「特定秘密保護法反対」

「特定秘密保護法」、「集団的自衛権」に反対します。憲法第9条をしっかり守りましょう。教育勅語の教材活用は間違いだ!

自由であっても、他人の生まれ、身体、性別、年齢、故郷、風習、宗教、民族、国を差別する、小馬鹿にする、冒涜するのは許されない。

原発不要・核廃絶


2016年5月23日月曜日

クマ剥ぎ  Bear's scraping and/or debarking

20日の実習の続き:
お昼を仏果山で食べて、集合写真を撮り12時50分頃出発する。
目的のエビネはすでに花が終わっていたが、ギンラン、キンランがまだ咲いていた。
エビネも中にはまだ咲いている株はないかな?
と探しながら歩いていた。
一株だけまだ白い花が咲いていた。

パークレンジャーをしているアシスタントのY.Matsushimaさんがクマ剥ぎを見つけた。
すぐに駆け寄る。うぉー、今年最初のクマ剥ぎだ!
しかも、クマ剥ぎが行われてから、1週間が経ったかどうかだ!
剥かされた木質部のところに歯型が付いており、木質部を触るとスギの樹液でベトベトする。
舐めてみる。甘みがかった松ヤニの味と匂いだ!

このクマ剥ぎは、不思議というか興味深い事に、斜面の上側の部分の樹皮が剥される。
斜面の下側の部分の樹皮が剥されはしない。
このスギ林は木が散在しているからこれ1本だけであった。
冬眠から目覚めて穴籠りから出てきたクマのしわざだ!
ヒグマ(Ursus arctos)ではクマ剥ぎは確認されていなく、ツキノワグマと同種のアジアクロクマ(Ursus thibetanus)を含むアメリカクロクマ(Ursus americanus)でも見られるようだ。しかも、何故か広葉樹ではなくスギなどの針葉樹の樹皮を剥ぐ。
クマ剥ぎの原因は明確なことが不明だが、東京大学農学部の秩父演習林で撮られた動画では、スギの樹液を舐めているようだ。
先ず、立ち上がって顔を幹に対して横に向けて歯と爪で樹皮を剥している。
まー、下のサイトを見てちょうだい。
http://www.uf.a.u-tokyo.ac.jp/research/results/20130917.html
最初から最後までのこのようなすぐ近くでの映像はないと思う。

2016年5月22日日曜日

この木の名前を教えて! Tell me the name of this tree, please!

先日の丹沢実習で、仏果山から革籠石山へ向かう途中の深沢へ下る秋葉山コースのある道標付近の尾根上にあったこの花の木の名前は?
始めはバイカツツジだ!っと思ったが、帰宅して調べたら全く違う。
今までに、教えてもらったような気もするが、、.、、
科も判らず、調べられない。
ゴメン!教えて!

テンは花芯、蕾、未熟な果実を食べている。   A marten is eating pollen, flower bud, and immature fruit.

20日の高取山・仏果山・土山峠歩きで見つかった、テン糞は13個、アナグマ糞1個であった。
テンはツバキの花芯を食べた葯がついた雄蕊が混じった糞や、まだ未熟なモミジイチゴの果実を食べた糞、ミズキの蕾や出来立てのまだまだ小さな果実を食べた糞であった。
テンの春の植物食の特徴とも言えるものだ。
動物食としては、ムカデや鳥(おそらく巣立つ直前)、さらにはヒミズをも食べた思われる毛が含まれていた。
アナグマはまだ厳冬期の糞と変わらない。

13:06、アナグマ糞の溜め糞
土砂・腐葉土・腐葉・節足動物の外骨格
9:37、テン糞①
ミズキの果柄がついた蕾
10:12、 テン糞②
モミジイチゴの集合果と種子、まだ未熟な果実のため集合果がそのまま出てきた。
10:14、 テン糞③
ツバキ?の花芯を食べた花粉と葯からなっていた。
10:18、テン糞④
鳥羽毛・脊椎と骨片
 
