「特定秘密保護法反対」

「特定秘密保護法」、「集団的自衛権」に反対します。憲法第9条をしっかり守りましょう。教育勅語の教材活用は間違いだ!

自由であっても、他人の生まれ、身体、性別、年齢、故郷、風習、宗教、民族、国を差別する、小馬鹿にする、冒涜するのは許されない。

原発不要・核廃絶


2008年11月18日火曜日

フクロモモンガ(Petaurus breviceps)

10月16日にアップしたフクロモモンガの晒骨ができた。
側面からみると、下顎の第一切歯がすーと伸びているのがわかる。
また、上顎の第一切歯も大きい。
モモンガという名前がついているが、ネズミ(齧歯)目とは全く違う、歯式をしているのがわかる。
ネズミ仲間では、第一切歯と臼歯の間には一本の歯も無い、つまり、第二・三切歯や犬歯が無い。
しかし、コヤツはなんだかたくさん歯が並んでいる。

見ていて、これはモグラ(食虫)目の歯とすごく似ていることがわかった。モグラの仲間もフクロモモンガのカンガルー(有袋)目も哺乳類の祖先から枝分かれした後もずーと祖先の形態を残しているのだ。
さて、上から見た頭骨を見ると、右の眼窩の上の前頭骨が陥没し、右の頬骨弓も欠如している。この個体はペット屋さんで飼育されている時に、何らかの大きな力で右目付近を強打されたために死亡したと思われる。

今月に入ってから続いていた不調も、かなり快復してきた。この半月は鼻水が酷くて血圧が高いという状態が続いた。鼻水を止める薬を内科でもらって飲んだがそれがまた聞き過ぎて、唇や歯茎などの口内炎となり、薬を止めて4日目、ようやく口内炎も落ち着き始めている。山にも行けず、アルコールを飲みたく無い日まであった。そもそもの不調の始まりは、走ったことにより、膝痛が生じたことだった。

週末は秋の丹沢サル調査である。参加者は14名。サルに会えると良いのだが、、、。

2008年11月16日日曜日

秋雨の日

早朝から秋雨が降ったり止んだりしている。
前の家の垣根から駐車場へはみ出している柿の枝においしそうな大きな実がついている。
ぼくがカメラを向けていると、車をとりにきた夫婦が大きな柿ですねぇーと感嘆の声をあげる。
小雨がレンズに落ちてくるので、すぐ戻ってきた。
前の家の持ち主は、この町内でも唯一の代々この地に住んでいる人である。
広かった土地は、切り売りしたのか貸しているのか駐車場やマンションとなっている。
我家の前はキャベツや大根の畑であったが、今は調剤薬局と駐車場となっている。
畑があった時は、畑を耕す時にはツグミやシロハラ、ムクドリなどがやってきてミミズやら虫などを啄ばんでいた。

田舎も都会も地面がコンクリートやアスファルトで覆われてしまった。
雨が降って地固まるなどということは無くなってしまった。
雨が降っても大地に雨は吸い込まれず、コンクリートやアスファルトの表面を流れて下水道へと流れていく。
地下水の減少は、このような雨が直接、下水、下水から河川へと流れるようになった事に一員がある。さらに、これのことは、豪雨によって地面に滲み込まない雨水は舗装道路や下水道を走って大洪水を起こす原因にもなっているのだろう。
日本のように雨の多い土地柄では、畑作地や森林が自然の水の循環システムを作り上げていたのだらから、再度、農業を復活させ、コンクリートで固められて死んでしまった地面を生き返らせるのが緊急の課題だろう。
特に、今は食の問題で我が国の農業が考えられている時だ。
政治はこの農業問題に対して、もっともっと表立った動きをして良いと思うのだが、、、。

2008年11月14日金曜日

動物園はやはり見世物小屋か?

