2010年6月30日水曜日

ヘビイチゴ属Duchesnea

ヤブヘビイチゴである。
果皮とその果肉の果皮に近い部分も赤いが果肉は白い。
黄色の花が咲いて赤い実をつける
ヘビイチゴという名は子供の頃から知っていた。
子供の頃は白い花の食べられるイチゴと
黄色の花のイチゴを明確に区別していた。
ヘビイチゴの果実は食べても甘くないだけで、毒ではない。
実を4、5個取ってきたので、1個を潰して種子を洗った。
キイチゴ属やオランダイチゴ属の種子に比べると、非常に小さい。
このヘビイチゴの果実を動物たちは食べているだろうか?
これからまだまだ調べたい種子があるし、昆虫も知りたい。

2010年6月29日火曜日

こんな所に!

先日、我が家の駐車場と道路との隙間にサフィニアが咲いているのをお知らせした。
サフィニアが花をたくさんつけ始めた。
目を移すと、
塀と側溝のコンクリートの間にネジバナが咲いているのを見つけた。
ここは我が家の前が調剤薬局なので、けっこう車が通り駐停車する場所でもある。
それにも関わらず、花を咲かせたネジバナに感激だ。
連れ合いに話すと、彼女も気がついていて、掃除をしていて引き抜こうと思ったが、
ネジバナだと分かったようだ。
なんだか、急に蒸し暑さで寝苦しくなってきた。
大好きな季節の一つの夏だ!

2010年6月28日月曜日

タヌキのタメ糞に集まる糞虫たち

丹沢実習の続き:タヌキのタメ糞
今回の実習では、タヌキの新鮮なタメ糞が目についた。
いずれのタメ糞にも数種類の糞虫がたくさんあつまっていた。
これは、虫たちが糞を土中に運んでいった状態である。
表面の糞や土がうごめいている。
下辺に見えるたくさんある黒っぽい丸い塊はサクラの種子である。
つまり、このタメ糞はサクランボウを食べて排出されたものだ。
これは、サクラの種子のタメ糞の上に非常に滑らかな糞をしている。
この滑らかな糞の内容物はヤマグワの種子からなる。
タヌキはヤマグワの木の下に落ちた桑の実を拾い食いしたのだ。
で、コガネムシの仲間の糞虫と頭が赤い平べったい糞虫がいた。
ぼくらは、この赤い頭の平べったい糞虫に
「ウンコボタル」と命名したが、和名が知りたい。
クリックすると拡大されます。注意!リアルですよ。

2010年6月27日日曜日

フィールドサインとしての食痕と掘り穴

丹沢実習の続き:糞をのぞくフィールドサイン
木の根の樹皮が食われている。木にたくさん付着していた毛と歯型からカモシカと断定する。
が、この樹種を確認していなかった。
アナグマが巣穴ように掘ろうとしたものだが、途中で止めたようだ。
樹皮が剥かれて食べられたあと、歯型からカモシカと断定。
樹種はダンコウバイである。ぼくらも樹皮を剥がして形成層部分を舐め、齧る。
甘いような味である。苦くはない。
これは、ミヤマシキミがシカかカモシカに食べられた痕だ。
はでに穴を掘り、土を掻き出した跡を見つけた。
アナグマである。
直径20センチくらいの穴を開けており、すぐ右に曲がっている。
アナグマは、何代にも渡って親子で生活し、いくつも出入りする口をつくる。
これはイノシシが土壌動物を探して掘り起こしたものだ。
今回の実習で出会った哺乳類は、カモシカと物見峠をすぎてからシカのメスグループに出会った。
哺乳類のフィールドサインは、さらに糞としてテン、イタチ、タヌキ、ハクビシンがあり、クルミやマツボックリのリス食痕、モグラの塚はいたるところにあった。

初夏のキノコやツチアケビ!