10:21、テン糞⑤ 
ミズキの花後の直径1ミリくらいの果柄つき果実からなっていた。
10:22、 テン糞⑥
まだ、未熟なモミジイチゴ集合果と種子
10:23、 テン糞⑦
ムカデの脚14本と外皮だけ
10:28、 テン糞⑧
植物質・不明花粉
おそらく花粉が多い花芯を食べたのだ。
花粉を食べた場合は、水洗いすると水が黄から黄土色になる。
10:41、 テン糞⑨
未熟なモミジイチゴ果実・種子
10:43、 テン糞⑩
未熟なモミジイチゴ果実・種子
 10:47、テン糞⑪
鳥類羽毛、未熟なモミジイチゴ果実・種子
11:44m テン糞⑫
ムカデ9センチ1匹、ヒミズ?毛
体長9センチのムカデがそのまま出てきた。
13:08、 テン糞⑬
体長10センチのムカデ1匹
大きなムカデだけの糞だ。

2016年5月21日土曜日

ヤマツツジが満開 Rhododendron kaempferi is in full bloom.

丹沢実習のルートは仏果山登山口から宮ケ瀬越、高取山、仏果山、土山峠、堤川であった。

山は乾燥し、ヤマツツジやガクウツギやマルバウツギの花が今が盛りであった。しかし、ヒメウツギやツクバネウツギは終わり、ニシキウツギが盛りを過ぎていた。ヒルにはまったく合えなかったので、わざわざ堤川に下りてヒル探しをした。

今年の2年生は、仲が良く山歩きを皆で楽しんでいる。
今回はエビネの群落を見せてあげたいと思ったルートであったが、エビネもすでに終わっていた。
テン糞を高取山・仏果山の稜線上でたくさん見つけ、さらにアナグマ糞やサル糞、生々しいクマ剥ぎの跡、アナグマの穴掘りの跡、イノシシの足跡や掘り起こしやモグラのトンネルなどのフィールドサインがあった。

ヤマツツジはまだ蕾の所もあった。
 ここのヤマボウシはまだ咲いていた。
日陰の斜面ではガクウツギが咲いている。
バス道路沿いのミズキの花は終わっていたが、ここの ミズキは咲いていた。
 高取山での集合写真
カナウツギの花が咲きかかっていた。
 カマツカだ!
ニシキウツギの花が土山峠で咲いていた。

 ヒル探し
プラナリアやヤマビルではないヒルも捕まえペットボトルに容れていた。
ヒルは枯れ葉の下にもぐりこんでしまった乾いた日であった。
ぼくにとっては先月22日の実習以来の丹沢山歩きであった。
腰や背の筋肉の痛みがあったが、歩いている内に筋肉がほぐれていった。
やはり、ぼくの身体は一週に一回は身体を動かさなければダメなんだ!
手っ取り早くジョギングしたいのだが、そうすると今度は膝を痛める。

2016年5月19日木曜日

頚椎、胸椎、腰椎の個数 Number of each part of verterbra.

4月下旬からの右のアキレス腱の痛みから始まり、
痛みがとれてきたかなっと思っていたら、今度は右腰上あたりの腰痛で、
まるでギックリ腰のような状態でそろそろと歩いている。
そのためもっぱら部屋で脊椎の骨を眺めている。

サル、タヌキ、ノウサギ、ハクビシンが主なもので、机に座りながらそれらを取り出しては見ている。
哺乳類の各部分の骨は非常に良く似ている。
肩甲骨や骨盤や手足の骨はもちろんのこと、脊椎の骨までもそうだ。
首の骨(頚椎=頸椎)の数は、南米のほんの一部の動物の例外を除いて7個だ。
ほぼ環椎の第1頚椎から第6頚椎に横突孔がある。しかし、第7頚椎では、タヌキ、ハクビシン、(ウマ、ウシ、ヤギ、ブタ)など横突孔がない動物が多い。サルにはあったりなかったりだ、ぼくらヒトやノウサギにはある。

肋骨がつく胸椎の個数はタヌキ、ハクビシンとも13個だ。
しかし、サルやウサギは12個だ(ヒトは12個)。

今ぼくが痛い腰のあたりの腰椎は
サル、タヌキ、ノウサギ、ハクビシンとも7個だ。ヒトは5個のようだ。

「クソッ!ちょっと身体をねじっただけで痛い!ぼくの第4or5腰椎の右の横突起に付着している靭帯か筋肉が収縮してしまっているのかな?」と自己診断。
Fig.1 前方から見た第四腰椎、左:ニホンザル 中:タヌキ 右:ノウサギ
1:横突起 2:乳頭関節突起 3:後関節突起 4:副突起 5:棘突起

明日は丹沢実習なのだが、痛いのがアキレス腱でなくて良かった。
明日は山を登ることで、腰の筋肉が動き、筋肉のコリもほぐれるだろう。
さて、どうなるか楽しみだ。

2016年5月16日月曜日

小さなカメムシがソラマメに! Small stinkbugs were found on favaveans.

