「特定秘密保護法反対」

「特定秘密保護法」、「集団的自衛権」に反対します。憲法第9条をしっかり守りましょう。教育勅語の教材活用は間違いだ!

自由であっても、他人の生まれ、身体、性別、年齢、故郷、風習、宗教、民族、国を差別する、小馬鹿にする、冒涜するのは許されない。

原発不要・核廃絶


2016年12月22日木曜日

久しぶりの一人歩き Trekking by only myself after long time.

昨日は、8月25日に日向キャンプ場の駐車場から大山に登って以来、実に4ヶ月振りに一人で丹沢山麓の山を歩いてきた。
歩いたのは鐘ヶ嶽である。9月の頭に散歩していてちょっとジョギングをしたら、右足アキレス腱炎となり、以後、これまで月一回の丹沢実習で山麓を歩くだけであった。
9月9日に雨の中の塔ノ岳実習がアキレス腱炎をこじらせる元となった。
それと、整形外科で処方された錠剤を飲まなかったことも良くなかった。

それが、10月や11月に処方された薬を飲み、貼り薬を貼り、痛くならないように歩いていたら、快復していった。12月16日の丹沢実習では折角治りかけたのをまたダメにしたかと思ったが、もう、以前のような足裏の痛さは無い。
それで、今日、取り敢えず、足慣らしという意味で鐘ヶ嶽まで歩いてきたのだ。
少し右足をかばった歩き方をしたが、それは当然だ!

天気も良く久しぶりの自分のペースで歩くことができる山の空気に触れて気持ちを新たにすることができた。
7時半、広沢寺温泉無料駐車場(Fig.1)に車を置き、トイレで用を足し、
気持良いほど肌寒い中を歩く。
Fig.1 厚木市の広沢寺温泉無料駐車場、左にあるのは車椅子用もあるトイレ

 浅間神社への入口(Fig.2)までは、住宅の間を縫うように進む。散歩をする住民と挨拶を交わす。
Fig.2 鐘ヶ嶽(浅間山)登山口、浅間神社への入り口にある看板

入り口は見上げるような階段(Fig.3)だ!
このような石のしっかりした階段があるのは、登り口のこの場所と、あとは、神社直前10分位前からかなり急で踏み場も狭い階段が続く。
Fig.3 入り口の階段、左にFig.2の看板がある。

登り始めて、20分、テン糞を見つけゲットする。
左右に、様々な姿の石仏や神社への寄進者の石碑が並ぶ急な坂道が続くので、暑くなり帽子を取り、スポーツシャツ一枚になって登る。
8時24分、鐘ヶ嶽0.7Kmの道標があるところで眼下に広がる街並みを見る(Fig.5)。
 Fig.4 道標
Fig.5 ようやくホットする

8時32分、ちょっと古いがカモシカ糞だ(Fig.6)!
Fig.6 古いカモシカの糞が道の上にあった

8時34分、鐘ヶ嶽まで20分の道標(Fig.7)、ここでザックを下し、スポーツ飲料を飲み、江の島方面(Fig.8)や大山(Fig.9)を撮る。
ここは、大きな岩場があり、そこでじっくり休みたいが、、、じっとしていると冷えてくる。
 Fig.7 道標

20分で山頂と書いてあるが、ぼくの歩き方なら30分だろう。学生たちなら15分?
この日は、午後2時半から町内の集まりがあるのでお昼前に帰らなくてはいけない。

Fig.8 大きな岩場に立って江の島方面を撮る

Fig.9 大山山頂がすぐそばに見える

9時6分浅間神社に着いた(Fig.10)。
ここで、新宿やスカイツリーを見ながらスポーツ飲料を飲む。
鐘ヶ嶽山頂までは、ここから60mとすぐだが、山頂は見晴しが良い訳ではない。  
Fig.10 浅間神社

9時19分、鐘ヶ嶽の山頂だ!
ここから山の神隧道の方面へのなだらかな下りの道となる。杉林から射し込む木漏れ日を浴びて気持が良い。
9時47分、テン糞を拾ったりしながら十字路となる道標の場所(Fig.11)に来る。
ここは、まっすく進むとすぐ急な細い崖の登りで梅の木尾根へ出て大山へ向かうルートだ。
Fig.11 十字路となる道標