今日は、上野動物園に学生を連れていった。
天気も良いので、幼稚園児の集団、小学生の集団、小さな子供と一緒の家族連れなど混んでいた。
これ以上に旭川の旭日山動物園の方が年間入場が多いなんてちょっと信じられないくらいだった。
ぼくは、学生たちに日本に生息する野生動物を見てもらい、動物の檻の近くによることで、その動物の性質や匂いも感じてもらいたいと思っていた。
正門から入園してすぐ案内地図をとってみたが、ニホンザルのいる場所を除いて日本の哺乳動物がどこにいるのか判らない。
案内のブースの女性二人に聞いてみた。
ニホンザルとニホンジカのことは場所をすぐに説明してくれた。ツキノワグマやヒグマのいる場所も分かった。
テン、イタチ、イイズナ、オコジョ、ノウサギ、タヌキ、アナグマ、カモシカなどいるかいないかも分からなかった。
ましてや、日本産のネズミ(齧歯)目や、モグラ(食虫)目、コウモリ(翼手)目の有無は聞く気にもならなかった。

日本に生息する哺乳動物を10種類以上展示しているのは、上野動物園に限らず日本の動物園では皆無と言って良いほどだ。
ニホンザル、シカ、カモシカ、ヒグマ、ツキノワグマ、キツネ、タヌキはもとより、リス、ムササビ、モモンガを含む小型哺乳類や移入種などの展示をして日本の野山の動物たちをゴリラやゾウ、トラのように身近なものにして欲しい。

2008年11月13日木曜日

春と間違えた?

寒くなってきたので、屋外に出していたベンジャミンゴムの鉢を部屋に取り入れた。
置いたところの床に毎朝直径5,6センチの水溜りができる。
今朝、この葉から水滴が落ちているのがわかった。
今、葉先に水滴がぶら下り、ちょっと上の方にもついている。
この上の水滴が下りてきたら床に落ちる。
この葉だけから水滴が落ちる。
部屋の中が温かいので、もう一度元気を取り戻したかのようだ。
時計を見て測ったら30分くらいで一粒、露を落とす。
この露、少しベタベタするので舐めったが甘くない。
これから、新芽でも出てきそうだ。
植物は温度や日照時間などにすぐ反応して正直だ。

2008年11月12日水曜日

人生100年にむけて!

2000年6月に丹沢で見つけたニホンザルのオスの頭骨である。
このオスは、前年まで、前脚、後脚や背がくの字に曲がって馬ノ背群について歩いていた。
木にも登り、走っている姿もみた。
恐らく、冬を越したが栄養不良で3月くらいにでも息絶えたと思われる。
推定、30歳近いかあるいは越えていると思われたオスである。
見ての通り、歯が酷い状態であり、上も下も咬合面が磨り減って歯根まで見えていたり、歯が切歯が上下とも曲がっていて小さくなっていたり、1本ずつ欠けている。
しかし、この頭骨ほど重く、分厚い骨でできたニホンザルの頭骨はもっていない。

今日、3人の知人から「喪中のための欠礼」のハガキが届いた。御両親が亡くなったようだ。皆、90歳を越えて亡くなられている。
我老母は91歳で、歩くのが精一杯で走ることなどできない。
我父も90歳で逝った。
お袋も親父も入れ歯の助けがあればこそ食事をたのしめる。
親父の火葬後の骨は僅かであった。お袋は親父以上に痩せ衰えているので、骨が脆くなっていることは明らかだ。
ヒトは、歯が全部無くても、内臓が衰えても、免疫が不全になっても、骨が崩れる一歩手前までいっても様々な助けによって生きていける。
野生のサルは、歯が欠けたり、磨耗したり、脚の関節が痛くて足腰が曲がってあるいても、骨は堅く充実しており、木に登ったり、走ることさえできる。
上の頭骨の持ち主のオスザルは恐らく前年の厳冬期にこの歯では樹皮を剥いて食べるにも歯痛が大変だったろう。食べられなくなって栄養失調で死んでしまったのだろう。野生ザルにとっては歯が命である。

人生100年だと云う。
ヒトは、野生ザルとはちがって、老人にあった食事を摂ることができる。
病気にさえならなければいつまでも食事を摂れる。
食事をとっても多くのの器官が機能しなくなる老衰がやってくる。
残り40年をできるかぎり外を歩き、若者に伝えるべきものをもつようにしたいものだ。

2008年11月11日火曜日

ネオテニー(幼体成熟)

下の頭骨は、ニホンザルMacaca fuscataの頭骨です。
左は1歳のアカンボウで、右は12、3歳のオトナオスのものです。
両方とも千葉県産のものです。アカンボウのものは野荒らしのため有害鳥獣駆除で射殺されたもので(散弾の痕が頭頂骨に二つはっきりわかりますね。さらに、三箇所穴が空いてます)、左のオスは、山中で死骸を見つけたものです(死因不明)。

