「特定秘密保護法反対」

「特定秘密保護法」、「集団的自衛権」に反対します。憲法第9条をしっかり守りましょう。教育勅語の教材活用は間違いだ!

自由であっても、他人の生まれ、身体、性別、年齢、故郷、風習、宗教、民族、国を差別する、小馬鹿にする、冒涜するのは許されない。

原発不要・核廃絶


2015年12月21日月曜日

テンもマメガキばかりを食べている。  The martens also are eating only the fruits of Mamegaki "date plum".

先週金曜日18日の丹沢実習で、見つけたテン糞10個は、ほぼ全てマメガキの食べたものであった。2個だけサルナシの種子が少数混じっていた。

10:59、テン糞①
マメガキ種子・果肉・果皮
 11:01、テン糞②
マメガキ種子・果肉・果皮、サルナシ種子
 13:00、テン糞③
マメガキ種子・果肉・果皮
 13:03、テン糞④
マメガキ種子・果肉・果皮
 13:07、テン⑤
マメガキ種子・果肉・果皮
 13:13、テン⑥
マメガキ種子・果肉・果皮
 13:14、テン⑦
マメガキ種子・果肉・果皮、サルナシ種子
 14:44、テン⑧
マメガキ種子・果肉・果皮
15:28、テン⑨
マメガキ種子・果肉・果皮
 15:29、テン⑩
マメガキ種子・果肉・果皮
以上のように、全10個のテン糞がマメガキの種子、果肉と果皮が含まれ、2個にサルナシの種子が5,6個と少し入っていた。そんあサルナシの種子が入っている糞槐もほとんどマメガキの種子と果肉・果皮よりなっていた。
下のルート図は、テン糞①~⑩を見つけた場所を示しているが、御殿森ノ頭付近の2個、湖岸沿いの③~⑦の5個、さらに堤川林道で1個、湖岸道路で⑨、⑩の2個いずれもマメガキだけを食べたような糞をしていた。僅かに、②と⑦で見つけた糞にサルナシの種子が少数個入っていた。
①~⑥はタヌキ糞があった場所である。タヌキ糞にシカの毛が多数混じっていた。
シカの死骸が堤川かハタチガ沢の上流部に転がっているのかもしれない。
このルートでマメガキが生っているのを見たのは堤川林道沿いだけであった。
今年も、あと10日だが、そんなに寒いとは感じない。
野生動物たちは、雪も積もらない剥き出しの林床で秋と同じような食物を求めることになる。
ネズミやノウサギの個体数が減少していると思われるので、テンたちは今年も厳しい冬を迎えるのだ。

2015年12月20日日曜日

タヌキはマメガキを食べている。  Racoon dog eat date plum.

今日は、朝起きてから2時過ぎまで、例のBSフジの正月2日7時からの「北限に生きる」の仮原稿に赤を入れ、それをメールで編集者に送付した。が、送られてきた画像は全部見通していない。原稿に照らし合わせながら見たら、半日では到底終わらないだろう。

一応、ほっとして我が家のユズを近所に配るために採った。連れ合いに近隣4軒に4、50個ずつ配ってもらった。それでもまだまだ生っている。ユズ採りを終えて、糞洗いをする。今冬は温かいので手がかじかまない。

取り敢えず、タヌキ糞だけを取り出して洗ったが、タヌキ糞①が見当たらない。きっと、テン糞のところに混じっているんだ。
                表:12月18日の丹沢実習で拾ったタヌキ糞の内容物
①~⑥はタヌキ糞の番号、下に時間と番号とともに写真をアップした。
マメガキDiospyros lotusの種子・果肉・果皮が5つ調べた内の全てから出てきた。12月10日の唐沢峠付近ではカマツカやヤマブドウの種子・果肉・果皮が混じっていたが、同じ東丹沢山麓なのに食べているものが違っている。これは標高の違いによる植生の違いがタヌキの食性に表れているんだ。
また、シカかイノシシの毛を思われるものが大量に⑥に入っていた。今の時季なので、間引きのために撃たれたシカが逃げおおせたが猟犬が見つけられない所で死にタヌキの餌になったのだろう。

10:16、タヌキ糞①
 11:30、タヌキ糞②
マメガキ種子・果肉・果皮
 11:34、タヌキ糞③
マメガキ種子・果肉・果皮、サルナシ種子・果肉・果皮、透明ゼリー状不明物、単子葉イネ科葉片7センチ、甲虫外骨格・脚
 12:21、タヌキ糞④
マメガキ種子・果肉・果皮、昆虫脚
 12:25、タヌキ糞⑤
、マメガキ種子・果肉・果皮、膜翅目ハチ2匹
 
 14:10、タヌキ糞⑥
マメガキ種子・果肉・果皮、サルナシ種子、哺乳類(イノシシorシカ)毛、昆虫翅・脚、節足動物幼虫抜け殻

2015年12月19日土曜日

丹沢実習のルート   The route of Tanzawa outdoor exercise.

下の地図のルートは昨日、丹沢実習で歩いたルートだ。
途中でGPSのスイッチをONにしたので、この地図上では14.5キロ歩いた。しかし、バス停から歩いているので、実際は15.5キロは歩いたことになる。
赤線のルート上の①~⑦は地図下の写真の番号である。
他のウエイポイントの大半がタヌキ糞やテン糞の位置だ。これらの糞については次回にアップしたい。
9:41、①尾根にとりついだY君とK君。
①両君が見つけたカモシカの角砥ぎの痕。Y,K君へ②の位置が平らになったところ。
 11:14、③御殿森ノ頭で、これからこの尾根を下る。
12:13、途中でM君が見つけたリスの巣材のほぐされた杉皮。
12:35、尾根を途中から斜面をトラバースしたところにある祠。
13:33、④大きなミミズの写真を撮るM君。
13:56、⑤ハタチガ沢林道終点で、これから一気に宮ケ瀬尾根に登る。
14:42、⑥堤川林道でマメガキを見つけて、食べてみる。皆、これは動物の食料だ!渋い!
14:49、⑦アオツヅラフジの果実を見つけたのでアンモナイトのような種子の形を見てもらう。



鮮やかな紅葉!  The beautiful autumn leaves.

