「特定秘密保護法反対」

「特定秘密保護法」、「集団的自衛権」に反対します。憲法第9条をしっかり守りましょう。教育勅語の教材活用は間違いだ!

自由であっても、他人の生まれ、身体、性別、年齢、故郷、風習、宗教、民族、国を差別する、小馬鹿にする、冒涜するのは許されない。

原発不要・核廃絶


2023年5月11日木曜日

1ヶ月ぶりの散歩  First walk in one month

昨日昼過ぎにとうとう散歩をした。歩かないと歩けなくなるんじゃないかと思ったからだ。しかし、やはり痛い。左の股関節付近が痛い、痛いのを無理して歩いてはダメと云われているが、椅子から立ち上がる時、階段を上がる時、左足の股関節付近が痛い。以前は痛いのを我慢して歩いていると痛みが無くなったが、今回は10分歩いてもダメ。しかし、一つの発見があった。前屈みになって歩くと、痛みが少なく早く歩ける。さらに、歩幅を広げないでジョッギングをしても痛くない。
引地川沿いを歩いた。サクランボウが生っていたので(図1)、赤黒くなっているのを一つ摘まんで口に入れた。ほろ苦さが口に広がった。エノキの実もなっている(図2)。この花(図3)がマユミだと判ったのは、ここを何度も歩いて見ているので、木を知っているからだ。カエデの仲間(図4)は葉と実の形状も違うので、この時季は調べやすい。
図1.サクランボウ
図2.エノキの青い実
図3.マユミの花
図4.イロハモミジの種子
それにしても、今朝の地震には驚いた。ベッドの中で随分大きいなぁー、長く続くなぁー、グッピーの水槽の水は大丈夫かなぁーっと思っている内に寝入ってしまった。次に目が覚めた時は5時半を回っていた。TVをつけたらどのチャンネルも地震だった。BSでは大谷が出ていた。

2023年5月9日火曜日

上腕骨の顆上孔の役目は?  What is the role of the supracondylar foramen of the humerus?

食肉目はネコ亜目とイヌ亜目に分かれる。日本に生息するネコ亜目にはネコ科のノネコや2種類のヤマネコが生息し、ジャコウネコ科のハクビシンやマングース科のジャワマングースも入り込んでいる。イヌ亜目はイヌ下目のイヌ科とクマ下目のクマ科、イタチ科、アライグマ科も生息する。
図1.日本生息の食肉目の上腕骨の顆上孔(孔に紐を通す)
a:キツネ b:タヌキ c:アナグマ d:イタチ e:アライグマ f:ジャワマングース g:ハクビシン h:ノネコ

爪を使って木登りするリス、スローロリス、ネコなどの哺乳類の上腕骨には顆上孔がある。しかし、モグラやヒミズ、さらにはアナグマにも顆上孔がある。どうも前足のカギ状の爪を用いて土を掻いたり、木に登ったりする動物に顆上孔があるようだ。
食肉目イヌ亜目イヌ下目イヌ科の動物には顆上孔が無い。が、タヌキは木登りしてカキの果実を食べる*。イヌ亜目でもクマ下目のクマ科、イタチ科、アライグマ科の動物は顆上孔がある。しかし、イタチ科でもラッコには顆上孔はないようだ(カワウソにはある)。
*クマやテンは垂直の木でも爪がひっかかれば木登りできるが、タヌキはどうであろうか?
一方、ネコ亜目のネコ科、ジャコウネコ科、マングース科の全ての動物は顆上孔を持つ。

イタチ科のアナグマやカワウソも顆上孔を持つから系統によるものかなとも思ったが、ラッコには無い。また、齧歯目のリスやムササビ, モモンガのリス科は顆上孔があるが、ネズミ科は無い。ヤマネ科は有無は不明だが、樹上生活者なので顆上孔はあるだろう。
また、モグラやヒミズにも顆上孔がある。顆上孔は上腕骨の内側上顆の上に開いた孔である(図2)。この孔は当然神経が通るが、どのような役目を持つ孔なのだろうか?
図2.アナグマの後ろから見た左の上腕骨
外側上顆と内側上顆

2023年5月7日日曜日

木登りするアライグマの顆上孔   Supracondylar foramen of racoon climbing a tree.