私たちヒトの頭骨は、右のオトナの頭骨よりもずーと左のアカンボウの頭骨に似ていますね。
サルはオトナになるにつれて口吻部分が長くなってますね。

頭骨に限らず、ヒトの身体は毛が少なくてサルの胎児のようなものです。
このように、サルから見るとヒトはサルの幼児がそのままのかたちで成長し性成熟に達しているようなものです。
これを幼体(形)成熟(ネオテニー)というのです。
メキシコに生息している両生類のアホロートルは有名ですね。

2008年11月10日月曜日

サルとヒトの頭骨

昨日、友人から頂いた解剖学(骨学)の本を見ていて、え?本当?何故?となり、手持ちの解剖図書や本など他の3冊を調べた。
やはり、載ってない。で、ネットで検索した無いのだ。

サルや他の哺乳類の頭蓋骨にはあるべき骨がヒトにはないのか、胎児の時に消滅しているのかもしれない。
下は、屋久島で拾った、ヤクニホンザルMacaca fuscata yakuiの頭蓋である。まー、ニホンザルやカニクイと同じと思って良い。
①:前顎骨、②上顎骨、③頬骨、④前頭骨、⑤鼻骨と⑥はサルの仲間特有の眼窩である。
①~⑤の骨は他の哺乳類の頭骨にも当然ある。
しかし、ヒトの解剖学の本では、①前顎骨という記載が見当たらないのである。
ぼくは、学生に①前顎骨から出てくる歯を切歯といい、②上顎骨から出る歯で生え変わる歯を前臼歯、生え変わらない歯を臼歯、さらに①前顎骨と②上顎骨との境目に出てくる歯を犬歯と教えている。それは、いろんな哺乳類の頭骨を見ていれば誰もが気がつく。

ヒトでは前歯はあるが、胎児の時に上顎骨と縫合・合体したものと思われる。
ヒトでは、前顎骨、鼻骨、前頭骨、後頭骨が左右合体してしまっている。ニホンザルでは、鼻骨と前頭骨と後頭骨が左右合体し、他の哺乳類では、後頭骨が合体しているくらいである。

多くの哺乳類で左右の頭骨が縫合合体しているのは老齢化した個体だけである。
何故、他の哺乳類でもサルが左右の前頭骨や鼻骨が合体し、、サルよりもヒトの前顎骨が縫合合体しているのであろうか?
これが今、わからないことである。

2008年11月9日日曜日

眩しいナンテン

昨日は、午後2時から8時まで我家の居間で、専門学校の卒業生たちと鍋を囲んだ。
25歳の女性たちを直視できない。
彼女らの身体の中に何があるのだろうと思う程、みな光り輝いていて眩しい。
ニギヤカナに鍋が終わり、台所を整理整頓して、引き上げていった。

今朝は曇り空、隣の庭のナンテンの赤い実が輝いている。
たくさん輝いて鳥たちに見つけて食べてもらわなくては、彼らは子供たちを残していけない。
卒業生たちの眩しさも、生命としての自然の輝きなのだろう。

2008年11月8日土曜日

イヌ科Canidae3属の頭骨・後眼窩突起による同定

わが国には、ノイヌも含めてイヌ属Canis、キツネ属Vulpesとタヌキ属Nyctereutesの3属が生息する。
イヌ属はノイヌC. familiaris、キツネ属はキツネV. vulpes、タヌキ属はタヌキN. procyonoidesである。

関東地方にはこれらイヌ科の3種が、轢死体となっているのを目にする。

頭蓋骨の前頭骨から横に張り出た後眼窩突起(下図、〇で囲った部分)の形で3種を容易に区別することができる。
左から、イヌ、キツネ、タヌキである。
以下の3種の頭骨上面の写真からも容易に区別できますね。 皆、同じ大きさにしております。

















2008年11月7日金曜日

雑感


今日は、6時半に目覚めて、びっくりだ。
慌てて、階下に下り、顔を洗い、降圧剤を2錠飲み、トイレに入って、昨夜用意したバックの中身を点検し、家をでる。
金曜日、専門学校は9時に始まる1時限目、2時限目と授業があるのだ。
日本産の哺乳類の頭骨からみた分類と検索を2コマ連続してやり終える。
12時半になっている。
帰路はいつものように、飼育室をのぞき、動物たちに声をかける。左の動物を携帯でパチリ、可愛いヤツだ。こちらの話しが解かるかのように耳を傾ける。この動物を知っている人はこのブログを見る人ではいないでしょう。