先日のソラマメ採りで、カメムシを何匹か見つけた。
その内の2匹を採集してビニール袋に容れていたのを忘れていた。
 何と生きていた。ビニール袋の中に一緒にソラマメを一鞘容れて置いたのが良かったようだ。
ソラマメの鞘からカメムシを引き剥がしてティッシュの上に置いた。
カメムシ特有の匂いを出した。
動き回る。
動きが止まったので撮った。大きさは1センチ前後だ。
このカメムシを同定しなければ、昆虫図鑑の半翅目を見る。コヤツはカメムシ科ではなくマルカメムシ科のマメカメムシのようだ。で、ネットでマルカメムシを見た。
マルカメムシだ!コヤツはクズなどのマメ科の植物の汁を吸うようだ。
その為、大豆やソラマメなどは彼らの好物で、豆類を栽培する農家にとっては嫌われものだ。

2016年5月15日日曜日

ソラマメ採り Ingathering of fava beans!

昨日、知人の畑でソラマメの収穫を手伝った。
右の畝がソラマメで左の畝が先日収穫したサヤエンドウだ。
 ソラマメを植え付けている畝幅が1メートルくらい、長さが7、8メートル。
ソラマメの高さが2メートルくらい。剪定?バサミをを持ってマメの鞘を付け根から切る。
ソラマメは花が終わって鞘が付き始めて実る時は空を見上げているように上に鞘が伸びて行く。
それは大きくても成長途中の豆なので、採ったらダメ!
採って良いのは鞘が下に向いているもので、少し背筋が黒ずんでいるもの!との教えてを受けた。
腰を曲げて中ほどのあるものを採り、下の方に手頃な鞘が多いので、それは片膝を地面について採る。時々立ち上がって腰を伸ばす。大変な作業だ!
バケツ2杯分ちょっと収穫する。農作業は単純なだけに誰もができるが、根気と体力が必要だ!
大分、右足首のアキレス腱の痛みが無くなってきた。
4月29日にアキレス腱を痛めてから、駅の階段はエスカレーターを使い、とうとう2週間ちょっと丹沢への山歩きは控えてきた。
もう、痛みが消えかけている。足首のアキレス腱部分を押すと鈍い痛みがあるだけだ。
嬉しい!待ちに待った山行が可能だ!
今週金曜日の20日は丹沢実習だ!幸い、仏果山・高取山にしたので、足首の状態を見ながら慣らすのに丁度良い。頑張らずに歩くこう!

採ったソラマメを大量に頂き、塩茹でしてウィスキーで食べた。旨い!

2016年5月14日土曜日

ジネズミをまた貰った。  Have gotten a Dsinezumi shrew!

昨日は専門学校へ株分けしたセロジネ・クリスタータを持っていった。
帰りに講師控室に行くと那須塩原から通っている獣医の先生からまたもや
ジネズミCrocidura dsinezumiを貰った。
今度のもやはり物置にいたのだが、床に転がっていたようだ。
乾いてミイラ状になっているので、そのまま持ってきてくれた。
 うん、確かにジネズミだ!
Wikipediaによると、もう一つの英名にJapanese white toothed shrewがあるようだ。
この白い切歯がそれを物語っている。
しかし、上から見ても下からみても鼻面が左右に割れている。
日本にはトガリネズミ科の動物に4属生息しているが、他の3属の動物たちも
鼻面がこのように左右に割れているのだろうか?

2016年5月11日水曜日

スイカズラの匂いが一杯 The honeysuckle' aroma is diffusing.