十字路の道標がある鞍部から広沢寺温泉方面の日当たり斜面の下りを行く。
干からびたテン糞があった。もちろんゲットする。
Fig.12 乾いたテン糞を見つけた

10時にトイレのところに下りてきた。
浅間神社に着いてから約1時間の行程だった。
これから広沢寺温泉の駐車場まで40分くらいだ。
Fig.13 山の神隧道手前にあるトイレ

堰堤工事が終わっており、その路肩にサル糞が幾つも落ちていた(Fig.14)。1ヶ月前にサルの群れが通り過ぎたようだ。サル糞は臭いが、何を食べているか調べるためにゲットした。
Fig.14 サル糞だ

10時35分、車に到着。途中、15、6名の中高年男女の登山者が不動尻方面に向かい、もう一組の中年ペアの登山者とも行き交う。
歩いた距離はGPS上では7.6キロ(Fig.15)、約、3時間の道程だった。
テン糞5個とサル糞1個を持ち帰ってきた。
Fig.15 広沢寺温泉駐車場から歩いた鐘ヶ嶽ルート

これから糞洗いでもしようかなっと思ったら既に雨が降っている。
20日(火)で、ぼくは15日間の冬休み突入だ。何となくウキウキする。

2016年12月21日水曜日

丹沢実習で見つけた糞の内容物  The contents of droppings that were found in Tanzawa outdoor exercise.

先日16日の丹沢実習で拾った糞は6個であった。
1個は写真記録が無いテン糞だった。その糞の写真を撮るために、10円玉と一緒に写す木の葉を探したこを覚えている。沢から再び宮ケ瀬尾根に戻ってきて間もなく見つけたものだった。

まー、兎も角、イノシシ、テン、タヌキの今の時季の食べ物は以下のようなものだった。

①イノシシ糞 
土砂と大半が5~30ミリの樹皮繊維かな?
土砂が多く混じっていたので木の根などの樹皮を食べたようだ。
Fig.1 ①イノシシ糞
②テン糞
カマドウマの脚、 マメガキの種子3個、ケンポナシの果柄と種子3個、サルナシ果皮、種子多数
マメガキ、ケンポナシ、サルナシなど今の時季のテンの食べ物だ!これらが見つけられなくなると何を食べるようになるかな?
Fig.2 ②テン糞
③タヌキ糞 
5~40ミリの硬い白毛多数、キブシ果肉、種子多数、マメガキ種子1個
キブシか!もう真冬に食べるキブシ食いになっている。神奈川県では11月15日から猟期に入っているので、白毛は解体したシカの死骸の残りでも食べたのかな?
Fig.3 ③タヌキ糞
④タヌキ糞
5~40ミリの硬い白毛多数、キブシ種子多数、マメガキ果皮付き果肉、種子8個、
これもたくさんの白毛だ。近くの沢(堤川か?)で解体されたシカの死骸があるのだろう。
Fig.4 ④タヌキ糞
⑤タヌキ糞
小昆虫脚、外骨格、節足動物脚、外骨格、キブシ種子多数、マメガキ種子3個
コヤツは腐葉を漁って、小さな節足動物を食べ、さらに林床に落下したキブシやマメガキの果実を拾い食いしたようだ。
Fig.5 ⑤タヌキ糞
写真記録がない物
テン糞
ムカデ4センチ1匹、キブシ種子多数、サルナシ種子多数
このテンは大好きなムカデを食べ、木に残っているキブシやサルナシの果実を見つけて食べたんだ。

今朝、久しぶりに丹沢山麓を歩いてきた。歩いたのは鐘ヶ嶽だ。右足のアキレス腱炎はかなり回復した。家に閉じこもっているよりも痛くても歩きたい。テン糞を5個拾ったよ!
            

2016年12月19日月曜日

丹沢実習で見つけた糞  Droppings which were found in Tanzawa Outdoor Exercisze.