駅まで行く途中で学生のカップルに合う。メシを食べに行くところらしい。今ハヤリのこの数ヶ月前にできたレストランに入る。すでに、先ほど教えたクラスの連中がいる。この専門学校は講師が学生と飲食を共にすることを厳禁にしている。なので、ぼくが入ったら学生たちがいたので仕方がない。

箸の持ち方を注意する。

電車に一緒に乗る。隣の男子が足を組んだので、ダメと注意!

次に足を前に投げ出したので、ダメと注意!

彼は地方出身だ、彼曰く。電車通学していいても、自分たち学生だけなので、ほとんどのことが許されたようだ。確かに、サル調査で地方のJRに乗ると行儀の悪い高校生や中学生が目立つ。

大人が乗らないので、注意する人がいないのだ。

いつも通勤電車の中で思うことがある。あー、この人もう5センチ右端に腰を動かしてくれるともう一人すわれるのに、この人は、持ち物は細いかばんだが横長になっているので、足の下か、棚に上げてくれるともう一人座れるにと思うことがある。

今朝は超満員のJRだったが、女性で自分の肩や腰などにちょっとでも触れると肘を立てて横腹を押し付けてくる人がいる。そういう女性の回りは隙間が空いている。隣になった人は酷い迷惑だ。自意識過剰としか思えない。

2008年11月6日木曜日

似ているがすごく違うイタチとマングース

右膝の状態が思わしくないので、この丸一週間仕事で外出するだけで、丹沢へは行けないので、骨を整理したり、眺めることが多かった。

写真の右と左では外見は似たような動物だが、一方はイタチ科のイタチであり、もう一方はマングース科のマングースである。
以前はマングースはハクビシンと同じジャコウネコ科とされていた。
左がイタチで右がマングースである。
真上から見るとよくにている。
しかし、マングースはイタチに比べて口吻部分が細く、後眼窩突起が発達しているのがわかる。

頭蓋の下からみた左イタチ、右マングースである。
イタチでは小さく同じ大きさの切歯が綺麗に並び、頬歯(小臼歯と大臼歯)の数が少なく、小臼歯が3本、大臼歯が2本である。一方、マングースは切歯は外側の第三切歯が大きく目立ち、小臼歯は4本、大臼歯が2本である。
前からみると、左のイタチより右のマングースの方が頭頂部が高くなっている。 さらに云えば、イタチの方が小さな頭骨であるのに下眼窩孔が大きい。下眼窩孔には神経と血管がとおり、上唇がマングースよりイタチの方が敏感であると云える。つまりイタチは獲物をヒゲで確かめているといえる。 真横から並べてみたものである。左イタチは平べったい頭をしているが、右マングースは頭頂部が盛り上がっており、後眼窩突起が伸びて頬骨弓と結びついて眼窩輪を形成している。これらのことから、マングースはイタチをはるかに凌ぐ大きさの脳をもっていることは疑いがない。眼でしっかり獲物を見て捕まえて生活していることがうかがえるが、イタチの眼はマングースに比べると劣ることは疑いがなく、ネズミのように素早く動くネズミを捕まえることはほとんど不可能であろうと思われる。ヒゲで確かめて死体を食べているのだろう。

植物写真家のisa氏が今朝のブログで述べているように、 オバマ氏に期待したい気持ちがあるのは何故なのだろう。

しばらく休養していたので、膝が回復してきた。ばんざーい!

