からお城の堀で飼われているようだ。
欧州は日本と比べて早くから大陸を人々が移動し住んでいた。日本の卑弥呼がいた時代には、欧州ではすでにローマ帝国が欧州を広範囲に占めていた。ローマはスイス・オーストリアのアルプス山塊を越えて北まで押し入っている。その後でもなおかつクマはチェコに生息していたようだ。しかし、現在はスカンジナビアやロシアの方面とピーレネ山脈の方やイタリア北部など生息地が分断され飛び飛びにしか生息していない(下図参照)。
図1.まだほかに1、2頭いるようだ。

図2.クマがいる場所はお城イラスト図の真ん中より右の方にクマ

図3.欧州のヒグマUrsus arctosの分布(EURONATURから)
向こうで引いた風邪が治らない。ベルリン、ドレスデン、ウィーン、プラハなどは15年振りであった。しかし、もう街並みは代わり以前本当に来たのかっと思う程であった。前回も風邪を引きウィーンのホテルで寝込んだが、今回も同じだ。我家が寒くて、室内でダウンを着ている。欧州は外は寒いが屋内は温かい。北海道の釧路からこちらに出てきた時に感じた屋内の寒さを今再び感じている。

2019年12月29日日曜日

人々の心は変わらない! The hearts of people do not change!

今回の旅行では、ベルリンからブダペストまで南南東におよそ1000キロの行程をバスで移動した。途中のマイセン、ドレスデン、プラハ、チェムスキー・クロムロフ、ウィーン、ブタペストの世界遺産を巡った。
バスで高速道路を移動中の森や家々の庭木にヤドリギがたくさん着いていた。
マイセンからドレスデンへの途中のヤドリギ
ドレスデンからプラハへの途中
プラハからチェムスキー・クルムロフに着いて、お城を見て回った後、自由行動でクリスマス・マーケットを見てまわった。何と、ヤドリギが売られていた。帰国して調べたら、北欧にはヤドリギ信仰があるようだ。ヒイラギ、ヤドリギ、モミと常緑の木がクリスマスに使われるのも落葉樹の葉は落ちるがヒイラギやモミは冬も青い葉をつけている。さらにヒイラギは寄生して育っている。これらの緑は、冬季の寒くて暗い地に暮らす人々の憧れなのかも知れない。
売られていたヤドリギ
さらに、お店の門には、まるで日本の正月飾りのような可愛らしい真っ赤な実をつけた盆栽状のものが供えられていた。人々の心は世界中変わりはない。
モミの木に赤いリボンと麦穂のようなものが結ぶ
日本なら松にナンテンの木にセンリョウかヤブコウジの赤い実だろう
このヤブコウジの実を大きくした様な実を都の公園で見たかな?

2019年12月28日土曜日

アカネズミの仲間の死骸を見つけた! I found a corpse of a kind of Apodemus.

今回の旅行は12月であったので、木々の葉は落ち、日の出が遅く、日没が早い、いつも薄暗い曇り空のような欧州特有の天気であった。それでも、今冬は温暖化の影響で温かく、クリスマスだと云うのに雪が降らず傘を挿して雨除けをしながらの観光の日もあった。
ベルリンからマイセンに行く途中でトイレ休憩に立ち寄った場所の石畳の上にアカネズミが一匹死んでいた(図1)。拾って持ち帰りたかったが、添乗員や同行者に迷惑を掛けたくないので、泣く泣く欧州産のアカネズミをそのまま置いてきた。搭乗前の手荷物検査が異様に厳しいので、このような旅行では切れるナイフを持ち歩けないのが残念だ。
それにしても、コヤツは頭から血を流していたが、どうしたのだろうか?
図1.これは、セスジアカネズミApodemusu agrariusだ!
高速道路の周りは森だが、至る所に風力発電用風車が回っている(図2・3)。ドライブインの周りの森にはアカネズミを含む動物たちが橋回っているのだろう。
図2.風力発電の風車
 見つけたアカネズミはヨーロッパから中央アジア、中国、朝鮮半島、台湾に生息するstripped field mouseセスジアカネズミApodemusu agrariusと云うことが判った。さらに尖閣諸島の魚釣島に生息することも判った。あー、やはり持ってきたかった!
図3.風車

2019年12月27日金曜日

温暖化へ抗議  Climate Strike 

ドイツ・オーストリア・チェコ・ハンガリーの8日間の団体旅行で、最後はブタペストからミュンヘン乗り継ぎで14時間ちかくもかかり、ヘトヘトになって帰国した。連れ合いともうこれが最後だな!っと云い合った。古希を過ぎた年齢の者が参加するには厳し過ぎる。
ブランデンブルグ門の近くの芸術アカデミーの前で、温暖化に対する座り込みを一人でやっている女性Stefanie de Velascoさんが居た。思い切って話しかけてみた。それは、写真を撮って名前をブログにアップしても良いかと訊いただけだ。ツアー仲間にぼくと一緒の写真を撮ってもらった。
 Brandenburger Torの近くで
寒い中を一人で、座り込みを続けるその姿勢にスウェーデン女性のグレタさんと同じような気高いものを感じた。ノートに名前を書いてもらったが、ノートに挟んでいる木の葉を見て微笑んでこちらを見返した。ベルリンで拾った5枚の掌状複葉の木の葉だ!