アライグマの両性の頭骨は持ってはいるものの、身体の骨は持っていなかったので、轢死体を畑に埋めた時から、一番見たかったのは上腕骨であった。アライグマの上腕骨に顆上孔の有無が知りたかったのだ。
我が家の庭のハナミズキに巣箱を掛けていたら、シジュウカラの雛が孵り、ネコやハクビシンがやってきたので注意していた。が、巣立ち直前に巣箱の蓋を開け放して雛たちを一網打尽に奪い取ってしまわれたのだ。近所で、池の金魚がアライグマに盗られていたので、アライグマにも注意払っていた。ハナミズキの幹の周りには根本から2メートルくらいまでの高さまでネコが登れないようなものを園芸店で買って取り付けていたのだ。が、その取り付けたものの一部が剥がされ、巣箱の蓋を開けて育った雛たちを盗んで行ったのは、その手口からアライグマだと判ったのだ。
アライグマは食肉目のイヌ亜目に入るので、もしかしたらタヌキのように木には登っても上腕骨に顆上孔は無いかもしれないと考えていたのだった。
図1.アライグマの上腕骨の顆上孔
赤い紐を通している
 が、アライグマにはしっかりと大きな顆上孔があった。イタチの仲間と同じように顆上孔があるのだ。

釧路の妹からサクラが咲いたとLINEがきた(図2)。例年よりも15日も早いようだ。釧路はこれから10月までが最高の季節だ!
図2.妹が撮った釧路のサクラ

強風で倒れたスイカズラ  The honey suckle that falled down

昨日は朝から強い風が吹きまっくていた。連れ合いが、今を盛りに咲き誇っていたスイカズラが支柱となっていたナツツバキの枯れ木とともに倒れているのを見つけた。何だか日当たりや風遠しを良くなった感じがする。
折れた枯れたナツツバキの幹は直径一二,3センチあった。鋸で4,50センチの長さに切ったら、アリンコの巣になっていた。そのため、脆くなってこの強風で折れたのだ。
倒れてしまったスイカズラ
この倒れたスイカズラを立たせても支えるものがない。もう、覚悟を決めた。花が咲いている蔓を切り放し、丸坊主状態にしてこのスイカズラを立て直そう。スイカズラの茎はテイカカズラの茎やツルバラの茎とは大違いだ。太さ2センチくらいだが、柔らかいのだ。

昨日の風は夜には止み、夜中からは雨が降っていた。倒れたスイカズラを立て直そうと思ったが、雨は昼過ぎになってもまだ降っている。乾いていたフウランや洋ランたちには恵の雨だろう。今日は1日雨かな?

2023年5月6日土曜日

洗ったアライグマの死因    Cause of death of the washed racoon

一昨日と昨日、NKさんの畑から4月10日に掘り起こしてきたアライグマの骨を洗った。このアライグマは昨年11月1日にKさんの家の近くで死んでいたのをKさんが拾ってぼくに知らせてくれたものだ(20221101にアップ)。轢死体でKさんから貰った時に舌が出て口から血が出ていた。頭骨は粉々にはなっていなかったが、若い個体のため左右の前頭骨はバラバラで、側頭骨が砕け、聴胞が離れており、さらに大孔全部の後頭顆や後頭骨底部が離れ、木工ボンドで組み立てた(図1)が、左右の下顎骨(図3)が上手く頭蓋骨にかみ合わなかった。
図1.上面からアライグマの頭骨
このアライグマ、口吻部は鼻骨も含めて崩れておらず。また、下顎骨もまったく壊れていない(図3)。一方、後頭顆と後頭骨底部や側頭骨が壊れ、右の前頭骨が壊れ、聴胞を含む下顎窩が一緒に離れていることから、車はこのアライグマの右目の後ろにぶつかったのだ。後頭顆や後頭骨底部は後頭骨から離れているが、環椎を含むどの骨も折れてはいない。つまり、この気の毒なアライグマの脳が衝撃を受けてほとんど即死状態だったのだ。
図2.底面からのアライグマの頭骨
図3.アライグマの下顎骨
能登半島で大きな地震があった。これまでと違う要因で起きたようだ。日本はどこに居ても地震から逃れる事ができない。地震が起きたら直ぐ〇〇原発には問題が無いということが流される。原発の近くに住まざるを得ない人々は、地震の他に原発にも注意を払わざるを得ない。3.11の福島原発事故で安定した大地を持つドイツが原発禁止に動いたのに、日本は懲りずに原発を稼働させている。どうしてそうなるのか?日本国民として嘆かわしい。