2008年11月5日水曜日

鉢に着いてきたカマキリ

昨日の午前中、寒くなってきたのでラン鉢をぼくの部屋に取り込んだ。
先ほど、微妙に動くものが横目に入った。
振り向いてみるとカマキリだ。
腹が異様に大きい。
近づくと目というか顔をこちらにむけて、生意気そうな感じ。
ハエトリグモ君が捕まってしまうかもしれないので、摘もうとすると鎌を持ち上げる。
いよいよ生意気だ。
つまみ出す前に写真を撮った。
きっと、カマキリ特有の卵塊を庭木の枝にでも産み付けるのだろう。

サザンカとランタナ

隣の家のサザンカが咲いている。
釧路ではツバキは鉢植えにされて日当たりの良い場所に置かれて大事にされる。
ヤツデやアオキは、観葉植物として育てられる。
北海道生まれのぼくにとっては、「♪♪サザンカ サザンカ♪ 咲いた道、焚き火だ、焚き火だ♪ 落ち葉焚き♪♪」というメロディーと歌詞から遠いサザンカが咲く地への想いがあった。

サザンカをこの地に移ってきた時に、垣根として道路沿いに植えた。
しかし、初夏にチャドクガの幼虫が大発生して、垣根沿いを歩く人たちに迷惑を与えることから一本残らず引っこ抜いた。
以来、隣のサザンカが咲くとほっとした気持ちになる。
寒くなると、南国生まれのランタナは極端に元気がなくなる。
最近は温暖化のせいか日当たりの良い路地に植えられて冬を越しているものもある。
我家のランタナは北風が当たるところなので、鉢を南側に移動しなければならない。
ランタナはアフリカでも東南アジアでも暖かい所では、雑草のごとく生えて藪を作っている。

2008年11月4日火曜日

ザクロの実

前の家のザクロが今年もたくさん稔っている。

ザクロの木が目立つ時季は真夏とこの秋である。
真っ赤な花を盛夏に咲かせ、真っ赤に色づいた実を晩秋につける。
大学に入って始めて、このザクロの実を見た時は、子供の時みた道産子を思い出した。
その馬の片側の大腿部はヒグマの爪に大きく裂かれて、ジクジクした赤い肉が見えていた。
ザクロが晩秋に割れた様子は、まさに活きている動物の肉が引き裂かれたかのようである。

割れたザクロの中の実を一つぶ一つぶ食べたると、甘酸っぱい感触が口いっぱいに広がる。
今、このザクロは道行く人たちが皆眺める。

2008年11月3日月曜日

膝痛は他の動物にもあるの?

1973年2月、奥湯河原の天昭山野猿公園に出てきたT群のサル
2歳のチビが逆立ちしている。
コドモは身体が柔らかいので逆立ちも二足歩行も簡単だ。
早朝にウォーキングでは飽きたらないので、40分くらい走った。
で、その日以来、右膝が重苦しい。
痛いわけではない。
膝が重苦しいとしか言いようがない。
35歳になる前頃から、二日間連続の山歩きをすると下りが痛くなった。
膝が痛くならないように、サポーターを巻いたり、カルシューム剤を摂ったり、一般に流布しているサプリメントまで手を出した。
もちろん、効き目がなかった。
歩き方に気をつけ、ストックを両手に持って歩くようになった。
膝に悪い、ジョギングはアフリカから戻ってからはほとんどしなくなった。
学生たちとの釧路実習で二日連続して山歩きする場合は、調子が良くても抑えて登った。
が、最後の下りで飛び跳ねるように降り始めて痛くして苦しむことがあった。
以来、どんなに調子が良くても、ゆっくりと歩くように心がけている。

身体は腹の周りの脂肪がつき始め、パンツやズボンのバンドの痕がついて痒くてしょうがない。
ジョギングをして体重を減らすか、ビールや食事制限をするかに迫られ、ジョギングをすることにした。
なんと、1日目でダウンということだ。

サルも含む動物たちは膝が痛くなることがあるのだろうか?
ヒトは二足歩行をするようになったために、走ると体重が片一方の膝にのしかかる。
体重が少ない時は問題ないが、重い場合は大変だ。
70キロという体重が大腿骨と脛骨との膝関節を圧迫していることになる。

これから寒い厳しい冬を迎える。痩せた老猿は冬を越せず死亡する割合が高い。
今のぼくの状態では冬がきても野外で暮すわけでもなく、ぬくぬくとした家の中で食事をすることができるので、余分な体重を落としたい。