16日は、身体を温めるために堤川林道に入って間もなく尾根に登った。
尾根に出る前の斜面の途中(Fig.6)で、Tsuruta君がイノシシ糞(Fig.1)を見つけ教えてくれる。
このイノシシ糞は3、40センチ四方に広がっていた。
Fig.1 8時39分 ①イノシシ糞

それからしばらくは、10時8分に「岩のピーク」に出るまでブッシュを掻き分け、シカ柵を越えたり潜ったりしながらの急傾斜の尾根登りで、
登るだけで精一杯でフィールドサインには気が付かなかった。

宮ケ瀬尾根に辿り着いてから、楽な平坦なコースを歩き、10時19分に堤川林道とハタチガ沢林道の終点からの出会いの地点に付き、休みを取らずにそのまま尾根を南下した。
すると、新鮮なテン糞だ(Fig.2)!大きいのでオスのものだろう。何となく嬉しい!
久しぶりの丹沢のテン糞だからかな?
Fig.2 10時33分 ②テン糞

沢に下りるが、再び宮ケ瀬尾根に戻ってきてタヌキの溜め糞だ(Fig.3)。
ここはもう、10年近くタヌキの溜め糞がある。
Fig.3 10時40分 ③タヌキ糞

細尾根を登っていく途中でまた、タヌキ糞だ(Fig.4)!
Fig.4 11時36分 ④タヌキ糞

不思議なミズキの辺りで、1時間のお昼休みとして、熊の爪を過ぎ物見峠の手前で再びタヌキの溜め糞だ。この辺りは数か所に溜め糞があったが、1か所だけの糞(Fig.5)を採取した。 
Fig.5 13時49分  ⑤タヌキ糞

外が寒いので糞分析は午後からだ。
Fig.6 12月16日のルート沿いで見つけた糞の位置
①イノシシ糞 ②テン糞 ③、④、⑤タヌキ糞

2016年12月18日日曜日

葛西の学校のハクビシン糞から出てきた不明の種子 Unknown seeds in the scats of masked palm civet in special school near Kasai station.

葛西の専門学校にハクビシンが糞をしていたので、一度は取り除いて野生動物専攻2年生が糞分析をしたら、ほとんど全てがカキの果実を食べたものであった。
12月9日に再び、糞を取り除いて、糞は野生動物専攻の1年生一人一人に1個ずつ渡し、内容物を調べる冬休みの宿題とした。

残った糞はぼくが持ち帰った。
水洗いによる糞分析をしたところ、大半がカキの実を食べたものであることがわかった。
細切れにされた種子や果肉と共に齧られたが崩れてない種子が2個出てきた(Fig.1)。
葛西のハクビシンだから、種子まで噛み砕いてたべるのだろうか?
丹沢山麓のハクビシンはマメガキの小さな種子をそのまま排泄し、カヤの実の大きな種子も噛み砕かないでそのまま排泄する。
葛西では、カキの種子も噛み砕いて食べなければいけないほど彼らの食料が不足しているということなのだろうか?
Fig.1 カキの果肉の他に、5-8ミリくらいの破片にされた種皮の他に齧られた種子

これらの糞とは別に黒っぽい糞には、1ミリ前後の種子がたくさん出てきた(Fig.2)。
種子の大きさから庭木にされているコムラキの種子かと思ったが、
手持ちの標本と比べると小さい、
形状はどちらかと言えばキブシの種子タイプだが、キブシよりも小さい。
ヤマグワの種子を小型にしたような感じでもある。

何だ?この種子は?
葛西のような都会にある街路樹?庭木?の果実を食べたのだ。
この時期にまだ実が木についているものは?
お判りの方、あるいはアレでは?と思う方、教えて下さい。
Fig.2 長径1.5ミリ、短径1ミリの茶褐色の種子

今日は、これから野菜を届けてくれるN.Kさんの家で、海外旅行仲間の4家族が集まっての収穫祭を兼ねた忘年会だ。昨日は、イカ4杯を買ってきて、身は刺身とし、ゲソを塩辛に、チーズをスモークにした。これに、N.Kさんの作ったジャガイモをフライパンに油をたらして、ニンニクとコショウ、塩で味付けたもの。これは、昨日、N.Kさんの奥さんがわざわざジャガイモを持ってきてぼくに頼みにきた。これはぼくの得意な簡単料理、ビールなどの摘まみとしても旨いよ!出掛ける直前に作る。酒は安いスコッチのホワイトホースを買った。ぼくの持ち物はこれでOK! 連れ合いは今、何かやっている。
できれば、さらに漬物を作りたかった。各家族が飲み物、食べ物を持ち寄る。