4、5日前からスイカズラが咲いている。そしてぼくの大好きな匂いが辺り一面に漂っている。
風が強いので、窓を少ししか開けていないが、そこからも何とも表現しがたい芳しい香りが漂ってくる。机の上の花瓶に花がいくつもついた枝を挿したので、もうぼくの鼻の近くで匂う。
 スイカズラはナツツバキの枝に絡まっている。
このスイカズラをトルコやクロアチアで見たように玄関付近にでも植え替えてきちんと仕立てたいが、そうなるとぼくの部屋からは見えないし匂ってもこない。
でも、このままで伸び放題にできない。4畳半にも満たない狭い庭だ。

2016年5月9日月曜日

ネコの頚椎の異常から From the deformity of 5th and 6th cervical vertebrae of cat.

第7頚椎の事が気になって、手持ち標本の動物たちの頚椎を調べ始めた。
ぼくの標本は、山で見つけた骨や死骸や死体であったり、交通事故に遭った死骸だったり、友人や知人から送ってもらった骨や死骸や死体を晒骨したものだ。
そのため、頭部はあるが、他は無いとか、全ての骨格が揃っているのは非常に少ない。

各務原の友人K.Wが散歩中に見つけたネコの死体を白骨化するのを待って宅急便で送ってもらったことがあった。これは2013年7月4日と6日に右前臼歯の異常についてアップした。
今回、このネコの頚椎はどうかな?っと調べると、送られてきた脊椎は全部あるわけではなく、第7頚椎がない。
ここで、Fig.1にニホンザルに代表してもらって、その哺乳類の第6頚椎の各部の名称を述べる。
Fig.1 ニホンザルの後ろからみた第6頚椎の名称
A:棘突起 B:後関節突起 C:前関節突起 D:椎孔 E:椎窩(椎体) F:横突起の横突起部
G:横突起の頚肋部 H:横突孔

Fig.2はネコの第5頚椎(c5)と第6頚椎(c6)である。

Fig.2 ネコの後ろからみたc5(上)とc6(下)

通常のc5では横突起が横に張り出るだけだが、このc5では右から頚肋部が出てしかも前後に分かれている。さらに、左の横突孔が無い。c6では右の頚肋部が前部に細い突起となっている。さらに、左右の横突孔の形が異なり、右が小さい。

このネコは胎児初期の頚椎が形成される時に、頚静脈か動脈が正常にまっすぐ流れないで、このc5の第5頚椎やc6が形成される箇所で、蛇行していたと思われる。
そう考えたが発生学や解剖学は好い加減だ!

何だか、頭骨以外の骨を見ているだけでも興味深いことが見えてくるものだ。

今、専門学校のパソコンからタイプしている。今夕は飯田橋神楽坂で20年前アフリカでお世話になった人たちとの呑み会だ。まだ、右アキレス腱炎が治っていないので酒に飲まれないように注意したい。

ノウサギの第7頚椎には横突孔がある。  There is foramen transversarium of the 7th cervical vertebra of hare.

凄く混乱している。
ぼくは、哺乳類の頚椎の特徴は横突孔の有無だと思っていた。
だから、HPの自然・動植物→哺乳類の頭骨と骨→三つの脊椎(椎骨)の特徴
http://members2.jcom.home.ne.jp/fumio.fukuda/boneOK.html
の中で、イノシシの脊椎を用いながら、頚椎と胸椎、腰椎の違いは
頚椎だけが横突孔があると述べている。

しかし、タヌキやリスの第7頚椎には横突孔が見当たらない。で、サルを見たところ、サルには無い個体とあっても不完全な個体がいた。ヒトでは第7頚椎には横突孔があるようだ。

で、ノウサギ(Fig.1参照)を見たら、第7頚椎にも横突孔がある。
Fig.1 ノウサギの後方から見た第6頚椎と第7頚椎

第7頚椎にしっかり左右の横突孔がある。
Fig.2 ノウサギの前方からの第7頚椎の横突孔

第7頚椎にタヌキ、リスでは横突孔がないが、イノシシ、ノウサギ、ヒトではあり、ニホンザルではあったり、なかったりだ。また、ノウサギとウサギの頭骨が異なるので、頸椎も異なるのだろうか?他もさらに調べてみよう。

尚、このノウサギは2002年6月15日の丹沢実習で伊勢沢林道を歩いて死体を見つけ、その場で解剖した個体だ。このノウサギの胃は捻転して丸くなっており(下の写真、K.Yさんの写真より)、食べた草が胃の中にたくさん詰まっていた。このノウサギは相当苦しんだことだろう。

2016年5月8日日曜日

ハクビシンがイチゴを食べている。  Masked palm civet eat srawberry.