2023年5月4日木曜日

トカゲがまた水を飲みに来る    The lizard comes to drink water again

今日もお昼から庭の水道栓で骨洗いをした。Kさん家の前の道路で轢き殺されていたアライグマである(20221111にアップ)。4月10日に畑から掘り出したが、まだ途中半端なので水に浸けていたのだ。
骨を固い歯ブラシで洗っていると、昨日も来たトカゲがまたもやってきた。昨日は水を蛇口から糸状に流していたら、その水を口を付けて飲んだのだ。それを写真に撮ろうと思って立ち上がったら逃げてしまった。
今日は、さらに細目にして流しながら歯ブラシで骨を擦っていたら、また、シンクの底に降りた。今度はシンクの水を舐めている。少し大きな声を出して居間にいる連れ合いにカメラを取ってと云う。ヤツはお構いなく飲んでいる。娘がカメラを渡してくれる。
上手く撮れた(図1)。シンクの上に出たところしばらくじっとしているので、撮る(図2)。
腹の大きかったトカゲとはまた違う個体のようだ。イヤ、分からない。ハラデだとしたら、卵をどこかで産んだことになる。来月には小さなトカゲが見られそうだ。頭部が赤茶けた色をしているので繁殖季のオスのようだ。
図1.水を舐めているトカゲPlestiondon japonicus
図2.日光浴をしているトカゲ
クレムリンがドローンで攻撃されたようだ。しかし、このニュースはどうもおかしい。ロシアの自作自演のような感じだ。

2023年5月1日月曜日

アマガエルがプランターの上にいた!   There was a tree frog on the edge of planter!

お昼頃、天気が良いのでランの植替えをしていたら、ナデシコが植わっているプランターの縁にアマガエルが停まっている。見つけた時は日焼けして褪せてしまったプランターと同じ色をしているので、娘か誰かがぼくを脅かそうとして作り物のカエルを置いたのかっと思ったくらいだ。日向ぼっこをしているようで、喉が小刻みに揺れている。5センチ以上もありそうだ。カエルが好きな連れ合いに教える。彼女はアマガエルを探すためにウロウロ周りを動き回っているのに、コヤツは喉を小刻みに動かしているだけで動こうとはしない。身体が大きいのでメスだろうか?
プランターの上のアマガエルHyla japonica
昼食後、アマガエルは消えていた。ぼくらに邪魔されのでもっと気持ちよく日向ぼっこをできる場所に移動したようだ。
 小ガエルを昨年も一昨年も4,5匹引地川沿いを散歩した時に田圃の畔で捕まえてきて庭に放しているので、彼らの生き残りだろう。腹の大きなトカゲをまた見たし、この1年くらい野良猫が歩き回っていないので、我が家の動物相も戻ってくるかな?ここ数年カナヘビを見ていないのだ。

2023年4月30日日曜日

誰の骨盤かな? Whoes pelvis?