2016年12月17日土曜日

丹沢実習 Tanzawa Outdoor Exercise

昨日は1ヶ月振りの丹沢実習で、ぼくにとっても久しぶりの山歩きだ。
11月下旬に匿名さんのコメントを貰ってから、医者から処方された薬をしっかり飲み終え、貼り薬を毎日貼り変え、痛くならないような歩きをしていて、8、9割は治ってきた。

7時40分発の宮ケ瀬行きのバスに乗り、土山峠で下りる。
思っていた以上に冷えている。
今日の目的は鍋嵐から唐沢林道に出てサルナシを見つけることなのだ。
4,5センチ以上の霜柱が立っている。水溜まりは氷がバッチリ張り、踏むと気持ち良く割れる。
幸い晴れており、風は、無い。
しかし、後ろを歩いている学生たちの姿を見て、
斜面を登って、身体を温めようと決意する。

ここを登ると宣言して、女子たちが無理無理と騒ぐのを無視して、ぼくは登り始める。
男子が続き、意を決した女子たちも登ってくる。
こうなると学生たちは早い。
ぼくは、尾根まで出たらそこで待っていろ!と叫ぶ。
あー、これでまたアキレス腱が伸びてしまうと思いながら、急斜面を両手を使って登る。
尾根に出て、ここはどこの尾根かを地図と磁石で調べさせる。
もちろん、林道から斜面を登ってきた尾根なので皆、自分たちの位置が判る(Fig.10の①)。
途中から尾根に設置された古いシカ柵沿いに歩く。
シカ柵に囲まれた場所で、シカ柵を乗り越える。
もう、この時は身体が温まってきている。
Fig.1 シカ柵越えの脚立をおりるKamikoくん

Fig.2 シカ柵越えを待つ

Fig.3 脚立の上でVサインのSatouくん

Fig.4 脚立の上のYoshidaさん

Fig.5 脚立を支える

皆がシカ柵を越えるのに10分ちかく掛かる。
9時34分、今度はシカ柵を潜る。ズボンを破ってしまう学生も!

Fig.6 破れた鉄条網を広げて通りやすいようにする。

10時7分、宮ケ瀬尾根の「岩のピーク」に出る(Fig.10の②)。
この尾根は最後の詰めはいつも息が切れる。
宮ケ瀬尾根をどんどん南下して、「熊のピーク」との鞍部で西の沢に下りる(Fig.10の③)。
予定では、沢に下りてからすぐ西に張り出ている斜面を登って「祠の峠」と鍋嵐を結ぶ稜線上にある719ピークに出る尾根に出る予定であった。
が、宮ケ瀬尾根から沢に下りる、学生たちの歩き方を見ていて、再び方針を変える。
11時5分、宮ケ瀬尾根に戻る!と叫ぶ!
途中で、持ってきたザイルを下して登りやすいようにする。
11時20分、全員が宮ケ瀬尾根の細尾根に登ってくる。
ここから、しばらく登り、「不思議なミズキ」に辿り着き、12時ちょい過ぎにお昼にした(Fig.10の④)。
風も無く、陽だまりで温かいので、ぼくは、積もった枯れ葉の上に寝転び、空を見上げて、
久しぶりの丹沢を味わう。
顔を東に向けると、横浜のみなと未来や新宿のビル群が見える。
Fig.7 昼食後、寝転んで見上げた空と葉が落ちた木の枝

学生たちが、ミズキの大きく横に張り出た枝に飛びついて騒いでいる(Fig.()。
Fig.8 ミズキに登って元気なNmaiさんとHotateさん

13時になったのでミズキを囲って集合写真だ。
Fig.9 集合写真

もう、鍋嵐行きは止めて、熊のピーク・祠の峠・物見峠と歩き、煤ケ谷のバス停を目差した。
14時20分頃、煤ケ谷まで2キロくらいのところで太腿が急激に攣る(Fig.10の⑦)。
とても歩けない。学生たちに先に行ってもらい、Naitou担任にバスが来たら学生たちを乗せて欲しいとお願いする。
Matsushimaアシスタントは、あのアミノバイタルを飲んだらと勧める、水不足なのだ。持ってきた500ミリリットルのスポーツ飲料の4分の1くらいしか飲んでいない。
アミノバイタル一袋をスポーツ飲料と共に飲む。スポーツ飲料をほとんど飲む。
うぉー、間もなく太腿の痛みがとれ、そろそろ歩く出すことができるようになる。
途中からもう普通に歩くことができる。