25日(金)の丹沢実習の続き:
土山峠から辺室山までの道沿いにチシオハツあるいはドクベニタケがぽつぽつとでている。
この両者を区別できないが、食べられる。が、美味しくもないので取らず。
ヤマドリタケの幼菌だ。3枚撮ったが、なぜか全てピンボケだ。これはゲット、お昼のインスタントラーメンに入れよう。
コナスビの黄色でかわいい花が咲いている。
辺室山をすぎて「祠の分岐」でお昼にする。
先日、動物園の人たちと来たときに見つけたマツオウジがたくさんついている。
一つを落として、ラーメンの具とする。
ヤマドリタケやマツオウジを学生たちに味見させる。
マツオウジは苦いといってみな吐き出す。
ラーメンの汁の味も苦くなった。これはよほど湯でこぼさないと美味しく食べられるキノコではない。
アオダイショウの幼蛇だ。
アオダイショウの幼蛇にまた出会う。
こいつは、生意気にもむかってくる。
前後するが、ツチアケビを辺室山の山頂前の登りの斜面で見つける。
今週末にはシンビジュームのように大きな花を咲かせるのだろう。
学生たちに、ヒル取りをやらせる。
3人ともワーワー言い合いながらヒルを取っていた。
ぼくの足には血を吸う前のヒルが一匹いただけだ。
ぼくのスパッツは飽和食塩水を長年にわたって噴霧してきているので、ヒルは足についたらそのまま落ちる。しかし、今回は、左腕の時計バンドのところをヒルにやられ、手やズボンが血だらけになるまで気がつかなかった。ぼくの血を吸ったヤツは腹一杯で、自ら離れていったようだ。時計をしているところだったので、気がつかなかったのだ。
今、吸い付かれた部分の左手首一体が赤く腫上がっていて、しかも痒い。

2010年6月26日土曜日

探して出会ったカモシカの子供!

梅雨の中休みになるだろうと、前日に今日の丹沢実習決行をメールでながす。
7時半までに本厚木駅前、3人集合、残りの3人は残念ながら欠席。
土山峠でバスから降りて、しばらくヒル対策を指示していて、さー、出発と
歩こうとしたら、軽のワンボックスカーがスーっと寄ってきた。
isa隊員であった。何故か、二人とも恋人にでも逢ったかのようにニコニコ顔になってしまう。
isa隊員が撮ってくれる。
isa隊員は伊勢沢林道に向かうとのこと、
今日の丹沢実習は土山峠・辺室山・物見峠・煤ヶ谷コース。
水曜日に風邪をひき、今日は最悪のコンディション。
しかし、大汗をかくと治るので、頑張ることにする。
幸い、足腰はだるくなく、頭が痛くぼーっとしているのと、咳と鼻水だけ。

今日は人数が少ないので、お喋りをしないで動物を見つけようと話す。
辺室山を越え、以前カモシカに出会った鞍部のところで、
「こういうところにカモシカやシカあるいは
ノウサギの赤ちゃんがじっとうずくまっているんだ、、、!」
ぼくは、登山道から外れて様子をうかがう。
Kageさんが「いた!」、ぼくが「どこ?」、Ogu君が「イノシシかな?」
Take君はすでに一眼レフを構えている。
皆、カメラで撮ったり、携帯で撮ったり。
今年生まれのカモシカか?産毛で覆われている。
10分くらい上のポーズで動かない。
学生3人は静かに彼に寄っていく。
ぼくは咳をしながら見ている。
尾根上の上から回ったOgu君にカモシカは反応し始めた。
正面からゆっくり近づく二人をみたり、落ち着かない。
短い角がかわいい!
とうとう、凝らえ切れなくなって下へゆっくり下りていった。
そこで、ぼくは学生たちに戻って来い!と声を張り上げる。
この子供カモシカ、肩高が5,60センチくらいであった。
こんなに柔らかそうな毛で覆われているんだ。
少ない人数で、お喋りをしないから出会えたのだろう。
動物たちのさまざまなフィールドサインがあった。
帰りは、煤ヶ谷に着く前に堰堤で、先ずは足についたヒル取り、沢の水で顔や手を洗い
堰堤のコンクリートの上で昼寝30分。これが最高だった。