丹沢山麓には、①ニホンザル、②ノウサギ、③イノシシ、④タヌキ、⑤キツネ、⑥アナグマ、⑦ノネコに⑧ハクビシンがいる。もちろん、他の動物たちもいる。ここではだいたい同じ大きさくらいの骨盤ももった上記の動物たちを並べた(図1)。但し、イノシシはウリボウであり、アナグマやハクビシん、ニホンザルは性成熟に達していない若者である。そのため、オトナのものに比べるはるかに小さい。
このところ、ずーと骨を見ている。今は、骨盤(左右の寛骨の間に仙骨が挟まっている)ばかり見ており、子供の骨盤は左右の寛骨と仙骨ばかりでなく、寛骨も腸骨と坐骨、恥骨が離れている。
ウサギ、イノシシ、アナグマ、ハクビシン、サルの寛骨は恥骨結合や坐骨結合の部分を木工ボンドで接着し、どの骨盤の仙骨も木工ボンドで接着している。つまり、左右の寛骨の恥骨結合・坐骨結合があるのはタヌキ、キツネ、ノネコだけである。
図1.a~hは誰の骨盤かな?
答えは明日のコメントを参照
ニホンザルやノウサギの寛骨が以外に大きく、また、イノシシのウリボウは滑落死個体であり、大きさは柴犬よりも小さい位だ。

高校の同期から岩手の友人から送られてきたタラの芽をお裾分けしてくれた。それでも大量だ。丹沢のタラの芽に比べてどれも太く大きい。嬉しい限りだ。更に、広島の因島の牡丹肉も送ってくれた。どうやって、食べるかな?まー、飲みながら料理することになりそうだ。


2023年4月29日土曜日

スイカズラの香り  Fragrance of honeysuckle

庭のスイカズラがたくさん咲き始めた。嬉しい限りだ!この花、黄色くなってきた時の方が香りが強いのかな?咲いたばかりの白い花の時よりも黄色くなった花の方にアブや虫が集まる。幹回りはペットボトルの蓋の直径くらいだ。もともとは鉢植えだったが、鉢を地面に置いていたのでそのまま根を張ってしまった。このスイカズラは蔓性植物のせいか切り取って花瓶に挿しておくと根が生えてくる。
スイカズラの花の香りが漂い、地面ではスズランもたくさん咲いている。これらの匂いは大好きだ。これからクチナシの白い花も咲くので楽しみの多い初夏だ。
スイカズラLonicera japonica

昨日はキーウを含むウクライナ各地へロシアのミサイルが撃ち込まれたようで、子供を含む何人かが死んだようだ。待ちに待っていた春が来たのにウクライナの人々は昨年、今年と春の訪れを楽しめないようだ。あんなに爆弾の撃ち込まれる中で、小鳥や昆虫や動物たちはどう逃げ回っているのだろうか?ミサイルを撃ち込まれて炎上しているビルの近くをカラス?のような鳥が飛んでいたが、カラスもスズメも餌を探すのも大変だろう。早くプーチン・ロシアが侵略戦争を止めるようにしてもらいたい。

2023年4月28日金曜日

丹沢生息のシカ、カモシカ、イノシシの寛骨   Pinbone of deer, serow and wild boar in Tanzawa

 丹沢に生息する偶蹄類はシカ、カモシカとイノシシの3種類がいる。これら3種類を頭骨では容易に同定できる。が、他の骨では難しくなる。ここでは性成熟を過ぎて寛骨の恥骨結合・坐骨結合がしっかりしている個体とし、寛骨からの3種類の違いを明らかにしたい。

まず、これら3種類の寛骨の腸骨の端から坐骨の端までの長さは15センチ以上あり、丹沢に生息する他の哺乳類で15センチ以上大きいのはツキノワグマだけであろう。但し、ツキノワグマの寛骨の標本は持っていないので推測である。

図1は上(背側)からみた寛骨である。カモシカもイノシシも腸骨の端(寛結節と仙結節、イノシシの左の腸骨)が他の動物たちによって齧り取られている。寛骨臼(大腿骨が接する部分)からの腸骨の長さを見ると、シカ、カモシカ、イノシシの順になる(図2)。明らかに、一目で解ることはイノシシの腸骨がカモシカ、シカを比べると明らかに短いことだ。イノシシの腸骨の長さは寛骨臼の直径の4倍若だが、シカは5.5倍あり、カモシカも5倍強ありそうだ。寛骨臼の直径はカモシカ:25mm、シカ:27mm、イノシシ:30mm