動物の身体の柄模様

下の動物たちは、4種ともネコ科の動物たちである。

数日前、築地書館から連絡があり、フジTVの「めざましテレビ」という番組にぼくを紹介するというものであった。

翌日、TV番組の担当者を名乗る人からの電話、「アニマル柄」が最近流行っているので、そのコメントをしてもらいたいとうのだ。

アニマル柄?こちらは何のことか判らず。

女性たちの間で、衣装やバックや靴や他の小物まで動物の毛皮の模様が図案化されたものが流行っているとのこと。

ん?ヒョウの柄模様のセーターやズボンを着たお嬢さんを思い出した。


で、ヒョウ柄模様だけでない。
シマウマ、キリン、ダルメシアンのイヌ、ホルスタインのウシなどが人気のようだ。

もちろん、すぐ断りました。

ぼくはサルの専門家であり、他の動物については素人なので、番組に適しているのは、動物園の飼育係か解説者の方々なので、そちらにあたるように云いました。

その夜に再び電話があったので、引き受けることになりました。
これらのネコ科の動物の毛皮模様は誰のものか分かりますか?

一番上の写真は、ウィキペディア(フリー百科事典)のある項目の写真をコピーさせてもらいました。
他の三枚は、矢部康一さんの写真の一部をコピーさせてもらいました。

今夜、お台場に出向いて何かコメント云わなければなりません。

ヒョウ柄模様の衣装とホルスタイン柄模様の衣装では見た感じが随分違います。
それにしても、アニマル柄なんて流行っているの?
流行るとしたら、何故?
これは、もう〇〇評論家でデマカセのことを言うことになってしまう。

2008年11月1日土曜日

誰もがこのような気持ちで!

雲山さんが紹介していた本を東京駅北口付近の丸善で買った。
イヌと意志が通じ合う。これはイヌを飼ったことがある人なら誰もが理解できる。
さらには、ハエともコミュニケートする話しまで読み進んでいくと、これは普段ぼくが子供の頃から野山で虫や草木に行ってきたことだと思った。

ぼくは作者のようにイヌやハエを敬愛するまでにはならないが、野生動物の調査・研究・観察にとっては、研究対象物に対する研究者・観察者の気持ちはこうなければならないと思っている。

ぼくは、タンザニアでのチンパンジーの人付けに失敗した。
(理由を、HPのマハレの中で書いているが、)その理由はチンパンジーたちが生活する森の中で、ニワトリやアヒルを、あるいはブク(アフリカオニネズミ)やカンガ(ホロホロチョウ)を殺して食べたことであると思っている。

森の動物たちはぼく等によって殺されるニワトリたちの悲鳴を聞いている。
山小屋付近の動物たちにとっては仲間を殺す人間たちを知っている。
動物たちの「噂話し」がチンパンジーたちの耳にはいったのだろう。
ぼくは、1年目よりも2年目、2年目よりも3年目になる程チンパンジーに会えなくなったのだ。
最初に、一人で森に入った時は、誰かに見られていると思って振り返ったらメスのチンパンジーがぼくを樹上から見ていたのだ。

我部屋のハエトリグモ君が、今朝、居間で一人で食パンを食べているとテーブルにピョンと乗ってこちらにきたので、「ここは家族の場だから、ぼくの部屋に戻りなさい」と言うと、床にピョンと下りた。

2008年10月30日木曜日

巨大なエビフライ

教え子であり、丹沢のサル観察し隊のメンバーであるK.Y.さんから巨大なエビフライをもらった。
先日、彼は然別湖(北海道)にナキウサギを見に行き、そこでエゾリスがチョウセンゴヨウのマツカサを食べるところを目撃し、その食痕であるエビフライをお土産に持ってきてくれた。

まー、この巨大なエビフライを見て下さい。
左のチッチャイのは湯河原の野生動物探検隊のtakeさんのフィールドで拾ってきた赤松のエビフライである。
左の上のものは、エゾリスが齧って半分に割ったチョウセンゴヨウのタネと鱗片の一部である。
チョウセンゴヨウのタネは、私たちも松の実として食べられる。
エゾリスはこの大きなマツカサをトウモロコシを食べるように横に持って食べているのをK.Y.さんはブログに載せている。