煤ケ谷のバス停に15時10分に着いた。
学生たちは、15時4分のバスに乗れたようだ。
ぼくらは清川村役場前の道の駅の2階で休憩しながらバスを待ち、1時間遅れのバスに乗る。
今日来れなかった学生は、山仕事のための重機の免許を取るもの、横浜緑の協会の試験を受けるものたちだった。いずれも合格することを祈る。

今回は、イノシシ、タヌキ、テンなどの動物糞の存在をほとんど学生たちに指摘される。
学生たちよりぼくの方が久しぶりの山歩きで周りのフィールドサインよりも
歩くことに気を使っているんだ。
Fig.10 歩いたルート
①堤川林道から登った尾根 ②宮ケ瀬尾根との出会いの「岩のピーク」 ③沢に下りる
④不思議なミズキ ⑤祠の峠 ⑥物見峠 ⑦太腿が攣った地点 

2016年12月15日木曜日

丹沢生息の食肉目の下顎骨の形状による同定1) Species identify based on the shape of the mandible for Carnivora in the Tanzawa habitat.

丹沢山麓に生息する食肉目CANIVORAはネコ科FelidaeのイエネコFelis catusにジャコウネコ科ViveridaeのハクビシンPaguma larvata、イヌ科CanidaeのイヌCanis familiaris、タヌキNyctereutes procyonoides、キツネVulpes vulpes、アライグマ科ProcyonidaeのアライグマProcyon lotor、イタチ科MustelidaeのイタチMustela itatsi、テンMartes melanpus、アナグマMeles meles、クマ科UrsidaeのツキノワグマUlsus thibetanusの10種だ!
ここでは、Canis familiarisを単にイヌとした。

山を歩いていて頭蓋骨を除いた下顎骨だけを見つけたりすることがある。
下顎骨の形状だけで種を検索・同定できないだろうか?
っと、この一週間、食肉目の下顎骨を机の上に並べて手にとって眺めていた。

Fig.1はツキノワグマの左下顎骨を外(頬)側から見たものである。
食肉目の下顎骨のA~Fまでの各部分の名称を記す。

Fig.1 ツキノワグマUlsus thibetanusの下顎骨 Mandible of Black bear
A:筋突起、B:関節突起、C:角突起、D:オトガイ孔、E:下顎窩、F:顔面血管切痕


先ず、下顎骨の長さが15センチ以上で、筋突起の先までの高さが7センチ以上あればもうツキノワグマだ。残りの9種の内、筋突起に注目すると、
イタチ科のイタチやテン、アナグマの筋突起が△状に上に伸びている(Fig.2、Fig.3、Fig.4)。他の動物たちの筋突起は△状ではない。
イタチ科の3種の中でもアナグマの腹縁(下顎体の底辺)からF(顔面血管切痕)にかけて急に曲がっている(Fig.4)。イタチ、テンではそのような急な曲がりはない(Fig.2、Fig.3)。
イタチ、テンは形状が良く似ているが、下顎骨の長さが35ミリ以下ならイタチで、60ミリ前後ならテンである。

以上の事を下記に検索表にした。

Aa:下顎骨が15センチ以上・・・・①ツキノワグマ
Ab:下顎骨が14センチ以下・・・・B(イタチ、テン、アナグマ、イエネコ、タヌキ、キツネ、イヌ、アライグマ、 ハクビシン)

Ba:筋突起が△状に上方に尖る・・・・C(イタチ、テン、アナグマ)
Bb:筋突起から関節突起までやや垂直かオバーハングするように落ちる・・・・E(イエネコ、タヌキ、キツネ、イヌ、アライグマ、ハクビシン)

Ca:下顎体の底辺からF(顔面血管切痕)にかけ急に曲がるFig.4・・・②アナグマ
Cb:下顎体の底辺からFにかけてほぼ真っ直ぐFig.2 & Fig.3・・・・D(イタチ、テン)

Da:下顎骨全長は35ミリ以下・・・・③イタチ
Db:下顎骨全長は60ミリ前後・・・・④テン

Fig.2 イタチMustela itatsiの下顎骨 赤丸で囲まれた部分が筋突起

Fig.3 テンMartes melanpusの下顎骨の筋突起

Fig.4 アナグマMeles melesの下顎骨の筋突起(赤丸印)と下顎骨体腹縁から顔面血管切痕への曲がり(赤線)