図1.背側からの寛骨
左:カモシカCapricornis crispus 中:シカCervus nippon 右:イノシシSus scrofa
図2.腹側からの寛骨(腸骨の長さ)
左:カモシカ135+mm 中:シカ155mm 右:イノシシ111mm
さらに、3種の坐骨を真後ろ(尻)から見る(図3)。
図3.後ろからの坐骨の広がり
左:カモシカ 中:シカ 右:イノシシ
図3では、はっきりしないから、個別に後ろから坐骨結合からの坐骨の広がりを見る(図4)。
図4.坐骨結合からの坐骨の広がり
上:カモシカ 中:シカ 下:イノシシ
明らかに、カモシカは90度よりも少し広くなり、シカはゆるやかな放物線を描き、イノシシは90度よりも狭くなっている。

左右の寛骨が恥骨結合・坐骨結合で癒合合体している場合はそう多くはない。多くは、野山で骨を拾う時には左右の寛骨がバラバラになっているかネズミやテンやタヌキたちに齧り取られている場合が多い。あるいは、綺麗な?死体を見つけてもまだ若い個体だと左右の寛骨は離れている。
そういう意味では片方の寛骨だけでカモシカ、シカ、イノシシを見極めるところを見つけ出したい。それには標本数が少ないかな?

ユキノシタ  Strawberyy saxifrage

庭にユキノシタが咲いている。このユキノシタもう何年も前に義姉のベランダの鉢からはみ出していたランナーについていた小さな一株を貰ってきたものだ。それが今では反日蔭の庭に広がっており、3月には毎年天麩羅にして楽しんでいる。今年はとうとう山の沢沿いの反日蔭にあるハルノユキノシタには会えなくなりそうだ。まー、仕方がない。人生思うようには行かない。今日は、これからキンシコウ調査の時に拾って、燻製状にして持ち帰ったカモシカの仲間の頭骨を2月に水に浸けていたので、それを水洗いすることにしようかな?   今見たら、まだ、少し早かった。5月ならOKだろう。
図1.ユキノシタSaxifraga stolonifera

2023年4月27日木曜日

移入種のツタバウンラン    Invasive species Ivy-leaved toadflax

我が家の駐車場に入ったところにツタバウンランが咲いている。この花を初めて見たのが引地川沿いの散歩コースで石垣に咲いていたものだ。それが我が家の駐車場に咲いている(図1)。先日の市議会議員選挙で投票した帰り道で白い花のツタバウンランがあった(図2)。原産地はアルプス山脈の南部からスロベニア、イタリアなどのようだ。
しかし、植物、特に草花は海外から園芸として持ち込まれて日本の地に根付くものたちが多い。移入種であるが、、、、。
図1.ツタバウンランCymablaria muralis

図2.白花のツタバウンラン

イノシシの仙骨と腸骨の癒合   Fusion between sacrum and ilium of wild boar

仙骨と寛骨が縫合・合体している骨盤を持つ動物は、モグラやヒミズであった。他の動物では齧歯類、ウサギ類、食肉類や偶蹄類も老齢化すると寛骨の恥骨部分と坐骨部分が癒合するが、仙骨とは癒合しない。ただ、サルでは老齢化しても恥骨同士さえもしっかり癒合・合体した標本は持ってない。

性成熟を過ぎてから寛骨の恥骨・坐骨部分が癒合しても仙骨が寛骨とは独立して可動性があるならば、狭い産道を少しでも広げられる。
だから、手持ちの骨盤のほとんど全ては木工ボンドで仙骨と寛骨を接着していた。ただ一つのイノシシ(友人YNより譲り受ける)の骨盤だけが寛骨と仙骨の一部が癒合している(図1)。しかし、背側では全く癒合がみられない(図2)。
図1.イノシシSus scrofaの腹側から見た寛骨と仙骨の癒合部分(赤線で囲む)
図2.イノシシの背側から見た癒合した寛骨と仙骨
殆どの野生動物は生きている限り生殖能力がある筈だ。ヒトやペットだけが生殖能力が失われても生きている。であるから、この骨盤のイノシシはアカンボウを産まない♂個体であると考えられる。