2008年10月29日水曜日

サルとウシとキツネの頭骸骨

今日、ロッカーのダンボール箱を開けてウシ(下北半島脇野沢で)の頭骨を眺めていたら、頭蓋骨を形成するそれぞれの骨の位置が異なるのに気がついた。
頭骨上の印: x:前頭骨、〇:頭頂骨、△:後頭骨
ヤクシマザルの頭骨:
サルもヒトも前頭骨はアカンボウの時にはすでに左右の骨が縫合している。
後頭骨は真上からだと見えない。
キツネの子供の頭骨:前頭骨は左右がまだ縫合していないが、頭頂骨は縫合している。後頭骨が真上からでも見える。
まだ若い ウシの頭骨:真上からだと前頭骨しか見えない。
後ろからウシの頭骨を見ると、前頭骨、頭頂骨、後頭骨がわかる。
サルとキツネ、ウシの頭骨を比べたが、キツネが哺乳類のオリジナルなものであり、サルやウシは特殊化が進んだ頭骨となっているように見える。
これらの頭蓋骨の比較は近いうちにホームページの方の載せたい。

2008年10月28日火曜日

不思議な親子関係

釧路の実家では、もう十年以上グッピーを飼いつづけている。
グッピーは熱帯魚であるが、水槽にはヒーターも水の循環装置もとりつけていない。
帰る時に、グッピーのオスとメスのペアーを持ってきた。

庭の睡蓮鉢に入れたら、メスが飛び出て死んでしまった。
オス一匹では可哀想なので、近くのお店でメスを2匹買ってきて、残っているオスと一緒にさせた。

グッピーは卵胎生であり、産まれた稚魚は親に食べられてしまうので、稚魚をすくって別の水槽に移した。
稚魚は70匹ほどにも増えた。

稚魚にも餌は1日に数度与えているが、あまり大きくはならない。
先日、少し大きくなったヤツを3匹、親がいる水槽に移した。
しかし、チビたちは親に追われ食べられそうになったが、うまく水草に隠れて逃げることができた。
翌日水槽を見ると、食べられずにいたチビを見つけたので、さらに5匹チビをいれてやった。
3、4日した頃、親の水槽の稚魚の様子をみると何だか随分大きくなったようにみえる。
1週間経った頃、家族の者が「お父さん、小さなグッピーを買ってきたの?」と云う。

チビが大きくなって尾の方が赤く色づいているのもいる。

随分大きくなるのが早いので、その理由を考えた。
稚魚がいる水槽は稚魚がたくさんいるのに狭いので、成長できない。
一方、親がいる水槽は大きいから、成長が早くなるのではないか?

専門学校に熱帯魚の先生がいるので、疑問をぶつけてみた。

なんと、それは「、、、、、、」であった。
これは、グッピーに限らず他の魚でも同様のことがあるようだ。
「、、、、、、」は何だとおもいますか?

2008年10月27日月曜日

スローロリス

ぼくが通っている専門学校の飼育室には、びっくりするような動物たちが飼育されている。
このスローロリスもその一つ。
この個体はどのようなルートでこの学校で飼えるようになったのだろうか?
ワシントン条約を含む野生動物の取引には抵触していないのだろうか?

この個体はケージに近づくとこちらにゆっくり近づいてくる。
動きがスローだが、ぼくの携帯ではこの程度の写真しかとれない。

ロリスの仲間は、サル(霊長)目の中のヒトやニホンザルを含む真猿亜目とは異なり、アイアイやキツネザルのような原猿亜目の猿になる。
アジアに生息する原猿は、このロリスの仲間とフィリピン・インドネシアの島々に棲むメガネザル(メガネザル亜目と分類され場合もある)の仲間がいる。
他の原猿はアフリカ大陸にいるガラゴ(ブッシュベイビー)の仲間と、他のすべてはマダガスカル島に生息する。

と、今日は夕方から呑み会が入っているので、3時限目の授業が終わったあと、学校の飼育室をのぞいたり、パソコン室でこうやってキーを叩いたりして時間をつぶしている。

2008年10月26日日曜日

秋の南山で

宮ヶ瀬湖北岸の南山で:
アカモミタケである。何故か杉林にたくさん生えていた。
豚汁にいれて食べる。
歯ごたえがしっかりしたキノコである。
オスのおいしそうなキジに出遭った。
コブシの独特の実が枝にぶら下っていた。
動物探しで山道を歩くのではなく、山の幸を求めて歩く山道はしぜんとゆっくりしたスピードになる。
ボタンヅルの奇妙な形をしたタネに目を留め、ヤマイモの蔓に大きなムカゴを見つけては手を伸ばしてそっと摘み取り、モクレンやコブシの実(タネ)のつき方の面白さに感動する。
山は文句無くぼくらに自然の素晴らしさを教えてくれる。