2010年6月24日木曜日

クワの実を一番たくさん食べた日

今朝は目覚めたのが5時、なんだか少し咽喉が痛い。
昨夜は、横浜で慶應商の動物行動学の教え子が中心になって活動している
「のんぜみ」の飲み会に参加した。二次会まで付き合ったせいで、頭も重い。
しかし、外は陽が差している。
水を飲み、パンと牛乳で朝食として、丹沢へ向かう。
クサイチゴを探し出すために伊勢沢林道を目差す。
車を走らせながら、今日は「頭骨コレクション」を清川村の二人に渡たそうと思う。
isa隊員の家のポストにビニール袋にいれた本を落とす。
清川村図書館はまだ早いので開いておらず。

伊勢沢はもうすっかり夏の装いだ。
ヘビイチゴの赤い実がいたるところにある。
いくつかゲットする。
オニシバリが赤い実をたくさんつけている。
赤くて、見た感じがオンコ(イチイ)の実のようで甘そう。
で、潰して舐めてみる。
お世辞にも甘いとは云えない代物だ。
でも、動物は食べるかもしれないと思い、3個採ってくる。
今まで、クワやキイチゴの種子を見ていたので、
とても大きく感じる。
                
今日は、伊勢沢林道周辺や尾根上のヤマグワの果実をたくさん食べた。
おそらく食べた量としてはラーメン丼一杯くらいは食べたろう。
大満足だ。
帰路、図書館に寄るがやまぼうしさんは居なかった。

2010年6月23日水曜日

Rubus phoenicolasiusウラジロイチゴ


昨日、お昼休みのとき専門学校付近をうろついたら良い匂い、、、、
匂いに誘われるように辺りを見渡したら、民家の玄関前にクチナシの植え込み。
白い八重の花がいくつも咲いている。
クチナシの季節なんだ!帰ったら我が家の近くの家の庭のクチナシの花を写真に撮ろう!

帰宅後、すぐ付近を歩き回るが、クチナシの香りがしない、
公園に行っても匂いも花も見当たらない。
すると、公園の斜面の植え込みの中に、ウラジロイチゴ(エビガライチゴ)が大きく、赤黒い果実をつけている。
まず、一番美味しそうなのを口に放り込む。甘酸っぱい、モミジ、ニガ、クサイチゴの甘さと違う。
そうだ写真だ!と写す。
きっと、鳥たちが食べてウンチをしたのだろう。
回りを見回すと、あるある、たくさん生っている。
誰も採らないんだ!
保育園や幼稚園の子供たちに摘ませてあげたいくらいある。
するどい棘がたくさん出ているのが良い。
果実を洗って種子を撮る。Rubus属特有の種子の形状をしていた。
モミジやニガイチゴの種子よりも一回り大きい。

2010年6月21日月曜日

子供には立ちション!

     日曜日も学校だった。
このところ専門学校では、土・日と高校生向けのチャレンジキャンパスが行なわれている。
高校生向けに話しをしなければならない。

子供の数が減少してきているので、学校関係は必死に生徒や学生を確保しようとしている。
チャレンジキャンパスにやってくる子供たちはいろいろだ。
学校の様子を見にきただけ、友人についてきただけという者から、
先生の話し方教え方を見て考えよう、学校の雰囲気をみて考えよう、
中には、この学校のこの専攻に決めているという者までいる。
反応の良い子供ならば、話しているだけで楽しくなり、時間を忘れてしまう。
花も育てたことがない。金魚やメダカも飼ったことがない。
野山をハイキングしたことがないという者も多い。

さまざまな住宅事情、家庭環境で育った子供たちだが、共通していることがある。
それは、木に登ったことがない、野山を駆け巡ったことがない、川で雑魚獲りをしたことがない。
それは、公園や学校では「木に登るな!」、近くの川や湖では「危険につき入るな!」とい看板があり、それを学校や家庭でも指導している
そのために子供たちは野外遊びができなくなっているんだと思っていた。

しかし、そうではない。
「禁止」の看板のせいだけではないのだ。

最も大きいのは「おしっこ」を野外ですると「犯罪だ!」
という意識が子供にあることだとわかった。
今の学生たちのほとんどは「連れション」や「立ちション」をしたことがない。
「連れション」から生まれる仲間意識を知らない。
「立ちション」から生まれる開放感を知らない。
仲間と一緒に並んで野原でオシッコすることは「違法」で「犯罪」だ考えている。

どうだろうか?
小学生までは屋外での「立ちション」を認めてやったらどうだろうか?
どこでも「立ちション」ができるとなれば、川遊びも野山での遊びももっともっと増えてくる筈だ。

子供たちに断崖から谷底に向かってオシッコをする気持ちの良さを味合わせてあげたい。
あるいは、真っ白な雪の上にオシッコで字や絵を描く楽しさを開放感を味わってもらいたい。

2010年6月19日土曜日

「頭骨コレクション」がでました!