哺乳類では仙骨と寛骨(腸骨・恥骨・坐骨)が癒合・合体しているのはモグラやヒミズの仲間だけみたいだが、鳥類は全ての鳥が癒合・合体している(図3)ようだ。
図3.メジロZosterops japonicusの複合仙骨

2023年4月26日水曜日

テイカカズラが咲いている  Asian star jasmine is in bloom

先程、駐車場横のフェンスに絡ませているテイカカズラの様子を見たら、花がたくさん咲いている。この花も良い香りがするので好きだ。後で花がたくさん咲いている蔓を切り取って花瓶に挿そう。楽しみだ。
テイカカズラの蔓は四方八方に長く伸びるので、年に2,3回剪定している。すると切り口から白い液が出る。この液はベトツク。暮れ頃にはさらに間引いて剪定する。それでも春になると伸びてくる新しい蔓に花を付けるのでありがたい。これはスイカズラもそうだっと思ってカーテンを開けて太い棒のように仕立てた(?)庭のスイカズラをみたら、花が一輪つけている。大好きなスイカズラも咲き始めたのだ。
Trachelospermum asiaticum

 

産まれた直後のモグラの大きさ   Mole-size just after birth

 モグラやヒミズは仙骨と寛骨が癒合合体している。が、ヒミズでは寛骨同士は腹側で恥骨結合はしない(図1)。これなら、小さい新生児を産み出すことができる。

図1.ヒミズの寛骨と仙骨が癒合合体した骨盤

しかし、モグラは恥骨結合が見られる(図2)。そうなると新生児はこの5ミリの幅もないような所から出てくるということだ。モグラの新生児の頭はぼくが毎日飲んでいる3種類の降圧剤の直径のどれよりも小さいと云うことを知った。と云う事は、産まれ出てきた時の大きさはアカガエルのオタマが尾が無くなって小さなカエルになったくらいの大きさ位か?でも、母親のミルクを飲んで日に日に大きくなるのだろう。

図2.コウベモグラの寛骨を仙骨が癒合合体、さらに恥骨結合

今日も肌寒い。雨も降っている。が、庭の梅の木の新枝が伸び、スイカズラも周りに多くの蔓を伸ばしている。カノコユリの草丈も60センチ近く伸びている。初夏なのだ。今朝も4時半に目覚め起きた。昨夜も8時半過ぎには寝た。早寝早起きだ!昨日植えた唐辛子のタネには今日の雨は良いだろう。

2023年4月25日火曜日

マウスもモモンガも恥骨結合だけ!  Both mouse and flying squirrel have only pubic symphsis!

動物たちの骨盤(寛骨+仙骨)を見ている。机の上はもうプラの小箱や小袋、サルやタヌキの骨盤などが雑然と置かれ、下手に手を動かすとそれらのものを払い落してしまう。
で、マウスの全身骨格を見て、え?恥骨結合だけで坐骨までは癒合していない(図1)。で、同じ齧歯目の植物写真家のSさんから貰ったホンドリスを見たが、骨を全部バラバラにしているのですぐには判断できない。そのリスの菓子箱にアメリカモモンガの骨もあった。恥骨結合だけだ(図2)!
図1.マウスの恥骨結合 腹側から
il:腸骨 pu:恥骨 is:坐骨
図2.アメリカモモンガの恥骨結合 左斜め腹側から
モグラも恥骨結合だけだった。だめだ。またまた判らなくなった。恥骨結合だけなのは、手持ちの標本ではサルの仲間、モグラ、ネズミの仲間だ。