秋の実と花

昨日は「丹沢サル観察し隊」の人たちと、宮ヶ瀬湖北岸の南山にハイキング:
登りは杉林の中の道であり、コウヤボウキや近縁のカシワバハグマの肌色っぽいキク科の花が露に濡れていた。
1時間くらいで登れたので、帰路は林道に降りることにした。
途中で、アカモミタケを収穫しちょっと潤った気持ちになる。
林道にでる。
ガマズミの赤い実や野バラの赤い実が眩しい。
T.Y.さんがサルナシやアケビを見つける。
たくさんなっているが、どれも高いところなのでなかなか実を取ることができない。
しかし、意を決して前日の雨に濡れたブッシュに入り、アケビの蔓が絡まっている枝を下げて、少しだけ取ることができる。
教え子の学生たちに味あわせてあげようと思ったが、、、、。
さらに、アケビも見つける。
これはちょうど食べ頃だ。タネの回りの白い部分が透明になりかかっている。
この林道は一般車両の通行が禁止されていたので、気持ちよくあるくことができた。
駐車した「津久井町鳥井原ふれあいの館」で野菜などを買う。
採ったアカモミタケも売っている。
お昼を水沢の河原でとる。
昼食後、松茸山への階段を登ると良い香りが漂っている。
ヒイラギが白い花を咲かせている。
花の形やつき方はキンモクセイに似ている。
香りは春のイボタノキやライラックの香りにも似ている。
ヒイラギがこんなにも真っ白な清楚な香りの花をつけるとは、、、、、、。
キンモクセイ、ヒイラギ、ライラック、イボタノキはどれもモクセイ科である。

2008年10月23日木曜日

ワカサギ?の群れ

丹沢実習で:
三叉路でバスを降りて、吹風トンネル・宮ヶ瀬霊園を過ぎたところの橋の上から宮ヶ瀬湖をのぞくと、魚の群れが不思議なかたまりとなって移動している。
こういう魚の塊は、カワウやヤマセミたちも気づくだろうに、この魚たちは不思議な生き物のように形を変えて、水面近くを泳いでいる。 ぼくらは、橋の上から小石を投げたが、魚たちはその動きを止めず一塊となって右に左に移動する。岸辺の方に移動していくようなので、ぼくらも橋の上に荷物をおいて岸辺までおりる。

しかし、上からはよく見えたのに岸辺からは光の屈折のためか見えない。
ただ、魚の群れがいる辺りの水面にさざ波が立っているだけ。

岸辺の浅瀬にはヨシノボリのチビが底に張り付いている。

水面から岸に目をやると、たくさんのテグスや仕掛けや竿までが捨てられている。
この岸辺を歩く鳥や動物たちには迷惑なシロモノだ。
おそらく、何羽のもの鳥がテグスに足を絡めたり、針に刺さったりしているのだろう。
しかし、何故テグスや針、浮きや竿までが捨てられるのか?
ぼくの子供の頃は、針が川や沼のゴミか何かに引っかかると、12月の凍るような川の中までもパンツ一枚になって、引っかかった針を外しに水の中に入ったものだ。
そのくらい、針などの仕掛けは大事なものだった。

人が裕福になると、開発と言う名の自然破壊で野生鳥獣にとっては棲みづらくなるばかりでなく、釣り人のような自然愛好者までが、野生鳥獣を苦しめていることになる。

上の写真のテグスはほんの一部である。
学生たちは、テグスなどを拾い集めて持ち帰る。

2008年10月22日水曜日

オナモミ、久しぶり!

丹沢実習から:
帰路、セイタカアワダチソウが群生しているそばに、オナモミがイガイガの実をつけていた。
この5、6年、否10年以上会っていなかった植物だ。

植物写真家の鈴木庸夫さんが、ブログにソナマツムシソウに久しぶりに出会った喜びを載せておりました。
植物との出会いは何故か、初恋の人との出会いのようで、久しぶりに会うと懐かしさがこみあげてきて声をかけてしまう。
「お前、ここにいたの!、、、、、、、、、、。
オナモミはメナモミと対にして学生の頃、覚えた植物であり、遠い二十歳前後の頃のことが、、、。