築地書館から「頭骨コレクション」がでました。
今朝、出版社から宅配便で送られてきました。
書き始めてから随分かかったかなぁ~?
200ページちょっとの本です。
時間がかかっただけそれだけ良いものになったかな!っと思っております。
書店での発売は来週からのようですが、アマゾンでは売り始めているようです。

書きたいことがたくさんあっても出版社の意向もあり
好きなようには思う存分書かせてもらえませんでしたが、、、。
ともかく出たのでほっとしております。
皆様には頭骨や死体をいただいたり、お世話になりました。
これからも宜しくお願いします。

2010年6月18日金曜日

オランダイチゴの種子の形

昨日、買ってきた美味しそうなイチゴの種子を洗ってみた。
バラ科のキイチゴ属Rubusのモミジイチゴやニガイチゴの種子とは異なっている。
クワの種子と似ている。
クサイチゴも小さな木本でキイチゴ属なので、先日、仏果山直下で
ビーズが入っていたハクビシンの糞の小さな種子はisa隊員やk-ta隊員が考えるように
クサイチゴの種子の可能性が強くなった。
フユイチゴやクマイチゴなどの種子も採種したい。

クサイチゴが大量に生っているところは伊勢沢林道沿いにある。
仏果山付近にも一面クサイチゴ畑のような日当たり斜面があるのだろう。

2010年6月17日木曜日

クサイチゴを探して!

クサイチゴを求めて、境川沿いの土手を見て歩いた。
キマダラセセリがとまっている。
今度はスジグロチョウが吸水中
さらにシジミチョウの仲間だ。同定できず。
さらに、このハギも同定できず。
さらに歩いていくと、20分ほど通行禁止だと消防関係者。
上にはヘリが旋廻し、煩かったのはこのためだとわかる。
横浜市と藤沢市との合同救助訓練のようだ。
訓練の様子を撮ったが、写真を見ると横浜市側にいる消防関係者も写している。
意気をそがれたので戻ることにする。
スーパーでイチゴを買う。
このイチゴの種子意外な形状をしていた。

節足動物の外骨格だけのテン糞の中身

土曜日の仏果山直下の登山道で拾った節足動物のテン糞:
持ち帰って水洗いした。
なんと、ムカデだ!
鉛筆の太さほどもあるような大きなムカデを食べたものとおもわれる。
他は見られない。クリックすると大きくなりますが、、、。
テンは大きなムカデにかぶりついてムシャムシャと飲み込んだのだ。
しかし、外骨格や足などのキチン質部分は消化できず。
内臓部分を消化しただけなのだろう。
ぼくらヒトも、イナゴやテッポウ虫を食べてもそうなのだろう。
あるいは、サワガニの唐揚げを食べたら、甲羅や足などの外骨格の大半は
糞として排出されてしまうだろう。

哺乳類で節足動物の外骨格を消化できるものはいるのかな?
話しは、変わるが、テンやタヌキがネズミを食べたとしたら、骨は消化されないで
糞として排出される。
アフリカで見つけたハイエナの糞は、これ全て石灰を固めたようなものである。
糞の中身は骨の欠片も見つけられない。
乾いた糞は粉々に砕ける。
彼らは巨大で頑丈な顎(あまりにもデカイ頭骨なので持ち帰りを断念)で、
骨をことごとく噛み砕き、骨を作り上げている軟組織を分解・消化している。
昆虫を含む節足動物の外骨格を消化できる哺乳類はいるのだろうか?
知りたいものだ。