2019年12月19日木曜日

イヌの仲間の脛骨と腓骨⑦ Tibia and fibula of Canid

日本産のイヌ上科の動物にはイヌ科のノイヌ、キツネ、タヌキとイタチ科のイタチ、テン、アナグマの頭骨以外の骨を持っている。日本には他にクマ科、アライグマ科、さらには鰭脚類がいるが、ぼくは標本を持っていない。図1はTCA専門学校のイヌ(たぶんビーグル)の骨格標本である。脛骨tと腓骨fは足首の方で癒合しているのかいないのか良く判らない。
図1.イヌCanis familialisの骨格(TCA専門学校で)
f:腓骨 t:脛骨
拡大しても一つ良く判別できないが、イヌの脛骨と腓骨は別々である。
図2.図1の下肢の拡大

手持ちのイヌの頭骨は5個あるのだが、脛骨や腓骨の標本は持ってないので、同じイヌ科のタヌキ(図3)とキツネ(図4)の脛骨と腓骨を示す。脛骨と腓骨が別々の骨となっている。しかし、腓骨が細い。
 図3.タヌキNyctereutes procyonoidesの右脛骨と腓骨

図4.キツネVulpes vulpesの右脛骨と腓骨
このキツネは子どもであり、上顎下顎とも乳歯である。

これらカイイヌ、タヌキ、キツネは腓骨が細いことから後足の内旋・凱旋は難しいだろう。
では、イヌ亜目に含まれるイタチの骨を見よう(図5)。下は千葉県鴨川の大山千枚田での轢死体を友人のIさんより横浜でプレゼントされたものだ。
イヌやタヌキ、キツネに比べるとイタチは小さな動物だが、腓骨は太くしっかりしている。
図5.イタチMustela itachiの脛骨と腓骨(上が右で、下が左)

では、同じイタチ科のアナグマを見よう(図6)。このアナグマは鹿児島県串間市で轢死していたものを晒骨してサル仲間のWさんが送ってくれたものだ。骨盤が割れて欠損していたり、右の膝から下がない。写真でも判るように軟骨部分が骨化していないため、まだ若いその年生まれの乳離れを終えたくらいの個体と思われる。脛骨の軟骨部分は見当たらないが、イタチよりも太い脛骨をしている。
図6.アナグマの左の脛骨と腓骨

イヌ科のカイイヌのダックス、タヌキ、キツネたちとイタチ科のイタチとアナグマの腓骨を比べるとイタチ科の動物の方が腓骨が太く頑丈である。このことは、イヌ科の動物よりもイタチ科の動物の方が足首を前後・左右に頻繁に動かしていることが判る。

2019年12月17日火曜日

反芻類の脛骨と腓骨⑥  Tibia and fibula of Ruminant

齧歯目ネズミ科の動物は足首の方で脛骨と腓骨が癒合しているが、カヤネズミでは、興味深いことに足首の近くで脛骨と腓骨が少し離れている。トガリネズミ目モグラ科、トガリネズミ科の動物たちでは、腓骨と脛骨の癒合・合体が脛骨の3分の2位までに及んでいる。
シカでは腓骨が脛骨と全て癒合・合体してしまって、脛骨だけになってしまったようだ(図1)。カモシカもシカと同じように腓骨が脛骨を全て癒合・合体している(図2、3)。
図1.シカCervus nipponの右下肢(f:大腿骨、t:脛骨、mt:中足骨)

図2.前からのシカCervus nipponとカモシカCapricornis crispusの脛骨tibia 
左の2本はシカの右脛骨tと右2本はカモシカの左と右の脛骨t

図3.後ろからのシカとカモシカの脛骨
左の2本はシカの脛骨、右の2本はカモシカの脛骨

同じ偶蹄類でもイノシシは脛骨と腓骨がしっかり分かれている。これはどうしてなのだろうか?
図4.イノシシSus scrofaの右の大腿骨femurと脛骨tiviaと腓骨fibula

ぼくらヒトを含む霊長類は全て脛骨と腓骨が分かれている。それは上肢の橈骨と尺骨が分かれているように、下肢の足首から先を右に左に半回転できるようになっているからだ。ぼくの様に足首が硬くなるとそれがスムーズにいかない。足首の方でぼくの脛骨と腓骨が癒着しかかっているのかもしれない。
じゃー、イノシシは蹄のついた後足を半回転できるのだろうか?