昨日は丹沢実習であった。
終点の宮ケ瀬で下りて、早戸川林道を歩く。何組もの中高年のバードウォチャーたちが三脚と大きなレンズを持って歩き、また鳥を撮っている。
ぼくらは静かに、邪魔にならないようにして歩かなければならない。

この日の実習は前回に引き続き、決められたルートを学生主導で歩いてもらうものであった。
ぼくが付き添った班は、汁垂隧道を過ぎて、金沢橋のところから春ノ木丸南ルートへの尾根を登る。
北からまっすぐ登ってきた班と合流し、御殿の森へ、ここから旧登山道を下って県道70号に出て、ハタチガ沢林道を詰めて、宮ケ瀬尾根に登り、そこから下って堤川林道に出て土山峠で、バスに乗った。
下の紅葉はハタチガ沢林道の途中で、山側斜面にあったものだ。

2015年12月17日木曜日

山形県と丹沢のテンの食性の大きな違い  Big differences of marten's food habits between Yamagata and Tanzawa.

先週木曜日に不動尻・唐沢峠付近を歩いた時に拾ってきたテン糞をようやく庭の水道で洗った。
12月に入っているのに、水で手が凍えることもなかった。

先日アップしたタヌキ糞やアナグマ糞はヤマブドウやカマツカ、サルナシの果実を食べていた。
たくさん採ってきたテン糞の大半にカマツカの種子が入っていた。
他に、サルナシ、ヒサカキ、マメガキとなり(下の表を参照)、20個の糞の中で、4分の1に直翅目の足や翅、産卵管が見つかり、さらに10分の1の2個に甲虫の外骨格や脚、翅が混じっていた。
20個糞中で⑱だけが果実を食べていなく、直翅目だけの内容物だった。
稜線上や登山道上にはカマツカの赤い実が落ちており、樹についているのは少なかったので、
林床に落ちたカマツカの実をタヌキと同じように食べていることが判った。
先々週、山形県の「テンの冬期の食性」大津正英、1972、応動昆)を専門学校の授業の教材として使った。捕獲したテン51個体の1968年12月から72年2月までの3猟期の胃内容物を調べたものだ。
これによると、胃の内容物として、
鳥類:ヤマドリ(個体13個体の胃に確認)、ツグミ(1個体)、ホオジロ(2個体)
哺乳類:トウホクノウサギ(18個体)、ニッコウムササビ(1個体)、ヤチネズミ(2個体)
植物質:カキ・果実(6個体)、サルナシ・果実(1個体)
空胃(胃の中に何も入っていない):8個体
という結果であった。
皆さんも御存知だと思うが、ぼくがアップしている丹沢山塊のテン糞の内容物とは大きな違いがある。
丹沢のテンは鳥や哺乳類などほとんど食べられない。上の表で示したように主食が果実であり、副食として昆虫類を食べている。

この山形県と丹沢のテンの食性の違いは、テンの食性の地域差とは考え難い。
テンは、果実も利用するだろうが、本来の主食は他のノウサギなどの哺乳類だろう。
丹沢のテンは主食となるノウサギがほとんどいなくなっているので、仕方なく果実食を余儀なくされているのだ。

テン糞①
サルナシ種子・果肉・果皮
テン糞②
カマツカ種子・果肉・果皮
テン糞③
サルナシ種子・果肉・果皮
テン糞④
マメガキ種子・果肉・果皮
テン糞⑤
直翅目産卵管・脚・翅・外骨格、カマツカ種子、サルナシ種子・果肉・果皮
テン糞⑥
カマツカ種子・果肉・果皮、サルナシ種子、ヒサカキ種子・果肉・果皮、甲虫脚
テン糞⑦
カマツカ種子・果肉・果皮、甲虫脚・外骨格
テン溜め糞①糞⑧
カマツカ種子・果肉・果皮
テン溜め糞②糞⑨
カマツカ種子・果肉・果皮、直翅目産卵管・脚
テン溜め糞③糞⑩
カマツカ種子・果肉・果皮
テン溜め糞④糞⑪
カマツカ種子・果肉・果皮
テン糞⑫
カマツカ種子・果肉・果皮、ヒサカキ種子・果肉・果皮
テン糞⑬
左:ヒサカキ種子・果肉・果皮、サルナシ種子   右:サルナシ種子・果肉・果皮
テン糞⑭
カマツカ種子・果肉・果皮
テン糞⑮
カマツカ種子・果肉・果皮
テン糞⑯
カマツカ種子、直翅目脚、翅、産卵管・外骨格
テン糞⑰
ヒサカキ種子・果肉・果皮、カマツカ種子
テン糞⑱
直翅目・脚・翅・産卵管多数
テン糞⑲
カマツカ種子・果肉果皮、直翅目脚・産卵管
テン糞⑳
ヒサカキ種子・果肉・果皮
山形県のテンの糞の内容物を知りたくなった。
しかし、約半世紀前は51頭ものテンを殺してその胃内容物を調べるという研究法がまかり通ったのだ。
胃内容物を調べた後のテンの死体をどうしたのだろうか?毛皮は取ったことだろう。
でも、骨はどうしただろうか?何だかもったいない!
ぼくが学生時代の事だ。