昨日のお昼頃だ!
このところ、イチゴとラディシュ、ホウレンソウ、さらにはたくさんのサヤエンドウをとどけてくれる知人がイチゴを持ってきて、”変な糞がある。どうもイチゴを食べたようだ。”と云う。
奥さんがまだ畑で草むしりをしているというので、すぐ車で駆けつけた。

あった!ハクビシンの糞だ!
早速、写真を撮り、ビニール袋に容れる。
奥さんや隣の畑の人も見にくる。ハクビシンが出ることに驚いている。
ここは、横浜市泉区の相鉄いずみ野線のゆめが丘駅と横浜市営地下鉄線の下飯田駅にの近くで、周りは住宅よりもまだ畑や空き地が多い。
奥さんが畑の一角に置いた水槽のスイレンの花が咲いていると教えてくれる。
スイレンの花は夕方には花を閉じてしまう。花の命も2、3日だ。
知人は、さらに今年から藤沢市菖蒲沢にも畑をやり始めた。
午後3時過ぎに奥さんを乗せて、そこにも行ってきた。
その畑の横にはヒトツバタゴ(ナンジャモンジャ)の木があり、
先週までは雪が降り積もったように花をつけていたようだが、今は、、、下のような、、、。
 ここの畑のイチゴもハクビシンに食べられていた。
どうも、午前中に食べたようだ。
 足跡もあった。
またまた、バケツ一杯になるくらいサヤエンドウを採り、半分いただいて帰ってきた。
だいぶ右足のアキレス腱の痛みも治まったようだが、安心できない。
来週金曜日の丹沢実習まで痛みがとれると良いのだが、、、。

2016年5月7日土曜日

サルの第7頸椎には横突孔が、、、、Macaque has foramen transversarium of the 7th cervical vertebra,but it's imperfect.

魚類、両性爬虫類、鳥類、哺乳類は脊椎動物であり、
その特徴は脊椎(脊柱・背骨)をもつことだ。
哺乳類の脊椎は、頚椎、胸椎、腰椎、仙椎、尾椎よりなる。
頸椎は首の部分であり、胸椎は胸と背中の部分であり肋骨がつく。腰椎はお腹の部分で、仙椎は骨盤の部分であり、尾椎は仙椎の後ろの部分だ。

動物によって、脊椎の全個数は異なる。
哺乳類の頚椎(以後、頸椎は略字の頚堆とする)の個数はクジラでもキリンでもヒトやイヌでも7個と決まっている。
しかし、南米生息のコアリクイでは8個、ミツユビナマケモノで8or9個、フタツユビナマケモノでは6個(加藤嘉太郎著「家畜比較解剖図説」上巻、養賢堂版)のようだ。

前回アップしたように哺乳類の頚椎は環椎から第6頚椎まで横突孔がある。
しかし、第7頚椎では横突孔がなくなる。

下は、ニホンザルの第6頚椎(左)と第7頚椎(右)だ。
第7頚椎では横突孔が確認しづらい。
Fig.1  ニホンザルの後ろから見た第6頚椎(左)と第7頚椎 (右)

Fig.1の第7頚椎を拡大したのFig.2である。
○で囲った部分は横突孔である。
右の横突孔の下側の骨が欠如している。
横突孔には動脈と静脈が通っている。このように言うと誤解されやすい、、、、。
発生過程からみると、動脈と静脈が先に走っており、それらを取り囲むようにして横突孔が形成あされた。つまり頚椎は後で形成されたのだ。

しかし、Fig.2を見ると、左は横突孔が形成されているが、右は不完全だ。
ニホンザル(&ヒト)以外の哺乳類の第7頚椎の横突孔は形成されないが、ニホンザルではヒトと同じように横突孔が形成されるが、不完全なのかもしれない。
Fig.2   ニホンザルの後ろからみた第7頚椎 

他のニホンザルの第7頚椎を見た。????何と横突孔が左右とも全く形成されてない。
と云うことは、チンパンジーやゴリラでは横突孔がヒトのようにしっかり形成されているということだろうか?また、どうして第7頚椎の横突孔がイヌやシカでは形成されないのに、サルでは形成されるのだろうか?頭骨の大孔の位置と、歩き方とも関係してくるのだろうか?
興味深い問題が山積している。