2019年12月16日月曜日

リスの仲間の脛骨と腓骨⑤ Tibia and fibula of squirrel

齧歯目のネズミの仲間(ネズミ科)の動物たちは脛骨と腓骨が足首の方で癒合・合体しているが、いつもカヤのような細い草の茎を登り降りしているカヤネズミでは腓骨が足元の方で少し離れていた。樹上生活が日常となっているリスはどうであろうか?カヤネズミ以上に足を使っていそうだ。
図1.リスの左右の脛骨と腓骨(上は右脛骨と腓骨)
リス(図1)とシマリス(図2)の腓骨を比べるとリスの脛骨はシマリスの脛骨に比べると明らかに細い。これはリスの方がシマリスよりも後足の柔軟性が無さそうだ。では、ムササビ(図3)と比べてみよう。
図2.シマリスの左右の大腿骨femurと脛骨tibiaと腓骨fibula

ムササビの腓骨はシマリスくらい太いが、同じような生活をしていると思われるアメリカモモンガの腓骨はリスの腓骨のように非常に細い。このような細い腓骨でも役だっているのだと思うと不思議に思う。
図3.ムササビの右の脛骨と腓骨(上)と左の脛骨(下)

図4.アメリカモモンガの左の脛骨と腓骨
以上のように同じ齧歯類でもリス科のリスやムササビ、モモンガになると脛骨を腓骨はネズミ科の動物たちは違ってしっかり分かれており、しかもシマリスやムササビはリスやモモンガよりも腓骨がしっかりしている。何故このような違いがあるのか彼らの生態・行動をしっかり把握していないのでダメだ!

2019年12月15日日曜日

不明の桃割れ種子 Unknown peachy-divide like seeds in marten's feces.

11日の丹沢実習で見つけたテン糞②と④の中に不明桃割れ種子と記載した種子を乾燥させた(図1)。これは何の種子だろうか?テン糞②では1個テン糞④では7個入っていた。いずれもエノキの種子や果皮付き果肉と一緒に入っていた。
下の種子は何の種子だろうか?御存知の方教えて下さい!
図1.不明桃割れ種子

シークワーサ-を貰う   Get many Citrus Fruits called Shikuwasa.

昨日お昼前に近所に住むYabeさんがシークワーサを持ってきてくれた。かなり酸っぱいので、レモン代わりにウィスキーのシークワーサ割りで使ってみよう。さらに、絞った汁とオリーブオイルと塩、胡椒などでドレッシングを作ってみよう。
先ずは、そのシークワーサーを写真に撮る(図1)。皮がミカン色になっているので、汁は甘そうだ!何だか、お昼にでもドレッシングを作ってみたくなった。
このところよそ様から頂く物が多い。感謝だ!我家からは何もない。ユズが生っているので、来週は採ってお隣さんたちにおすそ分けしよう。
図1.シークワーサーCitrus depressa
午後から20分くらい歩いたところに住んでいるKさんのところで今週末からの旅行の打ち合わせを行った。もちろん打ち合わせと称して飲むのだ。ぼくはジャックダニエルを小瓶に移し替えてザックに容れ、さらに釧路からの氷下魚の一夜干しを8匹持っていった。Kさんはぼくがウィスキーが好きな事を知っているので、バーボンを用意し、牛肉やフカヒレの焼いたものや、サラダ、レンコンをフライパンで焼いたもの(これが旨かった)、その他がテーブルに並んでいた。ぼくの連れ合いが30分遅れて合流し、旅行中に空いた時間の歩く場所や食事する場所などをKさんが既に決めていてくれたのでそれでOKっとなり、K宅を後にした。

2019年12月14日土曜日

腓骨と脛骨④ Tibia and Fibula of Mole

日本産のトガリネズミ目はモグラ科とトガリネズミ科の2科に分けられており、モグラ科のヒミズやヒメヒミズは丹沢山麓を歩いていると死体を拾うことが多いが、他のトガリネズミ目の動物はモグラがそのフィールドサインのモグラ塚やトンネルを見かけるが死体を見つけることは非常に稀である。北海道の釧路湿原ではトガリネズミの死体が転がっていることが多い。
モグラ科のモグラやヒミズは地面の下で土を両前肢で横に掻き分けて進むので、前肢の肩甲骨・上腕骨が他の動物たちのものとは異なっている(この仲間の上腕骨と他との比較は別の機会にアップしたい)。それはトガリネズミ科の動物もそうである。
しかし、この仲間は脛骨と腓骨が足首から膝の方に半分以上癒合・合体している(図1、2)。特にジネズミの脛骨の足首から3分の2位まで腓骨と合体している。これは、マウスなどの齧歯目のネズミ科の動物と同じだ。
図1.コウベモグラMogela wogulaの脛骨・腓骨