イヌ科のイヌ、キツネ、タヌキの恥骨・坐骨結合から坐骨の広がりの違いを考えていて、他の動物たちの骨を見だしたら違いが何故なのか考えつかなくなった。

何となく肌寒い日が続く、しかし、庭の梅の新葉にはアブラムシがいっぱいついている。寒いと思うのは歳をとったせいなのだ。首にはハンカチでも巻かないと首が寒いのだ。さぁー、朝ご飯にしよう。

2023年4月24日月曜日

坐骨結合からの左右坐骨間の広がり  Spread between right and left ischium from sociatic symphysis

日本に生息するイヌ科Canidaeの頭骨では、下顎骨だけでもイヌCanis familiaris、キツネVulpes vulpes、タヌキNyctereutes procyonoidesを容易に区別することができる。では、骨盤ではどうだろうか?
イヌは飼っていた14歳で亡くなった中型犬雑種のクロ♂のものだ。キツネ♂、タヌキ♂は東丹沢で死骸を見つけ洗ったものだ。ここではクロに合わせて恥骨・坐骨結合(老齢化すると結合する)しているキツネとタヌキを選んだ。
非常に大雑把な話しをする。図1&2からイヌやキツネの坐骨結合から坐骨へ流れる角度(坐骨弓)が広がっている。しかし、こうやって比較するとイヌの寛骨は随分大きいね。イヌのクロは柴犬くらいの大きさだったが、キツネやタヌキとは比べ物にならないくらい大きい寛骨をしている。
キツネの腸骨の仙結節と寛結節は置いた面にほぼ垂直になっているが、イヌ、タヌキは寛結節が外側に広くなっている。
図1.背側からみた骨盤:左からイヌ♂、キツネ♂、タヌキ♂
〇坐骨結合、→仙結節、←寛結節、a腸骨、b恥骨、c坐骨
図2.腹側からみた骨盤:左からイヌ♂、キツネ♂、タヌキ♂

次に、寛骨を真後ろから恥骨結合・坐骨結合を軸として左右の坐骨の広がりを見ると、イヌ、キツネは同じくらいの広がりだが、タヌキは明らかにイヌ・キツネより左右の坐骨は狭い。
イヌ科のイヌ、キツネ、タヌキの寛骨でも3種を区別することができることが判った。イヌのキツネ、タヌキの順に寛骨が小さくなるが、イヌの寛骨の大きさは他の2種より著しく大きい。また、タヌキでは左右の坐骨の広がりが狭い。
図3.背側後方から見た坐骨:上からイヌ♂、キツネ♂、タヌキ性不明
黒線は坐骨結合からの左右の坐骨の広がりを示す
この坐骨結合からの左右の坐骨の広がる箇所には、尻の穴があり♀では膣孔が開く。つまり、子供が生まれてくる出口がある所である。イヌもキツネもタヌキも5、6頭の赤ん坊を産む。イヌやキツネ、タヌキは♂の坐骨である。イヌのクロは14歳であった。恥骨・坐骨結合はあるが、仙骨と腸骨は癒合していなかった。また、キツネ、タヌキの仙骨も癒合していなかった(木工ボンドで接着しただけだ)。モグラなどの無盲腸類は寛骨と仙骨が癒合・合体しているが、他の哺乳類では寛骨が恥骨や坐骨で癒合合体しても仙骨は癒合しない。但し、手持ちの標本の内、イノシシのものだけが仙骨と寛骨が腸骨部分で癒合しているものが1個ある。相当老齢化したイノシシだと考える。
では、同じイヌ科の3種の動物なのに何故、このような坐骨の広がりの違いがあるのだろうか?次回はこの違いについて言及した。

友人の息子の奥さんが「ひだか市民ネットワーク」から出て埼玉県日高市の市会議員になったようだ。何だか嬉しい!