2010年6月15日火曜日

モミジイチゴとニガイチゴ&?イチゴ?の種子の比較

take隊員がハクビシンの糞に一票とした
サクランボの種子とビーズの下の種が大量に混じっていた。
モミジイチゴの方がニガイチゴの種子よりも少し大きく見える。
しかし、混ぜるともう分離はできない。
上の写真の種子はモミジやニガよりも明らかに小さいのが解る。

丹沢山塊に生育している植物の種子標本を作らなければモノを語れない。
その前に一眼レフのカメラが無ければピンの合った写真が撮れない。

2010年6月14日月曜日

糞の内容物から出たビーズ玉


土曜日に仏果山で見つけた糞。
テン糞?それともハクビシンの糞?
長者屋敷キャンプ場でハクビシンの死体を見つけてから、今、混乱状態。
これを採集してきて水洗いした。
内容物はサクラ(種同定できず)の果皮つき種子と下の種子であった。
拾ったときには桑の種子くらいに思っていた。
しかし、洗ってみるとモミジイチゴやニガイチゴの種子に似ている。
しかし、それらよりも一回りも小さい。
今の時季の果実でこのような種子をもつものは、何だろう?
さらに、この糞の中に、下のビーズ玉が入っていた。
これは、動物に食物と一緒に食べさせて、その消化から排出されまでの時間を測定したり、
動物の行動範囲を測定するのに使われるものである。
今では発信機を装着して行動域を調べることが多くなっているが、
このようなオーソドックスな方法で調査・研究している人たちに好感が持てる。
ぼくは、ビーズ玉よりもイチゴの仲間の種子と思われるものを知りたい。
なお、この糞は、仏果山から土山峠へ向かう途中の「危険な細尾根」で見つけた。

2010年6月13日日曜日

学生との仏果山


湘南台駅西D出口を6時半にでる。今日も快晴だ!
7時半には大棚沢駐車場に着き、仏果山登山口から登る。
ヒル避け用の溶液は空であった。
が、登山道は乾いていてヒルは見当たらず。
一応、飽和食塩水を噴霧。

ところどころにタツナミソウが咲いている。
二組の登山者夫婦に追い抜かれる。
高取山に向かう。ヤマツヅジが満開である。
サクランボなどの果実の種子が剥きだしたテン糞が
これみよがしに転がっている。
高取山の展望台に上がる。
中年夫婦が走りながら登ってきて、駆け下りていく。
スイカズラがたくさん咲いている。一枝を折り取って学生に渡す。
その匂いに満たされ、
折口を濡らしたティッシュにくるみビニール袋に容れる。

記念撮影とした。二人ともなんとなく緊張しているスタイルだ!
靄っていて見晴らしが良いわけではないので、仏果山へ向かう。
頂上直下近くで節足動物の外骨格だけのテン糞を見つけゲットする。
仏果山の休み台には何人もの登山者がいる。
今日は、暑いので皆水を飲み、汗を拭いている。
見晴らし台に登る。風があり気持ちが良い。
足下には、アオダモ?の赤紫色の果実が、、、、。
まだ、10時半なのでお昼には早いので、山頂を後にする。
このコースでは一番危険なところに出る。
カナウツギの花穂?蕾?それとも花が終わった後なのか?
太いロープがある急斜面で、
彼女がずるずるとゆっくり愛甲町側に落ちていく。
ぼくは、黙ってそれをみている。
なんと彼女はカメのようにゆっくりした動作である。
滑り落ちないように頑張っていることがわかる。
慌てて、彼女の手を掴み、引き上げる。
自分は動作が緩慢である。鈍いという。
「え?まさか?」という思いで彼女を見る。
ズボンもブラウスの胸元も乾いた土まみれである。

これ以降、後ろの彼女に注意を払うことにする。
いくつものテン糞があり、途中の休み台でお昼にする。
お昼を食べて、話しながら歩いていくとジムグリである。
土山峠と経ヶ岳への分岐で休んでいると、またも走って登ってきた登山者。
湿ったところでヒルにやられたようだ。右足の靴下が赤く滲んでいる。
土山峠に下りて、強い日差しの中を大棚沢駐車場まで、
途中で、何人ものジョガーが通り過ぎる。
不思議な山歩きであった。