図2.ヒミズUrotrichus talpoides(上)とジネズミCrocidura dzinezumi(下)の脛骨・腓骨

拾ったテン糞とタヌキ糞 Feces of marten and racoon dog

11日の丹沢実習で、広沢寺温泉から二の足林道を歩いて大窯弁財天入口のところで久しぶりにテン糞1を見つける。新大沢橋のところでは糞は見当たらず。ゲートを越えてから東西に走る尾根に登る。早めのお昼を食べ、鐘ヶ嶽を目差し、浅間神社の狭く長い階段を下りてからテン糞②を見つけ、次つぎに③から⑤やタヌキのタメ糞を見つけ拾うことができた。
図1.10:09 テン糞1
内容物:サルナシ種子・果肉果皮
図2.14:37 テン糞2
内容物:エノキ種子・果皮、桃割れ不明種子1個
図3.14:40 テン糞3
内容物:エノキ種子・果皮果肉、テリハノイバラ果実1個、不明植物繊維、カマキリ肢・翅・腹部外皮、25cmハリガネムシ、土砂
このハリガネムシは白っぽい透明ではなく、黒紫色になっていたので、始めはビニール紐かな?っと思ったほどだ。エノキの黒っぽくなった果実の色に染まっている。
図4.14:49 テン糞4
内容物:エノキ種子・果皮、桃割れ不明種子7個
このにも直径5mmくらいの真ん中で割れたような不明な種子があった。
図5. 14:52 タヌキ糞
内容物:エゾエノキ種子・果皮、ムカデ80mm2匹、ジムカデ5匹、ハグロケバエ幼虫外皮6匹
図6. 15:00 テン糞5
内容物:ムクノキ種子・果肉果皮、ヒサカキ種子・果肉果皮、小哺乳類毛
図7.ルート図とテン糞①~⑤とタヌキ糞の位置
GPSのスイッチを二の足林道の石切り場の跡付近(廃屋付近)で入れた

今回のテン糞では今の時季特有のサルナシやエノキ、ヒサカキの種子の他に不明な桃割れ種子(種子が乾いたらアップ)や、テン糞3からはカマキリやカマキリに寄生していたハリガネムシも出てきた。タヌキ糞ではエゾエノキ(エノキ種子よりも一回り大きい)や、ジムカデ、ムカデ、ハグロケバエが含まれていた。

2019年12月13日金曜日

丹沢のマタタビと裏高尾のマタタビは違う   The seeds of silver vine in Tanzawa are different from ones in Uratakao

先日、5日に娘と鐘ヶ嶽に登り、帰路二の足林道を歩いてきて見つけ拾ったテン糞6から出てきた内容物がサルナシの果皮・果肉だと思ったが、種子がサルナシと異なった。先ほど、なかなか剝けない薄い膜を一つ一つ揉んで膜を取った。それが図1の右の種子である。サルナシの種子の半分くらいだが、表面のツブツブ模様はサルナシと変わらない。
図1.左:サルナシActinidia arguta 右:テン糞6から出たマタタビA.  polygama種子
図2の右はk-ta隊員からプレゼントされた裏高尾のマタタビの種子である。中央の8個はテン糞6から出てきた種子の表面の薄い膜を取った種子である。下は薄い膜がついたままの種子である。裏高尾産のマタタビの種子よりも一回り大きい。
図2.左:サルナシActinidia arguta種子 中:テン糞6のマタタビA.polygama種子 右:マタタビA.polygama種子(裏高尾産in Uratakao)
どうしてテン糞6から出てきたマタタビの種子の周りには図2の下にあるように透明な薄い膜が被さっているのか?裏高尾のマタタビとは違い、亜種の関係になるのか?あるいはテンの腸内を通過することによってマタタビの種子の周りの膜が剥がしづらくなるのか?丹沢のマタタビの種子もそのままでは裏高尾産のマタタビのように薄い膜は無いのか?
来年は丹沢のマタタビを採って種子を見たいものだ!
いずれにしても、裏高尾のマタタビ種子よりも一回り大きいのが丹沢(鐘ヶ嶽から大沢)のマタタビ種子であり、両者は異なっている。ただの地域変異?でも、薄い膜が覆っている。