2023年4月23日日曜日

投票後の少しの散歩  A short walking after vote

今日は、午前中に市議選の投票に近くの小学校へ行き、次いでにそのまま禁止されている散歩をしてきた。投票場の小学校から5分くらい歩くと引地川沿いまで行ける。その途中の昔の家の横に藤棚があったので、まだ咲いているかな?っと思いながら連れ合いと散歩した。咲いていたが、花の色が褪せ、下には花がたくさん落ちていた。
そして、ハルジョオンが咲き誇っていた。ハルジョオンを見て、散歩してきて良かった!っと思った。4月2日以来の散歩だ。やはり、屋外を歩いて草木に接すると心が洗われる。
図1.藤棚のフジの花は盛りが過ぎた!
図2.ハルジョオンが何だか懐かしい
図3.どの花もピンクだからタニウツギ
ピンクのタニウツギを撮っていたら、ウグイスがすぐ近くで鳴いている。見上げて探していたら、見つけた!電信柱のすぐ側の木の梢で鳴いている(図4)。散歩している女性もウグイスを探している。ぼくは手招きして教える。3人で「ウグイスが鳴いている姿を初めて見た!」っと感動だ!
図4.ウグイス見つけた!何処か判るかな?
帰宅して、お昼を食べ終え、NHKの恒例の囲碁番組を見る。これだけはぼくの独占だ。
下は、図4のウグイスが鳴いている場所だ!

図5.図4の拡大

2023年4月22日土曜日

サル以外の哺乳類には恥骨・坐骨結合があるがサルは恥骨だけが接す   Mammals other than monkeys have a pubic/sciatic symphysis, but only the pubic bone is in contact with monkeys

 標本のタヌキやサルやネズミの寛骨や骨盤(左右の寛骨の間に仙骨が入る)を見ていて、サルの仲間と他の哺乳類では大きく異なる点があることが判った。なお、寛骨は腸骨と恥骨と坐骨が大腿骨が接する部分で癒合・合体しいるが、若齢の時はこの三つの骨が離れている(図1)。

図1.1歳ニホンザルMacaca fuscataの骨盤左斜め下から
赤線は恥骨と坐骨が接している箇所
実は、サルの仙骨を挟んで左右の寛骨を恥骨結合させるのにいつも困っていた。イヌやネコのしっかり左右の寛骨が結合するが、サルではそうでなかったからだ。
図2はスローロリス君の骨盤である。どの部分が腸骨で、坐骨か恥骨か、わかりますね。スローロリスの寛骨は恥骨部分だけがしっかり癒合・合体していることがわかります(図3)。これを恥骨結合と云いぼくらヒトもそうです。
図2.スローロリスNycticebus coucangの骨盤左から

図3.スローロリス♂の骨盤腹側からみた恥骨結合
恥骨結合の後ろの△部分の広がりを恥骨弓

しかし、他の哺乳類は恥骨だけでなく左右の坐骨も癒合・合体している(図4&5)。
図4.左からイヌCanis familiaris、キツネVulpes vulpes、タヌキNyctereutes procyonoidesの腹側から見た寛骨と坐骨弓△
図5.左からシカCervus nippon、カモシカCapricornis crispus、イノシシSus ccrofaの背側から見た寛骨と坐骨弓△
しかし、ノウサギの左右の寛骨は恥骨結合はしっかりしているものの坐骨結合はまだしっかり癒合していない(図6)。この個体はまだ若い個体の可能性が高い。
図6.ノウサギLepus brachyurusの腹側からみた寛骨
いろいろ寛骨を見ていたら、ヒミズでは坐骨ばかりでなく恥骨も結合しない(図7)。が、アズマモグラは恥骨結合が見られる(図8)。
図7.ヒミズUrotrichus talpoidesの骨盤 左斜め腹側から
図8.アズマモグラMogera woguraの骨盤 左斜め腹側から

初めはサルの仲間は恥骨結合があるが、恥骨・坐骨結合があるイヌやネコの仲間や偶蹄類とは違うと思って、いろいろ眺めていたら、若いノウサギでは坐骨結合が進んでいなく、さらに真無盲腸類のヒミズでは恥骨結合も無いが、モグラでは恥骨結合が見られるなど。①恥骨結合なし、②恥骨結合あり、③恥骨・坐骨結合ありの3タイプがある事が判った。しかし、これらの違いが㋐系統分類、㋑生態‣生理の違いによるものか?これからの課題である。