残りのEの6種(Fig.5~10)の下顎骨の底辺を見ると、

Ea:下顎骨底辺から角突起にかけてほぼ真っ直ぐFig.5・・・・⑤カイネコ
Eb:下顎骨底辺から角突起にかけて曲がるFig.6~Fig.10・・・・F(タヌキ、キツネ、イヌ、アライグマ、ハクビシン)
Fig.5 イエネコFelis catusの下顎骨の筋突起

残りのイヌ科の3種(Fig.6~8)と、アライグマ(Fig.9)ハクビシン(Fig.10)の筋突起や復縁から顔面血管切痕までの形状も似ている。しかも、いずれもテンのように下顎体の底辺から顔面血管切痕へと上方へ曲がっている。これらの形状では区別できない。

Fig.6 タヌキNyctereutes procyonoidesの下顎骨の角突起

Fig.7 キツネVulpes vulspesの下顎骨の角突起

Fig.8 イヌ(ビーグル)Canis familiarisの筋突起

Fig.9 アライグマProcyon lotorの下顎骨の筋突起

Fig.10 ハクビシンPaguma larvataの下顎骨の筋突起


そこで、関節突起を上から見ると、イヌ科3種類が他の3種類と異なっていた。
それは、タヌキ、キツネ、イヌの関節突起の外(頬)側の部分が前方に曲がっている(Fig.11)
残りは曲がってないのだ(Fig.12)。

Fig.11 下顎骨の関節突起 左:カイイヌ、中:キツネ 右:タヌキ 
関節突起の赤丸で囲った外側が前方へ曲がる

これを、検索表にすると、

Fa:関節突起の外(頬)側の先端が前方へ曲がるFig.11・・・・G(イヌ、キツネ、タヌキ)
Fb:関節突起の外側の先端は曲がらないFig.12・・・・I(アライグマ、ハクビシン)

Ga:角突起の先端が内側へ曲がるFig.14・・・・⑥イヌ
Gb:角突起の先端は曲がらないFig.14・・・・H(タヌキ、キツネ)

Ha:角突起の先端は関節突起よりも明らかに後ろ出るFig.6・・・・⑦タヌキ
Hb:角突起の先端は関節突起とほぼ同じ位置Fig.7・・・・⑧キツネ

残りのアライグマとハクビシンはFig.9とFig.10の下顎骨の底辺の赤線で示したラインをみると、明らかな違いが判る。

Ia:下顎骨底辺から角突起まで急に階段状に曲がるFig.9・・・・⑨アライグマ
Ib:下顎骨底辺から角突起まで徐々に上がるFig.10・・・・⑩ハクビシン



Fig.12 下顎骨の関節突起 左からアライグマ、ハクビシン、イエネコ、テン
赤丸で囲った外側も内側とほぼまっすぐ。

Fig.13 クマの下顎骨の関節突起

Fig.14 イヌ科の角突起の先端 左:カイイヌ 中:キツネ 右:タヌキ

以上です、フー、自分で判った事を検索表にするのは大変だ!
見ていて違いが判った。しかし、イタチ科の△状の筋突起はイヌ科や他の動物たちとどのような機能的な、さらには進化的な意味あるのか判らない。これからの課題だ。それには、付着する筋肉や靭帯、生態・行動を判らなければ到底理解できそうもない。

2016年12月13日火曜日

糞を取り去って4日目の朝!The morning of the 4th day after the sacts were removed.

12月10日に、前日の9日(金)にFig.1の場所にあったハクビシンの糞を
取り除いたことをアップした。
取り除いたので、きっとハクビシンはまたこの場所に糞をするだろうと考えていた。

それが、ものの見事に外れた訳だ。

取り除いたままの状態になっている(Fig..1)。

Fig.1 12月12日8時51分、12月9日(金)に糞を取り除いた場所

ぼくの推測はものの見事に外れた。しかし、ここで糞をしていたハクビシンはきっとまたここに来て糞をすると考えている。
ぼくはもう、年内に学校へ行かないので、今週金曜日まで学校へ行く野生動物専攻の1年生に糞をしていたならばメールで教えて欲しいと頼んだ。

2016年12月10日土曜日

ハクビシンの糞!火曜日が楽しだ!  The scats of masked palm civet! I'm looking forward to Tuesday!

12月6日(火)に専門学校のハクビシン糞をアップした。
昨日9日(金)に学校へ行ったので早速、ハクビシン糞の状態を見た(Fig.1)。
3日前の12月6日火曜日の状態(Fig.2)と全く変わっていない。

これは一体どういう訳なのだろうか?
11月25日に糞を全部取って糞分析をしてから数日間はこの場所に糞はなく、12月2日になってから、再び糞があり6日から9日と状態は変わらないのだ。

Fig.1 12月9日8時56分の糞の状態

Fig.2 12月6日12時54分の糞の状態

と云うことは、ハクビシンは糞が一定程度溜まるとそこでは排泄しなくなり、
糞が取り除かれるか風雨で流されたりすると再びするということかもしれない。

ハクビシンのこの排泄の習性(行動)は丹沢で見つける糞でも同じだ、
新旧の糞が一ヵ所に積もり重なっていることがある(Fig.3)。
このような排泄行動は、行動域の境界付近に匂い付けして「ここからは自分の場所だ!」と宣言していることになるのだろう。

Fig.3 2013年9月23日、奥野林道沢側の路肩で

昨日の午後にFig.1の糞を全て取り去ったので、来週には再び糞があることと思うが、、、
どうだろうか?火曜日が楽しみだ!

2016年12月9日金曜日

富士山や大山が見える場所 The places where Mt.Fuji and Mt.Ooyama can be seen.

連れ合いが車を買い替えてから、2週間になるが、まだ、家族の者は誰も乗っていない。
昨日は、晴れているので富士山が見える場所まで試運転を兼ねて行ってみた。
案の定、富士山がすぐそばに見える(Fig.1)。
35年前は、我が家からもちょっと歩くと富士山がFig.1のように見えたのだが、
今は、2、3キロ離れたところまでいかないと正面に見えない。

雲の上に浮かんで見える富士山は氷雪に閉ざされている。
いつか登ってみたいものだが、、、、。

Fig.1 12月8日、13時34分の富士山

大山も見える。大山は山頂にある鉄塔があるので、すごく判り易い(Fig.2)。
晴れているので、きっと多くの登山者がいるのだろう。
山頂から右手前に下がる尾根は見晴し台に続く尾根だろうか?
右になだらかに落ちる尾根は大山北尾根だろう。クマの台座や糞などがあるかな?
今日もネクタイ尾根を歩く人たちがいるのだろう。

Fig.2 Fig.1の富士山の右側に見える大山

このところ、右足をかばった歩きをしている。
今までは痛くてもその内、治るだろうっと安易に考えていた。
しかし、整形に行って貼り薬を貰ってから、痛いのは筋肉が悲鳴をあげているんだ。足が痛くならないように歩いてやろう。もう、古希を過ぎたんだ。大事にしなくては!

2016年12月8日木曜日

サザンカの花  The flower of Sasanqua.

我が家の近くにモルモン教会がある。
3ヶ月?半年?に一回、布教活動をするための新しいアメリカ人の若者がやってくる。
家の前の枯れ葉を竹ぼうきで掃いていても声を掛けられる。
こちらが返事をすると待ってましたとばかりに話しをしてくる。
どうも生垣を剪定していたり、家の前の道を掃いていると時間をもてあましているように思うようで、
何回となく、話しかけられる。
この頃は、彼らの姿を見るとこそこそと隠れるようになってしまった。
新たにやってくる若者にとってはぼくは初めての人だが、ぼくにとっては何度も「こんにちは!」から始まる話しに飽きてしまっているのだ。

今朝、その教会に咲いているサザンカCamellia sasanquaの花を撮った(Fig.1&Fig.2)。
サザンカの英名や小種名もsasanquaということを知った。

Fig.1 朝7時に撮ったサザンカの花

Fig.2 モルモン教会の玄関横に植えられているサザンカ

サザンカやツバキの葉はチャドクガの食草であり、毎年、幼虫がたくさんつくので我が家の道路に面していた生垣にしていた木は全てYさんに持って行ってもらった。
ツバキもサザンカも故郷の釧路では鉢植えで大事に室内で育てられている。
冬季は零下になる丹沢の1000メートルを超えるような所にもヤブツバキが生きていけるのは、地上付近は霜柱で凍るが10センチも地中だと氷結しないから生きていけるのだろう